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彩―隠し事 95 

期待 -8    

包丁の先端部分を口に押し込まれては夫の言う通りに刃を噛み続けるしかなく、少しでも力を抜くと唇が切れて舌から溢れる血が口の中に溜まる事が想像できて涙が滲む。
「包丁の刃先を噛んで支えるのは無理だろう??柄も重いからなぁ……可愛さ余って憎さ百倍って言うだろ。栞に裏切られた僕の気持ちが分かるか??」
四肢を縛られていては滲む涙を拭くことも話すこともできず、頷こうにも包丁で傷つくことを恐れて真っ赤な瞳で夫を見つめて許しを請うしかない。
「咥えた包丁を取って欲しいのか??……浮気をするような妻を許す必要はないけど、そんな事が分かっても僕は栞を愛している、包丁は取ってあげるよ」
栞が怪我を避けるためには噛み続けるしかない包丁を抜き取り、どこに置こうかと言う夫の目がギラリと光って下腹部を見つめ、視線はそのまま下りていく。
「いやっ、許して。どんな罰でも受けます……愛するあなたがいるのに他の男の人のオチンポをオシャブリしたり犯してもらったりしました。もう絶対にしません、許してください」

夫の反応は寝取られ願望を漂わすどころか浮気に対する義憤としか思えず、まさかこんな事になるとは思わなかったと混乱する栞は何をされても受け入れると謝るしかない。
「どんなことでも受け入れるというのは本当だね??その覚悟が本物なら一度だけ、今回の浮気は許すけど嘘がないか確かめないと分からない」
「二度と浮気はしません。あなたに嫌われたくない。許してください」
包丁で下着を切り刻まれてキッチンテーブルの四本の脚に拘束された栞は涙の滲む瞳で天板の裏側を見つめ、別れたくないと呟く。
そんな独り言を知ってか知らでか夫はいささかも躊躇することなくバギナに指を挿入して膣壁を擦るとドロッと花蜜が滲み出る。

四肢を拘束される恐怖で一見すると清楚に振舞う女の部分は淫らな本性を隠すことなく淫汁を滴らせ、真っ赤に燃える瞳の奥には羞恥と許しを請うだけではなく淫乱な光が宿る。
「栞、許して欲しければ浮気相手のチンポをどうやってしゃぶったのか、どんな格好で犯されたのか話しなさい」
「許してください、そんな事は恥ずかしくて口に出来ません」
「倫を外れた行為をしたって知ったうえで僕はそれを胸の奥に収めて栞を許さなきゃいけないのか……それは出来ないな。別れるしかないな、残念だけど」
離婚を口にされては課長とのセックスを告白して愛する夫に許しを請うしかないと思い定めて記憶をたどり始める。

浮気を認めてもフィットネスクラブから帰宅する課長に誘われるように待ち伏せをしたとは言わず、結婚してすぐの頃に以前付き合っていた男と再会して抱かれたことをついこの間の事のように話し始める。
話し始めても夫は怒りの言葉を口にすることなく、話に詰まっても先を促すことなく栞が話し始めるのを静かに待っている。

二人だけで食事をした時は互いに性的な期待を秘めていたので会話もぎこちなかったものの、夜景のきれいなバーに移るとカクテルが二人の距離を縮めて欲望を露わにしていた。
ラブホに連れ込まれるとシティホテルで抱かれることを想像していた栞は意外な成り行きに戸惑っていた。
部屋に入ってすぐに壁に押し付けられて唇を奪われ、抗う隙も与えられぬまま肩を抑えつけられて跪くことを強要された。
顔に股間を押し付けられて、
「オシャブリしてくれるだろう」
と、言う声を聞いた時は目の前のファスナーを下ろして半起ちのペニスに手を添えていた。

「あなた、ごめんなさい。これ以上は許して……大切なあなたを裏切ったことを話したくない」
「約束を守れないなら荷物をまとめて出て行きなさい」
「許して、おねがい」
「許すから、すべて話しなさい」
バスタブに浸かって背後から栞を抱きしめる優子はゴクッと唾を飲み、予想外の告白とこの先の進展に期待している自分を訝しく思う。

髪を掴まれて逃げることも許されずにグイグイ下半身を突き出され、唇に押し付けられた生温かいペニスが徐々に力を漲らせて、ついには口腔に侵入し喉の奥をつつく。
「ウグッ、グゥッ~……ウググッ、クゥッ~……」
瞳に嬉し涙でもなく悲しい涙でもなく、栞自身も分からない涙が滲むと男は栞を抱き起して、
「ごめん、昂奮しすぎた。君とこんな関係になる希望が叶えられそうだと我を忘れてしまった。ゴメン」
「いいの、悲しいわけでも嫌なわけでもなく喉の奥を突かれて、ほんの少し苦しかっただけ……オシャブリさせて」

「それでオシャブリしたのか??僕のと比べてどうだった……答えなくてもいい。僕のチンポの方が美味しいと言うだろうからな。 これまで、その男に何度抱かれたんだ、正直に答えなさい」
「二回です、もうしません。約束します、あなたが大好きなの、許してください」
抱かれた回数を少なく告げ、結婚前に付き合っていたことを隠して許しを請う栞は、テーブルの下で拘束されたままバギナの奥深くに挿入された夫の指の動きが優しくなっているのに気付く。
安堵の気持ちと大切な人を失うかもしれないという思いで再び涙が滲み、それを見た夫は、
「泣かなくてもいいよ。僕は何があっても栞の事を愛している。栞が僕を嫌いになったんじゃしょうがないけどな」
「決してそんな事はありません。私もあなたを愛しています……大切な人に守れているからと安心して常軌を逸したことをしてしまいました。ごめんなさい」
「そうだ、それを僕も反省しなきゃいけないな。愛する栞といつも一緒にいることに安心して結婚前のような刺激を得る事を忘れていたような気がする」
「そんな、あなたは悪くない。すべて私が悪いの、あなたはいつだって私を大切にしてくれた、それに安心した私が悪いのです。どんな罰でも甘受するから別れることだけは許してください」

下着を剥がされた素っ裸でテーブルの脚に四肢を縛られた栞がご主人に浮気の許しを請う姿を想像した優子はクスッと笑ってしまう。
「あぁ、笑った。私が必死に旦那様に許しを乞う姿を想像して笑うなんて、許せない」
「だって、仰向けで大股開き万歳の恰好で、しかもスッポンポンでしょう。許してくださいって言う格好じゃないよね……クククッ、アハハッ、おかしい。でも良かったね、許してくれて……それで、どうなったの??」
「うん、それがね……その男に誘われたら抱かれてもいいよ、その代わりに録音して来いって言うの」
「録音??録音ってどういうことなの??」
「撮影は難しいだろうから、録音して来いって言うの……やっぱり寝取られ願望があるみたいなの」
「ふ~ん、それで、どうするの??」
「私は旦那様を愛しているから別れたくない。だから、言われた通りの事をするって約束したの」
「結婚前に付き合ってた男じゃなく課長とのことを録音するの??」
「そう、それしかないもん。私は旦那様を愛しているし、あんなに可愛い男の人は他には絶対にいない」
栞とご主人との話は衝撃的だが、優子の気持ちの奥底で何かを期待してザワザワするのを感じていた。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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