彩と健志 -7
ガラステーブルの脚に両足を開いた人の字の格好で縛りつけた彩の腰に手を添えてペニスでバギナを擦り、十分に馴染ませて腰を突き出す。
ウッ、入った……クゥッ~、アワワッ、くる、くる、奥まで……棹に蛇が巻き付いたようだと形容したペニスが花弁を割り開いて奥深くまで侵入する。
「グゥッ~、犯されている感じが好いの。彩は変、彩はエッチな変態??」
「おそらく昼間は清楚で仕事のできる好い女。夜は淫らな享楽に耽るスケベな女。上戸彩さんの昼顔ではなく、1960年代のフランス映画カトリーヌドヌーブ主演の昼顔の方だな。医者の奥様として幸せで満ち足りた生活を送っていながら、自分のM性に目覚めて昼顔という名の高級娼婦になるって映画。性の抑圧と解放を主題にした映画だけど、今の彩にその主人公をイメージする」
「性の抑圧を感じている清楚な人妻が、そこから解放されようとして彩に変身するって事なの??」
「多分ね、それも無意識のうちに……クククッ、そんな風に理屈づければ人妻の彩を好きになっても許されそうな気がする……尤も、誰に許して欲しいのか分からないけどね」
「ウフフッ、彩が許すからいいの。健志は独身だけど、彩には亭主がいる。不倫の背徳感ってスリル満点でワクワクする……尤も、亭主の浮気がきっかけだからスリルは半減だけどね」
股間でつながったまま緊張で強張る彩の肩をマッサージすると心地良そうに口元を緩める。
不倫の背徳感ってスリル満点でワクワクする……彩の言葉が脳裏によみがえると残忍な気持ちが沸々と沸き上がる。
肩を擦っていた右手が首に掛かり、徐々に力がこもると彩の表情が朱を帯びて苦し気なものになる。
「ウッ、ウグッ、苦しい……」
「ごめん」
彩が不倫の背徳感に苦しんでいないだろうかと不安になる。
性的好奇心を満たそうとした彩を不倫の世界に引きずり込んだのは自分ではないかと思うと、ほんの少しとは言え罪の意識が芽生える。
「目隠しと手足の拘束を解いて欲しいの、もっといっぱい気持ちよくなりたい」
手足が自由になると目隠しを外そうともせずに両手両足を絡ませてしがみつく。
「首を絞められるのって怖いけど、アソコがキュンとなって気持ちよかった。健志と一緒だと彩は変になる……アァ~ン、いやっ、グリグリして気持ちいぃ」
恥骨に感じる違和感を楽しむように股間を押し付けて蠢かし、バギナの奥深く子宮口が与えてくれる刺激に頬を緩める。
ウッウッ、クゥッ~……喘ぎ声に交えて顔を顰める彩を抱き起した健志は、そのまま床で横臥位の姿勢で目隠しを外す。
「アンッ、眩しい……あっ、いやン。キャンドルの灯りとお月さまだけ、眩しいわけがないね、恥ずかしい」
目隠しを外されると瞳に宿る淫靡な想いを悟られると思った彩は眩しさにかまけて誤魔化そうとしたものの、薄明りでは眩しいわけがないと知り恥ずかしさで真っ赤に染めた顔を背ける。
「可愛いよ。恥ずかしさを隠そうとして言わずもがなの事を口にする。可愛いな、彩は」
「いやんっ、抜けちゃう……うそっ、こんなにブットイのを押し込まれているんだもん、抜けるわけがない」
支離滅裂の言葉を何度も発する彩に愛おしさが募り唇を合わせる。
貪るように唇を吸い、甘噛みをして舌を差し入れてくるのを受け入れると彩の手は、健志の頬を擦り髪をクシャクシャにして精一杯気持ちをぶつけてくる。
フグフグッ、ブチュブチュッ……ハァハァッ……愛おしく思う気持ちを伝えようとしても言葉が見つからず、思いを込めた瞳で見つめ合い、撫でる両手で身体中をまさぐって気持ちを伝えようとする。
ハァハァッ……ジュルジュルッ、ブチュブチュッ……舌の出し入れだけではなく唾液を啜り合って肌を合わせるだけではなく分泌物も混ぜて一体になろうとする。
