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営業―6

「用意してくれた折角のワインが温かくなっちゃうよ。早く飲みたい……」
バーベキューを食べた後の砂浜に続き、シャワーを浴びながらの恥戯で獣欲は限界に達し、寝室に戻るまで我慢するにはワインを飲んで冷ますしかない。
シャワーブースからバスルームに移り、シノを抱きかかえたままバスタブに浸かったタケは栓を覆うシールを剥がし、コルクを左手で押さえてワイヤーを緩めて栓を外しグラスに注ぎ、シャワーキャップを剥ぎ取る。

「ワインを用意したり、ブラジャーの外し方やワインの開栓がスマートだったり、タケの言葉とは裏腹で遊び人ぽいけど今んとこマイナスポイントにはならない……嬉しい??」
「シノよりも長く生きているから経験が多いってことだよ。決して遊び人じゃなく真面目な労働者だよ」
「クククッ、真面目な労働者さんにワインを口移しされたい」

ワインを口に含んで飲み干したタケは満足の笑みでワインエチケットを見つめ、再び口に含んで抱き寄せたシノに顔を近付けると目を閉じて口を軽く開く。
ゴクッ……口移しで注ぎ込まれたワインを飲み干したシノは酔ったわけでもないのに目の縁をほんのり朱に染めてタケを見つめ、直ぐに胸に顔を埋める。
「狭い道の左折が苦手で良かった。運転が上手だと声をかけてくれなかったでしょう??」
「オレはシノが営業熱心だったことに感謝している。好い女を誘うほど自信家じゃないからね」
「タケに一目惚れしたの。営業じゃないし、そんな風に思われたのなら心外だなぁ……クククッ、迷惑??」
頬を緩めたタケは言葉を返すことなくワインを口に含んで再び口移しで流し込んでも唇を離すことなく、シノが嚥下すると舌を侵入させて舌を重ねて擦ったり絡ませたりを繰り返す。
ニュルニュル、ジュルジュルッ……濃厚なキスを交わしながらタケの右手は胸の膨らみを揉みしだき、シノの両手はタケの背中を這い回り髪に指を絡ませる……ハァハァッ……息をするのも忘れて唇を合わせていた二人は互いの瞳の奥に隠れた気持ちを覗き見て顔を綻ばせる。

タケが口を尖らせて出した舌先をピクピク蠢かして誘うと待っていたと言わんばかりにシノの舌が突き出されて宙でツンツンつつき合い、重ねて擦りあって踊るように戯れる。
「イヤンッ、タケのモノが彼方此方つつくから気になる。クククッ、くすぐったいよ」
「こうするとどう??まだ気になる??」
腿を跨いで座るシノに手を掛けて持ち上げたタケが股間を蠢かすと、硬くいきり立ったモノがシノのオンナに収納される。
「アンッ、何か硬いものが入ってきた……クククッ、下半身をつつく邪魔者はいなくなったけど…イヤンッ、気持ち善くなっちゃう」
「温かくて気持ちいいよ……ダメだよ。そんなにウネウネすると逝っちゃうよ」
「うそ、私は何もしていないよ。タケのモノがヒクヒクするから気持ち善くってピクピクしちゃう」
「もう言葉は必要ない。拍動も呼吸も同調して二人は心も身体も一体になったような気がする」
「うん、言葉がなくてもタケの気持ちを感じられる」

タケは被せたままのシャワーキャップを剥ぎ取り濡れた手で髪を撫でる。
「イヤンッ、髪が濡れちゃうじゃない。このまま二人で朝を迎えるならいいけど朱莉ちゃんと食事するんだよ……ねぇ、髪を触られるのは苦手って女が多いのを知っている??」
「えっ、そうなのか。ゴメン」
「クククッ、好きでもない男に触られるのが嫌なだけ。好きな男の前では女の髪は性感帯。髪は女の命って言うでしょう。女の命を好きな男に撫でられるのって幸せだなぁって思うけど、そうじゃない人に触られるのは、ねっ、オミズの女の気持ちを分かってくれるでしょう??」
「そうだな、好きでもない男の手が髪に触れてもあからさまに嫌な顔は出来ない……今は濡れるのが嫌なだけか。遊び慣れていないから気が付かなかった」
「まだ、そんなことを言ってる。ウフフッ……アンッ、アァッ~、気持ちいい」
オンナの奥深くにオトコを咥え込んだまま下半身を揺するシノは愉悦の表情をタケに向けて静かに目を閉じる。
そんなシノをギュッと抱きしめたタケは閉じた瞼に唇を合わせて舌先でなぞる。
「イヤンッ、瞼が性感帯になっちゃった……ねぇ、出ようよ。我慢の限界、アソコが壊れちゃうくらい突かれたい」

