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偽者 ~PRETENDER~ -55

佐緒里と内藤 -27

時間の経過とともに公園脇の歩道は人通りが一層少なくなり、内藤の肩越しにそれを確かめた佐緒里は上半身が丸見えになっていることを気にする風もなく胸を押し付け、両手を背中に回して抱きしめる。
「いやらしいポッチンがオレの胸をつついているけど、今日は勃起しまくり。セックスを覚えたガキのチンポのようだな」
「あなたらしくない下品な言葉。そそられる……いやらしい乳首を苛められるの??」
「オッパイを苛めるのもいいけど、アソコがビショビショでグジュグジュだろ??拭いてあげるよ。立ってごらん……ジーンズを膝下まで下ろして腰を落としなさい。そう、それでいい」

ベルトにつないでサスペンダー代わりにしていたハンカチを解いて股間を拭い、
「ダメだ、こんなじゃ。ワンちゃんと散歩していた女性や通りすがりの人に見られるかもしれないと昂奮していたマンコはグジュグジュだよ」
「そんな酷い言いかたしなくてもいいのに……きれいに拭いて、早く」
「クククッ、分かったよ。指でオマンコを開いてくれる……もう少し、それでいい。目を閉じて……閉じなさい」
「怖い、変な事をしないでね」
指を添えてパックリ開いた股間を覗き込んでいた佐緒里は顔を上げ、羞恥を堪えようとして宙を睨み、唇を噛んで目を閉じる。
そんな佐緒里を見て相好を崩した内藤はハンカチを膣口に押し当て、一端を残して押し込んでしまう。
「なに??何??どうしたの、なにを入れたの??」
「佐緒里、目を開けちゃダメだ、閉じたままで想像しなさい……佐緒里のオマンコに何が入っていると思う??」

「そんな事を言われても分かんないよ。怖い、オモチャは持ってないはずだし、でも何かが入ってる」
「分かんなきゃ取り出してあげないよ。今日も明日もこのまま、明後日、店に出るときも入れたままにしないと佐緒里の変態っぷりを皆にばらしちゃうよ」
「あなたはそんな事をしない人だって知っているもん、だから分からなくても平気……クククッ、ハンカチでしょう??ベルトから外したハンカチなんでしょう??」
ハンカチをオモチャ代わりに挿入された股間を想像して被虐の悦びに酔う佐緒里の声は震え、見知らぬ人に覗き見されているかもしれないと妄想して昂奮を新たにする。
「よく分かったね、えらいよ。約束通り抜き取ってあげる」
ズルッ……ヒッ、イヤンッ……予告する事なく一気にハンカチを引き抜くと、予期しない刺激に襲われて憚りもなく甘い悲鳴を上げる。
「シィッ~、道路を歩く人がいれば気付かれちゃうよ。変態露出体験をしたいなら構わないけど」
「ごめんなさい、ハンカチ一枚で予想もしてない刺激があったからびっくりしちゃった。内臓まで引きずり出されるような……気持ち善かった、ハンカチ一枚で気持ち善くなるなんて……ねぇ、もう一度」

