2ntブログ

彩―隠し事 354

余波 -11

英子と名乗ってAVデビューした栞が複数の男優に責められる姿を見ていた優子は会話を続けながらもモニターから視線を外すことができない。
「あっ、ご主人の後ろ姿が映っている。愛妻が目の前で穴という穴を凌辱される興奮で息遣いを荒くして肩が上下しているけど、栞が最初にオチンポを咥えさせられた時は寂しそうに感じた。栞とご主人の愛情は理解できないこともあるけど、私はいつだって、なにがあっても栞の味方。だって栞と私は親友だもんね」
「健志さんに責められてオマンチョと尻の穴が裂けちゃうほどの異物挿入で善がり啼く優子を見ても可愛いなぁと思った。同時に喉の奥深くまでオチンポを捻じ込まれても優子は悲しそうじゃなかったもんね、ウフフッ、優子は想像以上にスケベな女。いやらしいことをしても、エッチなことをされてもスマホの中の優子は清潔って言うかきれいだったよ」
「ありがとう。エッチなことをしても汚らしくないって言われるのは嬉しい誉め言葉。睡眠欲、食欲、性欲が三大欲求と言われるけど、寝顔はきれいな方がいい。苦しみや不安を表すような寝顔は見せたくないし、食事もガツガツと餌を食べるようではなく、生きるためではあるけど文化としての側面も大切にして季節や家族、友人との食事時間を大切にしたい」
「そうだね、改めて優子に言われるとその通りだと思う。三大欲求の内、二つがきれいな方がいいなら残る一つ、性欲の発露もきれいな方がいい。そう言いたいの??」
「そうだよ、健志が彩にそう言うんだもん。人間以外の生き物のセックスは種の保存のためだろうけど、神様は人間にはセックスをコミュニケーションツールとしたり、愛情表現や快楽追及のために使ったりしても好いと許してくれた」

どちらともなく部屋の中央で立ち上がり、互いの肩に手を置き見つめ合うことに羞恥を覚えて目を閉じると引き寄せられるように身体を寄せ合い、唇を合わせる。
ヌチャヌチャ、ニュルニュルッ……バイセクシャルだと思ったことはないし、レズビアンでもない優子と栞は学生時代から互いの部屋を行き来し、二人で温泉旅行をするうちに悪戯心が芽生えてオッパイを揉み、キスをして股間をまさぐる関係になっていた。

「清楚で上品な人妻、ある時は仕事が出来る女。そんな優子が妻でもなくOLでもなく彩と名乗る女になる時間だよ。ウフフッ、ほんの少しでいいから彩と英子になろうよ。見て、私じゃなかった……英子が口に吐き出された精液を口いっぱいに溜めている。クッチャイ他人汁を愛する旦那様の前で飲んじゃった……イヤァ~ン、自分とは思えないほどエロイ」
モニターの中のAV女優英子に興奮する栞のパジャマに手を伸ばした彩はボタンを外して剥き出しにした胸の膨らみを揉みしだき、先端を口に含んで舌で戯れ甘噛みする。
「アンッ、イヤッ、彩のオッパイもクチュクチュしちゃう」
パジャマを脱がせた英子は左手で彩を支えて右手で左胸を揉み、右胸に舌を伸ばして右腿を股間に擦り付けて無毛のオンナノコを刺激する。
ハァハァッ、息を弾ませる彩は背後を確かめて倒れ込むようにベッドに横たわる。
「レズビアンAVに出演したくなったら相手には私を指名してね」
「AVは英子に任せる。私に出来るはずがない。それに栞が色んな所に連れて行ってくれるし健志とする性的冒険で満足」
「えっ、健志さんとどんなことをするの??オモチャで二つの穴を苛められて善がり啼くのは見たけど他にもあるの??」
「近いうちに一緒に行こうか……健志と一緒に行ったエロイ店に行ってエッチなことをしようよ」
彩の言葉は覆いかぶさる英子の嗜虐心をくすぐり、
「楽しみだな、約束だよ。健志さんと付き合う彩がどれほどスケベな女なのか確かめてあげる。AV出演で腕を上げた私の愛撫を味わってね、彩」