横臥位の姿勢のまま、健志は右手で彩の左足を抱えて足を大きく開かせて腰を突き出す。
「クゥッ~、すごい……奥まで、子宮をつつかれる。もっと、激しくして……アウッアワワッ……彩の身体が壊れてバラバラになるほど激しくして」
密着した身体を離して下半身の自由を得た健志は、彩の左足を持ち上げて大きく開いたまま、パンパンと音を立てて股間を打ち付ける。
「クゥッ~、すごい、こんなこと……たまんない、壊れちゃう」
眉間に皺を寄せ、唇を噛んで堪える彩は快感を得ているのか、苦痛を堪えているのか表情だけでは分からない。
彩は健志の事を好ましく思えば思うほど不倫という言葉が脳裏をよぎる。
彩の本当の姿である優子は夫の浮気が原因で心に空いた穴を塞ごうとしたことが元とは言え、同じ穴から奔放で淫らな想いを満たそうとする彩と言う名の隠し事を解き放った。
優子は人見知りをするし、自らが過ちを犯すことを平気でいられる質でもない。
時として優子自身も驚くほど思い切ったことをすることがあったが、今思うとそれは彩のせいかもしれない。
映画、昼顔の様に彩となって秘めた想いを解き放って気持ちの安定を図るのも悪いことではないのかもしれない。
未だ愚図愚図考える自分がいて、それを吹っ切るのに健志が一瞬とはいえ首を絞めたことは有効かもしれない。
彩が罰を受けたのだと思うと、その罰によって不倫を許されるかもしれないと思う。
「ねぇ、もう一度首を絞めて……」
腰を突き出して挿入を深くした健志は頬に手を添えて唇を合わせ、彩がキスに反応し始めると頬の手を撫で下ろして首に添え、ゆっくりと力を込める。
「彩……罪の意識に苛まれるならオレも同罪だよ。オレは彩の事を何も知らない、関係を解消するのは彩しだい。何も不安に思う事はないはずだよ」
「ウグッ、クゥッ~……分かったの??彩の考えていることが??」
「分かるさ、惚れた彩の心の内はいつだって気になるよ」
「そうか、そうだよね。彩だって健志の事が気になるもんね……ごめんなさい」
再び身体を入れ替えて後背位に変化した健志はプリンと張り出して存在を誇示する尻を打つ。
ピシッ……「アンッ、痛いのが好い」
ピシッ……痛いっ……グニュグニュッ……再び尻を打つと催促するかのように艶めかしく腰を振り、それを見た健志は尻を両手で掴んで割れ目を開き、
「好い女は尻の穴も魅力的だな」
「いやっ、そんな事を言うと嫌いになるよ……ねぇ、お尻の穴を少しだけ、ねっ、お願い」
薄紅色に指の痕が残る尻を振ってアナルを可愛がってくれと催促する。
彩と健志 -6
化粧筆を右手に持ったまま左手は何かを探るかのようにゆっくりと肌を這い、手の動きに連れて彩はうっとりするような表情を浮かべて艶めかしい喘ぎ声を漏らす。
ウッウゥ~、いやぁ~ン……めくるめく悦びで肌を静かに波打たせ、目隠しのためにはっきりと見えないものの眉間に刻んだ皺、口を開いたり閉じたりしながら乾いた唇に舌を這わせ顔を仰け反らせて白い喉を見せる。
口の開閉に合わせて腹部が上下し、計算づくではない色っぽさが手を這わせる健志の欲情を刺激して止むことがない。
健志の視線を意識する肌は薄くオイルを塗ったように滑りを帯びて筆に嬲られるのを待ちわび、胸を上下させて膨らみに注意を惹こうとする。
クゥッ~……胸の膨らみの裾野を一周して筆の勢いのままに脇腹まで刷いて腰まで撫で下りる。
腰骨に沿ってくるりと場所を変えて下腹部へ移り、臍の周囲をなぞって自然な動きで焦らすように恥丘で円を描いた筆は流れるように割れ目の縁で遊ぶ。
アンッ、いやぁ~、ダメ、だめっ、クゥッ~……一本の化粧筆に翻弄される彩の口から洩れる喘ぎ声は次第に高く尾を引き、手首を縛られて自由を奪われた両手の指を絡ませて固く握る。