タケは横抱きにした素っ裸のシノをソファに下ろし、有無を言わさずに両足を肘掛けに載せて大股開きで放置する。
「イヤッ、こんな格好にされて恥ずかしい」
「隠しちゃダメだよ。両手両足をソファに縛って動けなくするよ……毎日、会えるわけじゃないシノの記憶をオレの心に刻んでおくためだから協力してくれるだろう??」
「頭の中の画集に描いておくんじゃないの??二人の秘密をスマホの中に収めても好いわよ……何を言っているんだろう、恥ずかしい。いつもの私じゃいられない」
「二人の秘密は心の記憶に残しておくのがいいだろう」
「うん、分かったから……恥ずかしいことを言わせないで、おねがい」

「シノのすべてを見たい。指で広げて見せてくれるだろう」
ハァハァッ……タケの言葉で興奮するシノは息を荒げ、ソファの肘掛けに乗せた両脚を閉じるどころか膝を起点にして両足を外側に広げ、真っ赤に濡れそぼつ割れ目に指を伸ばす。
「見える??私のすべてを見せても嫌いにならないって約束してね……タケが広げろって言うから、恥ずかしいことをしているんだからね」

「ヒィッ~、気持ちいい。こんな風にしてほしかったの……」
しゃがみ込んだタケがシノの股間に息を吹きかけ、伸ばした舌がベロリと割れ目の奥を刷くと悲鳴にも似た喘ぎ声を漏らし、髪を掴んで股間を押し付ける。
「ウッ、ウググッ……クゥッ~……」
股間を押し付けられる苦しさに堪えかねるタケは小陰唇を口に含んで吸い上げる。
「アウッ、アワワッ、ダメ、ダメッ……気持ちいい……」
身悶えるシノを上目遣いに見たタケは一層激しく舌を躍らせて小陰唇が作る溝を舐め、しとどに溢れる花蜜の源泉に舌を出入りさせながら鼻頭でクリトリスを刺激する。
髪を掴むシノの手を剥がして握り、
「ジュクジュクと蜜を滴らせるオマンコはオレのモノだよ、誰にも触らせないよ」
「嬉しい、私はタケの女。ギュッと掴んで、掴んだ手を離さないでね」
「あぁ、離さないよ。シノがオレから離れて迷子にならないように掴んでいるよ」
「アンッ、タケの言葉が子宮を鷲掴みにする……ねぇ、入れて。我慢できない」

つないだ手を引いてソファから立ち上がらせたシノを後ろ向きにさせたタケは、
「入れるよ……ウッ、つながった。温かくて気持ちいいよ」
ソファに両手をつかせたシノの腰を掴んで濡れそぼつ割れ目にオトコを擦り付けて馴染ませ、グイッと腰を突き出すと、ズルッ、ジュルジュルッと卑猥な音を立てて姿を消していく。
「ウッ、ウグッ、くる……入ってきた。これで私はタケの女になった。アァ~ン、気持ちいい、たまんない……」


営業―5

淡路島の東海岸中央部から北に走り途中で内陸部に進路を取って高速に乗った車は神戸を目指す。
欲望を満足させることなく途中で中断したとは言え、初めての店外デートで互いを求め合っていることを確認した安堵感とわずかな羞恥で車内は静寂に包まれる。
気まずいとか恥ずかしくて身の置き所がないと言うことではなく、他人の視線を避けながら真昼間の砂浜で結ばれたということに満足し、その余韻に浸りホテルにチェックインした後の戯れを想像すると期待で胸は高鳴り昂奮が冷めることもない。