胸の膨らみの先端を唇や舌で刺激されるとツボを心得た同性である英子の愛撫に屈服してアウッ、イヤッと甘い声を漏らし始め、甘噛みされると、クゥッ~、ウグッグゥッ~と呻き声にも似た喘ぎ声を漏らして両手はシーツを固く握る。
仕事をしているはずの夫を憚り、喘ぎ声を漏らすまいとする彩はシーツを掴んでいた右手を口に押し付ける。
パジャマを脱がされて白い肌を守るモノが無くなると、栞の十本の指と唇や舌が肌を這い、アンッ、ウッウッ、ウゥッ~と秘めやかな吐息を漏らす。
「可愛い、健志さんは私の愛撫で彩がこんな反応することを知っているのかなぁ……見せてあげようか??」
英子は手にしたスマホを見せつける。
「いやっ、エッチな彩を見せたくない」
「こんなエロイ彩を見たら惚れ直すと思うけどなぁ、ザンネン。ここはどうなっているかな??」

両の手で脇腹を擦りながら唇と舌は胸の谷間から腹部まで舐め下り、臍の周囲を一回りして無毛の恥丘でチュッと音を立てる。
「くすぐったい。恥ずかしいから止めて、イヤァ~ン、明日は大切なミーティングがあるから寝ようよ」
素っ裸の身体を捩って逃げようとしても英子は彩の両腿を抱え込んで動きを封じ、抗いが止むと股間に顔を埋めて舌を躍らせる。
ピチャピチャ、ニュルニュルッ……「アンッ、クゥッ~、彩だけ苛められるのは、イヤッ、栞もハダカンボにしちゃう」
上腿を抱え込んで彩を責める栞を振りほどき、身体を入れ替えて馬乗りになるとパジャマを脱がせようとする。
スポーツを好みヨガに興じる彩の力は優に英子を上回り、抵抗を易々とかいくぐって脱がせてしまう。

「ウフフッ、やっぱり彩には敵わない。ねぇ、彩、私にお尻を向けて跨いで……うん、これでいい。彩のお尻が丸見えで絶景」
「たとえ英子でも揶揄ったりすると怒るよ」
「彩の身体ってエロイよね。白くて艶めかしく程よい肉付きの尻はオンナの私でさえ齧りたくなるしパンと張り出した腰は見るだけで叩きたくなっちゃう」
ガジッ……「イヤンッ、いたいっ。噛まれちゃった」
ピシッ……「アンッ、痛い。叩かれたところから全身に電気が走る……ゾクゾクするほど気持ちいい」
「エロイ身体の持ち主だけに彩は敏感だね。噛んだり、打ったりすると艶めかしい声を漏らしちゃう。こんな刺激はどうかしら??」
舌を伸ばせば届くほどの距離で綻ぶ割れ目は赤いバラの花に似た妖花が咲きほこり、英子がフゥッ~と息を吹きかけると、ウグッと一声漏らして四つん這いの足が崩れて股間を栞の顔に押し付けてしまう。

彩―隠し事 353

余波 -10

いつもは二人になると話題が途切れることなく話し続ける優子と栞も健志を交えて彩と英子と名乗り、卑猥な時間を過ごした後とあって無口になる。
タクシーの運転手はルームミラーに何度も視線を送り、後部席で左右のドアに寄り添うように離れて座り、言葉を交わすこともなく流れる景色を見つめる二人の女性客を気にする。

漂う空気は仲が悪い風でもなく、今はただ互いの想いに耽りそばにいるだけで安心しているのだと結論付けてルームミラーに向けた視線を外す。
タイプの違う二人だが好い女だな。おそらく二人とも結婚しているのだろう。こんな奥さんと長い夜を過ごす果報者の旦那はどんな野郎かなぁ、好い女の旦那はやっぱり好い男なのだろう。
それにしても、この二人を見送った男は何者だろう??どちらかの旦那のようにも見えないし、上司とも思えない。
チェッ、バカバカしい。俺は何を考えているんだ。
信号が黄色から赤になる寸前にアクセルを踏み込み交差点を突っ切る。
二人の客はそんな乱暴な運転を気にする様子もなく姿勢を変えることなく、俺の背中を睨むこともない。
フゥッ~、俺はなにをやっているのだと自責の念に駆られた運転手は首を振り、息を吐いて平静に戻る。
「こちらでよろしいですか??……ドアが開きますから気をつけてください……ありがとうございました」
見送った男と言葉を交わしてあとから乗り込んだ女が料金を支払い、二人とも丁寧に礼の言葉を述べて降車した。
交差点で乱暴な運転をしたことが悔やまれる。
バックミラーに映る二人は遠ざかり、車内では見せなかった風で楽しそうに話している。
二人の美女を乗せたのが俺の夜の始まり、今日は良いことがありそうだ。あの二人を拾った場所に戻る前に運試しで駅の周囲を流してみよう。