「クククッ、分かった。可愛いよ、佐緒里」
しっとりと愛液にまみれたハンカチは佐緒里の目の前で振ってもヒラヒラ舞う事もなくだらりと垂れ下がる。
「いやっ、目の前でヒラヒラさせないで、変な匂いがしそう」
「変な匂いって事はないだろう、佐緒里そのものの香りだよ。それよりも蜜を吸い込んだせいでヒラヒラしないだろう」
「そんな事はどうでもいい。早く、ねぇ、もう一度ズルッとして」
「こんなにしっとりしちゃったから効果があるかな??」
濡れたから効果は半減だなぁと独り言を口にしながらハンカチを押し込んだ内藤は立ち上がり、顎に手をかけて強引に唇を合わせ、唾液を流し込みながら乳房を揉みしだく。
「ゴクッ……ウッ、気持ちいい。あなたには痛いくらいにされるのが好い」
「痛いのが好いとは困った子猫ちゃんだな、可愛い女の子には優しくしなさいと言われて育ったんだけどな」
「親の言いつけを守らない男なの??これまで付き合った女が悪いんじゃない??……アンッ、片方だけじゃ嫌だって言ってる、反対側も可愛がって」
無毛の股間にハンカチを覗かせながら立ち尽くす佐緒里の左胸を揉みしだき、右乳房の先端を口に含んで舌先でつついたり叩いたりしながら反応が現れるのを待つ。
「ウッ、乳首の刺激を子宮で感じる。ウッウッ、クゥッ~、たまんない」
内藤の肩に手を置いて崩れ落ちそうになる身体を支える佐緒里は、乳房への愛撫が続くようにと距離を縮めることなく肘を伸ばす。
性的貪欲さに舌を巻く内藤は乳房を揉んでいた右手を脇腹に沿って撫でおろし、ハンカチを摘まんで膣口を擦るようにグイッと引き抜く。
「ウグッ、クゥッ~、いやんっ、火傷するかと思った。フフフッ、ベルトやハンカチなど何でもセックスのオモチャにしちゃうんだ」
「セックスや性的遊びって特別なことじゃないだろ。これは面白そう、これは食べられるかなって事と同じだよ」
「ふ~ん、一緒にいると楽しそう……もちろん美香ちゃん優先で、私はオコボレの時間を頂くことで満足するよ、その方が刺激的だし」

花蜜を吸って哀れな姿になったハンカチを広げて手に乗せ、ポケットから出した硬貨を包み、
「佐緒里、オマンコをオレに向けて開きなさい」と指示する。
「ハァハァッ、これでいいの??……ハァハァッ」
硬貨を包んだハンカチを挿入される不安と期待で息を荒げる佐緒里はジーンズを膝下に下したまま腰を落として膝を突き出し、割れ目に指を添えてしとどに濡れそぼつ秘所を開き、上目遣いに艶めかしい視線で見つめる。
「入れるよ」と呟いた内藤は、あっけなく飲み込んだ秘所の貪欲さに口元を緩め、ジーンズを引き上げてベルトをループに通して、
「これで家まで大丈夫だろう、帰るよ」
「クククッ、変な重量感が楽しい。気持ちいいかって聞かれると微妙だけど刺激はある」
物足りなさと安心感を綯い交ぜにした表情の佐緒里は腕を絡ませて公園の出口に向かう。

風と雲

「こんにちは、めずらしい所で会うね」
「あれっ、ほんとだ。山崎さんこそ何をしているの??」
「この土手に寝っ転がって空を見るのが好きなんだ。体調が悪いって言ってたたけど大丈夫??時間があるなら座りなよ、生温くなっちゃったけど缶コーヒーがあるよ」
「うん、良くなったよ。それより、土手に寝っ転がって酒ではなく缶コーヒーなの??」
「酒はムードを盛り上げ、気分を高めるもの。昼間は間違いを犯したくないからコーヒーが好いよ」
「クククッ、昼間は間違いを犯さないなら、そばに座っても安心だね」
「オレの悪い噂でもあるのか??」
「近付くだけで妊娠するって噂があるらしいよ」
「ほぉぅ~、それは光栄だね」

「土手に寝っ転がって空を見るのがこんなに気持ち好いって知らなかった。山崎さんのお陰だね。顔を撫でていく風が気持ち好い」
「そうだね、でも風を嫌いになる事もあるよ」
「こんなに気持ちいいのに。まさか台風なんて言わないでしょう??」
「そうじゃない、風は聞きたくもない噂を運んでくることもある」
「いやな噂を聞いたことがあるの??」
「あぁ、優衣ちゃんに好きな人がいるって聞いたよ」
「えっ、店でそんな事を言う人がいるの??……キャバ嬢だって女の子だよ。食事やおしゃれの事だけじゃなく、お客様の事を好きとかカッコイイとか話すこともあるよ。それより、いるはずもない人に妬いてくれるの??」
「まぁ、いいけどね。オレの想いを受け取って貰えなかったのは残念だけど」
「なんだ、そんな事。あなたは一度しか誘ってくれなかったでしょう??すごく嬉しかったけど、すぐにハイって言うと如何にも待っていたみたいで嫌だなって思っただけなのに二度目の誘いはなかった。あなたが店に来るたび、頭に水をかけちゃいたくなったよ」
「そうか、ごめん……同伴以外で、これが初デートか、クククッ」

