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彩―隠し事 371

性的欲望 -6

日柄が良いのだろう、ロビーには結婚式や結婚披露宴帰りと思しき人がそこかしこに佇み屈託なく会話に花を咲かせている。
健志を先頭にして彩とケンちゃんが続き、ブラジャーとショーツを脱がされてミニワンピースを着けニップルクリップと鈴で羞恥を煽られる紗矢が人波を縫うようにしてフロントに向かう。
俯いて内股で歩く紗矢に彩が話しかける。
「紗矢ちゃん、ワンピースはタイトなデザインで鈴は肌に張り付いているから音を立てることがない。ノーパンノーブラだなんて誰にも分らないから堂々と歩かないと、却って人目をひいちゃうよ」
「だって、アソコにいる二人組の男性がチラチラ私のことを見ているんだもん。何か気付いたのかもしれない」
「それは勘違い。今日は結婚披露宴出席で着飾った女性が多いけど、そんな人たちと比べても紗矢ちゃんの方が魅力的に映っているんだよ」
「えっ、彩さんにそんなことを言われると勘違いしちゃう。自信を持っていいですか??」
「勘違いじゃないよ、自信を持ちなさい。ケンちゃんは紗矢ちゃんにメロメロ、健志も今朝はウキウキしていた。紗矢ちゃんは妬けるけど魅力的」

「コネクティングルームをご用意してお待ちいたしておりました。お部屋へご案内いたします」
チェックインを済ませ、ベルボーイの案内に従ってエレベーターに向かう。
チン……目的のフロアで降りて先導するベルボーイが持ってくれているボストンバッグを見つめる紗矢の動悸が激しくなり、首まで朱に染めて足元がふらついてしまう。
前日、健志に連れられて行ったオモチャ屋で買った、女の秘所を守ることを放棄して性的欲望を喚起する下着やバイブ、拘束具などが紗矢とケンちゃんの着替えの下に隠すように入れてある。
「大丈夫、紗矢ちゃん??」
そっと手を伸ばした彩が覗き込むと、男たちに聞こえないように声を潜めた紗矢は、
「エッチな虫が蠢き始めてドキドキするの。あの公園で彩さんと健志さんを選んだのは間違っていなかった……ハァハァッ、ごめんなさい」
「ウフフッ、いいのよ」

コネクティングルームであることや設備の説明を終えたベルボーイが部屋を去ると、卑猥な想いを胸に秘めている四人は言葉を発することも出来ずに部屋の中を見回し、カーテンを開け放った窓から見える眺望に夜景の素晴らしさを想像して息を飲む。
「よし、ケンちゃんと紗矢ちゃんはこの部屋、オレと彩は向こうの部屋にしよう。コネクティングドアは開け放っとこうな」と告げて、彩の腰に手を添えて隣室に向かう。

「訳もなく昂奮する。まだ何も起こっていないし、これからどうなるか分からないのに……彩は変かなぁ??」
「オレもだよ。あの二人に操られているような気がするけど、決して嫌な気分じゃない」
「キスして。健志にキスしてもらったら落ち着くような気がする」
バッグをベッドに放り投げて彩を抱き寄せ、倒れ込みながら唇を合わせて濃厚なキスをすると、ウフゥッ~ンと艶めかしい声を漏らし、身体を入替て上になった彩は健志を覗き込む。
「紗矢ちゃんを可愛いと思う??どうなの??」
「可愛いと思うよ。可憐な少女が魅力的な女性に変身する直前の危うさを感じる。ケンちゃんが相応しい男なら紗矢ちゃんはとびっきりの好い女になるだろう」
「ふ~ん、彩がとびっきりの好い女になれるかどうかは健志次第なの??」
「クククッ、彩はとっくにとびっきりの好い女になっているよ。重要な仕事を任されたうえに、こんなに色っぽくてムッチムチの腰や太腿で男を誘う、そうだろう??」
「否定しないけど積極的に誘うのは健志だけ。このまま、このベッドでしたいこともあるけど待たせちゃ悪いよね」

隣室に戻ると紗矢とケンちゃんは身体を寄せてベッドに座り、固く握りあう手は信頼と不安が同居しているようで表情に落ち着きがない。
「夕食の予約時刻まで余裕があるから館内を歩いてみようか??」
「健志さん、館内散歩じゃなく、すぐに始めてくれませんか??さぁ始めようと言えることじゃないかもしれませんが……なぁ、紗矢」
「私たちがエッチなことをしたいとお願いしたのだけど、どうすればいいのか分からないし時間が経過すれば緊張感が増すし……唐突なお願いですが、私の陰毛を剃ってもらえませんか??彩さんと同じようにツルツルにしちゃってください。お願いします」
「……分かった。シャワーもナシで直ぐにツルツルの赤ちゃんマンコにしてあげるよ」
紗矢に微笑んで見せた健志は部屋の灯りを消し、まだまだ眩しささえ感じさせるほどの陽光を遮るためにカーテンを引きコネクティングドアから忍び込む隣室からの明かりだけの薄暗い部屋にする。

「紗矢ちゃん、ワンピースを脱ぎなさい」
「えっ……」
「ワンピースを着たままじゃ、うまく剃れないだろう。分かるね」
「紗矢、健志さんと彩さんの前でハダカンボになるのは恥ずかしいかい??」
「うぅうん、大丈夫。恥ずかしいけど、スッポンポンになります」
身体の向きを変えて三人に背中を見せた紗矢は、天井を見て、フゥッ~と息を吐き、ボタンを上から順に外して肩を滑らせるとワンピースはハラリと足元に落ちる。
薄明りの幻想的な雰囲気さえ漂う部屋で、素っ裸の背中を見せて立ち尽くす紗矢は肩をすぼめ、だらりと垂らした両手はわずかに震えて後ろ姿は神々しいほど美しい。
可憐な少女が成熟した女性になる前の妖しい魅力を感じさせ、健志とケンちゃんだけではなく同性の彩でさえもゴクリと唾を飲む。

「紗矢、後姿も可愛いけど真正面から見たいな。すれ違う男たちが思わず振り返るほど魅力的な紗矢のすべてを見せてくれるね。オッパイやツルツルになる前のマン毛も記憶に留めておきたい。ケンちゃんが記憶を記録にしてくれるらしいよ」
紗矢も承知しているのだろうがケンちゃんは手にしたビデオカメラを紗矢の後ろ姿に向けている。
「健志さんは思っていた以上に意地悪な人。今日は意地悪な男が好き……昨日も明後日も意地悪な人は嫌い。今日と明日朝まで好き……私のすべてを見てください」
見てくれという言葉は調子が外れて震えを帯びる。

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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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