「驚いちゃったよね。タクシーがあんな風に交差点に突っ込むなんて思わないから
ドキッとしちゃった」
「私もびっくりして一瞬、運転手さんの背中を睨んだけど直ぐに逸らしちゃった。好い女が二人、変ないちゃもん付けられると嫌だもん……それにしても、突っ込むなんて彩は飢えているの??」
「そう見えたのなら間違えていないのかもしれない。アソコがウズウズ火照っちゃう……栞に見せたけど一昨日の日曜までアソコもオチリも裂けるほど可愛がってもらったのに、今日健志の顔を見たら止まんなくなっちゃった」
「好いんじゃないの、彩」

エレベーターに乗るとタクシーの中と同じような息苦しさが二人を包み、再び無言になる。

「ただいま……あなた、帰っていたんだ。遅くなってごめんなさい。残業で遅くなると言っていたから栞と食事を済ませてきちゃった。すぐに用意するね」
「ごめんなさい。ご主人のお帰りが遅くなるって聞いた私が引き留めてしまいました」
「二人とも気にしなくていいですよ。残業は事実だけど、資料の一部を家に残したままだったので今から仕事です。食事は済ませてきたし、気分転換で風呂も先に済ませたので仕事が片付き次第、そのまま寝ちゃうから気にしなくていいですよ」
「仕事じゃビールってわけにもいかないから、何もしなくていいの??……何か用が出来たら声をかけてね」
「挨拶を忘れていたけど、今日泊めていただきます」
「どうぞ、いつまでも彩と仲良くしてください。それでは、おやすみ」
「おやすみなさい」

彩の部屋に入った二人は一瞬の静寂の後、顔を見合わせてフゥッ~と息を吐き、
「さすがに今日は、ほんの少しだけど心が痛む」
「ご自分の素行が原因で優子が浮気を始めたとは思ってもいないだろうからね」
「うん、そうだけど健志と付き合うようになって浮気をしている主人に寛大になれたし、夫婦関係が旧に戻ったとは言えないけど修復への一歩を踏み出せたような気がする」
「健志さんに内腿を舐められてオマンチョから溢れる蜜を啜られて、気持ちいぃ~って言ったもんね。何も感じなきゃ大した悪女だけど優子は清楚な人妻、始まりはご主人の浮気だから神様は許してくれる」
「ほんの少し悪女だと認めるから栞が先に風呂に入って。タオルはいつものところ、下着は自分で洗ってね、これはパジャマ……私は朝食の準備などをするから」
洗濯済みのパジャマを手渡した優子はスーツを脱ぎ、短パンとシャツに着替えてキッチンに向かい、栞もスーツを脱いで下着姿になり、リビングにご主人がいないことを確かめてバスルームに向かう。
朝食や出勤の準備を終えた優子は栞と入れ替わりでバスルームに入り、いつもと違って手早く入浴を済ませる。

「優子、健志さんのことでムリ言ってゴメンね。私は旦那様の悦ぶ顔しか思い描いてないから心配しないでね」
「信じているって。疲れたから寝ようか??」
「もう少し、いいでしょう??アレを見ようよ、私と一緒じゃ嫌??優子が望むならオマンチョと尻の穴を苛めてあげてもいいよ、ウフフッ」
「どうしても見たいって言うなら嫌だとは言わないけど……」
「私はエッチが好きだし旦那様は私にエッチなことをさせて喜ぶ変な人。旦那様に付き合うのは嫌じゃないけど、行き過ぎちゃうかもしれない。そんなとき優子を想い出せばブレーキになるかなと思って……だから隠し事をしたくないの。私の都合だから優子は重荷に感じることはないし、隠し事があっても怒らないからね」
「うん、分かった」
栞に微笑んで見せた優子は机の引き出しからDVDを取り出す。