「ウフフッ、アフターを誘ってくれればどうなったか分からないけど、今日があなたと初めてのデート記念日になった。それより、これってデートなの??」
「これじゃ、ダメか??」
「この前、誘ってくれた時、私がハイって言えばここで缶コーヒーを飲みながら寝っ転がる積りだった??」
「あの時は、この街で一番って言われているフレンチレストランを予約してあったよ」
「ほんと??……ごめんなさい、誰か他の人を誘ったの??」
「独りで食ったよ。さすがに二人分を食べることが出来なかったけど……クククッ、グラスなどすべて二人分用意してもらっていた席を片付けてもらって、独りだよ。振られましたって宣言して食べるんだから参ったよ」
「ごめんなさい……二度目を期待するのは図々しい??」
「好い女のわがままは恋心を刺激する。アレとは関係なく男は好きな女に対してMっ気を刺激されて喜ぶこともある」
「ウフフッ、アレって何??私には分からない、ねぇ、何の事??」
「言わねぇよ。それより、今日は日曜で店が休みだろう、どこか行こうか」

「好きな人と一緒なら何処に行っても楽しいけど、初めて連れて行ってくれるはずだった店に行きたい、ダメ??」
「多分、初デートに誘う場所って男が女性に対する気持ちを表していると思う」
「お金を奮発したかどうかって事??」
「そんな下品な事を言わないよ。初デートの想い出をどこで作るかって事、そんなに難しい事を考えているわけじゃないけどね」
「行きたい、山崎さんが私をどう見ているか知りたい。ねっ、おねがい」
「分かった、電話してみるよ」


「ねぇ、どうだった??」
「この前と同じ内容で予約した。オレの気持ちを確かめてもらうよ」
「ウフフッ、楽しみ、夜が待ち遠しい……安心したからかなぁ、風が気持ちいい。頬を撫でる風が、おめでとうってキスしてくれた」
「オレの前で風とキスしちゃうのか……可愛いよ」
「そんなに見つめられると恥ずかしい。ねぇ、おねがい」


「今日はあなたと初デート記念日で初キス記念日にもなった。記念を増やしてくれる??」
「オレンチは近いから寄ってくか、予約時刻まで十分すぎる時間があるよ」
「シャワーを貸してくれる??」
「あぁ、二回使っても好いよ」
「あなたが教えてくれなかったアレの前と後ってこと??」
「そうか、そうなるね」
「あの空の雲。彩雲って言うんだよ、知ってる??好い事が起こる前触れらしいよ」
「白い雲がきれいな色に染まる。優衣ちゃんの心が雲に映っているんだろう」
「雲が風に身を任せるように、私は雲になって風のあなたに付いて行きたい」
「行こう、お泊りする優衣ちゃんは買い物もしなきゃいけないだろう」

当たり前のように、泊るという言葉を口にする山崎の言葉で優衣は心も身体も熱くなり、股間にジュンと蜜が滲む。
差し出された手を掴んで起き上がり、しがみつくように手を絡ませた優衣は空を見上げて漂う雲に、ありがとう、バイバイと無言の言葉をかける。


<<< おわり >>>

偽者 ~PRETENDER~ -54

佐緒里と内藤 -26

優美な姿のイタリアングレーハウンドがボールを追いかけるのを見つめながらも佐緒里の股間は快感を求めて妖しく蠢き、耳元で囁く内藤の声に身体が震える。
「佐緒里も首輪とリードを着けてくればワンちゃんと一緒に遊ぶことが出来たのに残念だな」
「ワンちゃんだけなら好いけど飼い主さんもいるんだよ、そんなことはできない……でも、言葉だけでも昂奮する。クククッ、こんな事をされているって気付かれているかな??」
腿を閉じて股間で蠢く手の動きを封じ、
「濡れているでしょう??」
「確かめて見なきゃわからないよ。足を開いてごらん」
息を吹きかけながら耳元で囁かれると抗うことなく言葉に従い、女性の視線が飼い犬に向いていることを確かめて足を開く。

