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お見合い -1

「入るよ……風流な格好しているんだね。それでこんなにクーラーを効かせているのか??」
「いらっしゃい。フゥッ~、部屋の温度を下げても暑いモノは暑い。待ちくたびれて死にそうだった……これ、憶えている??」
「憶えているさ。初めてのクリスマス、当日は来られなかったけど帰るのを忘れたサンタさんが週末まで待ってくれていた。そうだっただろう??」
「そう、間違いない。覚えていてくれたんだ……ダメだ、もう限界。中は汗でぐっしょり、汗を流してくるね」
異常な暑さが続く今年の夏は連日真夏日が続いて猛暑日も珍しくなく、今日も午前中ですでに30度を超えていることだろう。
そんな中で冷房を効かせているとはいえ、サンタ衣装では汗をかくのも無理はない。

男の言葉を思い出しながら視線を意識しない振りでどうすれば好い女に見えるか計算づくで後ろ姿を見せて立ち上がる。
「ハダカンボになったアユの立ち姿を右斜め後ろから見るのが好きだよ」
「私の後ろ姿だけを見ればいいの??前から見ると魅力を感じないってことなの??」
「そうじゃない、アユは好い女だよ。オレは何事でも努力する人が好き。今まで生きてきて反省の多い過去から学んだことは努力する才能ほど尊いモノはないってこと」
「私が大好きな男性のために努力しているのを認めてくれるの??」
「前は男女を問わず誰でも意識する。化粧や髪形、衣服、人によっては鏡を見ながら表情を作るだろう……後ろ姿は合わせ鏡をしない限り見ることが出来ない。立ち姿を含めて姿勢や歩き方。その人の素の部分が出ると思っている。アユの後ろ姿は姿勢が良く、スッキリして凛とした佇まいで好きだよ」
裏地がボアのサンタ衣装はとにかく熱い。脱ぎ捨てたくなるのを我慢して男に魅力を感じさせて欲情を刺激しようとする。

ミニワンピのサンタ衣装から伸びる脚は真っ赤なバックシームストッキングが包み、それはレースのガーターベルトにつながっている。
バックシームがスラリと伸びる脚のラインの美しさとセクシーさを強調するはず……
男が見つめているはずの両脚が魅力的に見えるように前屈みになり、視線をミニワンピの奥に引き付けようとする。
「訂正しなきゃいけないな。バックシームに見つめることを強要されたようだ。アユの後ろ姿はスッキリして凛とした佇まいと言ったけど、引き締まった足首から伸びやかな脹脛を経てムッチリとした太腿に続くラインの清潔な色っぽさに見惚れてしまう。
多分、サンタコスに隠れている白い肌はネットリして一度でも触れると離れがたくなる……エロイ身体だ」

男の目に見える足首から太腿にいたるラインがプロローグだとすれば狙いは大成功で欲情を十分に刺激し、この先をどう焦らせてエピローグにつなげていくかは私の腕次第だと後ろ姿の下半身に刺すような視線を感じて身体を火照らせる。
「フフフッ、エロイ男性の刺すような視線で内腿をチクチクされているようで恥ずかしい。紳士のあなたもそんな事をするの??」
「男は誰でもオオカミだよ。オオカミになる引き金は人それぞれ……今日のアユはいつもと違う。何かあったんじゃない??好い男に会って昂奮したとか……」
「えっ……どうしてそう思うの??」
一瞬、オヤッと怪訝な表情を浮かべた男は直ぐに反応を改めて、
「ごめん、可愛いアユに妬いちゃった」と、口にして手を伸ばす。
「いやっ、汗がスゴイの、流してくるね」
時には意外な事をするものの芸術を愛して穏やかなアユが季節外れのサンタコスを着けて驚かせ、意図してのことなのか偶然なのか指一本触れさせることなく男を焦らしたままでバスルームに向かう。

一人住まいに十分な広さがあるとは言えワンルームマンションのバスルームに姿を消したアユが真っ赤なサンタコスを脱ぐ様子はガラス越しにはっきり見える。
昂奮を新たにしてゴクッと唾を飲む男に、
「ねぇ、一緒に入りたくないの??私はあなたを紳士からオオカミに変身させるスイッチを持ってないのかなぁ……」
語尾が掠れて震える様子に今日のアユはやっぱり、いつもと違うと思っても欲情を我慢する術もなく下着一枚になってバスルームに向かう。

「ウフフッ、よかった。アユになんか興味ないよって言われたらどうしようかと思っていた……脱がせて、サンタから人間に戻った私をあなた好みのオンナにしてほしい」
下着姿で立ち尽くすアユの頬に手を伸ばした男は、
「今日のアユはいつもよりもきれいで可愛い。触れるのを躊躇うほどの好い女だよ」
「触らないとハダカンボに出来ないでしょう。下着を着けたままシャワーを浴びろっていうの??……脱がせて」

頬に添えた手がアユの身体のラインを確かめるように肩から腰まで滑り降りてショーツに指をかける。
「頑張ってこの下着を着けたの、似合っている??おかしくない??」
「似合っているよ。アユの魅力が倍増している」
目に唇を近付けるとアユは目を閉じ、男はチュッと音を立てて瞼にキスをする。
「ハァハァッ、身体が熱いし立っているのが辛い」
ショーツに掛けた指を引き下ろしながらしゃがみ込むと真っ赤なガーターベルトとストッキングに強調された恥毛が姿を現す。
足首まで下ろしたショーツから指を離して恥毛に指を這わせる。
「アユ、足をほんの少しでいいから開いてごらん……もう少し、そうだ、これでいい。動いちゃダメだよ」
「恥ずかしい……イヤァ~ン、足の震えが止まらない」
男の肩に手を置いて身体を支えるアユの内腿から鼠径部を擦り、上目遣いに見上げて視線が合うと、可愛いよと囁いて恥毛を刷くように撫でる。
ハァハァッと息を荒げるアユは目を閉じて唇を噛み、羞恥と快感が綯い交ぜになった妖しい気持ちで身体を震わせる。

「アユが可愛いからオレのすべきことを忘れていたよ」
ガーターベルトから外したストッキングを脱がせた男が立ち上がり、頬に手を添えて唇を合わせると貪るように舌を絡ませてくる。
「先に入って……恥ずかしく足が震えるし心臓がバクバク、これ以上は堪えられない」
「分かった。先に入っているよ」
下着を脱いだ男は半立ちのペニスをブラブラさせてバスルームのドアを引く。

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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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