モニターの中の英子と名乗る女の痴態を見ても栞は羞恥に苛まれるどころか、瞳を爛々と輝かせて左手で胸を揉み、右手をパジャマに忍ばせて妖しく蠢かす。
優子はモニターの中の英子と目の前の栞を見比べて言葉もなく、得体のしれない昂奮で乾いた唇に舌を這わせて滑りを与える。
「ねぇ、スゴイと思わない??さすがプロだよね、私のオマンチョやアナルばかりかお口まで性器扱いして男汁を吐き出しても、休ませてくれないし責め続けるんだよ……途中から気持ちいいのか痛いのか自分でも分からなくなっちゃうの。ただ、男たちの荒い息遣いが私を責めながら昂奮しているって実感できた」

彩―隠し事 352

余波 -9

「絶交かぁ、彩に会えなくなるのは困るなぁ……言い過ぎました。ごめんなさい。内腿に何か付いているから舐め取ってあげる」
「いぃ、余計なことをしないで。彩のことは構わないで、おねがい」
「可愛い彩を汚れたままほっとけないよ」
内腿に注意を引くことを恐れて擦り合わせた両脚を捩ろうとする彩に、
「楽にしなさい。通る人の注意をひいちゃうよ」
健志の言葉で彩の動きは止み、目隠しのせいで見えないはずの顔を入り口に向けて、内腿を這う舌が与えてくれる妖しい快感に唇を噛み、指が白くなるほど両手を固く握る。
「ウッウッ、クゥッ~、ダメ、やめて。気持ち善くなっちゃう」
硬く握っていた両手は健志の髪を掴み、両脚を閉じるどころか膝を開いて真っ赤に濡れそぼつ割れ目を健志に押し付けようとする。

「彩、苦しいよ。そんなに押し付けなくても舐めてあげるから……」
グジュグジュ、ヌチャヌチャッ、ピチャピチャッ……「イヤァ~ン、気持ちいい」
見つめる英子を気にする様子もなく股間を押し付ける彩は健志の髪を掴んで眉間に皺を刻み、憚ることのない喘ぎ声を漏らす気配を漂わす。
「彩、ここじゃダメよ。我慢しなさい」
「えっ、あっ、こんなところで、彩の変な声は洩れてないよね??大丈夫だよね??」
「今のところ大丈夫。彩がこんなにスケベな女だと思わなかった。旦那様にエッチに着飾った私を見せてあげようと思ったから彩を見たいって言ったけど、すごすぎる、ゴメンね」
「ウフフッ、これが本当の彩かもしれない。親友の英子に色々エッチな処に連れて行ってもらって、健志と付き合うようになって彩自身も気付かないうちに心と身体の奥に澱のように溜まっていたエッチな自分を解放できたような気がする……こんな下着とも言えない下着を着けるなんて想像することもなかった」

「彩、もういいよ。服を着せてあげる。英子さん、いいだろう??」
「うん、ありがとう、彩。仕事中の彩からは想像もできないエロイ女だけど、二人とも本当の彩。昼間は淑女で夜は娼婦、彩は本物の好い女だよ。私の太鼓判じゃ不服かもしれないけど二つでも三つでも押してあげる」
「オレも好い女の証明判を押すよ、これ以上はないほど大きい太鼓判をね……手付代わりに……受け取ってくれるね」
プラチナチェーン下着を着けただけの彩を抱きしめた健志は額に唇を合わせて、チュッと音を立てる。
「仮契約の認め印を受け取ったよ。本契約は今度会った時に念入りに大きい太鼓判を押してもらうことにする……このままじゃ恥ずかしい」
上目遣いに健志を見上げ、嫣然と微笑んだ彩は剥き出しの胸を押し付ける。