クチャクチャ、ヌチャヌチャッ……シャツに隠れて内藤の指は自由に戯れ、佐緒里はボールを追いかけるグレーハウンドを見つめているようでも瞳は霞がかかったようで、意識は自らの股間に向いている。
夜とは言え月明りと公園灯に照らされる公園は明るく、愛犬とボール遊びをする女性の表情まではっきりと見える。
そんな場所で他人の目を意識しながら淫猥遊戯に耽ると妖しいときめきが芽生え、身体の芯が火照り甘い疼きが全身を満たす。
「シャツを剥ぎ取ってやろうか??このままじゃ物足りないだろう??」
「えっ、ダメ、そこまではできない。他人の目を意識して、こんな処でこんな事をして見られちゃうとどうしようってドキドキするのは昂奮するけど、本当には出来ない」
内藤がシャツの一番下のボタンを外すと、ヒィッ~と声を漏らして裾を抑える。
愛犬が咥えてきたボールを受け取った女性が何事かという様子で佐緒里を見つめて小首を傾げる。
「やめて、おねがい」
女性の視線を気にする余裕もなくした佐緒里の声は掠れ、シャツを掴む手に力を込める。

股間を離れた指は羞恥を煽るために佐緒里の目の前で広げられる。
滑りを帯びた指は灯りを反射して妖しく輝き、見つめる佐緒里の淫蕩な気持ちも妖しく育つ。
「シャツに隠れてアソコをクチュクチュするだけなの??オッパイが寂しいって言っているわよ、でも見せたりしないわよね」
離婚前、幸せな結婚生活だと思っていた頃から秘かに感じていた違和感は,何度か内藤に抱かれるうちに身体の奥に眠っていた被虐心だと気付かされた。
内藤は好い女だと褒めてくれたが、好い女は我がままだとも言った。
被虐心と我がまま、相容れないようでいて、実は内藤と二人きりでいる佐緒里の中でしっくりと共存している。

背後から佐緒里を包み込むように抱きかかえ、自然な風を装って胸の膨らみに両手を添える。
「うっ、ウフフッ……あなたが望むとき、私の身体はいつでもあなただけのモノ」
「身体だけ??」
「そう、身体だけ。心はあげない、私はわがままな女なの、そうでしょう??」
「そうだよ、佐緒里の言うとおり。少々引きずり回されても離れることが出来ない我がままで好い女だよ」
耳元で囁きながら両手は妖しく蠢き続け、佐緒里は宙に浮くような快感に酔いしれる。
大胆に振舞い始めた内藤の手がシャツのボタンを一つ外して侵入し、乳房を鷲掴みして唇が首筋を這う。
「イヤッ、こんな事って……オッパイを弄られているって分かっちゃうよ」
「平気だよ。夜の公園で腿を跨がせて座らせた女性の胸を揉む、自然なことだろう。そこまで密着して何もしなければ、その方がおかしいよ、そうだろう??」
「そうだね……でも、分からない。好きな人の言葉は信じるし、嘘だと思っていても信じたいのが女」

ワンワンッ……淫猥遊戯に耽り言葉遊びで性感を高めながらもボール遊びに興じる犬を見つめていたが、咥えそこねたボールが二人の足元まで転がってくる。
ロングリードは公園の入り口から遠い処で外にまで出られないように長さを調節したため、二人のところまで届かない。
ワンワンッ……ボールを拾ってくれと言わんばかりに吠えるので、佐緒里は立ち上がりボールを拾った手を伸ばすと、クゥ~ンと甘えた声を出して指をペロペロ舐める。
「ありがとうございました。レオ君、戻ってきなさい」
その後、何度かボール遊びをして満足したのか走る姿に勢いがなくなるとリードを取り換えて公園を出ていく。
「お先に失礼します」
「さようなら……ワンちゃん、バイバイ」

再び二人きりになると佐緒里は内藤の腿を跨いで座り、首に両手を回して鳥が餌を啄むように何度も唇を押し付ける。
「クククッ、見られるかもしれないって不安が昂奮を呼びゾクゾクするような気持ち善さが湧いてくるって変なのかなぁ??」
問いには答えずシャツのボタンを全て外し、乳房だけではなく下腹部まで露わにする。