「この車が空を飛べたらいいのにな」
「えっ、どうして??」
「高速だといっても前の車を無条件で追い越していいものでもないし、カーブもある。一般道に下りれば信号もあるしカーブも増えるだろう。空を飛べば真っすぐ、最短距離でホテルの部屋を目指せる」
「クククッ、チェックインもナシで窓からベッドめがけて突っ込むの??……早く抱きたい??」
「そうだよ。初めて会ったあの日、こんな好い女は黒いパンツスーツの中に美味そうな身体を隠しているんだろうな、下着も黒なんだろうなって想像していた。想い出すだけで涎が出ちゃうし、砂浜でアペタイザーを無理やり食べさせられちゃったしな」
「ひどい、興奮していたのは私だけでタケはこの身体に興味がなかったの??」
言い終わるや否やシノはスカートを捲り上げて下着を着けていない股間を晒す。
「パンツを脱げって命令したのはタケだよ。忘れたの??」
「クククッ、か~るい前戯の積りだったのにシノの反応の良さにびっくりしているよ」
「作業着姿のタケは親切で優しい紳士だと思ったのになぁ……こんなにスケベな変態男とは思わなかった。しばらくチンチンをナメナメしていなかったので男を見る目が落ちていたのかなぁ」
「申し訳ないね。シノが期待したような紳士じゃなくて、でも嫌いになるのはもう少し待ってくれよ。頼むよ……」
「どうしようかな、いつまで待てばいいの??」
「押し倒したシノのオンナノコにオレの精液をぶちまけるまででいいよ。頼むよ、一回やらせてくれよ」
「ひどい男。なんでこんな男を好きになっちゃったんだろう……」
互いを好ましい異性として意識し合う二人だけに際どい言葉を交わしても笑みが消えることはなく、欲情の炎も燻ったままでフッと一吹きするだけで燃え盛る予感がする。

「いらっしゃいませ、柏木様」
「この人ともう一人の女性が宿泊するので現金でデポジットを入れときます……もう一人を待ってさざんかで食事をするので着替えのためにチェックインをお願いします」
シノと朱莉のためにチェックインを済ませたタケはベルボーイの案内を必要ないよと断り、二つのガーメントバッグを持ってエレベーターホールに向かう。

「なに??いやな男、ワインを用意するなんて」
部屋に入るなりガーメントバッグをベッドに放り投げたタケに壁に押し付けられたシノは、テーブルに置かれたワインクーラーに視線を走らせて笑みを浮かべる。
「二人きりになれるこの瞬間を待っていた……」
「ウフフッ、私も同じ。気持ちはドッキドキ、アソコは期待でドッロドロ……確かめても好いわよ」
ジャケットを脱がせても怯むことなくタケを言葉で挑発する
時刻を確かめたタケは、夕食には余裕があるからシャワーで汗を流そうと囁いてTシャツを脱がせ、スカートのボタンを外すとストンと足元に落ちてシノを守るのはブラジャーだけになる。
「ワインを用意するくらいだから遊び慣れていると分かるけど、ブラジャーの脱がせ方で遊び人かどうか分かるって言うよね」
またもや挑発するシノを見つめて頬を緩めたタケは左手でシノの頬を擦り、濃厚なキスを交わしながら背中に回した右手でブラジャーのホックを外す。
ホックを外したブラジャーのストラップに指をかけて右肩を滑らせ、反対側も同じように肩を抜いて両手を窄ませるとブラジャーは抵抗する間もなく滑り落ち、胸の膨らみをあからさまにする。
「誰だったかなぁ??遊び慣れていないから洒落たことは言えないって言ったのは……洒落たことは言わないけど、女心を操る術は知っている遊び人。ウフフッ、虜になっちゃいそう」

柔肌を守る衣類をすべて剥がしたタケは壁に付いた左手でシノの動きを封じ、右手を駆使して素っ裸になる。
股間にだらりと垂れ下がるオトコを見たシノは頬を膨らませる。
「私のオンナノコはタケと二人っきりになった期待でドッロドロなのに、この子は昂奮する様子もない……私って魅力がないの??」
「クククッ、可愛いなぁ……」
シノを横抱きにすると、イヤンッと可愛い声を漏らし、抱き上げたままテーブルに近付くと意を察してワインボトルとグラスを手に取る。
「グラスが一つじゃ足りないだろう??」
「いじわる。一脚でいいの、二人で一個、二つも必要ないでしょう」