マリンスポーツに興じ、体型維持と健康を兼ねてヨガを欠かさず行う背中はムダな肉をまとっていないのに適度な丸みを帯びて艶っぽく、同性の英子でさえも思わず生唾を飲む。
「色っぽい、染み一つない彩の肌は女の私が見ても惚れ惚れするほどエロイ。仕事中の彩はこの身体をスーツの中に隠しているんだよね……」
「なに言っているのよ。今日は泊めてあげるけど変なことをしちゃダメだよ。静かに寝るって約束しなきゃ家に入れてあげない」
健志の誘導に従ってブラジャーを着け、ブラウスに袖を通してボタンを嵌めてもらいながら彩は英子を睨む。
「ねぇ、健志さん。オマンチョに挿入したバイブの収納ポケットを付けると旦那様は大喜びしてくれると思うけど、オッパイを飾るアイデアも何かありますか??」
「ニップルクリップを付けて、クリップから腰までチェーンを垂らして華麗に上半身を飾り、鈴を付けるのはどうですか??……DVDの中の英子さんは被虐感も強そうなので錘も好いかもしれませんね」

何かを想像する英子は焦点の合わない視線を宙で泳がせて頬を緩め、
「興奮した旦那様は休日になると何度も買い物や散歩に行こうって言うかもしれない。想像するだけで興奮する。イヤンッ、濡れちゃう」
股間に手を伸ばした英子は顔を赤らめ、それを見た彩はスカートを穿きながら、
「英子、まさかと思うけど健志を誘惑しようとしてないよね??」
「誤解だよ、誤解。スーパーで買い物をしながらオッパイとオマンチョ鈴をチリチリ鳴らしながら旦那様と歩くんだよ。想像するだけで濡れちゃっても当然でしょう」
「今に始まったことじゃないけど、英子のご主人に対する愛は異常だね」
「そうだよ、知らなかったの??私と旦那様は異常な愛で結ばれているの、ウフフッ、私は旦那様に飼われている可愛い子犬ちゃん……旦那様は愛する妻が他人に抱かれて善がり啼く姿を見たり聞いたりするとオチンポをギンギンにして嫉妬に悶えるの。それをすべて私の身体にぶつけてくれる、嫉妬が深くて大きいほど気持ちも身体も深く結ばれていると感じることができる……そんな旦那様にエロイ下着姿の私をプレゼントするの。アンッ、想像するだけで身体の芯が熱くなる……」

「もう、分かったから止めて。英子、健志を挑発しないって約束するなら1日だけ貸してあげる。但し、細工師さんの店に案内するだけだよ、ホテルは絶対ダメ。公園や林の中でもダメ、オチンポ姉妹は嫌だからね。約束できる??」
「約束する。私にとって一番大切なのは旦那様、三番目は彩と一緒にする仕事で二番目は彩……でも、一つだけ認めてね。職人さんと健志さんの前でハダカンボになってデザインを決めることを。それ以上は望まないから信用してね」
「分かった。健志、急な話しで申し訳ないけど英子のために協力してね。おねがい」
「悠仁のところに案内すればいいんだろ。大雑把に理解したよ」
「話は決まり。で、英子、いつ行くの??」
「善は急げって言うから明日じゃどうかしら??」
「えっ、本当に急だね。健志次第だけど、都合は??」
「オレは構わないよ。仕事の都合もあるだろうから、待ち合わせ時刻や場所は明日、連絡してくれればいいよ。悠士には連絡しとくから」
「細工師さんは悠士さんって言うんだ……健志さん、明日はおねがいします」

店を出て広い通りに出ると夜の街をあてにした客待ちのタクシーがいたので英子と彩を乗せた健志は、運転手に願いしますと声をかけて彩にタクシー代だと言って紙幣を握らせる。

彩―隠し事 351

余波 -8

「デザートが終わったから仲居さんは呼ばなきゃ来ないよね」
誰に言うともなく自らに言い聞かせて安心しようとする彩は独り言ち、スカートのホックを外してファスナーを下ろし、ムッチリと張りのある腰をブルンと振ると足元に落ちる。

露わになった下半身はプラチナチェーンが腰に沿って一周し、割れ目の左右を腹部から背後に続く二本のチェーンが飾る。
太めのスネークチェーンは彩の股間にまとわりついてもオンナノコを守っているとは見えないけれど、こんな下着を着けていては男に誘われてもスカートを脱げないだろう。
離れていても心と身体を抱かれている彩には貞操帯の機能を果たしているのだと思うと、英子は夫を想い出して羨ましく思う。

