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依存

―2
「くすぐったい……雅之との将来に不安がなくなったから気持ちを開放して私の身体はいつもより敏感になっちゃったみたい。責任取ってくれるでしょう??」
「この熟れきった身体を満足させるのは大変だ。身体の奥に洸希自身さえ気付いていないスケベな思いが棲みついているからな」
「そうだよ、雅之でさえ全てを暴きだしていないエッチな私が隠れているの。私自身気付いていないスケベな私を目の当たりにしても嫌いにならないでね」
「とんでもない女に惚れちゃったかなぁ……でも、この身体だけじゃなく真摯に仕事に向き合い、オレとの時間も大切にしてくれる洸希だから後悔はないよ」
バスタブに浸かり腿を跨がせた洸希を背中越しに抱く雅之は胸の膨らみをヤワヤワと揉み、成熟した女性特有のねっとりした感触に酔いしれる。

「雅之に背後から抱きしめられるとどんな悪戯をされるのかと期待でドキドキする」
「オレは意地悪だから期待されると何もしたくない。今日は…いや、今日だけじゃなく明日もエッチなことはしないと約束する」
「クククッ、こんな好い女の熟れたハダカンボを見ても何もしないって言えるの??」
雅之の腿を跨いで背中を預けていた洸希は向かい合う体勢になり、中腰で胸の膨らみを顔に押し付ける。
「ウフフッ、気持ちいぃ??私のオッパイをお顔で味わってね……アン、イヤンッ、思い切り吸って、洸希はオレの女だという印を付けて……雅之が付けてくれるキスマークなら首でもいいよ」
「おっ、仕事中もエッチマークを見せつけるって言うのか??最高にイイ女だな」
「クククッ、首に付けてくれる??……誰が付けたんですかって聞かれたら、あらっ、雅之に決まっているじゃないって応えたいな…いずれ結婚するんだから宣言してもいいでしょう。ウフフッ……早く出ようよ、我慢できない」

素肌にお揃いの白いナイトガウンを着けてシャンパンで乾杯し、生ハムでピクルスやアボカド、大葉と大根を巻いたものを食べながら見つめ合う二人から笑みが消えることがない。
「美味しい…シャンパンを飲む前の話しは約束だよ。信じてもいいんだよね」
「何度も本当だよねって確かめてもらえて嬉しい。聞き流されるんじゃなくて本気の返事をもらえたと思えて幸せだよ」
「ウフフッ……見てね…」

シャンパンを飲む雅之の視線は大切な人から逸れることはなく全身を睨め回し、見つめられる洸希は欲情を隠すことなくガウンをしどけなく開いて胸の谷間にシャンパンを垂らす。
「アンッ、零しちゃった……舐め取ってくれるでしょう??」
「クククッ、約束しただろう、今日だけじゃなく明日もエッチなことはしないって…仕事では課長として一区切りついたことだし、今日、金曜から日曜夜まで洸希がのんびりする手伝いが出来ればいいなと思うよ」
「イヤッ、エッチなことをしてくれないんじゃ雅之と住んでいる意味がない。ねぇ、遊んでよ」
「クククッ、い~や、ダメだよ……そうだ、洸希がオレをその気にさせてみなよ。これを欲しいって言っていただろう」
封を解くことなくテーブルに置いたままの荷物を引き寄せる雅之の視線は洸希から逸らすことはなく、視線に犯される股間は熱く燃える。

「プレゼントだよ。開けてごらん」
「いやっ、見なくても分かっているもん……ハァハァッ、私にセルフプレジャーを強制するオモチャでしょう??」
「強制とはひどいなぁ。洸希の欲情を満足させられない時のオレの代理を用意しただけなのに……」
「惚れ直したと言った舌の根も乾かないうちに、オナニーを見せて雅之をその気にさせろと意地悪を言う…いいわ、見せてあげる……ウフフッ、こんな意地悪な男に惚れた私はバカな女」

