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待ち合わせ 木の精-2/2

陽光を浴びようとして空に向かって伸びているハルニレの枝が今は彩に向かい、両手首と両足首に絡みついて動きを封じる。
ザワザワ……風が吹いたわけでもないのに枝が騒ぎ、不思議に思った彩が周囲の木々を見ても葉っぱ1枚揺れる様子もなく、ハルニレの木だけが激しく騒いでいる。

両手両足を絡めとられて動くことのできない彩を目掛けて数え切れないほどの枝が襲い掛かる。
十重二十重に折り重なった枝と葉っぱは手や指と比べてもそん色ないほど繊細な動きで上着もろともブラウスを脱がせ、抗う暇もなくスカートまでも剥ぎ取られてしまう。
脱がされた衣服は幾重にも重なる枝の向こうに放り投げられ、アッと声を漏らすと、
「これも邪魔だな。破り捨てるよ」と、パンティストッキングを引き千切られてしまう。
ハルニレの枝は器用で繊細な動きと彩が望むときには乱暴にもなる未だ姿を見せぬ待ち人と同じように身体だけではなく心の中にまで入り込み自然と艶めかしい声を漏らす。
「イヤンッ、ハルニレの木の精に弄ばれるなんて、ダメッ。まだ乱暴されて悦ぶには早すぎる」
ザワザワ、サワサワッ……吹く風と共に枝は彩から離れて元のハルニレの木に戻る。

「失礼したね、彩……私としたことが彩のMッ気を引き出すには順序が大切だということを忘れていた。例えるなら、始めチョロチョロなかぱっぱ、彩を燃え上がらせるには日本人に大切な米の炊き方が参考になる」
「いやっ、彩を米に例えて揶揄うなんてバカにされたみたいで冷めちゃう」
「誤解しないでくれよ。どんなに良い米でも炊き方が悪ければ美味しくないだろう。彩のように好い女でも愛し方を間違えると気持ちの好いセックスは出来ないって例えだよ。フフフッ、彩の抗議で想像すると付き合っている男と好いセックスをしているんだろうなと嫉妬にかられる」
「そうだよ、二人でいる時が一番幸せ。でも、好い女だなんて褒められすぎるのも揶揄われているようで嫌だな」
「謙遜が過ぎると他の女性に嫌われるよ……そうだ、もう一つ忘れるところだった。彩は此処で待ち合わせをしているんだったね。急がないといけないな」

ザワザワ、ザワザワッ……ハルニレの幹が震えて揺れる枝が再び彩に向かう。
先程と同じように折り重なった枝が次から次へと襲いかかるのではなく、五本にも十本にも枝分かれした先端が彩の身体に隠された性感帯を求めてサワサワと上半身を這い回り、ブラジャーを外されて剥き出しになった胸の膨らみを揉みしだかれて先端を摘ままれる。
「ウッウゥッ~、気持ちいぃ、優しくされると我慢が……クゥッ~」
二本目の枝は太腿を抱きしめて腰を擦り、白いショーツを引き下ろして空に向かって放り投げると小枝に引っかかり、尻を撫でて下腹部をヤワヤワと撫でまわす。
「アウッ、ウッウッ、イヤァ~ン、たまんない。木の精に撫でられて気持ち善くなるなんて……クゥッ~」

始めチョロチョロと撫でまわされた彩の肌は公園灯に照らされたせいだけではなく赤みを帯び、息を荒げて昂奮を露わにする。
手や指と化した枝先の愛撫は彩の性感帯を探り当てて胸の膨らみと共に背中や脇腹を優しく撫でる。
待ち人の手と違いハルニレの枝は無数にあり、それらが互いに彩の反応を見ながらツボを心得て優しく時に力を込めて愛撫を続け、表面がザラザラして産毛が生えたような葉っぱまで加わって責めるのだから感じているのを隠しようもなく早々に屈服の証を漏らす。
「ウッウッウゥッ~、いやっ、もっと気持ち善くして。精霊が宿っているのでしょう、もっともっと気持ち善くなりたい」
「彩、気持ち善くなってきたようだね。紅潮した頬が可愛いよ。待ち人が来る前に彩を羽化登仙の世界に招待するよ。そして私も思いを遂げることにする」

ピュゥ~と一陣の風が吹き一瞬とはいえ閉じた目を開けるとハルニレの枝の一つ一つが数え切れないほどの木人になって近付いてくる。
大小さまざまな木人の股間には男根にも似たモノがぶら下がり、長いモノ、先端が瘤のように膨れたモノや竿部がゴツゴツと節くれだったモノ、男根としての用をなすのか疑問に思うほど細いモノなど、見ているだけでくらくらしそうなほど数え切れない男根が揺れている。
「始めチョロチョロで彩の身体の準備も整っただろうから、なかぱっぱで一気に燃え上がってもらうよ。私の分身たちが一斉に彩の性感帯を刺激して、同時に穴という穴を犯すからね。彩は身構えたり緊張したりすることなくすべての刺激を感じるまま受けいれるんだよ」