「いやっ、見ないで。恥ずかしい……こんなところでスカートを脱いじゃうなんて、ハァハァッ……今日の彩はどうしちゃんだろう」
「きれい、似合っている……ムッチリの白い肌にプラチナ製下着がよく似合う。腰を一周して割れ目の縁を縦に走るプラチナは決してツルマンを下品に見せない。見つめる私がドキドキして心臓がバクバクする……」
「ドキドキするのは英子じゃなく彩だよ。こんなはしたない格好で…ねぇ、健志、杏露酒を飲みたい」
健志がグラスを手渡そうとすると、彩はこんな格好にさせた英子に意趣返しをしようとして、
「いやっ、いつものように口移しで飲ませてくれないの??」
「しょうがねぇな。英子さん,ごめんね」

座ったままの健志が伸ばした手に自らの右手を重ねた彩は引かれるままテーブルを回り、顔に擦り付けんばかりに股間を突き出す。
「飲ませてくれるでしょう??」
今は英子と名乗る栞が見たこともないほど妖艶な女となった彩はグラスを掴んで健志に手渡し、隣に座る。
ウッウグッ……ゴクッ……流し込まれた杏露酒のソーダ割を飲み込む彩の白い喉が艶めかしく蠢動し、見つめる英子の右手は無意識のうちに股間に伸びて左手は胸を揉む。
そんな英子に視線を向ける彩の瞳は霞がかかったように妖しく揺れ、健志の首に手を回して濃厚なキスをねだる。
ヌチャヌチャ、ニュルニュルッ……二人の舌が互いの唇の隙間から出入りを繰り返して口腔を這い回り、唾液を交換する滑り音が個室を淫靡な雰囲気にする。
「呼ばないかぎり誰も開けないよね……英子、見せてあげる……ねぇ、英子がいやらしいアクセサリーを作るのに参考になる話しをしてあげて」

テーブルの向こう側で彩の痴態に呆気にとられる英子を手招きした彩は上目遣いに見つめる健志に言葉を使わずに妖しい気持ちを伝える。
「分かったよ、彩……目隠しをするよ、いいね」
返事を待たずにハンカチで彩の視線を奪った健志は立ち上がらせる。
「英子さん、彩のプラチェーン下着を目の前で見てやってください……そう、良く見えるでしょう……」
「ハァハァッ、英子が昂奮しているのが分かる、吐く息を恥丘で感じるもん」
「うん、目の前で見ているよ。息を吹きかけてあげる……フゥッ~」
「イヤァ~ン、そんなことをされたら、アンッ、感じちゃう。立っているのが辛い。ハァハァッ」
「彩、半歩下がりなさい。壁に寄りかかってもいいよ……楽になっただろう。足を開きなさい、それでいい……英子さん、感想を伝えてあげてください」
「ウッ、ゴクッ、ハァハァッ、見ている私が昂奮しちゃう。だって、彩のオマンブーは愛撫されていないのに、ドロッドロに蕩けて嬉し涙を流しているんだもん」
「彩、よかったな。感度が好いって褒めてもらったよ……鈴を持っているだろう??」
「いじわる、目隠しをしてもっと恥を掻かせようっていうの??ハァハァッ、イヤァ~ン、興奮する。バッグに赤い小さな袋が入っている、その中に鈴と鍵があるはず」

「彩、動いちゃダメだよ。壁に寄りかかってもいいからじっとしていなさい……英子さん、ブラウスを脱がせてあげてください。早くしないと仲居さんが来るかもしれないよ」
「彩、ごめんね。私がプラチナ製下着を見たいなんて言ったばかりにこんなことになっちゃって」
殊勝な言葉を連ねる英子の口元は綻び、ブラウスのボタンを一つ、また一つと外して肩を滑らせ、ブラジャーも外してしまう。
「いつ見ても彩の身体はエロイね。仕事をするときはスーツで隠しているし、私服はほとんどジーンズで快活に装っているけど、ハダカンボになると肌は妖しく滑りを帯びて男を吸い寄せるような雰囲気があるし、ウエストの括れから張り出した腰を経てお尻から太腿に続くムッチリ感はいかにも男性が悦びそうでエロイ……そうでしょう、健志さん」
「夜、ハダカンボになった彩と想像するしかない仕事中の本当の彩。昼は淑女で夜は娼婦。成熟した女性として理想だと思っている」

