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彩―隠し事 116

萌芽 -12

二本の指を膣口に潜らせて親指でクリトリスを弄る彩は漏れそうになる喘ぎ声を堪えようとして唇を噛み、平静でいられるはずもないほどの昂奮が身体だけではなく気持ちまで苛む。
ヌチャヌチャ、ジュルジュルッ、滴る花蜜が動きに激しさを増す指と絡んで卑猥な音を奏で、姿を現した欲望を抑える術は彩も健志も持ち合わせていない。

「欲しい……健志を欲しいの」
高台にあるマンションの夜のベランダということで覗き見られる可能性は少ないものの、それでも誰かに見られるかもしれないという不安が彩の性感を刺激する。
記憶の奥底に隠していた隣家の少年を挑発した昔の淫靡な記憶が蘇り、指を股間に伸ばしたまま健志を挑発するように両足を閉じたり開いたりを繰り返す。
閉じた両足を開くと雲の切れ間から覗く月明りで濡れそぼつ股間が妖しく揺らめく。
「欲しい……」
再び隠し切れない欲望を言葉にした彩を抱きよせた健志は腿を跨がせる。
彩の瞳は期待で真っ赤に燃え、健志は昂奮でいきり立つ股間を鎮めようとして抱き寄せた彩とつながろうとする。
宙を睨んで先走り汁を滲ませるペニスは膣口を探り当てると苦もなく侵入し、その瞬間に彩はアァッ~ンと艶めかしい声を漏らして仰け反り、健志は仰け反る彩が倒れないように背中と首に回した手に力を込める。

「健志は知らないだろうけど普段の私は仕事に全力を尽くして十分じゃないかもしれないけど成果も得ている。会社を離れれば好い奥さんって言われているのに健志と付き合うようになって欲望に火が点いちゃった。いけない妻になったのは健志のせい……ヒィッ~、奥まで、きついっ」
「普段の彩は見なくても想像がつく。スーツが似合っているのは仕事が一流の証、立ち居振る舞いを見ているだけで昼間の彩は淑女だと思えるよ」
「ウフフッ、彩はエッチでスケベだけじゃないって思ってくれているんだ……でも、エッチな彩しか見ようとしない。どうして??」
「彩のすべてを知ろうとすると本名も知りたくなるし、仕事やご主人の事も知りたくなると思う。それは彩にとって幸せな事じゃないだろう……オレは夜の彩を知るだけでもいい。ほんのつかの間だけど昼間の彩を垣間見ることもあるからそれで満足するよ」
「セフレって関係ね、セックスの相性を求めるけど本当の愛を求めない。切なくけど、それもいいかもしれない……キスして」

鳥が餌を啄むように互いの唇をつつき合い、舌を重ねたり絡めたりして戯れて唇を甘噛みする。
瞳は真っ赤に燃えて彩の右手と健志の左手はしっかりと握られ、唇が合わされて舌が絡み合い健志の右手が彩の頬を擦る。
繋がる彩の右手が健志の左手を自らの股間の泥濘に誘導して我慢の限界に達していることを知らせる。
「ねっ、健志を欲しいって言っているでしょう??我慢できない、入れて……」

シャツを剥ぎ取って片足に引っかかる紐パンだけの姿にした彩をベランダの手すりを支えにして立たせる。
「彩、足を開いて尻を突き出しなさい。後ろから犯してやるよ」
「これでいいの??早く、健志のぶっといオチンポで串刺しにして」
ウネウネと蠢かして挿入を催促する彩の下半身は雲の切れ間から顔を覗かせた月明りを受けて乳白色に輝き、ムチムチとして妖しい魅力を湛える。
背後から見つめるムッチリと丸みを帯びた彩の身体は染み一つなく、妖艶さと共に普段から自らの身体の手入れを怠らない努力を感じさせる。
頬を擦りつけたくなる衝動をこらえて左手を彩の腰に添え、花蜜を溢れさせる源泉に右手で摘まんだペニスを擦りつけて馴染ませ、ウッと呻いて腰を突き出すと易々と侵入を許してくれる。

「アウッ、ウゥッ~、来る、来る、奥まで健志が入ってくる……ヒィッ~、すごい、こんなに激しく突くなんて……」
パンパンッ、ジュルジュル、ニュルニュルッ……両手を腰に添えて激しく腰を打ち付けると溢れ出た花蜜が彩の内腿に滴り落ちて卑猥な快感を増幅させる。
「アワワッ、クゥッ~、壊れちゃう……もっと激しく、何もかも忘れさせて、今は健志とつながるだけで幸せ……ヒィッ~」
「ウッウッ、気持ちいい。彩を独り占めして誰にも渡したくない」
「アウッ、ウググッ、ほんと??本当なの??信じるよ。彩は健志の女、誰にも渡さないで」
激しい情交で久しぶりに満足を得た彩は憚りのない喘ぎ声を漏らす自分に気付き、誰も見ている人がいないか闇の中に視線を巡らす。
「見る人はいないよね??大丈夫だよね??」
「どうかな??彩の声は叫び声のように激しかったからなぁ……歩く人がいれば聞こえただろうから上を見上げただろうし、酔狂な隣人が窓を開けていれば何事かとベランダに出ただろうな」
「えっ、ほんとう??」
ベランダの柵を掴んで身体を支えていた彩は両手で胸を抱き、両隣と道路を確かめて人がいないことに安堵する。

「見られてないようで安心した。健志が激しいから我を忘れちゃった……ウフフッ、立っているのが辛いから座位で、ねっ、いいでしょう??」
「わがままは好い女の条件。オレも膝が疲れたから少し休もう」
背後から彩を抱きしめて結合を解くことなく椅子に座り、誘導して対面座位に変化する。
「イヤッ、恥ずかしい。叫ぶような悦びの声を漏らした後だもん」
羞恥で朱に染まる顔を背けようとしても後頭部に添えた手が自由を奪い、健志が腰を軽く突きあげると、アンッと艶めかしい声を漏らして抵抗は直ぐに止む。
「可愛いよ、彩」
健志の手が乱れ髪を整えて頬を撫でると彩は目を閉じ、唇を奪われるのを静かに待つ。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

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さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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