アウッ、いやっ……目を凝らさずとも無毛の割れ目から滲み出る蜜が薄明りの中で輝きを持って健志の注意を惹き、指で拭い取ってチュゥ~とわざとらしい音を立てて舐め取る。
目隠しで視線を遮られても健志が至福の表情でいることは心の目ではっきりと見える。
「そんなに嬉しそうに指を舐めると恥ずかしい……彩のは美味しいの??」
「えっ、見えているの??」
「目で見えなくても健志のすることは彩には見える……アロマポットの妖艶な香りに包まれて視線を奪われてから音や肌の感触が敏感になって想像力が増したの」
彩の言葉に口元を緩めた健志は、
「彩がどれくらい敏感になったか確かめてみようか」
ドライフルーツと一緒に用意したチーズに挿してあったオードブルピンを手に取り、下半身に陣取る。
口を尖らせて割れ目から内腿まで息を吹きかけると、アンッと艶っぽい声を漏らして腿を震わせ、金属製のオードブルピンの先が触れるか触れないかの微妙なタッチで膝から付け根に向かって内腿を撫でると、ウッという声と共に愛液とは思えない滴りが滲み出る。
「いやっ、やめて、見ないで。お願い……」
羞恥や困惑が混じった声を張り上げて逃げる術もない下半身を捩る。
腿に手をかけて股間を無理やり広げると、イヤンッと拒絶しているとは思えない甘い声を漏らして顔を背ける。
「ねぇ、何をするの??恥ずかしくて拒否する言葉を忘れそう、ねぇ、やめて。彩のことが好きだったら止めて、お願い」
「彩の事が好きなら止めてって言ったね。じゃぁ止めないよ、思う通りにさせてもらうよ。オレは彩の事が好きじゃなく、大好きだから」
言い終わるや否や、伸ばした舌でベロリ、ジュルジュルと股間の滴りを舐め取ってしまう。
「いやぁ~ン、止めて。気持ち良くて下半身に力が入らない、フルフル震えているでしょう??」
「うん、震えているし、彩は昂奮すると蜜がしょっぱくなるって知ったよ」
「うそ、嘘でしょう??嘘だって言って」
「嘘だよ、彩の蜜はいつも甘くてオレの気持ちを蕩かしてくれる」
今、舐め取った滴りが甘いのか、しょっぱいのかは健志にしか分からない。
素っ裸にされた身体を人の字の格好でテーブルに拘束されてアロマキャンドルの艶めかしい香りと視覚を遮る事で性感を高め、指や舌に加えて息や言葉までも性具として羽化登仙の境地に追いやられつつある彩は、羞恥心まで刺激されて自分の気持ちさえ制御できなくなる。
割れ目に左手を添えて左右に開き、今はもう花弁を突き破って姿を見せるクリトリスにオードブルピンの先を触れさせる。
痛くない程度に軽く突いただけでも視覚を遮られて敏感になっている彩はわずかな刺激にも反応して、ウッと声を漏らして蜜を溢れさせる。
「クリトリスに触れたモノは何??まさか、チーズに挿してあったオードブルピンじゃないでしょう??」
オードブルピンを持ち替えて先ではなく、頭をクリトリスに触れて、
「痛くないだろう??金属製のピンの先で可愛い彩の一番敏感なところを突いたりしないよ……それより、ここに隠れているこの穴は何??」
「いやっ、やめて。そんなところを悪戯されると、またお漏らししちゃう」
「うん??またって、どういうことか気になるけど、まぁいいや」
ハァハァッ、フゥッ~……荒げた息を落ち着かせようとする彩は、ゆっくり息を吐いて、握り締めた手を開いたり閉じたりする。
ヒィッ~、いやぁ~……ビラビラを開いた健志は、これは雌しべだなと言いながらクリトリスをオードブルピンの先端でつつき、ここは雄しべでもないし子房でもない、なんだろうと言いながら尿道口をピンの頭でつつく。
「いやっ、やめて、怖い……やめてぇ~」
「怖がる彩も可愛いな……」
カランッ……フゥッ~……オードブルピンをトレーに投げ入れる音が聞こえた彩は安堵の息を吐き、