「昼間の彩と夜の彩を理解してくれる人と出会えてよかったね。私は旦那様に喜んでもらえるように娼婦の彩を参考にさせてもらうね……鈴は此処に付けるんだ……着けたよ、腰を振ってみて」
「約束だよ、笑ったりすると絶交だからね」
羞恥で倒れ込みそうになる身体を寄りかかった壁で支える彩の両手は堅く握られ、小刻みに震える両足を踏ん張り下半身を揺すると、チリン、チリリンとこの場に相応しくない涼やかな音色を奏でる。
「可愛い鈴の音……昼間の彩の清楚な雰囲気に似合っている。私に似合って旦那様が喜ぶいやらしい音ってないかなぁ。健志さん、何かアイデアがないですか??」
「鈴じゃないけどバイブの振動音はどうですか??この位置に挿入したバイブを支えるポケットのようなモノを取り付けられと思いますよ」

「イヤァ~ン、想像するだけで濡れちゃう。バイブを挿入した旦那様は買い物に行こうって言うかな??きっと、リモコンバイブを挿入しようって言うだろうな……そんな恰好で買い物行ったら、ウフフッ、旦那様が悦びそう」
「どうした彩。英子さんの話を聞いて昂奮した??内腿にまで蜜が垂れているよ」
「うそっ、健志にも笑ったり変なことを言ったりすると絶交だと言ったよね。ごめんなさいって言えば許してあげる」

彩―隠し事 350

余波 -7

彩が今日も着けているはずのプラチナチェーン下着を真似て自らの身体を華やかに飾り、一か月ほど先に誕生日を迎える夫にプレゼントしたいと言う栞は健志を一日貸してくれと言う。
彩に変身するとき優子を封印するけど、英子に変身した栞は二人の間を器用に行き来して夫の事を忘れない。
いや、夫の希望を叶えるために英子に変身するのだから、彩とは違うのだと思い知る。

「変なことを考えていないだろうね。英子と竿姉妹になる積りはないしオチンポは貸さないよ」
「私は彩とならオチンポ姉妹になっても好いと思うけど、彩が嫌がることは決してしない。今までもそうだったし、これからもそうだよ。彩はかけがえのない親友だから」
「ご主人を思う英子の気持ちは分かるけど、どうしても健志と一緒に行きたいの??」
「想像だけどスッポンポンになってサイズを測ってもらうんでしょう??金細工職人さんの指って繊細な動きをするんだろうな。健志さんがそばに居てくれればエッチを我慢できそうな気がする……ねぇ、彩、どうだった??ハダカンボになってサイズを測ったんでしょう??アチコチ触られて気持ち善くなって濡れちゃった??」
「気持ち善くなるはずがないじゃない。細工師さんは仕事だし、離れている時も彩を抱いていたいと言う健志の言葉を思い出して……ウフフッ、もしも、濡れていたとすれば大好きな人に抱かれるのを想像してかな……」
健志を視線の端に捉えた彩の脳裏をよぎるのはアクセサリー細工師の悠士の繊細な手指が肌を這い、羽化登仙の境地に追いやれて善がり啼きした甘美な想い出。
英子が悠士と会う時は健志が同席した方がいいだろうと思い始めている。
彩が付き添ってもいいが、英子の肌を這う悠士の指を見た時に平静を保てるか自信はない。それほど悠士との思い出は鮮烈だった。

「ねぇ、提案だけど健志さんと二人きりになるときは貞操帯を着けてもいいよ……クククッ、私が着ける貞操帯は彩のため、ウフフッ、想像すると楽しい」
「分かった、分かった、この件は寝る前にもう一度……だから、ここではお終い。ごめんね、健志を英子に貸すか否かは帰宅後に決める。返事は改めて連絡するから待っていて」
二人で勝手なことを言いあってと思いながら仲の良さを感じてさほど嫌な感じもしない健志は返事に代えて微笑んで見せる。
「英子の申し出は嬉しくないし、健志の今の顔……二人で示し合わせて気持ちいいことをしようとしているんじゃないよね??英子の足が健志をつついたときに言葉ではない会話をしたんじゃないだろうね??」
「フフフッ、ハハハッ、彩は可愛いなぁ。笑っても可愛いし、怒った表情も妬いている振りをしても何をしても可愛い。大好きだよ、彩」
「二人でじゃれるのは私のいない時にしてよね」