偽者 ~PRETENDER~ -53

佐緒里と内藤 -25

シャツに手を添えて大きく開いた佐緒里は白い乳房に差すような内藤の視線を感じて羞恥に襲われる。
宙を睨んで堪えようとすると三日月が優しく微笑んだように見えて我に返り、熟れた身体の奥に潜んでいたドロドロとした欲望が正体を現す。
「夜の公園でオッパイを丸見えにされても気持ち善くなるなんて想像したこともなかった」
「きれいだよ。キャバ嬢として人気があるのが分かる」
「あらっ、私は美人だから人気があるの??」
「容姿ももちろんだけど、佐緒里自身も気付いてなかった本当の姿が妖艶な魅力として客に感じられるんだろうよ」
「クククッ、あなたには最初から私の本当の姿が見えていたの??」
「オレに分かるわけがないだろう。佐緒里に誘導されているんだから……オレを誘導しているのを佐緒里自身が気付いているかどうか、それは分からないけどな」

ジーンズの前立てを開いて無毛の股間を指先で撫でると、ウッと声を漏らして腰を引いて身体を丸めようとする。
「佐緒里……」
叱声にも似た声で姿勢を戻した表情に迷いはなく、笑みさえ浮かべて卑猥な遊戯を楽しんでいる。
「オッパイを吸ってくれないの??」
ベンチに座ったままの内藤の顔をシャツで包み込んだ佐緒里は上半身を揺すって胸の膨らみを押し付ける。
ブルブルッ……フゥッ~……イヤンッ……内藤が胸に溜めた息を頬を膨らませて吹き付けると、生温かい違和感で佐緒里は嬌声をあげて上半身を離す。
間髪を入れずに佐緒里の腰を抱いて引き寄せ、腿に横座りさせて唇を合わせる。
ウッ、ウググッ……強引に捻じ込んだ舌を躍らせると抵抗は止み、両手を首に回して胸を押し付ける。
内藤は構うことなく舌を重ねて擦りつけたり、絡み合わせたりと休むことなく翻弄して上顎を舐めて歯茎にも舌を遊ばせる。
「ウッ……ウグッ、フグッ、クゥッ~……激しい、ダメッ、ハァハァッ、少しでいいから休ませて」
そんな言葉も聞こえない風で再び強く抱き寄せて唇を合わせ、しどけなく開いた隙間に唾液をドロッと流し込む。
「ウッ、クゥッ~……あなたの思うまま操られるのが嬉しい。あなたに支配されると幸福感に包まれる」

「二人きりでいるときはオレの女だよ、佐緒里のような好い女を思うさま可愛がる時間を大切にしたい」
ゆっくり静かに言葉を脳に刻み込まれた佐緒里は瞬きを一度して意味を咀嚼し、「嬉しい」と、一言だけ伝える。
言葉を連ねると嘘が混じるし真実は一言で伝わる。
瞳は本当の気持ちを宿し、佐緒里が内藤に向ける視線は甘えたり媚びたりする時の上目遣いでもなく、キョロキョロ落ち着きなく何かを探す風でもなく、優位な立場に立って見下ろすわけでもない。
素直な気持ちで真っすぐに見つめて落ち着きと共に本当の自分を内藤に知らせる。

内藤も佐緒里から視線を逸らすことなく左手で腰を抱いて身体を支え、右手を乳房の麓に添えて頂上に向かってヤワヤワと揉み始める。
「もっと強く、優しいだけじゃ満足できない」
「我がままは好い女の必要条件、佐緒里は好い女だよ」
この街の繁華街から住宅街に通じる道沿いにあるとはいえ週末とあって歩く人も少なく、公園に入ってくる人はいない。
通りや公園内の様子を気にしていた佐緒里も大胆に卑猥遊戯に興じ始め、はだけた胸を突き出すようにして愛撫をせがむ。
左腿に佐緒里を座らせた内藤は背中から腰を抱いて身体を支えたまま。右手で左乳房が歪になるほど揉みしだき、背中を丸めて右乳房の先端を口に含む。
「アァァ~ン、気持ちいい。脱がせて、何も隠さずに愛されたい」
僅かに残っていた羞恥心を不安と共にかなぐり捨てて憚りのない言葉を口にする。