バスタブに湯を張る準備をしてシャワーブースに入り、シノにシャワーキャップを被せて湯を浴びせる。
「ウッ、ウックククッ、私だけに掛けるなんてズルイ。タケにも掛けちゃう」
頭からシャワーを浴びながら唇を合わせ、息をするのも忘れるほど激しく貪りあい、身体をまさぐりハァハァッと息を荒げる。
「汗を流しっこしようか」
ボディソープを掛けた身体を互いの両手がまさぐり、身体を擦り合う。
「クククッ、ボディ洗いの立ちバージョンは気持ちいい??オッパイがもう少し大きい方がいいのかなぁ??」
「シノのオッパイはオレ好みで丁度いいよ」
「良かった……この子を洗ってあげるね。大きくな~れ、大きくな~れ」
膝立ちになったシノは泡だらけにした両手でオトコを包み込んでヤワヤワと擦り、前後に動かしたり包み込んだ両手に力を込めたり緩めたりを繰り返すとムクムクと起き上がる。
「ウフフッ、私の手の中で大きくなった。好い子にはご褒美を上げなきゃね」
シャワーをかけてソープを流し、亀頭に舌を這わせたり鈴口を舌先で刺激したりしながら上目遣いにタケの反応を確かめ、ウッと吐息を漏らして腰を引くと、
「気持ちいいからって逃げちゃダメ……食べちゃおう」
パクリと口に含んで顔を前後し、満足できる硬度に達すると、プファ~と息を漏らして吐出し、目元を朱に染めた顔をタケに向ける。
「気持ちいいよ……シノが左折を苦にしない人だったら、こんな関係になっていなかったと思うと、不思議な縁を感じるよ」


営業―4

スカートの裾を整えたシノはタケとつないだ手を引かれ、恥じらいを滲ませて歩幅を小さく俯き加減で目の前に広がる砂浜を目指す。
「シノ、空を見てごらん吸い込まれそうなほど真っ青で気持ちいいよ」
どこまでも広がる青い空はそっくりそのまま海に姿を映し、はるか遠くの水平線で空と海が混じり合う。
白い絵の具を撒き散らしたように真っ白な砂浜のそこかしこにカップルが座って愛を語り、家族連れが砂浜に穴を掘り掻きだした湿った砂で山を作りトンネルを開ける。

カップルや家族連れから離れた場所にある防波堤を背にして砂浜に座ったタケはつないだままの手を引きシノを抱き寄せる。
「イヤァ~ン、私を抱っこしたいなら、そう言えばいいのに。ウフフッ」
大袈裟に倒れ込むようにして胸に抱き寄せられたシノは満面の笑みでタケを見上げ、口を尖らせる。
チュッ……横抱きにしたシノに覆いかぶさるようにして軽く唇を合わせたタケが顔を綻ばせると、
「ダメッ、初めてのキスなんだからちゃんとしてくれないと、イヤッ……」
「クククッ、可愛いな……わがままな子猫ちゃん」
横抱きから顔と顔が向き合うように太腿を跨がせると恥じらいを浮かべた笑みで互いの心の内を探り、シノは静かに目を閉じる。
タケの両手は頬に添えられ、伸ばした舌が誘うように唇をつつくと目を閉じたままシノの舌が誘いに応じておずおずとつつき合い、ハァハァッと息を荒げる。

チュッ、チュッ……ヌチャヌチャ、二人の舌はつつき合ったり絡み合ったりしながら宙で踊り、抱き合う手に力がこもり距離を詰めていく。
閉じた瞳が開いてタケと視線が合うと羞恥と期待で赤く染まり、催促するように口を尖らせて再び目を閉じる。
タケの舌先はシノの期待を無視して閉じた瞼を刷き、チュッと音を立てて唇を合わせる。
「アンッ、瞼にキスされるとこんな気持ちいいなんて……クククッ、やっぱりタケは遊び慣れて油断できない男」
「買い被るなよ。シノがオレに好意を持ってくれるなら、少しくらいの野暮はスル~してくれるだろう」
「クククッ、私がタケを大好きって言うのはウソじゃないけど、これまで付き合った男がいないわけじゃない。でも、こんなにワクワク、ドキドキするのは初めて……」

