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彩―隠し事 96 

期待 -9    

優子と栞はいつもと違ってレズ遊びに興じることもなく、ぎこちない雰囲気のままバスルームから部屋に戻る。
学生時代から見慣れた互いの肌は隠す必要もなく、部屋に入ってすぐにタオルを剥ぎ取って素っ裸になる。
「ねぇ、栞は一か月ほど前にご主人に気付かれて責められたと言ったでしょう??課長とのセックスを一か月も我慢できたの??」
「クククッ、私は我慢しても、こんなに好い女をモノにした彼が我慢できるわけないじゃない」
「と、言うことは録音したの??喘ぎ声を録音してご主人に聞かせたの??」
「どうなったか聞きたい??……そうだよね、知りたいよね。教えてあげる」
いつものようにシングルベッドに二人で横になると自然と相手の肌に手が伸びる。
「優子の身体はエロイよね。白くてムチムチ、どんな愛撫でも受け入れてエッチな反応しそう……もったいないな、この身体で浮気すれば人生観が変わるのに」
「なに言ってるの、昔から栞は普通じゃないけど今日は特に変だよ」
「今思い出したけど、いつだったか一緒に風呂に入った時、縄の痕の様なモノが優子の身体に有ったんだけど、あれは本当に何でもないの??」
「えっ、縄の痕??いつ??そんなこと経験ないよ。栞じゃあるまいし」
優子は健志とのセックスや栞に連れて行ってもらったSMショークラブで縛られた経験を脳裏から追い払い、顔の前で右手を振る。
「なにか怪しいけど私の勘違いだったかなぁ……そうだね、優子だもんね、そんなことはないか。変な事を言ってごめん。もう二度と言わない」

「大好きで素敵な旦那様にこれで録音しろって渡されたのがボイスレコーダーだったの」
「えっ、ボイスレコーダー……スマホとかじゃなくて本格的ね」
「仕事用じゃないのって聞いたら、仕事で使っているけど自分で買ったものだから差し支えないって……課長とどうしたか聞きたい??……優子だから教えてあげる。誰にも言わないって信じているから、クククッ、聞いてね」
栞から聞かされた話は驚くばかりで優子は相槌さえ打つことが出来ず、ただただ聞くだけだった。


数日後、書類に紛れ込ませた暗号で誘う課長に二人だけに真意が通じる言葉で承諾の返事をした栞は退社後、二駅離れた場所にある待ち合わせ場所で課長を待っていた。
それほど遅れることもなく着いた課長は周囲を見回し、二人を知る者がいない事を確かめてようやく近付いてくる。
エスニック料理を提供する店で夕食を摂りながら栞は、
「課長、今日から二人きりの時は名前を変えませんか……課長と栞じゃ仕事の延長のようで落ち着かないから、私は英子、課長の事は英作って呼び合いませんか??」
「英子に英作か……なんだか雑なネーミングだけど、それもいいね。よし分かった。二人きりの時、私は英作、栞君は英子って名乗ることにしよう」
ボイスレコーダーを再生した夫に社内不倫だと気付かれないための偽名だが課長は不審がることもなく承諾してくれた。

英作は食事をする英子を見て、
「春雨を食べる英子は俺のザーメンを啜っているようでエロイな。チンポが立っちゃうよ」
「もう、英作のは暴れん坊チンチンだって知ってるけど食事くらいゆっくりさせてよ」
「久しぶりなので年甲斐もなく昂奮しているよ。英子を思い出して仕事も手に着かない有り様だったからな」
課長は英作になり切って卑猥な言葉遊びで性感を高めていき、英子はすでに録音を始めたボイスレコーダーを再生して昂奮する夫に責められることを想像して股間を濡らす。

「英子、最近ご主人とセックスをしてる??寝室は同じなの??同じベッドで寝ている??」
英作が放つ矢継ぎ早の質問に卑猥な思いを募らせた英子は一瞬浮かんだ夫が笑みを浮かべて頷いたような気がする。
「最近、仕事が忙しい夫は家に持ち帰ることがあるんだけど、同じ部屋だと私に申し訳ないと寝室は別にしたの」
「ふ~ん、そうか。風呂は一緒に入らないんだろう??」
「どうしたんですか、課長。あっ、間違えちゃった英作だ。英作、今日は変だよ」
「いや、ちょっと気になったんでね、変な事を聞いてゴメン。さぁ行こうか、歩くのに困るほど勃起しちゃってるよ」
腕を組むふりをして近付き、何気ない素振りで股間に触れた英子の手は火傷するほど熱を持ってズボンを押し上げる怒張を感じて驚きの表情を浮かべる。

ラブホで部屋を選ぶ英作の様子はいつもの冷静さを失い、乾いた唇に舌を這わせて狂気に似た気配を漂わせる。
「英子、今日は俺の欲望を満足させてくれないか??」
「好いけど、怖い事は嫌だよ。それに私には大切な夫がいるし……」
録音を続けているであろうボイスレコーダーを意識して他人に抱かれるのは夫のためだと自らに信じ込ませると同時に、夫を愛する気持ちに変わりはないと言外の意味を込める。


「フゥ~、話を聞くだけでも昂奮して喉が渇く。栞は??」
「優子が飲むなら私も……水が好いな」
素肌にナイトガウンだけをまとった優子は部屋を出てミネラルウォーターとグラスを持ってくる。
ゴクゴクと喉を鳴らして飲み干した優子は、
「もしかしてSMルームなの??栞は縛られて犯されちゃったの??……ねぇ、そうなの??ゴクッ」
昂奮を冷ますために飲んだミネラルウォーターの効果もなく、早口で質問する優子はゴクッと唾を飲む。
「よく分かったね。そうなの、課長の選んだ部屋はSMルームだったの……人妻を縛って凌辱の真似事をするのが夢だったんだって」
「えっ、あの課長が??想像できない……聞きたくなかったなぁ、課長の夢が人妻を縛ることだったなんて」
「クククッ、優子は課長を尊敬しているもんね……優子は課長の仕事だけを見てればいいの、私は仕事とチンチンの両方を見るけどね」

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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

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さむいのも嫌
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