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偽者 ~PRETENDER~ -66

佐緒里と内藤 -38

キスを催促する佐緒里の瞳は内藤から逸れることなく黒目を開いて真っすぐに見つめる。
目は口ほどにものを言う、あるいは目は心の窓と言われるが、その言葉通りに内藤の心の内を読み取ろうとし、内藤もまた見つめる瞳から視線を逸らすことなく見つめ返す。

「フフフッ、私の直感があなたは信じても好い男性だと言っている」
「ありがとう、佐緒里の記憶の隅に残る元ご主人の想い出に重ね塗りをしちゃおう」
「うん、記憶はかなり薄くなっているから消すのは簡単だと思う。あなたとの想い出に塗り替えたい」
「楽しかったことも嫌なこともひっくるめて、すべてが佐緒里だよ。何かの記憶を無理やり消し去るのは好きじゃないな……油絵を描くときに下塗りをするらしいけど、色を重ねるから深みが出るらしいよ。それに重ねるから少々、間違えても修正が効く。人生と似ていると思わないか??」
「一度や二度間違えても、やり直しがきくし、それが人間の深みになるって事??」
「うん、オレはそう思うよ。勿論、押し付けるわけじゃないけどね」
「分かった、無理やり嫌な男の記憶を忘れようとするのは止める。楽しい想い出を積み重ねて自然と、そんな事もあったなぁって思えるようになればいいな……それより、油絵を描くの??」
「いいや、字も絵もヘタッピだから書かない。恥はよく掻くけどね」
「ふ~ん……油絵を描く人はきれいだった??……イヤンッ、大切な事を聞いている最中なのにそんな事をされたら気持ち善くなっちゃう」
顔を寄せて耳に息を吹きかけると佐緒里はくすぐったい様な気持ちいいような刺激を受けて身体をくねらせる。
「えっ、どうだったかな??憶えてないよ」
「そうなんだ、油絵を描くのは、きれいな女性なんだ。今も付き合っているの??……付き合っていたら、クククッ、邪魔しちゃう」
肩に顎を載せるような振りをして首に吸い付き、キスマークをつける。
「オッ、痕が付いたか??美香ちゃんに見せようか……想い出の世界に住んでいる人だよ。付き合っている人の事を寝物語するほど嫌な男じゃないよ」
「クククッ、美香ちゃんに見せちゃダメ……付き合ってないって信じる。今、付き合っているのは美香ちゃんだけでしょう??私は妹分だと思っている美香ちゃんに隠れてあなたに抱いてもらう。スリルや背徳感で燃え上がる事もあるけど、美香ちゃんに申し訳ないと思う気持ちが、私の経験を伝えて一人前になる近道になればいいなと思っているの、フフフッ、本当だよ」
美香に対する申し訳ないと思う気持ちを言い訳する佐緒里は能弁にする。
「悪い女だな。美香ちゃんに代わってお仕置きをしなきゃいけないな」
「イヤンッ、怖い。許して……クククッ、シャワーを浴びている隙にシャッターを下ろしてキャンドルの灯り、部屋は艶めかしいお香の匂いに満たされていた。昨日はSMルームのあるレンタルルーム。意外なことが続いたから怖い」
「それが好いんだろ。でも、今はヒィヒィ身悶えるほど突きまくるだけだよ……そういや、キスを催促されたんだっけ」
「そんな言い方をされたら冷めちゃうよ」

腰に添えていた内藤の右手が頬を擦ると全身の力が抜けてトロンとなり、静かに目を閉じて内藤が唇を合わせても動くことなく沈黙を続ける。
舌先が上下の唇を刷いたり突いたりして動きを誘っても佐緒里の両手は背中を擦るばかりで、上唇を甘噛みして震わせ下唇を甘噛みすると、フフンッと艶めかしい声が漏れる。
舌先を強引に口腔に捻じ込もうとすると固く唇を合わせて舌の侵入を拒もうとする。
閉じたままの佐緒里の目を見つめる内藤は目元を緩め、右手で胸の膨らみを掬い上げてヤワヤワと揉みしだく。
「イヤンッ、そんな事をされたら気持ち善くなっちゃう。ダメッ……ウグッ、クゥッ~、ウッウゥッ~、そんなこと」
乳房を揉まれ先端を摘ままれては可愛くキスを拒否する抵抗も儚く、内藤の舌の侵入を受け入れる。
ウグッ、フグッフグッ……佐緒里の手が内藤の背中に回り、固く抱き寄せて自らの舌を侵入させて絡ませる。

濃厚なキスを終えた佐緒里の表情に羞恥が宿り愛おしさが募る。
憎からず思い、慕ってくれる美香の顔が浮かぶものの性感の高まった内藤には今更止める術もない。
佐緒里の腰と背中に手を添えて身体を支え、ベッドのクッションを利用して突き上げる。
「佐緒里のマンコがクイクイ締まるし奥がコリコリして気持ちいいよ」
「アンッ、腿を大きく開かれて突き上げられるとチンチンが一番奥、子宮口をつつくんだもん。痛痒くて苛められている感じがする……そう、奥でチンチンを感じる」
乱れ髪に手櫛を入れた内藤は、
「可愛いよ、こんな表情をオレ以外の男に見せるんじゃないぞ」
「嬉しい、もっと言って。お前はオレの女だと言って」
「佐緒里はオレの女だ。オレの腕の中にいる時だけ女になればいい」
「うん、あなた以外の男に抱かれたりしない。気持ちいいの、逝っちゃいそう」
首に両手を回して足を踏ん張り、腰を妖しく蠢かしながら身体を上下する佐緒里は自ら呼び込んだ快感を堪えるために下唇を噛んで目を閉じる。

「クゥッ~~、ダメ、気持ちいいの、我慢できない。逝っちゃう、逝っちゃうよ」
「オレもだ、逝くよ。出しちゃうよ」
「ちょうだい、あなたの濃いのをいっぱい頂戴」
「ウッウッ、クゥッ~、出ちゃうよ、クゥッ~」
「ヒィッ~、すごい、すごい、奥に、あなたの熱いモノがビュッと感じた……最後まで搾り取っちゃう」
吐き出したモノにとどまらず、すべての精液を搾り取ろうとして佐緒里は下半身を蠢かす。
「勘弁してくれよ、くすぐったい」
「クククッ、男ってだらしない。女はほんの少し休憩すればすぐにできるよ」
「悪いな、横にならせてもらうよ」
佐緒里を抱きかかえて抜け落ちないように気遣いながら対面座位から対面側位の恰好に変化する。

「知ってる??ここにキスマークが付いているんだよ」
佐緒里の指が首を擦り、自分にも付けて欲しいと言う。
店での衣装から完全に隠れる場所に唇を近付けると、
「そんなところじゃ嫌、首は困るけどオッパイが好い。胸元が隠れるドレスを着てあなたと私、二人だけの秘密に胸を焦がすの……早くっ」
乳房にくっきりと残る痕をつけると満足そうに笑みを浮かべる。
「アンッ、ダメ、抜けちゃう、抜けちゃうよ」
内藤は手を伸ばしてティッシュを取り、二人のつなぎ目に添えてゆっくりと身体を離し、上半身を持ち上げる。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

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さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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