封を解き化粧箱を見て中身を悟った洸希は、
「ウーマナイザーだよね。確かに欲しいと言ったけど……いじわる」
言葉は甘い震えを帯び、いじわると言うものの嫌がる様子はなく、帯を解いたままのナイトガウンに右手を入れて左胸を擦り始める。
「アンッ、オッパイの先端を擦りながらサワサワすると気持ち善くなっちゃう……ウッウッ、いやぁ~ン……」
艶めかしい声を漏らし、興奮で乾いた唇に滑りを与えようと赤い舌が舐めるさまさえ色っぽく見つめる雅之は昂奮を抑えるためにシャンパンを飲み、ワインクーラーから取り出した氷を音を立てて噛み砕く。
「ウフフッ、やせ我慢をいつまで続けられるかな??それとも、釣った魚には餌をあげない主義なの??」
「心外だなぁ。仕事で結果を出したお祝いにシャンパンと生ハムを買ってきたのに…バラの花がなかったから拗ねているのか??」
「そうだよ。惚れた男から花をプレゼントされるのが女の幸せなの……母の日のカーネーション、送別会や記念日の花束、クリスマスリースやクリスマスローズにシクラメン.ポインセチア、開店祝いや当選祝いの胡蝶蘭…クククッ、オチャケ屋さんのお姉さんの誕生日もでしょう??ご先祖の供養に花を供えるし花は万能なの……雅之はまだまだだね、ガッカリ」

ピンポ~ン……花屋です。ご注文の花をお届けに上がりました……ありがとう。今、行きます……えっ、えっ??なに??なんなの??

「洸希の好きな赤いバラの花束を受け取ってくれるだろう??」
「ほんとにイヤな男。花を贈らない雅之の悪口を言った後で……ウフフッ、50本くらいあるの??」
「99本の赤いバラで永遠の愛を誓いたかったけど50本で許してくれるだろう??」
「大好き。8コ下の部下に惚れちゃったけど、悔いがないどころか最良の選択だったと思う……仕事では頼りになる相棒だし私生活でも何の不満も感じることがない大好きな男…アンッ、オッパイの先端が勃起しちゃった」
バラの花束が届きエッチな会話が途絶えていても洸希の右手は胸の膨らみを擦り続け、ついに艶めかしい声を漏らしてしまう。
「気持ちいぃ、エッチでスケベな私を見てね。雅之だけに本当の私を見てほしいの」
自由な左手でナイトガウンをはだけて胸だけではなく下腹部までも露わにする。
ゴクッ……ウフフッ、私の身体を見て昂奮する??……惚れた女だから全てに昂奮するよ……じゃぁ、セルフプレジャーを見せつけて虜にしちゃおう。

依存

―1
「課長、どうでしたか??」
「私たちの企画書に沿って事業計画が作成されることになりました。皆さんのご尽力のお陰です。ご苦労様でした」
「課長のリーダーシップとご指導の結果です…いろいろ勉強させて頂きました。これで部長昇進がほぼ決まりですね、おめでとうございます」
「桑原さん、その気にさせるようなことは言わないでよ。勘違いしてしまいます…今回も桑原さんが仲間を励まし、叱咤してくれたお陰です。皆さん、ご苦労様でした。そしてありがとうございました」
「課長、おねがいがあります」
「牧さん、どのようなお願いでも聞く積りです。どんなことでしょうか??」
「なんでもお聞き届け頂けるのですか…結婚はともかくお付き合いして頂けると嬉しいです……あっ、ごめんなさい。冗談が過ぎました。私たち、いえ、私もお役に立てたのでしたら食事会のようなモノをお願いできませんか??」
「私からも提案しようと思っていました。皆さんの都合がよければ来週末でどうでしょうか??慰労会ということで私の主催です……桑原さん、なんでしょうか??」
「私たちに異存はありません…みんな、そうだろう??課長の奢りで腹一杯食べてオエッとなるほど飲ませてもらおうぜ」
「課長の指導のお陰で今の俺たちがあるんだろう。桑原さんに逆らう積りはないけど俺は割り勘の会費制でもいいよ」
「ウフフッ、宮崎さんありがとう…皆さんにお礼がしたいの。私自身、今回のアプローチを通じて勉強させてもらいました。気にしないで奢らせてください」
「宮崎くん、ゴチになろうぜ…その上で課長のご指導に対するお礼をそれぞれがお金で表すってことにしよう」
「さすが、桑原さん。梶原課長の女房役の言葉として最高です。みんな、それでいいよな??」
桑原に続く宮崎の言葉に全員が拍手し、1週間後の金曜日に飲み会をすることが決まった。