「オシャブリしたいの、健志を感じたい。欲しい、ちょうだい」
化粧筆遊びに未練を残しながらも彩の顔の横で膝立ちになった健志は、先走り汁でヌルヌルするペニスを摘まんで唇に押し付ける。
「アウッ、なに??すごい、ベチャベチャでヌルヌルのチンコ。こんなになるまで我慢してたの??」
「文句ある??オレの欲求を満たすよりも彩の身体で遊ぶ方が楽しかったからな。健康的な上半身とウェストの括れから腰を経て太腿に続くパンと張り出したライン。陳腐な言い方だけどコカ・コーラのコンツアーボトルをイメージさせるオレにとっちゃ理想的なエロイ身体だよ」
「ウフフッ、彩にとってエロイ身体って言い方は誉め言葉。正直に言うと、本名の時はあまり言われたくないけどね」
「そうだろうな。昼間の清楚で上品、仕事をバリバリこなす女性が、貴女はエロイねって言われても嬉しくないだろうからな」
「うん、健志なら分かってくれると思っていた……美味しい、健志の味がする」
ジュルジュル、ジュボジュボッ……両手首を頭上で縛られていてはペニスに指を添えることも出来ず、目隠しをされたままでは見ることも出来ないけれど健志に支えられて横向きの顔を必死に前後させてフェラチオを施す。
「クゥッ~、気持ちいいよ。彩の温かい口に含まれて最高だよ……ウッ、彩の顔を見ると昂奮が倍加する」
「ウグッ、グゥッ~……ハァハァッ、縛られたままで入れてほしい、健志とつながりたい」
彩と健志 -5
「えっ、なに、何??どうしたの??誰かいるの??」
「いやぁ~、縛っちゃ嫌……オシャブリしたい、オシャブリさせて。これじゃぁ出来ない、オチンポを持てないの。両手を自由にして、お願い」
フゥッ~、息を吐き、無理やり気持ちを落ち着かせて耳に神経を集中する。
声が聞こえるのは一方向ではなく部屋のあちこちから聞こえるような気がする。
今まさに縛られようとしているのを嫌がっているように思えるものの、縛る人の気配やその他の動きが何かおかしい。
作り物の恐怖と思わないものの何かが違う。
「そんなモノを入れないで、オモチャは嫌。オチンポが欲しい……クゥッ~、だめ、だめ、ヒィッ~、イヤァ~……」
悲鳴は長く尾を引き、彩は縛られて自由の利かない身体を艶めかしく揺すり、漏れそうになる喘ぎ声は唇を噛んで堪える。
この部屋に他の誰かがいるということではなく、動画を再生しているのだと結論付けて思い切って声をかける。
「ねぇ、健志、いるんでしょう??ドアを開閉する音は聞こえたけど、その前に洋服を着る様子がなかったよ。まさか素っ裸でチンチンを勃起させたまま外に出ないでしょう……テレビ用の外付けスピーカーを付けいてるでしょう、声の聞こえ方もおかしかったもん。分かっているよ。フフフッ」
「そうか、分かっちゃったか。いつ気が付いた??」
「最初から、ぜ~んぶ分かっていたよ。健志が彩に酷いことをしないって知ってるもん」
「おかしいなぁ……何でも言うことを聞くから一人にしないでって言ったような気がしたよ。それに、どうしようかな、彩を傷つけたくないしなぁ……」
「なによ、彩がどうかした??」
「早く帰ってきて、お願い……って、弱気な言葉を吐いただろう??」
「なんだ、そんな事。健志に弱気な振りをして見せたのを信じたの??ふ~ン、演技に決まってるじゃない」
「そうか、じゃぁ、電話が鳴った時の印象を言おうか……」
「いや、言わないで。正直に言うから許して……スッポンポンの彩を縛ったまま健志がどっかに行っちゃったと思ってすごく怖かったの。動けないし、何も見えないし……思い出したら涙が出てきちゃった……」
「可愛いな彩は。可愛い彩に免じて電話が鳴った時の恥ずかしいことは忘れることにするよ……目隠しを外すから動かないでよ」