剥ぎ取るようにしてシャツを脱がせ、サスペンダー代わりのベルトを肩から滑らせて上半身をあからさまにする。
月明りと公園等に照らされた白い肌は滑りを帯びて艶めかしく、我を忘れた内藤は周囲を気にすることなくむしゃぶりつく。
「ヒィッ~、イヤンッ、こんな事って……」

ワン、ワン、ハァハァッ……「ハァハァッ、待って。レオ君はほんとに公園が好きなんだから、走るのが大変」
突然、公園の入り口に犬が駆け込み、その後にリードを持つ飼い主の女性が姿を現して二人に気付かない様子で背中を向けて真向いの位置にあるベンチに向かう。
周りを気にすることなく夢中になっていた二人は犬の気配で正気に戻り、大慌てでシャツを着け終えたタイミングで女性が顔を向ける。
「あらっ、レオ君。今日は人がいるから遊べないよ、我慢してね」

「私たちの事は気にしないでください。ワンちゃんも楽しみにしているようだから、邪魔をしたくないし」
「好いんですか??ロングリードに取り換えてボール遊びをするんですけど」
「どうぞ、お気遣いなく遊ばせてあげてください……イタリアングレーハウンドですね、走りたくてうずうずしているようですよ」
「ありがとうございます。お言葉に甘えて、遊ばせてもらいます……よかったね、じゃぁ投げるよ」
ネオンカラーのボールを投げると如何にも走るのが得意そうな犬が追いかけて息を乱すことなく咥えて戻り、二投目を早く投げてくれと待っている。

内藤は正面を向かせて佐緒里に腿を跨がせ、仲の好いカップルが公園に立ち寄って犬がボール遊びをしている風を装いながらシャツに隠れて股間に指を伸ばす。
「えっ、ウソ、うそでしょう??」
「なにが嘘なんだ??ワンちゃんはボール遊びを楽しんで、飼い主さんは楽しそうにボールを追いかけるワンちゃんを見て幸せな気分になる。佐緒里はそんな飼い主さんにオマンコを弄られてマン汁を滴らせるのを気付かれるんじゃないかというスリルを楽しむ。そうだろう??」
「そんな、はしたない事になりそうだけど、私が望んだことじゃない」
「それじゃ、止めちゃおうか??どうする??」
「もう少しだけ続けても好いよ。私が嫌だって言っても止めてくれないでしょう」
声が上ずり、跨いだ足の位置を調節して貪欲に快感を貪ろうとする。

偽者 ~PRETENDER~ -52

佐緒里と内藤 -24

薄っすらと汗を掻いた肌に直接ジーンズとシャツを着けた佐緒里は名残惜しそうに部屋のあちこちに目をやり、縄を手にして愛おしそうに擦り天井から下がる鎖に触れてジャラジャラと音を立てて身体に巻き付ける。
「似合うよ。要所要所にムッチリとした肉付きの白い肌は縄映えがしそうだし、シャープな顔立ちは鎖も似合うだろうよ。どうだ、オモチャ屋さんを見て行こうか……佐緒里と違ってウチにはオモチャの類は何もないからな」
「あなたが寄っていきたいんでしょう、付き合ってあげても好いよ。縄やバイブで私を苛めようと思っているんでしょう……ハァハァッ」
自らの言葉に酔う佐緒里は不自然に息を荒げて頬を紅潮させる。

レンタルルームを出た内藤はワンフロア―下のオモチャ屋に立ち寄る気配も見せずに一階に降り立つ。
不審げな様子の佐緒里に、
「佐緒里を抱くのに道具はいらないよ。ちゃんと抱いていないからな……尻の穴の処女を破るときはそれなりに愛撫をしたけど、まだまだ足りないよ。オモチャはまだ必要ない」
「クククッ、帰ったらすぐ??それとも起き抜けの一発??どっちなの??」
「今晩はムリだよ。アイスを齧りながら歩こうか」

