海の見えるホテル -20
同じ屋根の下に住んでいてもベッドを共にすることのなくなった夫に開発されたアナル性感はオナニーで感度を磨き、彩自身の右手やオモチャで満足感を得ていたが今は健志の操るオモチャで羽化登仙の境地に導かれつつある。
「アァ~ン、いやっ、気持ちいい……健志は彩の顔もオッパイも無視してアナルで遊ぶだけ、お尻だけあればいいの??」
「そうか、そうだな、可愛い顔や張りのあるオッパイを見ないのは失礼だな。テーブルに乗ってこっちを向いてごらん」
「……これでいいの??行儀が悪いって言わないでね」
テーブルを抱きかかえたうつ伏せの格好から尻の穴に二本のスティックを突き刺したままテーブルに乗り、下半身を突き出してアナルをあからさまに晒す。
健志はオモチャの入ったポーチを突き出し、
「独りエッチを見せてくれるだろう??彩のオナニーショーを見てみたい……好きなオモチャを選びなさい。もちろん、全部使ってもいいよ」
「ほんとうの私は誠実な男性が好き……彩に変身すると意地悪な男が好き、本当の私は健志を好きになるはずがないのに……」
羞恥で朱に染まる目元が色っぽくて健志の股間は痛いほど反応し、それを見る彩の瞳は妖気を漂わせて興奮しポーチを受け取る。
中を見ようともせずに妖しく濡れる瞳は健志に絡みつき、手探りでアナルパールを摘まみ出す。
薄紫色のそれは可愛く見えるものの先端が大ぶりで二つ目が一番小さく根元に向かって徐々に大きくなる球が先端も含めて五つ連なり最後の球は健志のペニスほどの太さがある。
「ねぇ、見たい??アナルオナニーをさせたいの??」
「昼間、仕事を頑張る有能で清楚な女性が夜のベッドで彩に変身して人知れず卑猥な行為に耽る。オレでなくとも見たいと思うだろう……しかも彩はアナルオナニー愛好者らしい。見たいと思わない男がどうかしている……ゴクッ……」
唾を飲み、ソファに深く座りなおした健志は興奮を隠そうとしてワインを口に含み、宙を睨んでフゥッ~と息を吐く。
「見せてあげる。観客は健志だけのオナニーショー。SMクラブで下着姿の彩が縛られたのを見たのが始まりだったでしょう、アキラ君とエッチしちゃった今日が新しい出発の日になるのかなぁ……エッチでスケベな彩を見せてあげる」
ハァハァッ……股間とアナルを見せつけるように突き出し、咥え込んだままのスティック二本を出し入れして眉間に皺を刻む彩は息を荒げて霞がかかったような瞳を健志に向ける。
ウッウッ、ウグッ……抜き取ったスティックを咥えて舌を絡め、ジュルジュルと卑猥な音を奏でながら新たなローションをたっぷりアナルに塗り込め、興奮を隠そうともせずに手にしたたままのアナルパールを窄まりに押し付ける。
グリグリと力に強弱をつけて円を描くように動かして十分に馴染ませ、しどけなく開いた唇の隙間から赤い舌を出して上唇を舐め、ゴクッと唾を飲んで手に力を込める。
唇を噛み健志に向けた瞳を閉じて摘まむ指に力を込めると大ぶりの先端はローションを掻き分けるようにしてズルッと姿を隠す。
フゥッ~と息を吐いて閉じた目を開け、霞がかかったように焦点の合わない瞳が健志を求めて宙を舞う。
「彩、見ているよ。尻の穴がオモチャを飲み込む瞬間をしっかり見た。アナルオナニーに耽っても品の良さは変わらない……いかにもスケベでだらしないのを好む男もいるだろうけどオレは品の良さを失わない彩が好きだ」
「イヤンッ、褒めてもらっているのか揶揄われているのかわからない」
「ゴメン、オレの好みの問題だからどうでもいいよな、ごめん」
易々と二つ目を飲み込んでもアナルは苦しがる様子もなく、押し出されたローションが溢れ出て割れ目からは花蜜が嬉し涙となって滲み出る。
「アウッ、クゥッ~……興奮する??それともアナルオナニーを見せる女は嫌いになる??」
「オナニーを恥ずかしがるようなら嫌いになるかもしれない。スケベな彩に惹かれて始まった関係……エロイ彩が好きだよ」
「フフフッ、アナルがもっと刺激を求めている……」
唇を尖らせて次の刺激に備えた彩はウッと吐息を漏らして三つ目の球を押し込む。
「すごいよ、彩。押し広げられた窄まりから皺が消えてツルンツルンになっちゃって前はパイパンマンコ、後ろはツルンツルンアナルになった」