「いいよ、このままでも。縛られて、目隠しをした彩の身体で遊んでもいいよ。我慢するから……電話が鳴った時の事を忘れてくれるお礼もしないとね」
恐怖で思わず漏らしたオシッコの事を忘れてくれるなら遊ばれても好いという彩は妄想の中で密かに育んできた、清楚で上品な奥様と呼ばれる優子が淫らな享楽に耽る奔放な彩に変身するのを自在に操るチャンスかもしれないと捉える。
頬に手を添えた健志は無言のうちに目隠しを外して滲み出た涙を舐め取り、月明りとキャンドルの薄明りの中で眩しそうに目を細める彩の瞼に舌を這わせる。
「アンッ、瞼を舐められるのも気持ちいい……いやっ、そんなに見つめないで、恥ずかしいから、もう一度目隠しをして……ねっ」
「可愛い彩を見ていたいけど、恥ずかしいのなら、しょうがないね」
「ごめんね、ほんとに恥ずかしいんだもん……薄暗い部屋でも目隠しされると昂奮する。ドキドキしているのが分かる??」
左胸に手の平を当て、次には耳を押し当てて鼓動を確かめ、分かるよと言いながら額に唇を合わせる。
化粧筆を手に取り、首から肩を刷き鎖骨のくぼみを撫でる。
「アンッ、くすぐったい」
肩をすくめてくすぐったさを堪えようとした瞬間、内腿と股間がキュッとなったのを健志は見逃さない。
「筆の穂先と戯れる彩を見せてもらおうかな」
「エッチな言い方でなんか昂奮する。気持ちよくなっても笑っちゃ嫌だよ」
「セックスの最中に彩が感じたからって笑わないだろ、同じだよ。オレが操る筆で感じてくれたら、昂奮してコレを彩のココにブッ込みたくなるかもしれないよ」
先走り汁を滴らせて粘つく亀頭を縛った彩の手の平に押し付け、筆で割れ目の縁をなぞった健志は囁く。
「すごい、ネバネバしているけど健志のチンチンなの??ハダカンボの彩を見て昂奮しているの??ねぇ、そうなの??」
「そうだよ、ムッチリと魅力的な彩の身体はオレのモノだろ。お気に入りのオモチャを目の前にして一人遊びする男の子になったような気がする」
「一人遊びなの??彩は性感の発達した大人の女だと思っていたのに健志にとってはお気に入りのオモチャの一つなんだ……ウフフッ、このオモチャはね、遊び手に反応するの。遊び方次第で面白かったり面白くなかったりするんだよ」
「いいさ、オレの遊び方で反応を見ることにするよ」
彩と健志 -4
ルームウェアを脱いで素っ裸になった健志は彩の両足をテーブルの脚に縛りつけ、真横に立って股間でそそり立つイチモツを見せつける。
「暗くてよく見えない。健志のオチンポは大きくなってるの??」
「これなら見えるだろう」
足元のアロマポットを取って股間に近づけると、彩の目は見開かれ、
「すごい、血管が浮き出て蛇が巻き付いているみたい……ゴクッ、こんなのを突き入れられたら彩のアソコは壊れちゃう……健志になら壊されてもいい」
両足をテーブルに縛られて仰向けの姿勢のまま動けない彩は左手を伸ばして怒張を掴み、その熱さに驚いて目を見張り手の中でビクビク跳ねる勢いに握った手を離してしまう。
「どうした??嫌いになっちゃったか??」
「嫌いになるわけがない。すごいの……火傷しそうなほど熱いし、おどろおどろしく節くれだって狂暴そのものって感じがする」
「今日のオレは彩のお墨付きを得た凶暴な凶器。捻じ込んでも大丈夫かマンコに聞いてみよう」
足元に蹲りテーブルの脚に拘束した両足の太腿に指先を這わせて息を吹きかける。
「ウッ、ダメッ、こんな時に焦らす男って……クゥッ~、気持ちいぃ」
膝下まで撫で下りた指は反転して爪先で刺激する。膝の辺りで内腿に位置を変えて付け根まで撫で上がる。
内腿をピクピクと震わせる彩は指が白くなるほど固く握り、唇を噛んで喘ぎ声を漏らすまいと必死に堪える。