佐緒里はチョコミントワッフルコーン、内藤はチョコレートバーを舐めながら歩く。
互いのアイスを舐め合い、肩を寄せて腰に手を回すと温もりが伝わって気持ちが安らぎ、セックスに飢えたような振る舞いをしていた気配が霧散する。
「アイスのお陰で身体の火照りが冷めちゃった。今までの私は何だったんだろう??」
「クククッ、佐緒里の本性、セックスの化身だったんだろう。熱が冷めた今は偽者に戻ったんじゃないか??」
「ひどい、セックスしか考えていない女のように言われちゃった」
「男日照りで飢えていたのは事実だろう??好いセックスで満足すれば普通に好い女だよ、佐緒里は」
「男日照りじゃないよ、言い寄ってくる男は結構いるもん。あえて言えば、別れた元亭主を半面教師にして考えると、ビビットくる男性がいなかったってこと、それだけ」

「この先に小ぎれいな公園があるから休憩しようか??」
「また何か悪戯をする積りでしょう??……いいよ、あなたの言葉に従ってあげる」
昼間は日当たりが良さそうで小ぎれいな公園は見通しも良く、夜間照明も整っているし月明りもあるので佐緒里が想像したような卑猥なイメージがなく、秘かに期待する悪戯に相応しい場所とも思えない.
「なんだ、つまんない」
「うん??どうした??エッチなことが出来る場所を期待していたのか??」
「期待してないけどスケベでエッチなあなただから、そんな公園だろうと思っていたよ」

身体を接してベンチに座り、アイスを食べ終えた内藤は佐緒里の手を取って腿を跨いで座るように誘導する。
「二人きりでいるときもベタベタして好きだの愛しているだの言わなくてもいいから、こんな関係を続けてね」
「便利な男と便利な女、そんな関係もいいかもな」
「あなたに支配されて女に生まれたことの幸せを思い出したい……ずるい男に騙されて信じられなくなったから悪い男に支配されて素直になりたい」
「オレは悪い男なのか??」
「そうだよ、あなたは悪い男。悪い男は狡く立ち回って女を騙したりしない。私にとって悪い男は直線的で分かりやすく、有無を言わせず惚れちゃう男の事」
「難しいな。よく分かんないよ……オレはオレでいいんだな??」
ニコッと微笑んだ佐緒里は内藤の肩に顎を載せてしがみつき、
「私のご機嫌を取ろうとしない意地悪なあなたが好き」
魅惑的な言葉を囁き、耳に息を吹きかけ乾いた舌を穴に挿入する。
全身がゾクッとする快感に襲われた内藤はシャツのボタンを外して白い胸の膨らみを露わにする。
「イヤンッ……きれい??……よかった、夜の公園でこんな事をされて気持ちいいと思うなんて、ウフフッ、あなたと会って私は変わっちゃったみたい」
薄明りに浮かぶ乳房を見つめる内藤にきれいかと問いかけるので、きれいだよと応えると可憐な笑顔と共に意外な言葉を口にする。

「そうじゃないだろう。佐緒里は言っただろ、スケベでエッチな今の姿が本当の自分だって。何も変わっちゃいないよ……何も隠すことなくオレの前にいてくれるのが嬉しいよ」
目の前の白い膨らみを鷲掴みにして先端をベロリと舐めて甘噛みする。
「いやぁ~ン、休憩するだけでしょう。こんな事をするなんて信じられない……クククッ、気持ちいい。これだけじゃないでしょう??」
「オレのシャツを着ているからジーンズを脱がしちゃってもアソコは隠れるだろうけど、今日、それをするのは早すぎるよな」
「そんなこと……あなたと一緒ならって気がするけど、もう少し慣れてからがいい」
「お粗末だけど、期待に応える努力をしないとな」
ジーンズからベルトを引き抜いてハンカチを縛り付け、前後のベルトループを利用してサスペンダー代わりにしてジーンズの前を全開にする。
「オレの目の前で立ちなさい」……ダメだ、隠すんじゃない」

命じられるままフラフラと立ち上がった佐緒里は自然と前かがみになり、両手は股間に伸びる。
「佐緒里……ダメだ、隠すんじゃない。シャツも開きなさい」
股間を隠す手が離れて閉じたり握ったりを何度か繰り返し、目を閉じてフゥッ~と息を吐き出し、両手でシャツを摘まんで大きく開く。
公園の灯りを背にして立つ佐緒里は月明りを浴び、白い肌を大理石の様な妖艶な滑りを宿して見せる。
「きれいだよ。触れると吸い込まれそうな魅力がある」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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