「クククッ、揶揄っちゃイヤ。笑うとお尻が裂けちゃいそう……アウッ、クゥッ~、きつい」
ニュルニュルッ……ウッウッ、ゆっくり……ゆっくり、出し入れを繰り返しながら四つ目を押し入れて嫣然と微笑み、妖しく揺れる瞳を健志に向ける。
「すごいよ、彩。彩の独りエッチはいつもこんなに激しいの??」
「健志に見られながら恥ずかしいことをするから昂奮する……」
すべての始まりは高校時代、隣家に住む年下の男子に見せつけるようにして素っ裸になり着替えをしたあの時だった。
見られることがゾクゾクするような昂ぶりを誘い、羞恥と快楽が入り混じったおののきと共に得も言われぬ快感に身震いした。
恥ずかしい姿を見られてドキドキ感と共に被虐感を味わいたいと思ってもそんな機会もなく妄想に耽っていたが、栞という性に奔放な友人と出会い色々な経験をすることになった。経験と言ってもほとんどが見たり聞いたりするだけで実際に性的なことをするわけではなかった。
性的なイベントを見たり、栞の経験を聞いたりするたびに性的妄想が膨らむばかりでついに抑えることができなくなった。
ある時、自らの裸体やエッチな体験を綴るブログを見て誰にも知られることなく性的欲望を発散するために彩もブログを始めた。
そこでは想像以上に裸身を称賛され、それは男性だけではなく女性からのコメントも相当数あった。栞にも内緒でブログを続け、すでにベッドを共にすることのなくなっていた夫が不在の部屋で自撮りの裸体だけではなく、オモチャを使ったオナニーを撮影し、短いけれど動画をアップすることもあった。
一部とはいえ読者の要求は止まることを知らず、野外露出やより激しいオナニー、中にはデートを求める男性まで現れてブログをどうするか悩むことになり、ついに閉鎖した。
そんな時、栞の紹介で行ったことのあるSMショークラブに一人で行き衆人環視の中、下着姿で縛られるという経験をした。ゾクゾクするような快感は抑えがたく膨れ上がる期待と共に出会ったのが健志だった。
会員制バーで閉店後に行われる乱交パーティやSMショークラブ主催者の一人であるカヲルの部屋で催されるパーティで健志とつながる姿を曝したり、同性にこの身を弄ばれたりすることはあっても見ず知らずの男性を受け入れることはなかった。
それが今日、若いアキラ君を受け入れた。
何かが弾ける前触れのような気がする。
「きつい、ハァハァッ……大きい、こんなの入らない……ハァハァッ、壊れちゃう、彩のお尻が、ウグックゥッ~……イヤッ、入っちゃう、アウッ、ヒィッ~」
最後の一つを残して躊躇いながらも手を離すことはなく、眉間に刻んだ皺を深くして唇を噛み、目を閉じて指先に力を込めると全てを咥え込もうとするアナルの入り口が盛り上がり半分ほど姿を隠す。
海の見えるホテル -19
海岸を離れると二人は無口になり、暑さのせいだけではなくつないだ手は汗ばみ、アキラとサチとした淫猥遊びを話題にする接ぎ穂が見つからない。
話題にすることを避けては先に進めないと思っても今は何を食べるかに意識を向ける。
「オレはもともと魚が好きだからいいけど彩は飽きない??」
「大丈夫。その土地の美味しいものをいただくのが礼儀でしょう。魚料理店で肉料理をオーダーするような野暮なことはしない……お腹はすいているけど昼食はシャワーを浴びてからにしたい。だめっ??」
「我慢できないほどお腹がすいていたんだろ。行くよ」
通りがかったタクシーを止めて昼食をとるのによさそうな店まで行ってくださいと伝える。
海岸で脱いだショーツは健志のポケットにあり、飾り毛を刈り取ったオンナノコは黒いフレアミニだけが守っている。
健志は彩の腿に手を置き、スカートの中に入り込もうとしないけれど擦ったり揉んだりを繰り返す。
彩が両手を重ねて動きを止めようとしても健志は気にする様子もなくドライバーと話し続ける。
「昔はタクシーの運転手さんに女の子のサービスの好い店を教えてよというと、そういう店に横付けしてタバコの箱に入った紹介料をもらうってことがあったらしいけど今でもあるの??」