指先は鼠径部を上下して割れ目の縁を撫で、息を吹きかけて、ウッという吐息が漏れると舌先が割れ目を刷くようになぞる。
涸れることのない泉のように蜜が滴り、健志はズズズッと音を立てて啜りとる。
隠す術もなく露わにされた下腹部に感じる健志の視線が繊細で淫靡な快感を与え、喘ぎ声を漏らすまいと堪えれば堪えるほど快感は内に向かう。
身体の芯が疼き、せり上がる快感に目を閉じても股間が感じる羞恥は消えることなく視線で犯され続け、指先と吐く息が羽化登仙の境地に導いてくれる。
「ハァハァッ、イヤンッ、気持ちいぃ……オッパイを揉んじゃう……いぃ、クッゥ~、痛いくらいに摘まむのが好いの」
両足を開いて縛られていては股間や下半身に与えられる刺激から逃れようもなく、自ら胸の膨らみを寄せるようにして揉みしだき、先端を摘まむ指に力を込めて捻り、眉間に皺を寄せる。
ズズズッ……ヒィッ~……羞恥心を煽るようにわざとらしく音を立てて滴る蜜を吸い取ると悲鳴を上げて両手で股間を隠そうとする。
「彩、許さないよ」
全てのボタンを外したシャツを両肩から抜きとって両手首を揃えて縛り、そのままテーブルの脚に繋ぎとめてしまう。
「イヤンッ、足だけじゃなく両手も縛られちゃった。何をされても逃げることも出来ない……いやっ、そんなに見ないで。恥ずかしくて息をするのも苦しくなってきた……ハァハァッ……だめっ、見ないで、お願い」
「見られて恥ずかしい時はどうすればいいと思う??」
「拘束を解いてもらって、シャツをきちんと着れば恥ずかしくない」
「それは出来ない……彩といる時、彩の身体はオレのモノだって言っただろう。いつも一緒にいられるわけじゃないから、この目に焼き付けておきたい」
立ち上がった健志は黒い布を手に取り、これ見よがしに振りながら顔のそばで片膝立ちになる。
「怖い……痛いことをしないでね」
言葉を発することなく口元を緩めて微笑んで見せた健志は黒い布で目隠しをする。
「見えるから恥ずかしいなら、目隠しをすれば恥ずかしくないだろう??」
「そんな事はない、もっと恥ずかしくなったよ……見ているんでしょう??スッポンポンの彩を見ているでしょう??恥ずかしい、何も隠すことが出来ないもん」
「見られて恥ずかしいなら、しばらく離れて見ない事にするよ」
ジントニックを飲み干して氷だけになったグラスをカラカラと鳴らしながら遠ざかる。
「えっ、どうしたの??どこかに行っちゃうの??こんな恰好で一人にしないでよ、怖い」
ギィッ~、バタン……ドアが開き、直ぐに閉まる音が聞こえる。
「いやぁ~、一人にしないで、こんな恰好で一人は嫌、解いて、目隠しも外して。お願い、何でも言うことを聞くから、許して……」
シィ~ン……ハァハァッ……返事はおろか、息遣いは勿論のこと足音さえも聞こえない部屋で素っ裸の身体を仰向けの格好で人の字の格好で縛られて目隠しもされている。
買い物に行ったのだろうか、直ぐに帰ってきてくれるだろうか……そんな事よりも、もしも他人が入ってきたらどうしよう。逃げる術もなく相手が誰かも分からないうちに犯されてしまうかもしれない。
「早く帰ってきて、お願い……」、漏らす独り言に力がなく、応えてくれる人もいない。
プルルルゥ~プルルルゥ~プルルルゥ~……あっ、イヤァ~……突然、鳴りだした電話の音に驚いた彩は股間に冷たく愛液とは思えない滴りを感じて悲鳴に似た叫び声を漏らす。
唐突に鳴り始めた呼び出し音は突然静かになり静寂が戻る。
ハァハァッ……ドクドク、ドクドクッ……息をするのも苦しくなり、鼓動が静かな部屋に響く。
息苦しさに口を開けると心臓が飛び出てきそうなほど激しく脈打ち、口を精一杯開いて大きく息を吸いこむ。