再びシノの頬に両手を添えて唇を合わせると、クゥ~ンと艶めかしい声を漏らして両手をタケの背中に回して力を込める。
舌先でシノの唇を刷き、ツンツンとつつくと閉じていた唇が開いてタケの舌の侵入を許し、シノの舌をゾロリと舐めて悩ましく絡む。
ウグッ、ウッウッウグッ、クゥッ~、フグフグッ……二人は妖しい吐息を漏らして獣欲を隠そうともせず、昂る気持ちをぶつけ合い互いの唾液を啜り舌は欲情のおもむくまま絡み合う。
他人の視線を忘れてシノはめくるめく悦びに身を任せて上半身を躍らせ、下半身をタケの太腿に擦り付ける。
タケの左手は揺れ動くシノの身体を支え、右手は自然と胸の膨らみに伸びてヤワヤワと揉みしだき自らの想いを右手に託す。
シャツ越しの右手で与えられる快感とタケの想いを受け止めるシノは、胸を締め付けられる悦びに我慢が限界を超える。

「ねぇ、我慢しなきゃダメ??」
「えっ、ここで??シノの欲情をすべて受け止めるのは怖いけど、いいよ」
「いつもの私はこんなことを言わないけどタケのせいだからね。パンツを脱がせたりするからだよ」
言い終わるや否やシノは跨いでいた太腿から降りて周囲を見渡し、二人に注目する人のいないことを確かめてタケの股間の膨らみに手を這わせて上下に擦る。
「大きくな~れ、大きくな~れ。私のオチンチン」
「クククッ、今この場所でシノに注目する人はいないけど二人っきりじゃなく他人はいるよ」
「いいの、タケのせいでムラムラしているんだもん。久しぶりのオチンチン……ウフフッ、大きくなってきた」
再び周囲を見渡したシノはフゥッ~と息を吐き、意を決したようにファスナーを下ろすと下着の中に指を入れてペニスを引っ張り出し、間髪を入れずにパクリと口に含んで顔を上下する。
「クククッ、大きくなったけど、このままで平気??」
「平気じゃないけど我慢するしかないだろう??」
「予約したホテルまで我慢できるの??私と身体を密着してチンチンを大きくしても我慢できるんだ。フ~ン、私ってその程度の魅力しかないんだ??」
「可能なら今すぐ挿入したいけど、オレにはそんな勇気がない」
「ウフフッ、私にはあるわよ。勇気を見せてあげる」

引っ張り出されたペニスはシノの口の中で元気を与えられて宙を睨むほど屹立している。
上唇に舌を這わせたシノは勃起したペニスを摘まんで唇を噛み、スカートで二人の股間を隠して腰を下ろしていく。
「待ってくれ、この格好じゃマズイよ」
シノの腰に手を添えて立ち上がらせようとするタケに恨めしそうな視線を向け、
「どうして??我慢できない。スカートに隠れるから大丈夫なのに……意気地なし」
ズボンから引っ張り出されたペニスはヌラヌラと濡れたまま宙を睨み、タケは隠す様子もなくポケットからハンカチを取り出してシノの手を掴み、親指の付け根を縛って自由を奪う。
「えっ、なに??なに??どうするの??いやっ、興奮する」

シノを後ろ手に拘束して自由を奪ったタケは背中越しに抱きしめ、耳に息を吹きかけながら囁く。
「クククッ、あのまま挿入されたらこれからの付き合いでいつまでも主導権を取られそうだから最初はオレがリードすることにした」
「イヤッ、濡れちゃう……今日の私は変、タケの声さえもが愛撫になっちゃう」
「オレを操ろうとした罰を受けてもらうよ」

「オレはともかく、シノを見る人がいないのは心外だな。こんなに好い女を連れて歩いているオレをバカにするのと同じだよ、そう思うだろう??」
「ハァハァッ、興奮でドキドキする。心臓が口から飛び出しちゃいそう、早く何とかして、おねがい」
下半身を揺すって悪戯を催促するシノを背後から抱きかかえたタケはスカートを捲り上げて尻を剥き出しにする。
「アァ~ン、早く、入れて、私をブスリと突き刺して……」
「声が大きいよ、シノ。聞かれちゃうよ」
耳元で囁きながら腿に手を添えて両足を開かせ、白い尻をピシリと打つと早くも蜜を滴らせる泉を突き出し、足を開いていく。
摘まんだペニスを滴る蜜の源泉に押し当てて馴染ませ、
「シノ、入れるよ」と呟いて腰を突き出すと、タケのオトコは泉に姿を消していく。
「ウッ、クゥッ~、こんな処で、こんな格好で、でも嬉しい。タケとつながりたかったの……」
ウッ、と声を漏らして根元まで突き入れたタケがシノの背中から視線を上げると真っ青な空が広がり、陽光を受けた波頭がキラキラ輝いて欲情に突き動かされている自分をおかしく思い始める。
「シノ、此処で頂上に達するより、楽しみはホテルに着くまで取っとこうか」
「えっ、うん。つながったからとりあえず満足した……ウフフッ、早く戻ろうよ」
自ら突き出した尻を引き、つながりを解いたシノは反転してタケの股間で隆々と宙を睨むオトコを口に含んで舌を絡ませ、滑りを舐め取ろうとする。
「アンッ、後ろ手に縛られたままだからタケが協力してくれないとチンチンをきれいにできない……熱い、チェックインしたらすぐ抱いてもらうからね。ウフフッ、大好き……」