「今はそんな店はなくなったよ。ネットだなんだって宣伝する方法が色々あるし、昔はデリヘルなんて店もなかったしね」
適度に崩れた雰囲気のドライバーと健志は昔話で盛り上がり、唇を噛む彩は腿を擦る手がスカートの中に侵入して付け根の辺りを悪戯しないかと不安で景色も印象に残らない。
「見た目はきれいじゃないから観光客向きじゃないかもしれないけど味は地元の人間の太鼓判付きだよ。もしも行ってないなら地球の丸く見える丘展望館がお勧めだよ、沈む夕日が見所だよ」
案内された店は前日の店の近くにあり、ドライバーの言う通り地元の人に紹介されなければ観光客が入ることはなさそうだ。
言葉通り、新鮮な地魚料理は海岸での淫猥遊びを忘れさせるほど美味く、ぎこちなさが残るものの二人に笑みが戻る。
刺身に会う冷酒を頼みたくなるが我慢して地元の醤油で味付けした煮魚などひたすら新鮮な魚を貪るように平らげる。
食事を終えてもぎこちなさが解消されず、目的もなく歩くと醤油工場や“ぬれせん”発祥の店、缶詰工場などこの町らしい景色を見ることができる。
「いつまで避けているの??こんな言い方をするのは好きじゃないけど……後悔するならアキラ君とエッチさせなきゃよかったのに……」
「うん、自分で思っている以上に彩に惚れちゃったようだ。ルール違反だな……」
「不倫のルール??……別れた方がいい??最後にする??」
「嫌なことを言うなよ。オレが彩から離れられないって知っているくせに……嫌な女だな」
「クククッ、彩は嫌な女、知らなかったの??で、どうするの??」
「ほんとうに嫌な女だな。どうしても言わせるのか……彩との関係を続けたい」
「始まりは下着姿で縛られた彩を見たとき。忘れたの??……彩の身体だけが目的じゃないのは嬉しいけど、本当の私と彩のギャップを自分でも怖いと思うことがある。健志なら埋めてくれると思うんだけど……」
「性的な欲望の強い彩を肉体的にも精神的にも満足させて本当の姿に戻った時、仕事やご主人との関係に支障を来さないようにするのがオレの役目か……わかった」
「正直に言うね。アキラ君は若くて元気だったけど満足できなかった……運転手さんが勧めてくれた、地球の丸く見える丘展望館で見る夕日には時間があるでしょう??」
「ホテルに戻ろうか。彩はシャワーを浴びたいんだろう」
ボディソープまみれの身体を擦り肌をまさぐり合ってわだかまりを残しながらも唇を合わせ、シャワーブースを出た二人の瞳に淫蕩な光が宿る。
冷やしすぎるほど冷えたスパークリングワンを飲みながら彩の視線は着替えの衣服を詰めてきたバッグから離れることがない。
健志の部屋に用意した彩の着替えを詰めてきたバッグの底には二人で買い求めたオモチャがいくつか入っているのをホテルに着いてから知った。
それは今まで使うどころかバッグから出したこともない。
残すのは一泊。
今まで使われないのを不安に思う……早く彩の身体で遊んでほしい。
健志は素っ裸のままスパークリングワインを満たした切子グラスを手にしてリビングスペースに向かい、どうするか迷っている彩に声をかける。
「彩、そのままの格好でポーチを持ってきなさい」
「えっ、ポーチって、どのバッグ??」
「……、……彩」
視線を外すことなく無言の指示に耐えかねた彩はバッグからポーチを取り出して健志の前に進む。
ポーチを受け取った健志は素っ裸で目の前に立つ彩の大理石のような滑りを持ち染み一つない白い肌にゴクッと唾を飲み、水泳やマリンスポーツを好む証を残す肩から胸の膨らみを経てウェストの括れに続く腰から太腿に至るラインの色っぽさに股間が反応するのを意識する。
興奮を隠すことができず乾いた唇に舌を這わせ、音を立ててワインを飲み、
「テーブルを抱いて尻を突き出しなさい」と命じる声が上ずる。
「いやっ、恥ずかしい……これでいいの??」
恥ずかしいと言いながら指示された通り、小さなテーブルを抱えて健志に向けて尻を突き出すと陽光を反射してキラキラ輝く波頭に目を眇める。
ピシッ……「痛いっ」
「こんな格好じゃダメだろ。オモチャで遊んでほしい処が見えないだろう……どうしてほしいのか言いなさい」