「ただいま」
「お帰りなさい。遅かったわね、雅之と私の退社時刻はそれほど違わなかったはずなのに……」
「シャンパンやおつまみを買ってきたからだよ…梶原課長の仕事に対して部下である桑原雅之がおめでとうを伝えるためにね」
「ありがとう……そうだ、荷物が届いていたよ。テーブルに置いてあるでしょう」
「……やっと届いたか。今日、届いてよかったよ…洸希が欲しがっていたモノだよ」
「なにかなぁ、期待しちゃうよ……」
「オレはいつでも洸希のことを考えているのを知っているだろう」
「クククッ、スケベで悪い男……食事の準備が出来ているけど食べるでしょう??」

食事を終えた二人は週末の過ごし方など他愛のない会話をしながら後片付けを済ませる。
「お風呂の準備が出来ているよ。どうする??」
「食べたばかりだからもう少し後でもいいだろう??」
「お茶を淹れようか??」
「オレが淹れるよ…帰宅後、夕食の準備で休む間もなかっただろう??座っていていいよ」
「優しいね。クククッ、忘れているでしょう??お帰りチュウをしてもらってないよ」
「ごめんね……チュッ、ただいま」

スパイシーなフレーバーティを飲みながら肩を寄せる洸希を抱き寄せる雅之はほのかに漂う香りを胸いっぱいに吸い込む。
「いやっ、8コも年上だから雅之が普段と違うことをすると気になる…嫌われないかなって」
「あの日のことを覚えているだろう??オレが付き合ってくださいって言ったんだよ、何があっても嫌いになるわけがない」
「覚えている。課長に昇進して移動になったけど、若い課員を前にして頑張らなきゃと意識過剰で空回り。不甲斐なさと申し訳なさで涙ぐみながら酒を飲んでいた私のそばに……ねぇ、もう一度聞くけど、あれは本当に偶然だったの??」
「一目惚れした女が傷心しているのが心配であとをつけた。バーの片隅で肩を震わせながら酒を飲んでいるのを見て声を掛けた…あの時に話したことは全て本心だったよ」
「本心だった……今は違うの??」
「オレたちを前に初対面の挨拶をする洸希を見てドキドキした。オレはこの女に惚れると予感したよ。あの頃と違って今は洸希のすべてとは言わないけど色々なことを知って惚れ直した。オレの直感は間違っていなかったと確信している」
「ウフフッ、ありがとう。仕事では雅之が皆と私の間でつなぎ役になってくれたので意思疎通がうまく出来たし、相談できたし適切な助言ももらえた……ナイトライフも満足させてもらっているし離れたくない」
「そうか、オレこそ、ありがとうとお礼を言うよ…一緒に住んでいると公表しちゃおうか。それとも突然、結婚式の招待状を送ってびっくりさせようか…どう思う??」
「いいの??私でもいいの??…本気にしちゃうよ」
「心外だなぁ、こんなことは冗談で口にしないよ……梶原洸希さん、結婚してください。あなたを幸せにする自信はありませんが、洸希さんと結婚すれば私は幸せになれます」
「どっかで聞いたような科白だけど、本気にしていいの??冗談だったら冗談だと言って……」
「本気だよ。返事は直ぐでなくてもいい、いつまでもとは言わないけど待つよ」
「待ってもらいたくない。返事を直ぐにさせて……フゥッ~、ゴクッ……梶原洸希から桑原洸希になれればいいなと淡い期待を持っていたから喜んでお受けいたします……みち子さんはハマちゃんに言わなかったけど、私は言います。雅之と結婚できれば私は幸せになれます。ウフフッ」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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