ピュゥ~、ザワザワ、サワサワ……生暖かい風が吹くと同時に木人たちが群がり、手と化した枝の先端が肌を這い回り、ごつごつした幹の窪みから吐く息に似たモノが噴き出して口やオマンコの粘膜を刺激し、怒張の先端から精液のような樹液を滴らせながらオマンコに侵入し、ヒィッ~と悲鳴にも似た喘ぎ声を漏らすとアナルや口腔も犯され、オマンコを犯す男根は子宮をくすぐり、アナルに侵入したモノは身体中を駆け巡って口から外に出てしまう。
外に出て行き場を失った男根は振り返って鼻腔に再突入し、耳の穴も犯されて穴という穴を塞がれてしまう。
「グワァ~、クゥッ~、ウググッ、グゥッ~……」
意味不明の言葉にならない喘ぎ声を漏らし続ける彩の汗腺までも細いモノに犯され、怒張が彩の身体を出たり入ったりするうちに宙に浮き、意識を無くしたようにぐったりとして四肢が弛緩する。
ヌチャヌチャ、クチャクチャ……ウググッ、グゥッ~……ジュルジュル、ジュボジュボッ……汗腺にまで木人の侵入を許し、穴という穴を犯される彩は精液と見まがう樹液を全身に浴びせられる凄惨な姿で弄ばれる。
バギナに侵入した怒張は子宮を破壊して身体の内を這い回り、アナルに侵入した怒張は身体の内側の粘膜を擦って口から体外に出て再び鼻腔に押し入り内臓を刺激する。
口に押し入った凶器はアナルから侵入して口から外へ出た怒張に絡みついて根元も先端もどこにあるか分からない。
汗腺まで犯されて性液まみれになり意識が遠くなり、喘ぎ声を漏らすこともなくぐったりとされるがまま堪えている。

「ごめん、遅くなっちゃった。待たせてゴメンね。おまちどうさま」
聞きなれた待ち人の声が遅れた詫びの言葉を告げながら近付いてくる。
サァ~、ザザザァッ~。何事もなかったように木人たちと共にハルニレの枝が元に戻り、我に返った彩が衣服をすべて剥ぎ取られて素っ裸で弄ばれていたのを思い出して周囲を見回しても布切れ一枚落ちていない。
待ち人にハダカンボの身体を晒す羞恥で身体を丸めて両手で抱え込むと上着やスカート、ブラウスも着けている。
近付いて来る待ち人が満面の笑みで手を振ってくれるので微笑みと共に手を振り、さりげない風を装ってブラウスの内側とスカートの中を確かめると剥ぎ取られたはずの下着とストッキングも着けている。

「ごめんね、仕事が片付かなくて遅れるのが分かったから連絡しようとしてもつながらなかった」
「あっ、スマホの電源を切っていたのを忘れていた。ごめんなさい」
「今日の彩はおかしいよ。熱があるんじゃないかと思うほど紅潮しているし、こんなところに葉っぱが付いている……しかも二つも」
待ち人は上着に隠れた胸元に手を伸ばしてブラウスに付いた葉っぱを摘まみ、スカートの裾の二枚目も取り除く。
「どうして、こんなところに葉っぱが付いているのだろう??」
待ち人に抱きしめられてキスをされた彩が振り返り、ハルニレの木を見ると、ピュゥ~と風が吹いて枝がザワザワと騒ぎ、
「彩、寂しくなったらいつでもおいで」と聞こえる。

「ねぇ、明日は何か予定がある??」
「土曜も日曜も何もないよ。彩さえよければ一緒にいてほしい。彩もオレも忙しくて会えなかったけど、遅ればせながら彩の誕生日を祝わせてほしい」
「覚えていてくれたんだ。忘れられたのかと思って寂しかったんだよ」
「ごめん、お祝いの言葉は会った時に伝えようと心の内に入れたままだし、プレゼントは今もポケットに入っているよ、このポケットにね」と、胸を叩く。
「ウフフッ、ねぇ、映画は今日が初日でしょう??改めてってことにして今日はこのままホテルに……ねっ、いいでしょう??」」
「分かった、そうと決まれば部屋を確保しなきゃ」
ポケットからスマホを取り出してダブルルームの予約をする待ち人に手を添えて、
「ウフフッ、今日は、始めチョロチョロなかぱっぱ、期待しているよ」
予約を終えた待ち人は、
「ダブルルームがとれたけど何か言った??」と問いかけ、彩はそれを聞き流して再び振り返ってハルニレの木を見る。
木の中ほどに白い布がヒラヒラたなびいているのを見て、下着は着けているはずなのにと小首を傾げる。

                 << おしまい >>

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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

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