営業―3

車が明石海峡大橋を渡り始めるとシノの表情が一層華やぎ、横顔を盗み見るタケは青い空や海の眩さに負けずに輝くさまに頬が緩む。
「うん??どうしたの??私の顔に何か付いている??」
「えっ、ゴメン。この橋を渡るときは海や空の景色、橋の向こうに広がる淡路島に心が躍るんだけど今日はシノの横顔に惹かれちゃったよ」
「ウフフッ、タケと手をつないで歩く淡路島の砂浜。そんな二人をもう一人の私が笑顔で見つめている情景を想像した」
「可愛いなぁ……砂浜に押し倒して唇を奪いたい……」
「イヤッ、そんなに見つめないで……前を見て運転してよ。アンッ、濡れちゃう」
「クククッ、本気で押し倒さないとシノは狂っちゃいそうだな」
「うん、押し倒して…私を奪ってほしい。タケの女になりたい……一つ、質問をしても怒らない??」
「内容によるよ。どんなこと??」
「怒られるかもしれないなら止めとく。質問をしたいというのは忘れて……」
「分かった。昼はバーベキューを予約したけどいいかな??」
「淡路島だから海鮮バーベキュー、それとも淡路牛かなぁ。楽しみ、昼は魚介で夜は肉、ウフフッ、作業着もスーツ姿もチノパンも車も全て、格好いいし似合っている」
「シノの黒いパンツスーツ、店でのドレス。頭ン中の画集の最初に出てくるよ」
「嫌な男、画集には奥様以外に何人の女性が描かれているの??」
「ほとんどの女性を妻が知っているし、たくさんの女性を知っているわけじゃない」
「……奥様公認ってわけなの??」
「公認ってわけじゃないけど、妻に言わせると男は二種類。立小便は悪い事だからと絶対にしない男と、人が見ていないとか大きな迷惑をかけなければしてもいいと考える男。オレは後者だと思われているらしい」
「浮気を立小便に例える奥様なの??ご自分に自信を持っている人なんだ。知り合った頃は何をしていたの??……聞きたかったことなの。奥様に申し訳ないことをしているって自覚があるから……」
「シノと同じような仕事をしていてオレは大学生。子供が出来たらしいと言われて結婚した」
「学生なのにオミズの女性と付き合っていたんだ。クククッ、まじめな学生だったんだ」
「妻とはお互いに便利な男と女、きちんと付き合っていた仲じゃなかったよ……そんなこんなで、結婚する時に出された条件が、水商売以外の女性とは付き合わない、妻よりも年下の女性とは付き合わないという二つ。そうだ、オレの両親や妹の家族と良好な関係で、関係が上手くいかなくなった時はオレを追い出して妻を家族として認めると言っている。オレにとっては最高の言葉で妻を評価してもらっているよ」
「じゃぁ、私の年齢は少々問題がありそうだけど、行き過ぎたことをしなければ関係を続けても差し障りはないんだね……今日は絶対に押し倒してもらっちゃうよ」

高速道路から見える景色から海が消え、のどかな田園風景が広がったと思うと再び海が見えてを繰り返すうちに高速を降り、20分くらいで着くと思うよとタケは告げる。
淡路島の東海岸を南下すると開け放った窓から忍び込む磯の香りが二人をいつもと違う世界に誘ってくれる。