「彩のお尻の穴を苛めてください。オモチャで遊んでください……恥ずかしい、こんなに明るいところで、こんな格好をさせられるなんて」
「止めてもいいんだよ。止めようか??」
「いやっ、止めないで……彩のお尻の穴にローションを塗ってオモチャを挿入してほしいの……アァッ~ン、恥ずかしい」
粘度の強いローションを窄まりに垂らし、緊張を解すように入り口で指が円を描き、アナルがヒクヒクと息をして彩の口からアァッ~と感に堪えない声が漏れると指先はわずかに加えられた力で姿を没していく。
「アウッ、クゥッ~、気持ちいい……こんな風にしてほしかったの、ウッウッ、イヤァ~ン」
付け根まで押し込んだ指を二度三度と出し入れし、刺激に慣れるようにアナル壁を曲げた指先で擦ると艶めかしい声とともに白くてムッチリした尻を蠢かす。
アナルスティックの先端にローションを塗り、窄まりの中心に当てて力を込めると難なく挿入を許し、十分に侵入したスティックを指で弾く。
「クゥッ~、気持ちいいけど、遊ばれるのは嫌っ……恥ずかしい」
「彩の尻の穴は別の生き物のようにヒクヒク息をして、スティックをクイクイ奥まで飲み込もうとする……もう一本入れるよ。息を吐いて、吸って、吐いて……」
二本目のスティックも難なく飲み込み、健志は両手に持って右手、左手と順に出し入れを繰り返す。
海の見えるホテル -18
彩とアキラの刺すような視線を感じながらもサチと健志はセックスの余韻に浸り、チュッチュッと湿り音を立てて唇をつつき、見つめ合い肌をまさぐり合って言葉は必要のない会話を交わして笑みを浮かべる。
荒げた呼吸も穏やかになりサチの両脚を挟んだまま額にかかる乱れ髪を整え、眩しそうに見上げる瞳に宿る淫蕩さに健志はたじろぐ。
「可愛いだけと思っていたけど色っぽい。波の音を聞きながらしたサチとのセックスを忘れない」
「ほんとう??私のはよかった??アキラに浮気をしちゃだめって言ってもいいほどなの??」
「あぁ、サチとは気持ちよかったよ……だけど男と女が信じ合うのはセックスの相性だけじゃないと思う。オレが言うと信憑性が薄れるかもしれないけど信じてほしい。サチとアキラ君は幸せになるよ、オレには君たちの未来が見えた」
「クククッ、ありがとう……アンッ、イヤッ、抜けちゃいそう」
昇りつめた健志の性感は頂上から穏やかに坂道を下り、股間のモノも緊張を解いて平静を取り戻し、ついにポロンッと抜け落ちてしまう。
ドロッと溢れ出る健志の満足の証は彩がハンカチを取り出して受け止める。
「サチさん、動いちゃだめよ」
サチから視線を外すことなく両足の間に蹲った彩は股間に唇を合わせ、ズズズッと音を立ててハンカチで拭い取れない精液を啜り、舌を伸ばして残滓を舐めとる。
「アンッ、彩さんの温かくて柔らかい唇や舌で舐められると子宮から脳天にまで電気が走るようにゾクゾクする。気持ちいいけど後始末までさせてごめんなさい」
「いいのよ、可愛いサチさん」
口腔に残る精液がこぼれ出ないように下唇を突き出す彩に、
「キスして彩さん。そのままの彩さんとキスしたい」
「アラッ、この人の吐き出したモノは彩のモノよ。飲んでもいいでしょう??」
サチから舐めとった精液を零さないように口を尖らせ、くぐもり声で話す。
「ダメ、ダメなの。アキラの精液は私のモノ、サチの中に出したモノも私のモノなの……ダメッ??」
「いいわよ、でも少しでいいから彩にも頂戴……いいでしょう??」
尖らせた唇をサチに重ねて唾液交じりの精液をドロリと流し込み、分け合った精液を飲み込んで笑みを交わし、舌を絡ませて濃厚なキスをする。
「なぁ、美女が二人、濃厚なキスをするのを見るのもいいけど潮が引いてきた」
「それがどうかした??」
「見てごらん、彩。この場所は岩を回り込まなきゃ来られなかったけど、潮が引いて砂浜が広がったからスムーズに来られるし暑くなってきた」
「えっ、本当だ。大変、サチさん、急いで服を着なきゃ、お昼近いし磯遊びをする人たちが来るかもしれない」
身支度を整える四人の表情は明るく、些かの屈託も浮かばない。
「クククッ、ここでの一時間ですごく大人になったような気がする。アキラしか経験がなかったのが嘘みたい……彩さんたちに大人にしてもらった気がする、特にあなたにはね……名前も知らないお兄さん。ありがとう」