1.2.3と数えながら息を吸い、同じように数えながら息を吐く。
二度三度と深呼吸を繰り返すうちに動悸が治まり、気持ちも穏やかになって今の状況を楽しむ余裕が生まれる。
健志が彩の事をいい加減に扱うはずがない。これはきっと性的な悪戯、ゲームのようなものだろう。
そんな事を思うとアソコが濡れる。信じられないほどの蜜が滴る。
突然の電話の音に驚いてオシッコを漏らしたけど溢れた蜜がその痕跡を消してくれるだろう……
「ウフフッ、よかった。たぶんお漏らしの跡は消えたはず」、思わず独り言つ。
気持ちに余裕が出来て息も正常になり、乾いた唇に舌を這わせ、揃えて縛られたまま痛くなるほど握り締めていた両手を開いたり閉じたりを繰り返す。
自由を奪われた下半身は腰を中心にして蠢かし、
「可哀そうな彩。こんなに好い女なのに理不尽に苛められて……それでも嫌いになれない健志は悪い男。ウフフッ、大好き」
「いやぁ~、縛らないで。言うことは何でも聞きます……舐めろと言われればオチンポでもなんでもオシャブリします。縛るのは許して」
突然、聞こえた悲痛な声に再び混乱の極みに突き落とされる。
彩と健志 -3
手の平に産み落とされたドライアプリコットは彩の気持ちを代弁して淫靡な滑りを帯び、見つめる健志の口元が緩む。
彩は健志とアプリコットを交互に見つめ、羞恥に染めた頬を一層赤くして視線を逸らす。
「ドライアプリコットの彩風味、味見をしてみるかな」
汚いモノでも持つかのように指先で摘まんでこれ見よがしに口に近付け、見せつけるように舌を伸ばし、わずかの滑りも残さないというように舐め続ける。
「アンッ、いや……アソコが熱い。彩の中に入っていたアプリコットを舐めるとアソコを舐められているような気がする。いやらしいんだから……アンッ」
アンッの言葉と共に腰を引く彩の股間はズルッと滲み出た蜜が腿にまで滴り、成熟した女の持つ業のようなものがあからさまに姿を現す。
滑りをすべて舐め取った健志はちびちびと齧り、見つめる彩は自分の身体を舐められ、齧られるような気になり性的興奮を昂進させる。
「もっと食べたいの??いいよ、彩の身体で遊んでも……ドキドキして心臓が飛び出てしまいそう」
ドライイチジクを手に取ってクリトリスを嬲り、アウッ、アンッと艶めかしい声を漏らすと膣口を擦って馴染ませ、立っているのがやっとという風情の彩にグイッと押し込んでしまう。
「いやんっ、本当に彩の身体をオモチャにしてる……それだけなの??これで終わりなの??」
ナツメを閉じた口に近づけて唇をなぞると這い出た舌の先を伸ばし、おずおずとした様子が次第に熱を帯び、食べてしまいかねない勢いで舌を這わせる。
ナツメも膣口に姿を消し、彩、テーブルに手をついてオレに向けて尻を突き出しなさいという声に息を荒げて反応する。
「これでいいの??恥ずかしい」
「彩は恥ずかしい姿を見られると昂奮するんだろう??」
「そうかもしれないけど、分からない」
「分かっているはずだよ、彩は。秘密クラブで見知らぬ人の前で縛られたり、ドライブ中にオナニーをしてセックスに飢えた小僧を挑発したろ。今日は営業を終えたバーで他人棒を貪る女性二人も見ながらマンコをグチャグチャに濡らしてオレのモノを咥えこんだ。オレの知らない処でもいろいろ経験しているんじゃないか??」
「そんな事をした事はないし、冗談でも言わないで。駄目になっちゃいそう……我慢できなくなっちゃう」
目の前には取り扱いに注意を要する熟した白桃の初々しさとバランスボールのような張りを持つ尻が突き出され、健志の手は吸い寄せられるように伸びていく。
傷一つ、染み一つない真っ白な尻の全容を確かめるように両の手の平を這わせるとゾクッとするほど柔らかな感触が伝わり、弾力を確かめるように指先に力を込めると予想通りに弾き返される。