「ここなの??三宮を出発してから一時間も経っていないのに全然違う景色と海の香りが迎えてくれて、別世界に来たような気がする」
駐車場に車を入れるとシノは邪気のない笑顔で周囲を見回し、両手を宙に伸ばして大きな息と共に清々しい空気で身体を満たす。
タケが手を伸ばすと迷うことなく手をつなぎ、眩しそうに横顔を見つめて歩を進める。

「予約しておいた柏木です」
「いらっしゃいませ。お待ちしていました……ご案内いたします」
テラス席に案内されると、タケは直ぐに用意してくださいと告げ、今日はこのまま帰らなければいけないのでアルコールはいらないと言う。

アワビやイセエビ、サザエなど海鮮スペシャルセットと牛カルビや豚ロースなどの焼き肉セットが用意される。
バイキングコーナーの野菜サラダを山のように盛ったシノは、
「ディナーは朱莉ちゃんと一緒でしょう。ランチはこんなだったよと教えてあげよう、悔しがるだろうな、ウフフッ」
スマホを取り出してバーベキューセットや目の前に広がる青い海を撮影し、タケに寄り添うように座って肩に頬を寄せ、自撮りを済ませると満面の笑みで向かい合う席に戻る。

一目惚れしたというタケを前にしてもシノは健啖ぶりを隠そうとせずに皿を空けていく。
「大食いの女は嫌い??」
「シノは何をしても好ましく見えるし、予約した食事に満足してくれたようで嬉しいよ」
デザートを食べ終わり腹がくちくなったシノの表情は雲一つない空のように晴れやかで、どこまでも続く青い海のように澄みきっている。
コーヒーとミルクの層がきれいに出来上がったアイスラテのグラスを手にして、満足そうに笑みを浮かべるシノがバーベキューを食べ始めるまで淫蕩な思いを隠そうともせずに困らせるような言葉を口にしていたことを思い出したタケは意地悪な笑みを浮かべる。
「ねぇ、どうしたの??変なことを考えているでしょう??」
「そうだよ、オレは意地悪な男だよ、シノ。下着を脱いでオレに渡しなさい」
「うそ、今、此処で??」
「そうだ、今すぐにだ。出来るだろう??」
「ハァハァッ、タケがこんなに意地悪な男だと思わなかった」
「イヤなら脱がなくてもいいよ。可愛い女に嫌がることはさせたくないからね」
「いじわる、タケの命令に逆らえないって知っているくせに……誰も見ていないよね、脱いじゃうよ」

手にしたままのアイスラテをゴクリと飲んだシノは周囲の人たちが食事に夢中になっているのを確かめ、一瞬目を閉じて息を吐き、意を決したように脱ぐよと呟いて両手をスカートの中に潜らせる。

「脱いだよ。どうすればいいの??」
「預かっておくからよこしなさい」
「いやな男……こんな男に一目惚れした私はバカな女」
言葉とは裏腹に頬は緩み、握った手の中で丸めたショーツをタケの手の平に押し付ける。
「オレはディナーの後、帰らなきゃいけないからシノと朱莉ちゃんで泊っていくか??」
「どういうこと??」
「このまま何もしないでシノとバイバイする気がないから部屋を取って一発やるのはどうかと思って…朱莉ちゃんの都合が悪いとか泊りは嫌だって言えばデイユースでもいいんだけど、どうだろう??」
「クククッ、生々しい言葉。海鮮バーベキューや淡路牛の後はホテルで私を味わって、締めは神戸牛なの??贅沢な男…ウフフッ」
「朱莉ちゃんに申し訳ないからベッドは使わないようにするけどね」
「うん、変態チックに抱かれてもいい。タケの匂いが残る部屋で朱莉ちゃんと宿泊する」
「朱莉ちゃんの都合を確かめなくてもいいの??」
「そうだね、連絡してみる……もしもし、朱莉……そう、ドライブを兼ねて淡路島に来て昼食を終わった処……ウフフッ、で、相談なんだけどディナーを終えた後、私とホテルに泊まらない??……そうなの、タケが我慢できないらしいの……うん、タケって柏木さんのことだよ。デイユースじゃなくツインルームを予約するからやらせろって言うの……ウフフッ、匂いや気配が残っていればゴメンね。それじゃあ、18時にね」
「朱莉ちゃんは承諾してくれたようだね。部屋をとるよ……今晩、ツインルームを予約できますか…………取れたよ。シノの希望通り砂浜で遊んでいこうか」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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