「失礼します……揚げ物と酢の物でございます。この後、ご飯、香の物、止め椀をお持ちいたします」
「美味しく頂いて器や盛り付けも堪能しています。今日は時計を気にせずに食事を楽しむ時間を持ちたいと改めて思いました」
「ありがとうございます。今のお言葉を厨房にお伝えいたします……失礼いたします」

揚げ物に舌鼓をうち、酢の物に満足の笑みを浮かべた英子は白い喉を見せて獺祭スパークリングを飲み、フゥッ~と息を吐いて、
「健志さんと彩がどうして付き合うようになったのかを知りたいな。スイッチが入った彩は信じられないほど思い切ったことをすることがあるけど見ず知らずの男性に声をかけることはないだろうし……健志さんが声をかけたの??」
英子の言葉を聞いた彩は妖しい光を宿す視線を健志に向け、答え方は任せると英子に気付かれぬように意を伝える。

「あれは本当に偶然でした。ホテルのエレベーターで二人きりになり、目指すフロアが同じだと思ったので、失礼ですが、もしもお一人で食事をするのでしたらご一緒にどうですかと声をかけました」
「そう、そうだよ、嘘じゃない。課長と二人で常務に呼ばれて制限付きだけど予算と人員の裁量権を任されたお祝い。あの日は英子が先に帰っちゃったから自分で自分にご褒美を上げようと思ったら……ウフフッ、神様がご褒美を用意してくれたの」
「ご褒美は健志さんのオチンポだったんだ。その日のうちに凸と凹がピッタリ合体。その後、不倫に目覚めた彩は鏡の前でオマンコとアナルが裂けちゃうほどぶっといオモチャで犯されて嬉し涙をダラダラ垂れ流す女になった……そうでしょう??」
「そんな言われ方をすると彩はエッチなだけの女のように聞こえるけど、否定できないのが、ウフフッ、幸せ」
「シッ……美味しいね。美味しい食事と楽しい会話、幸せってこんなことを言うんだね」
立てた人差し指を唇に当てた英子は瞳に宿す淫蕩な光を消し、食事を満喫する仕事帰りのOLに戻る。

「失礼します。ご飯と香の物、赤だしでございます。デザートはご連絡を頂けばお持ちいたします」
「その時は一緒に杏露酒のソーダ割を三つお願いいたします」
「承知いたしました。ごゆっくりお楽しみください」

淫靡な思いを隠した英子は無口になり、食事を堪能しているように見える
ぶどうシャーベットを食べ終えた三人は口々に、ごちそうさまと手を合わせ、顔を見合わせて満足の笑みを交わす。
美味い食事の余韻に浸りながらさっぱりした杏露酒のソーダ割を味わう。
半分ほどになったグラスを両手で弄りながら、英子の瞳は再び淫蕩な光を宿す。
「彩、今日も着けているんでしょう。仕事中も健志さんに抱かれるために……見せて、ねぇ、見たい。健志さん、彩がここでパンツを脱いでもいいでしょう??」
「バカなことを言わないでよ。そんなことをするわけがないでしょう。家に帰ってからなら、いくらでも見せてあげるから」
「ねぇ、健志さんも説得してよ。休日の私は家にいる限り何も隠すことなくスッポンポンになって、旦那様に本当の私を見てもらっているんだけど煌びやかに着飾った姿を見せてあげたいの……健志さんだって、離れている彩の身体と心を抱くだけじゃなくそばで見て楽しんでいるでしょう??実物を見ながら感想を聞きたい」

「分かった、見せてあげる。笑ったり、ふざけたことを言ったりすると二人とも絶交だからね」
すっくと立ちあがった彩は、扉が締まっていることを確かめてスカートに指を添え、
「英子、もう一度言うよ。変なことを言ったり笑ったりすると絶交だよ。健志も同じだからね」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード