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彩―隠し事 32

会員制バー -3    

白いガウンを着た男の背後に隠れるようにする女は上気した顔を背中に埋めて、沙耶の痴態を見たばかりで昂奮が冷めずにいる男たちを見ようとしない。
男は隠れようとする女を引きずり出し、
「奈央、今日は生贄だよ。たくさんのチンポに可愛がってもらいなさい」

黒いシースルーガウンを着けて上気した顔を伏せた表情は色っぽく、妖艶なコロンの香りが待ちうける男たちの欲情を刺激する。
沙耶のオナニーや剃毛を見ても触れることなく我慢していた男たちは、奈央が人身御供とされることを今やおそしと待ち構える。
カウンター席にいた六人の男の内、沙耶の夫は真っ赤なショーツを被って息を荒げ、奈央のパートナーは生贄と化した奈央の背後に立って男たちを見つめる。
テーブル席にいた男たちの内、健志は胡坐座りのまま彩を抱きしめて憚ることなく乳房を揉み首筋に舌を這わせ、残る四人はカウンター席の四人と共に奈央がパートナー
の手を離れるのを待っている。

ひっくり返したテーブルの四本の足に仰向けの姿勢で両手両足を縛られた沙耶は、恥毛を剃り落されたせいで股間を隠す術もないものの今は奈央に注目が集まりただの一人も気に掛ける男はいない。
唯一、ママだけは足元に座り込んでツルツルの大陰唇から恥丘に指を滑らせて感触を楽しんでいる。
ハァハァッ……彩はそんな沙耶を見つめて息を荒げる。
健志の手は黒いセーター越しに乳房を揉み、
「彩は沙耶さんと奈央さんのどっちが気になる」と首筋や耳に息を吹きかけながら囁く。
「アンッ、いやんッ、そんな事をされたら彩も我慢できなくなっちゃう」
「彩、そんな事を聞いてないよ。沙耶さんと奈央さん、今はどっちが気になるかと聞いているんだよ」
「そんな……正直に言うと沙耶さんが気になる。皆に見られながらオナニーをして、アソコの毛をツルツルに剃られたのに今は何も隠すことが出来ない格好で男の人に無視されてる……可哀そう」
「沙耶さんは放置プレイで燃える人だから、無視するのが優しさなんだよ」

白いガウン姿のパートナーの手によって中央部に押し出された奈央は、欲望を隠そうともせずに目をぎらつかせる男たちの視線に取り囲まれ、頬を好調させて全身を震わせる。
ガウンの裾や胸元をしきりに気にするものの、わずかでも身じろぎする度にシースルーガウンの深いスリットから覗く白い太腿が艶めかしく、入店早々の彩の全身をねめ回すように無遠慮に見つめた男たちのギラギラした視線が奈央を犯し、ゴクッと唾を飲んで手を伸ばすタイミングを待ち構える。
健志とマスター、沙耶の夫と奈央を生贄として用意したパートナーを除く八人の男たちの視線に犯される奈央は、
「犯されちゃうの??下着もろとも服を脱がせて素っ裸にするつもりでしょう??チンポを咥えさせられて、アソコを舐められちゃうの??ハァハァッ……犯されちゃう、オモチャにされちゃう……ハァハァッ」
自らの言葉に酔い、止めようのない性的好奇心と期待やわずかの不安を綯い交ぜにする奈央は男たちの中央で蹲る。
「奈央。奈央の口やオマンコを犯したいって八人の男たちが取り囲んでいるんだよ。昂奮してマンコをビチョビチョに濡らしているんだろう??」

ついにその瞬間が訪れる。
十六本の手が奈央に伸びて押し倒し、ある者はガウンの裾を捲りあげて太腿を擦り、息を合わせる二人の男が左右からガウン越しに乳房を揉みしだいて先端を摘まむ。
唇を重ねて唾液を流し込む者、右足を掴んで足指を甘噛みする者もいるし、左足を持ってチューチューと音を立てて足指を吸う者や、奈央の手を掴んで自らの股間を握らせる者もいて、アッという間もなく淫蕩祭りが始まる。
黒いシースルーガウンのスリットをはだけられて黒いTバックショーツを曝すと、砂糖に群がるアリの様に男たちの手が我先にと伸びる。
誰がどこを撫でているのか分からないほど十六本の手が身体中を這い回り、唇と舌で愛撫されて卑猥な言葉を浴びせられ、とめどなく喘ぎ声を漏らしながら身悶える奈央は愛撫されているのが気持ちいいのか、大勢の男たちに嬲られていることに快感を覚えているのかさえ分からない。
シャッシャッ……ゴクッ……ハァハァッ……手の動きに連れて衣擦れの音が響き、その色っぽさに男たちは唾を飲み奈央は期待で息を弾ませる。

「奈央、そんな事で満足できるのか??どうしてほしいか言わなきゃ分からないだろう」
「いじわる……私は普通にデートして普通にセックスすれば満足する女だったのに、浮気相手のあなたに教えられちゃった……三人以上の男の人に押さえつけられて素っ裸にされ……3つの穴を犯して欲しいの。浮気女に罰を与えて」
最後は自棄になり叫び声を取り囲む男たちに投げつける。
「さぁ、焦らさないで、いつものように私の可愛い奈央を満足させてやってください。私は沙耶さんと遊ばせてもらいます」
「私の妻も今日はマン毛を剃り落されて四肢を縛られまま放置プレイ。沙耶はそれで満足できるのですが、それ以上の悦びの世界がある事を教えてあげてください……奈央さんと一緒の今日は何も気にせずに存分に嬲ってもらいなさい」と言いながら沙耶のショーツを被ったままの男がテーブルに近付く。
奈央のパートナーと沙耶の夫の言葉で男たちを制御するものは何もなくなり八人は獣と化す。

ガウンのストラップを外して剥き出しにした乳房を揉みしだき、重ねた唇は離れることがなく言葉を漏らす事も許されない。
スリットを跳ね上げて剥き出しにした両足に四人の男たちがとりつき、二人が左右の足首と膝下を掴み残る二人は太腿を抱きかかえて奈央の動きを封じてしまう。
両手も二人の男が肩と腕を掴んで自由を奪い、残る二人はシースルーガウンを捲り上げて、そのまま頭から抜き取るように脱がせてしまう。
ヒッヒィッ~……ダメ、やめて、やめてぇ~……イヤッ、みんなで私の事を,ズルイ、いや、おねがい、脱がしちゃ、イヤッ……本当に脱がされることを嫌がっているのかどうかさえ怪しく、掴まれた両手、両足を突っ張るものの左右に激しく抗う事はなく、抗議する声にも艶めかしく甘えるような響きを感じさせる。
唯一、奈央の女の部分を守っていた黒いTバックショーツも男の力に敵うはずもなく簡単に引き下ろされて白い肌は剥き出しになり、身にまとうのは艶めかしいコロンの香りだけになる。
「イヤンッ、いや、あぁアァッ、アァ~ン、アァ~ン」
嫌がる声は抗議しているとは思えず、男たちの嗜虐心を煽っているとしか思えない。
両足首と太腿を掴んだ四人の男によって両足は大きく開かれ、五人目の男が満面に笑みを浮かべて股間にむしゃぶりつく。
グチャグチャ、ヌチャヌチャッ……「クククッ、奥さん、すごいよ。もうベチャベチャに濡れて甘い蜜がドクドク流れてくる。いつにもましてスケベだな」
両手を掴んで動きを封じて乳房を揉み、残る一人は髪を擦り、頬を撫でて口腔を指で蹂躙する。

彩―隠し事 31

会員制バー -2   

彩を押しのけるようにして健志の前に立つ女は、太腿の中ほどまでのタイトミニワンピース姿でムッチリとした下半身を突き出す。
彩を気にする様子もなくストッキングに包まれた太腿の感触を味わうように擦る健志の手はワンピースの中に姿を消し、再び姿を現した指はショーツを摘まんでいる。
ゴクッ……姿を現した真っ赤な下着に彩の表情は強張り、伸ばした手で健志の手首を掴んで唾を飲む。
「ごめんね、私はタケが好きなの。抱いてもらうのを諦めるからパンツを脱がせてもらうのだけは認めて欲しいの……ねっ、おねがい」

脱がせてもらった真っ赤なレースショーツを受け取った女は同行した男の元に戻り、
「ねぇ、私の匂いの染みこんだパンツを欲しい??どうなの??」
声もなく頷くと、「私の可愛い旦那様、これから起こる事は見ない方がいいでしょう??これを被って耳も塞いでいなさい」
ショーツを目隠しの様に被らせて、その上からチュッと音を立てて唇を合わせ、再び彩と健志の席に戻って、
「座らせてもらうね」と言いざま、テーブルに腰を下ろしてゆっくりと足を開いていく。
「ハァハァッ、昂奮する。見てね、オナオナするから見てね……恥ずかしい姿を見られると昂奮する女なの」

開いていく足の動きにつれてタイトワンピースは、ゆっくりとずり上がり、ついに付け根付近が姿を現して、中途半端に伸びた恥毛が姿を現し、自らの指先でその感触を確かめた女は、
「いやんッ、このまえ剃ってもらったオケケが伸びてきちゃった、だらしなくて恥ずかしい……ねぇ、剃って。キレイキレイして欲しいの……きれいにしてもらった方がいいでしょう、あなたもそう思うでしょう??」
「きれいにしてもらいなさい。沙耶はツルマンが似合うよ……見られてるんだな、俺のマンコを皆に見せているんだな……ハァハァ、フゥフゥッ」
パンツを被ったままの男は今にも倒れるのではないかと思うほど息を荒くする。
「オナオナで昂奮したらマン毛をソリソリしてね、約束だよ」
誰に言うともなく掛けた言葉に自ら昂奮する沙耶の股間は早くも熱くなり、右手を口に運んで人差し指、中指、薬指の順にフェラチオの要領で舐めながら滑りを与える。
「自分でオシャブリしても気持ちいい。男の人が羨ましい、フェラはこんなに気持ちいいんだもん」

左手で割れ目を開き、舐めて湿らせた指で膣口からクリトリスまでゾロリと撫で上げる。
「アウッ、ウッウッ、いやぁ~ン……気持ちいい」
撫で上げた勢いのまま、割れ目を開いていた左手も加わって鼠径部から下腹部を何度か擦り、内腿を撫でまわす。
ハァハァッ、アァ~ン……鼻孔を膨らませて息を吐き、しどけなく開いた口から赤い舌が覗いて唇を舐める。
「見える??見てる??……スケベなオマンコを見られると昂奮する」
「見てるよ。グチャグチャに濡れそぼつマンコが丸見えだよ。恥ずかしいな、沙耶さんは」
「ほんとだ、人妻のマンコとは思えないほど、いやらしい。涎をダラダラ垂れ流してチンポを待ってるんだろう??」
「ハァハァッ、もっと言って。一日中、他人チンポを待ってるスケベマンコだって言って」
男たちは自らの股間を覗き込んでオナニーする沙耶を取り囲んで声と視線で犯し、真っ赤なシースルーショーツを目隠し代わりに被された男は痴態を見ようと眼をぎらつかせて隙間から覗こうと焦る。

「ハァハァッ、ダメ。見ているだけでも苦しい。ねぇ、彩はどうすればいいの??」
沙耶のオナニーを見る位置で胡坐座りした健志は背後から彩を抱きかかえて胸の膨らみに手を添える。
両手を蠢かして胸をヤワヤワと揉んでも嫌がる風もなく腕に手を添えてされるがまま、沙耶の股間を覗き込む。
「すごいっ、いやらしいけどきれい。汚らしく感じない」
ふと漏らした彩の言葉に男の一人が反応して健志に視線を合わせる。
健志が首を振ると分かったとばかりに頷き、もう一度彩の顔を見て沙耶に視線を戻す。

沙耶の指は滴る愛液の源泉に潜り込んで出入りを繰り返し、その度にグチュグチュ、ニュルニュルッと卑猥な音と共に新たな蜜を滴らせる。
ゴクッ……相変わらず沙耶さんのマンコはスケベだなぁ……見るだけってのは辛いな……沙耶さんをいつでも抱けるご主人が羨ましいよ……クククッ、いつでも抱けるから今はパンツを被って昂奮するだけで満足ですか??
ある者は昂奮を露わにする言葉を口にし、別の男は早くも膨らんだ股間を恥じて揶揄う言葉をかける。

クチュクチュ、ヌチャヌチャッ……沙耶のオナニーは激しさを増して右手で股間を弄り、左手は乳房が変形するほど揉みしだく。
「アンッアウッ、クゥッ~……だめ、いぃの。見られてる、恥ずかしい。ウッウッ、クゥッ~、逝っちゃう、見て、見て、ダメ、アウッ……ウッ、ウゥッ~」
間断なく漏らす声は裏返り、指の動きが一層激しくなり、身体を仰け反らして目を閉じ、絶頂を迎える。
すごい、いつもながら沙耶さんはエロ女神だ……ゴクッ、すごい……ハァハァッ、俺のチンポが昂奮して外へ出してくれ、発散させてくれと叫んでるよ……「ハァハァッ、本当??私のオナオナで昂奮してくれたの、嬉しい」
男たちは隠しようのない昂奮で股間を膨らませ、沙耶は一度目の満足を得て股間を丸見えの状態で晒し、下腹部を上下させる激しい息を繰り返して横たわる。

間を置くことなく剃刀や洗面器に溜めた湯を用意したママが近付き、
「男たちは興奮しすぎ。剃刀の処理を間違えると困るから、私がソリソリしてあげる」
ミニワンピの裾を捲り上げてシェービングフォームを塗りつけ、
「怪我させたくないから動いちゃだめよ」と告げて剃刀を滑らせる。
「アンッ、アソコがスースーする。ツルマン好きのあなただから、みんなに見られながらソリソリされるのは嬉しい??」
「あぁ、嬉しいよ。沙耶のツルツルマンコをスケベな男たちに見てもらいなさい。俺は帰ってから見たり舐めたりするよ」
きれいに剃り終えた割れ目の周辺を蒸しタオルで拭き、軟膏を塗りつけて一旦抱き起す。
逆さにした別のテーブルを重ねて座布団を敷き詰め、四本の足に沙耶の手足を縛りつけても抗うことなく、むしろそうされることを待っていたかのように息を弾ませて目を輝かせる。
そのタイミングを待っていたかのようにシャワーで汗を流したカップルが戻ってくる。

彩―隠し事 30

会員制バー -1    

「へぇ~、そんな事があったんだ」
健志の部屋に二日分のお泊りセットを持ち込んだ彩は夕食を食べながら、仲の好い友人と一緒にAV撮影を見学したこと、その友人とレズビアン遊びをしたことを話しても健志は驚いた様子もなく、時に相槌を挟みながら目を輝かせて聞いてくれる。
そんな反応に健志は私をどのような人間だと思っているのかと疑念を持ったが、初対面の場面が独りでSMクラブに行って見知らぬ人たちの前で下着姿の身体に縄を掛けられ、身悶える姿を見られたのだと思うと、その後の付き合い方が紳士的だったと思わざるを得ない。
「AV女優さんのいるお店が色々あるらしいけど行ったことがある??」
「キャバクラなら行ったことがあるよ。友人に誘われて六本木の有名店にね」
「ふ~ん、そうなんだ。そういうお店は普通の店とは違う??」
「そうだなぁ、エロイなぁって思った人が、そばで水割りを作ってくれるんだからね……」
「やりたいと思った??」
「ソープみたいに、それが目的じゃないからな。それにやらせてくれないだろ」

「クククッ……ねぇ、食事をしながらこんな話をする彩の事をどんな女だと思ってる??」
「う~ん、一言で表現するのは難しいな……人妻であることはこの際、忘れることにするよ。恋愛って一目惚れから始まると思うんだけど、エッチが好きだけど清潔感があるしスポーツ好きでアクティブ。何よりウェストの括れから腰を経て尻から太腿に続くラインが好きだなぁ……後は、ウ~ン、言葉で説明すると嘘になりそうだな、とにかく好きだよ」
「ムッチリが好きなんだ、良かった、ありがとう。エッチでスケベでもいいの??」
「そんな事も、あんな事も彩のすべてが好きだよ」
「ウフフッ、彩が本名じゃないって言っても、女性の方が、リスクが大きいからそれでも良いじゃないかって言ってくれたけど、それは変わらない??」
「変わらないよ。将来、結婚って話でも出れば別だけど、今の関係が進展するとも思えないから彩でいてくれた方がお互いに好いと思うよ」
「うん、その方が安心して素の自分を見せることが出来そうに思う。奔放で淫らな女の部分があるって思うんだけど、それを曝け出せない欲求不満みたいな部分もあるからね……ねぇ、健志の知ってる刺激的なところへ連れて行ってくれる??」
「分かった、彩が気に入るかどうか分からないけど、面白い店に行こう」
食事を終えた二人はシャワーで昼間の汗を流して出かける準備をする。
色っぽいスカート姿が良いという健志の言葉通りに、ひざ丈のラップスカートとセーター姿の彩は、グレーとブラックのシックな色使いもあって都会的で洗練された様子を醸し出し、上品な色気を滲ませる。

高台にある住宅街から駅へ戻るタクシーに乗り、目的地を目指す。
途中、運転手がバックミラーの角度を調節して胸に視線を向けるのに気付いた彩は健志に合図する。
健志は気付いているよとバックミラーに視線を向けて彩の手を握る。
通勤途中や買い物中に他人の視線をこれほど感じた事はなく、恋する女は他人から見ても魅力的に見えるのだろうかと心が弾む。
そっと健志の横顔を見ると、彩の視線を気付かぬかのように窓外を見つめているのが癪で握られた手に爪を立てる。
驚いたように見つめた健志は彩の顔に浮かぶ悪戯っぽい表情に満面の笑みで応え、手の甲に残る爪の痕を消そうと擦る彩を抱き寄せて唇を合わせる。
「ハァハァッ……いやっ、運転手さんに見られちゃう」
媚びを含んだような声で話す彩は、バックミラーの中で物欲しげに見つめる運転手の視線に股間を熱くする。

駅の反対側にある繁華街の外れでタクシーを降り、一瞬怯んだ様子の彩に、すぐそこだよと声をかけて手をつなぐ。
狭い路地の中ほどにある、その店の看板は人の目に曝されるのを拒むように密やかに佇み、会員制と書かれている。
地階に続く階段を下りる彩は、刺激的な店に連れて行ってと言った事を思い出し、この先にある店はSMバーと比べてどうなのかと動悸が激しくなる。
「ここだよ」
“会員制・TIAMO” と書かれた重厚な木製のドアを引いて中に入ると、二重扉になっており、それをまた入ると、
「いらっしゃいませ」の、挨拶と共に迎えてくれた店は、お座敷バーでカウンター席とテーブル席がある。
カウンターの中には男性と女性が入り、掘りごたつ形式の席がある。
カウンター席はカップルらしい二組と男性客が四人で満席となり、彩は健志の指さすテーブル席に向かう。
健志と向かい合う席に座ろうとすると、隣を指さし、
「隣に座りなさい」と、言われたので場所を変える。

女性も含めてすべての客の視線が値踏みをするように彩の身体を上から下までねめ回し、中には見つめたままで無作法を恥じることもなく唇に舌を這わせて滑りを与える者までいる。
彩は取り出したハンカチを太腿や膝を覆うように掛けて、健志に救いを求めようとした処でカウンターの中にいたママらしき女性がウィスキーやミネラルウォーターと薄茶色のカクテルなどを運んでくる。
「ごめんなさいね。遠慮を知らない人たちで驚いたでしょう??」
「えっ、いえ……正直に言うと、ほんの少し」
「お名前を聞いてもいいかしら??それと、今日はどうします??」
「この人は彩。今日は見るだけにするよ」
「そうね、その方がいいわね……お店から彩さんへのウェルカムドリンクです。このカクテルはオーガズムと言うの。意味深でしょう??楽しんでね」
「いただきます……甘くて美味しい」
彩にとってはカクテルの名前よりも、立ち去るママの言葉の方が意味深だと口にしようとしたタイミングで、
「彩を見る客のスケベな視線を感じなかった??」
「すごかった、襲われちゃうんじゃないかと思ったよ」
「案外とそれが、この店への正しい感想かもしれないよ」

スケベ心丸出しで彩を見つめた客たちは、そんな事を忘れたかのように談笑しながら酒を飲み、健志も屈託なく話に加わり彩だけが取り残されて不満だと思い始めた頃、時計を見たマスターは、
「店を閉めてきます」と、告げてドアを出る。
客たちは落ち着きがなくなり、特に女性二人は息を荒くして、一人はタイトミニワンピースの裾を気にして、もう一人はシャワー室に行きたいと男性の手を取る。
「私のオナニーを見たい人は手を挙げて」
ワンピースの裾を気にしていた女が突然、男たちに声をかける。
はい、はい。見たい。俺も見たい……男たちは我先に手を上げて声をかけ、あっけにとられる彩が健志を見ると、同じように手を挙げて見たいと叫んでいる。
カウンター席を離れた女は健志に歩み寄り、「脱がせてくれる??パンツを穿いたままじゃオナニーできない」と囁く。

男と女のお話

取調室

「取調室では手錠を外す規則だから外してやるが俺を甘くみるんじゃないぞ」
「何度でも言います。私じゃありません」
「オイ1時間ほど部屋を出てくれ。この女と2人にしてくれ」
「そんなことをしてもいいんですか??訴えますよ」
「犯人のオマエがデケェ口を叩くんじゃないよ」
「違法取り調べです。絶対に訴えてやる」
「いい加減に諦めて吐けよ」
「証拠を見せてください。私じゃありません」
「証拠はその身体に隠してるんだろ??」
「どこに隠すんですか??」

「俺が探し出してやる。服を脱げ」
「何を言っているんですか、殺人の証拠をどうやって身体に隠すんでか??」
「美人なら人を殺してもいいと思っているんだろ」
「美人だなんて思っていません。すこし綺麗なだけだし、この容姿は生まれながらのもので私の責任じゃありません」
「ごちゃごちゃ言ってねぇで早く脱げよ」
「絶対に許さないから……」
「それを負け惜しみって言うんだよ。俺が脱がせてやろうか」
「イヤッ、なにをするのですか。取調べの可視化って言ってますよね、きちんとこの違法取り調べを撮影してください」
「なに、殺人犯のお前をスッポンポンにして取り調べる様子を撮影してオレに楽しめって言うのか。それは名案かもしれないな、高く売れそうだしな」
「いや、ごめんなさい。もう逆らいませんから乱暴な事はしないでください」
「美人が嫌がる姿は、そそられるぜ」

「イヤァァ~……やめてぇ~……ウッウッ……」
「泣いてもだめだよ、ビリッて服の破れる音はいいなぁ」
「ヒィィ~……ウッウッゥ~……」
「美人ってのは下着姿になっても男の目を楽しませるんだなぁ。そんな格好で胸を抱え込むからブラのホックを直ぐに外されるんだよ」
「いやぁ~、許してください……私が殺しました……もうやめてぇ」

「よし、白状したな。どうやって殺したか実演してみせろ」
「此処で、ですか??」
「そうだ、此処でなきゃおかしいだろ、此処は取調室だよ」
「…………」
「なにやってんだよ、早くしろ。早く楽になりたいだろう??」
「判りました」

「ほう~、素っ裸で殺したのか??顔だけじゃなく身体もいいな」
「貴男は上着を脱いでこのテーブルに横たわってください」
「俺にサービスして目こぼしを願おうってか??よしやってみろ」
「フフフッ、覚悟しなさい。あの男と同じように死なせてあげるから」
「ウッ、シャツだけじゃなくズボンも脱がしてくれるのか??」
「黙って……殺し方を知りたいんでしょ??」
「アンタみたいな好い女に脱がされるのは恥ずかしいもんだな」
「いつまで、そんな軽口を言えるか覚えていなさい」

「うっ、そんなことをされると、たまんない、気持ち良くなっちゃうよ」
「指先と爪で上半身をサワサワしてるだけだよ、だらしないね。威勢の良さはどこへ行ったのよ」
「髪が、前髪が俺の胸を撫でるのが気持ちいいよ。予期せぬ刺激だな、それとも計算ずくなのか??」
「ウフフッ、じゃ此処はどう??」
「クゥゥ~、男も乳首が気持ちいいんだよ。それよりアンタの乳首がチンコを擦る偶然がスゲェよ」
「偶然じゃないよ、髪から足の先まで私の身体は全身が凶器だよ。これはどう??我慢できる??」
「堪んないよ、靴を履いていた足指をアンタのような好い女に舐められて我慢できる男はいないよ」
「フフフッ、そうね、正直でいい子よ貴男は……もっと気持ちよくしてあげる」
「うっ、脹脛から内腿までそんなふうに撫でられると、たまんねぇ」
「どうしたの??取り調べ前の威勢の良さはどこに行ったの??」
「足先から頭まで、何かが突き抜けていくような快感だよ」
「幸せな刑事さんね、犯人に可愛がってもらって喘いでりゃいいんだから」
「ウゥゥ~、堪んないよ……」
「これは何??こんな処にブラブラ、邪魔だから指で弾いてやろうか??」
「勘弁してくれよ、焦らさないでくれ……頼む」
「頼むじゃないでしょ、お願いしますでしょ」
「クゥッ~、限界だ、一思いに殺してくれよ、お願いします」

「ジュルジュル、ジュボジュボッ、グジュグジュ……」
「フェラチオも上手いな、気持ちいいよ」
「しゃぶりながらタマも弄ってあげる」
「ウッ、逝ってもいいか??」
「ダメ、逝かしてあげない。ほら、私のオマンコを触ってもいいよ」
「シックスナインで攻守交替だな。逝かせっこだよ」
「私に勝てる??」

「クッゥゥ~、逝かせてくれ、頼む。焦らさないで天国にやってくれ」
「貴男のクンニで私も気持ち良くなってきたのに……もう少し頑張って」
「駄目だよ……逝かせてくれよ、頼むよ」
「ウフフッ、ま・だ・ダメ」
「焦らさないでくれよ」
「我慢しなさい……死にたいんでしょ??」

「死にそうだよ、最後までやってくれ、頼む」
「ウフフッ、しょうが無いね、逝かせてあげる。天国に逝きなさい」
「ウッうぅぅ~、死にそうなほど気持ちいいよ」
「チンコをしゃぶりながらオシリも弄ってあげる、どう??気持ちいい??」
「いぃぃ~、出るよ、出る……口に出していいの??」
「ジュボジュボ、頂戴、お口に頂戴……いっぱい出して……ジュルジュル」
「ウッ……出ちゃった、ごめんね」

「ウッ……ベッ、すごい。いっぱい貯めてたんだね、手の平に乗りきんないくらい出たよ。見てて……ジュルジュル、ジュルゥゥ~」
「飲んでくれたの??」
「貴男の精子は私のお腹で死んじゃったね、きっと」
「あぁ、大量殺人だな、逮捕する」
「痛い、そんなにギュッと抱いたら痛いよ。優しく抱いて、お願い」

「今日も楽しかったよ。この次はどんなシチュエーションでプレイするか考えながら仕事を頑張るよ」
「そんなことして大丈夫なの??」
「ここへ来るって目的があるから毎日、仕事をできるんだよ」
「ふ~ん、そうなんだ。待ってるね……今日は、ありがとう。気をつけて帰ってね」

<<おしまい>>

彩―隠し事 29

栞の浮気    

目覚めた優子はパジャマを身に着けずに素っ裸で寝ていることに一瞬戸惑い、背中に触れる感触で栞の存在を思い出して苦笑いを浮かべる。
身体を動かすことなく窓に目をやるとカーテン越しの明るさで朝を迎えたことを知り、わざとらしく伸びをする。
「うん、あっ、おはよう……」、「おはよう」
朝の挨拶をしながら背中合わせの格好から、優子を背後から抱きかかえるように身体の向きを変えた栞は首筋に舌を這わせて乳房を揉み、
「幸せ、優子と遊ぶことが出来たし二人で温泉旅行する時は……ウフフッ、優子のお尻で遊ぶ約束もした。シャワーを浴びることが出来れば、これ以上の幸せはない」
「あ~ァ、アナルグッズを持っていくなんて変な約束をしちゃったなぁ」
言葉とは裏腹に優子は尻を突き出して栞の下腹部を刺激し、
「待ってて、様子を見てくるから」

ナイトガウンを羽織って、部屋を出た優子は直ぐに戻り、
「もう出かけたみたい、早朝ミーティングがあるんだって」
「どこの会社も会議、会議。会議の回数が業績に比例するのかなぁ??」
夫の早朝ミーティングは早く出かける後ろめたさを隠す方便だと思っている優子は、テーブルに残してあったメモを握りしめる。
“先日、話してあった週末の接待ゴルフが決まったので金曜の終業後、そのまま出かけます。帰宅は日曜夜の予定。休日に出かけるけど、ごめんね”
この場に栞がいなければ直ぐにでも健志に連絡するのにと思うと、気持ちが高揚する。
「どうしたの??楽しそうね、旦那の出かけたのが嬉しいの??私と出勤前にもう一度……遊びたいの??」
「時間があればね。冗談はやめてシャワーを浴びてきなさい。その間に朝食の用意をしとくから」

「は~い、うちの可愛い旦那様もいいけど、優子と一緒に住むと楽できそう。しっかり者のお姉さんに面倒見てもらえそうだもん」
「はいはい、同い年だけど栞の面倒は見させてもらうよ……早く行きなさい」
素っ裸の栞は手に持つタオルと腰を振りながらバスルームに向かい、見送った優子はガウン姿のままでキッチンに立ち、前日の朝、作ったバナナケーキとミルクたっぷりのコーヒー、アボカドメインのサラダを手際よく用意しバスルームに向かう。

「入るよ」
泡まみれの栞は、「私のブラウスを置いてあったっけか??」
卑猥な気持ちは露ほども見せずに質問する。
「うん、出してあるよ」
軽く唇を合わせるだけで、それ以上の事はせずにバスルームを出た二人は向かい合ってテーブルに座り、朝食を済ませて出勤の準備をする。
「課長は今日の私を見て催すかな??どう思う??」
「昨日は私、今日は課長。栞の好色さに敵わない。大丈夫だよ、私が男なら栞に迫られて逃げおおせるかどうか自信ないよ……課長はいいけど、奥様が可哀そう」
「そんなこと言わないでよ、課長とは一度でいいの。それに、私のような好い女を抱けばチンチンムクムクで奥様もきっと悦ぶことになるはずだよ」
「クククッ、その自信が羨ましい」

特に重要な予定もなく無事一日を終え、栞は時間差で課長と待ち合わせだと声を弾ませて優子に報告する。
「食事をしながらワインを飲んでしなだれかかるの。その後は……私の腕次第。優子には結果を教えてあげるから楽しみにしていいよ」

課長と栞の事を気にしながら帰宅した優子が夕食の準備をしていると、ただいま、の声と共に夫が帰宅する。
週末に不倫相手と会うはずの夫は気を遣っているつもりなのか、バラの花一輪を手にして、
「角の花屋でバラの花が優子に見えたから買ってきたよ」
花活けのバラの花は優子と夫の屈折した思いを知らぬげに、すまし顔で食卓を飾る。
差しさわりのない会話と共に夕食を済ませ、後片付けを手伝ってくれた夫は入浴を済ませると、おやすみの言葉を残して自室に入る。
それを当然のように見つめる優子は、テレビを点けても栞と課長の痴態を想像して落ち着くことがなく、健志に連絡するのは今日がいいか、明日の方がいいかと悩みながら入浴の準備をする。


翌日、出社した優子が課長と栞の様子をそれとなく観察すると、よそよそしさの中に事情を知る優子だけが感じる親密さが見て取れる。
互いに近付くことを避けつつ、視線はねっとりと絡み二人の間に熱い思いが通じているのが伝わってくる。
しのぶれど.色に出にけり.わが恋は.ものや思うと.人の問うまで、と言う平兼盛の歌は栞の気持ちを詠んだのかと思ってしまう。

「どうして何も聞いてくれないの??妬いてるの??」
「で、昨日はどうだったの??抱いてもらったの??」
「クククッ、課長はね、思ったより上手だったよ。女の扱いにも慣れてるようだし、見た目と違って大当たりだった……もっと詳しく聞きたい??約束だから教えてあげるね、食べながら聞いて」
栞の話は生々しく、優子は昼食に何を食べたのかは覚えているものの、いつもと同じ味だったかどうかを判断することも出来ないほど昂奮した。

優子と栞と三人での昼食と違って、ディナーに相応しく本格フレンチを予約済みで最初から課長のペースで栞は翻弄された。
思わぬ成り行きで緊張してアルコールの力を借りてしなだれかかるどころか、気が付いた時はベッドで下着姿にされて、喉が渇いただろうと口移しでミネラルウォーターを飲ませてもらい、股間をグジュグジュに濡らしていた。
乳房を揉まれて先端を口に含まれ、股間に太腿を擦りつけられて息も絶え絶えに喘ぎ声を漏らすと、シャワーを使う前のアソコにむしゃぶりついてきた。
「栞君のココは甘い蜜を滴らせているよ」と、羞恥の極限に追いやられた栞は、今更、シャワーとも言えず、挿入をねだるとこれが課長のモノかと思うほど硬くて熱い棒が侵入してきて羽化登仙の世界に導いてくれた。
課長の満足の証はコンドーム越しとはいえ勢いと熱で与えてくれた。

二人で湯船に浸かり、じゃれあった後は栞がせがまずとも二度目が始まり、全身を這う指や舌で憚りのない喘ぎ声を漏らしてねっとりと可愛がってもらった。
一度、爆ぜた課長のモノが元気になるのは時間がかかるだろうと思っていたものの、栞が口に含むとオシャブリするのも苦しくなるほど元気になり、二度目ということもあり、栞も十分に味わうことが出来た。
一度の積りだったけど自信がなくなったという栞の表情は、前夜を思い出して心はここにあらずと言うほど艶めかしい。
そんな事を聞かされては我慢できるはずもなく、週末に会いたいと連絡した。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

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