「それは光栄だね。アキラ君を心配させるなよ」
「今までアキラと喧嘩すると捨てられないかと思って不安になったけど、今日の経験でアキラと別れてもすぐに男性が見つかるって自信がついたような気がする。やっぱり、セックスを経験しないとだめね……ウフフッ」
「アキラ君、サチに捨てられないように気をつけろよ……それじゃ、ここで別れようか」
「サチのことを信じているから大丈夫です。サチの希望を叶えていただいてありがとうございました」
「彩さん、ありがとうございました……アキラ、向こうで休憩しようよ。あんなに奥までゴリゴリされちゃったからアソコに棒が入っているみたいで気になるの」
「クククッ、ごめん、サチが可愛いからつい夢中になっちゃった。じゃぁ、オレたちは来た方に戻るから……バイバイ」
サチとアキラは肩を寄せ合い腰に手を回して仲睦まじく去り、見送った彩は健志が伸ばす手を握り眩しそうに目を細める。
「後悔している??」
「どうかな……彩次第だよ。彩を失うのが辛いから」
「クククッ、ほんとう??返事はいい、信用する。愛することで幸せに思うこともあるけど、愛される悦びに浸る方がいい」
「じゃぁオレは愛する悦びに浸ることにする」
「健志は彩を愛することで幸せになれるの??ふ~ん、そうなんだ……」
「“釣りバカ日誌”でハマちゃんがみち子さんにプロポーズする科白が、僕はあなたを幸せにする自信はありませんが、あなたと結婚すれば僕が幸せになる自信があります……彩にプロポーズ出来ないけど、ハマちゃんの言葉の意味を噛みしめているよ」
「健志は彩といるだけで幸せだと思えるの??ねぇ、そうなの??」
「幸せだと感じている人のそばにいれば自然と気持ちが晴れやかになる。大切な人が幸せで、そばにいれば一層その思いは強くなる。彩の笑顔を見ていれば幸せな気持ちになる」
「ウフフッ、彩をもっと好きになってもいいよ。彩のことをもっと幸せにしてくれると健志は幸せになれるんでしょう、フフフッ……じゃぁ、片思いは不幸ってこと??」
「片思いも幸せ。夢の中で片思いの相手とどんなこともできる……デートもセックスも思いのまま。人は恋していれば幸せになれると信じている」
「ウフフッ、ストーカーにならないようにね、クククッ」
手をつなぐ健志を横目で見上げる彩の表情から笑みが消えることはなく、健志は近づいてくるカップルを見て自然と込みあげる笑顔を隠すことに苦労する。
「夏休み前で海遊びする人も多くないから岩の間でスッポンポンになって肌を焼こうかな。誰かが来ないか監視してね」
「俺はマックロクロスケよりも白い女の子の方が好きだけどなぁ」
「水着の跡がくっきり残る女子が好きだって言わなかった??」
「スッポンポンじゃ水着の跡が残らないだろう。今日は水着の用意をしてないだろう、下着で焼きなよ」
すれ違う二人を気にする様子もなくスッポンポンだ下着だと話すカップルを微笑ましく見ていた彩がアッと叫び、手で口を押えてすれ違ったばかりのカップルを見つめる。
「どうしたの??まさか知り合いじゃないだろう??」
「そうじゃないの、早くホテルに戻ろう……サチさんのアソコから溢れる精液を拭ったハンカチを置いてきちゃった。あのカップルが見つけちゃう」
「アヤとオレが青空の下でエッチした後始末のハンカチだと思うだろうな。取り戻しに行くか??」
「嫌だ、そんなことできない。早く帰ろうよ、お腹すいた」
早歩きになった彩が背後を振り返るとカップルが岩の向こうに姿を消しそうになり、ついに駆け足になる。
「お腹がすいたから走るよ。なんでもいいから食べさせて……早く」
海の見えるホテル -17
グチャグチャ、ニュルニュルッ……騎乗位で彩とつながるアキラの頭上で愛するサチのオマンコに健志のペニスが出入りを繰り返し、滴る愛液は掻きまわされて卑猥な音を奏で見つめるアキラの興奮は絶頂近くに達し、彩の腰を掴んで突き上げる動きも激しさを増す。
「彩さん、逝っちゃいます。もう限界です、クゥッ~……」
「ダメ、アキラ、逝くときは私のお口に、大好きなの、アキラ、ちょうだい」
「ハァハァッ、サチ、受け止めてくれるんだね。彩さんのオマンコで気持ち善くなった僕を口に……クゥッ~、ダメだ、出る、逝っちゃう」
彩のマンコから怒張を引き抜いたアキラは岩を掴んで立ち上がり、立ちバックで責められるサチの口元に股間を突き出す。
先走り汁と彩のマン汁でヌラヌラと濡れそぼつアキラのペニスを躊躇うことなく口に含み、二度三度と顔を前後するとアキラはサチの髪を掴んで腰を突き出し動きを止める。
ジュルジュル、フガフガッ……「ウグッ、クゥッ~、我慢の限界……逝く、出ちゃうよ。サチ、受け止めてくれ」
「ウッウッ、クゥッ~……ウッウゥッ~……」
岩に背中を預けて立つアキラの腰を掴んでペニスを咥えるサチは喉の奥に迸りを受けて目を閉じ、肩を震わせる。
「ありがとう、サチ。大好きだよ」
「ウッウッ……ゴクッ……ハァハァッ……今日のアキラのは濃い、喉を通るか心配するほど粘っていたよ。ウフフッ、恥ずかしい」
「可愛かったわよ、サチさん。愛する人の満足の証を喉の奥で受け止めた瞬間、すごくきれいだった」
「彩さんにそんなことを言われると恥ずかしい……お願いがあるんですけど聞いてもらえますか??」
「えっ、彩にってこと??サチさんが彩にお願い??いいわよ、聞いてあげる」
「私は今日、大丈夫な日なんです。このまま私の中で満足してもらってもいいですか??」
「えっ、それは……私にはわからない……アキラ君の気持ちが大切でしょう??アキラ君はどう??平気なの??」
「はい……平気です。サチにとって僕は最初の男。プロポーズも済ませて結婚式の日取りも決まっています。夫婦の契りを結んだ後にサチが浮気をするのは堪えられそうもないけど、その前に誰かと経験してみたいというサチの希望に賛成しました……」
「あのね、君たち三人で決めても当事者のオレの気持ちはどうなる??無視されちゃうのか??」
「ねぇ、私と最後までするのは嫌なの??」
「あぁ、嫌だね」
「どうして??今まで嫌だけど我慢してエッチしてくれたの??」
「そうじゃない、考えてごらん……可愛いサチを最後まで味わうのは嬉しいけど、もしも、最後までやっちゃってサチに惚れられたらオレはアキラ君と彩に恨まれるかもしれないんだよ。そんなゴタゴタに巻き込まれるのは嫌だよ」
「クククッ、私にぶち込んでアキラに見せつけたのに最後までワルを貫けない好い人なんだ……このまま終わっちゃうと結婚後に私は浮気をするかもしれない。その時は見知らぬ場所から私とアキラの二人で恨むわよ、いいの??」
岩に手をついて立ちバックでつながったまま最後まで続けてほしいというサチは下半身を蠢かして健志を刺激し、振り返って見つめる瞳はアキラしか男を知らないと言うのが嘘のように妖しい光を宿し、ゾクッとするほど艶めかしい。
「健志の負けね。サチさんを逝かせてあげないと納得しないわよ」
サチに近付いた彩は頬に手を添え、自分の中で絶頂に達する寸前のアキラのモノを咥えて満足の証を口腔に受け入れた残滓が残る口の周囲に舌を這わせて舐めとる。
「ウフフッ、サチさんが飲み残したアキラ君の精液を舐めちゃった」
昂ぶりと不安、サチとアキラの表情は対照をなし困惑を隠しきれずにいた健志はサチと彩の言葉で踏ん切りをつける。
背面立位から背面座位に戻り彩とアキラに見せつけるようにつながり乳房を揉み、クリトリスを弄る。
「私で逝ってほしいとは言ったけどスケベで貪欲なオマンコを見せたいなんて言ってないのに……クゥッ~、乳首をそんな風にされると、イヤンッ、気持ちいい」
膨らみの麓から頂上に向かって掬うように揉み解し、徐々にその動きは大きく大胆になり、指の腹で先端を撫でて何度も弾きバイブ代わりに指を蠢かす。
「サチ、サチの乳首が勃起してきた。性的欲望に貪欲になって尖るだけじゃなく大きくなったように見える……すごいよ、いっぱい可愛がってもらいなさい」
健志は手の平を広げて乳房を鷲掴みし、歪になるほど力を込めて指先で乳輪をなぞり指の腹で先端を撫でる。
「ウッ、クゥッ~、痛痒いのがいい……ねぇ、横になりたい。奥を、子宮を思い切り突いてほしいの……」
「サチのアソコに砂が入っちゃまずいから避けていたけど分かった」