「ウフフッ……感じ悪い、何か確かめようとしているでしょう??」
「自信があるんだろう??大きさ、張り、染み一つなくすべすべした感触。モデル体形のスラリとした女性が好きな人もいるだろうけど、オレは彩が自信満々のこの下半身が好きだな」
「褒めてもらって嬉しいけど、体形を維持するのが大変なんだよ」と言って下半身をくねらせる。
「動いちゃだめだよ。彩の肌に火傷の痕を残したくないからな」
アロマポットを手に取り、尻を突き出したままの股間に近付けてキャンドルで照らすと無毛のためにすっきりと見える割れ目に蜜が滲み出て、太腿に跡を残す滴りが七色に輝く。
アロマポットからは艶めかしい香りが匂い立ち、忘れかけていた妖艶な匂いに心が疼く。
「ハァハァッ、だめっ、そんなに照らされて覗かれると恥ずかしい」
「彩の身体を調べているんだから動いちゃダメ」
「えっ、なに??何を調べるの??」
「彩が処女かどうか調べるんだけど、やっぱり灰がないとだめかなぁ??」
「彩が処女かどうかって言われても、健志のモノで気持ち良くなったのは2時間ほど前だし……それより、灰で分かるの??」
「色道禁秘抄って本があって、そこに書いてあるんだよ。江戸時代の処女、非処女の鑑定法ってのを。女性が灰を跨いで穴ン中に吸いこんだら処女じゃないって……2時間前でも、それは昨日の事、日が変わった今日は処女だろう??」
「今日はまだ処女だって保証するけどキャンドルの炎じゃ分からないの??残念、今日は、健志のために貞節を守って処女なのに」
「クククッ……今、やっちゃえば彩の処女を頂いたことになるんだ」
ピシッ……健志の手が尻を打つ。
「アンッ、痛い……あれ、何か変??」
「クククッ、彩のマンコは尻を叩かれてナツメを産んだよ」
予期していたかのように左手で受け取ったナツメを口に含んで、口移しで食べさせる。
「ウフフッ、美味しい。もう一度叩いてみてくれる、もう一つ残っているでしょう??」
ピシッ……ウッ……尻を打たれるタイミングに合わせて力を込めるとドライイチジクが頭を覗かせる。
「ウッ、ウゥッ~、だめ、力が入らない……ウッウゥ~、出る、出る、ハァハァッ」
ドライイチジクの端を噛んだ健志は彩を抱き寄せて腿に座らせ、口を突き出し両方からドライイチジクを齧って最後はキスになる。
ヌチャヌチャ、クチュクチュッ……抱き寄せられて横座りだった彩は腿を跨いで健志の首に手を回し、ねっとりと舌を絡ませて下半身を蠢かす。
ブチュッ、チュルチュル、ヌチャヌチャッ……互いの舌が口腔を出たり入ったりしながら重ねては擦り、舌先でつついて唾液を交換し、真っ赤に染めた瞳で見つめ合う。
息をするのも忘れてキスに夢中になる二人は、ハァハァッと苦し気に荒い息をして互いの身体をまさぐり合う。
左手で彩の身体を支えて右手で乳房がひしゃげるほど力を込めて揉みしだき、彩は乳房の痛さで狂おしいほどの快感に昂ぶり、髪を振り乱して仰け反り喘ぎ声を漏らす。
「アウッ、ウッウゥッ~、いぃの、だめ、もっと強く、彩の身体が壊れるほどに……ヒィッ~、好き、大好き」
「彩……オレといる時、彩の身体はオレのモノだよ。オレの心は彩のモノ、彩以外の女性に心惹かれる事はないと約束する。ウッ、肌が吸い付くようだよ」
「ハァハァッ、嬉しい……嬉しいけど、彩の心は欲しくないの??彩の身体だけが欲しいの??」
「ウッ、クゥッ……彩の心を欲しくないわけがない……」
「アンッ、彩のすべてを奪って……入れて、健志とつながりたい」
腿を跨いで座る彩をその恰好のまま抱き上げてテーブルに横たえる。
「ウッ、冷たくて気持ちいい。健志に襲われちゃう……好きにして」