背面座位でつながる身体に手を添えて対面座位に反転し、羞恥で顔を赤らめるサチの唇にチュッと音を立てて唇を合わせる。
「このまま寝転がって正常位になるよ」
「クククッ、曲芸しているみたい。立ったり座ったり、前を向いたり背中を見せたり、なんか楽しい……壊れるほど奥まで突いてね……本当に壊れてアキラとできなくなると困るけど……フフフッ」
「クククッ、サチさん、楽しそうね。アキラ君以外とのセックスを楽しむんだよ……結婚の契りを結んだあとはアキラ君を裏切っちゃだめ。フフフッ、浮気はダメ」
こんな状況を楽しむ余裕を持ち、笑っていられる彩とサチに女の逞しさを見る思いがする……少女ではなく女性でもなく、女の怖さをアキラも目の当たりにする。
正常位に変化し、体重を掛けないように気遣いながら亀頭がコリッとした感触を得るまで奥深くに突き入れ、左手でサチの首を抱いて唇を合わせる。
ヌチャヌチャ、ジュルジュルッ……滑りを帯びる唇や舌は性器と化したように性感を伝え、見つめる二人を忘れてサチと健志はキスに耽る。
息をするのも忘れて唇を重ねたまま恥骨の感覚が鋭敏になるほど股間を押し付け、健志の右手はサチの腰を擦り脇腹を撫で上がる。
ヌチャヌチャ……ハァッ~、ウッ……クチャクチャッ……ハウッ、ウッウッ……粘膜の擦れる音と秘めやかな喘ぎ声が見つめる彩とアキラの昂ぶりを呼び、静かに寄せる波の音を聞きながらキスをする。
「イヤッ、アッアッ、イッイヤァ~ン……もっと、きつい、たまんない……」
アキラの存在を忘れたかのようにサチは脚を絡ませ健志の背中に回した手に力を込めてしがみつく。
「嫌な言い方だけどアキラ君、大丈夫なの??このまま見ていてもいいの??」
「サチへの気持ちが昂じるばかりです……でも、彩さんたちが相手でも、もう一度って言われると断るけどね」
「ヒィッ~、ダメ、たまんない、こんなことって……」
健志はサチの左脚を跨ぎ、右脚を抱えて腰を突き出す。
「なにこれ??すごいの、奥を突かれて、擦られる角度が変わって気持ちいい、クゥッ~」
サチが松葉崩しを満喫したと感じた健志は正常位に戻って二度三度と奥深くに突き入れ、顔を仰け反らせ白い喉を見せて歯を食いしばり、頂上に達する寸前まで追いつめて伸長位に変化し股間を押し付ける。
浅くなった挿入は尻を抱いて補い、押し付けたままの股間を蠢かす。
「アァァ~、イィ、気持ちいいの、逝っちゃうぅ~」
長く尾を引く喘ぎ声とともに全身が弛緩する。
「オレもだ、サチ、出ちゃうよ、ウグッ、クゥッ~……ハァハァッ」
海の見えるホテル -16
左右は岩が壁となり頭上は生い茂る草木が視線を遮り、果て無く広がる太平洋を前にする小さな砂浜で出会ったばかりの二組のカップルが相手を替えて結ばれる。
彩はアキラを押し倒して騎乗位でつながり、健志はアキラに結合部を見せつけるように背面座位でサチに突き入れている。
彩はアキラのモノを根元まで飲み込んだままピストン運動をすることなく前後左右に下半身を蠢かし、じわじわと込みあげる気持ち善さに自然と自らの乳房を揉みしだく。
「彩さん、気持ちいいです。優しく包み込んでくれるオマンコに何かが棲んでいてニュルニュル蠢いているような感じがします……クゥッ~、奥へ引き込もうとしている。ウッ、最高です」
「いいの??彩のアソコで気持ち善くなってくれるのは嬉しいけど、アキラ君はサチさんを見てあげなきゃだめだよ」
彩の言葉に従いサチに視線を移すと口は閉じることを忘れたようにしどけなく開き、イヤッ、ウッウッ、クゥッ~と意味不明の声を漏らし続けている。
「サチ、気持ちいいんだね、もっと善くなりなさい」
「いやっ、恥ずかしいから見ないで。アキラにこんなあさましい姿を見られたくない」
結合部分をアキラに見せつけようとして健志の両手はサチの恥毛を掻き分けて割れ目を晒し、恥ずかしいから見ないでくれというサチの両手は健志の手を払い除けようともせずに顔を覆う。
「アキラ君、手が届くだろう、クリトリスを弄ってあげるともっと悦ぶよ」
アキラは健志の言葉に従い股間に右手を伸ばし、
「すごい……サチ、すごいことになっているよ。ジュクジュク滲み出したマン汁がチンポに掻き出されて陰毛がジュルジュルに濡れている……クリもこんなになっちゃって……」
ゴクッ、健志に責められるサチの痴態に唾を飲むアキラは彩とつながっていることも忘れてクリトリスとその周辺を弄り続ける。
そんな様子に置いてきぼりにされた気分の彩は嫉妬交じりでアキラの乳首を摘まんで思い切り捩る。
「ウグッ、痛いっ……」
乳首が感じる痛さで健志は身体を捩り、その拍子でクリトリスを弄っていた指がサチのオマンコに潜り込んでしまう。
「ヒィッ~、イヤッ、どうしたの??アキラなの??」
「ゴメン、間違えて入っちゃった、すぐに抜くからね」
「いいの、ゆっくり動かしてみて……アウッ、クゥッ~、きつい……すごいの、アソコが裂けちゃいそうで怖いけど気持ちいいの。ゆっくり、ゆっくりね……ヒィッ~」
健志のペニスは膣口を精一杯押し広げて侵入し、そこにまた偶然とはいえ指を挿入されたサチは眉間に深い皺を刻み予期せぬ不安と快感で区別のつかない悲鳴と喘ぎ声を漏らし続ける。
「ハァハァッ、サチがこんなにスケベな女だと思わなかったよ。男は僕しか知らないと言いながら知らない人としてみたいと言うわけだ……」
「ごめんなさい。イヤァ~、何をしたの??……中で指を曲げちゃ嫌だ、怖い、壊れちゃう」
サチとアキラのやり取りに不満顔の彩は上半身を倒して顔を近づけ、
「アキラ君、彩とキスしたいと思う??……年上の女とはキスしたくない??」
アキラのペニスを飲み込んだまま結合部を起点にして股間を蠢かし、指先で鼻梁を撫でて唇をなぞり、サチに聞こえるか聞こえないかの声で囁く。
「ウッ、ウググッ、気持ちいい、これ以上続けられたら暴発しちゃいます……アウッ、クゥッ~、キスしたいです。彩さんとキスしたいです」
「ウフフッ、可愛い……サチさん、聞いた??アキラ君の喘ぎ声って可愛いね」
唇を重ね、フグフグッと粘り気のある音を響かせた彩が顔を上げると二人の離れがたい思いを唾液がつなぎ、長く糸が伸びるように唇をつなぐ。
「アキラ君、口を開けて……プレゼントをあげる」
ツツッゥ~……彩の口から興奮の証で粘度のある唾液がアキラの口を求めて滑り落ち、アキラは彩から視線を外すことなく口に溜まった唾液をゴクッと音を立てて嚥下する。
「ハァハァッ、ねぇ、アキラ、彩さんと私のどっちが好きなの??正直に答えて」
「ハァハァ、僕が好きなのはサチだよ。サチは僕が最初の男、僕もそんなに経験があるわけじゃない。セックスに飽きるのが怖いから信用できる人と経験してみたかっただけだろ、僕もそうだよ、信用してくれるね」
「うん、アキラが気持ち善さそうだから妬けるし、ほんの少し不安になっただけ、ごめんね」
「サチとアキラ君は本当に愛し合っているんだね。二人を心配させて申し訳ないけど……アキラ君にもっとすごいサチを見せてあげるよ。目を閉じないでサチが身悶える姿を目に焼き付けるんだよ」
背面座位でつながったままサチの身体を支えて立ち上がり背面立位に変化し、サチの手を岩につかせてアキラの頭上で結合部を見せつける。
手を伸ばせば届く距離で愛するサチの花弁を無残に散らされるのを見るアキラは悲しみに勝る興奮で息を荒げ、健志のペニスが荒々しく出入りするのを見ながら自らの昂ぶりを彩にぶつけて股間を突き上げる。
「アウッ、クゥッ~、アキラ君、すごい。突き上げるオチンポが子宮に届いちゃう……ヒィッ~、もっと……もっと激しく」
サチの痴態に煽られる彩はアキラの突き上げに合わせて身体を上下し、サチに負けじと快感を貪る。
「イヤァ~、見ないで、アキラ。お兄さんのチンチンで善がるのを見ないで……私のことを好き??ねぇ、好きだと言って、早く……クゥッ~、気持ちいい」
「サチが好きだよ。他人のチンポを突き入れられて気持ちいいと言っても嫌いにならないし大好きだ、愛している」
自分たちが望んだこととは言え、会ったばかりのカップルと結ばれても愛していると言える二人を羨ましく思う健志は嫉妬心も交え、アキラに見せつけるように二人の結合部を撫でてクリトリスを嬲って乳房を揉みしだく。
「ウッ、ダメ、そんなことをされたら我慢できなくなっちゃう、気持ちいいの」