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彩―隠し事 364

余波 -21

「ミルクティを淹れるけど飲む??」
風呂上がりの火照った身体にバスローブをまとい、ベランダで煌びやかに輝く夜景に見入る彩に声をかける。
「うん、彩も欲しい。眠れなくなると困るからミルクをたっぷり入れてね」

ティーカップを持って近付く健志の気配とミルクティの香りに彩は振り返り、
「前にも言ったけど、ここから見る景色が好き。好いも悪いも人々の欲望を全て飲み込んでしまう懐の深い街。夜景が華やかなのは色々な目的を持ってこの街に集う人が多いことの証明。集まる人が増えて明るくなればなるほど影も濃くなり、陰に巣食う妖しい魅力を求める人たちも集まってくる」
「駅の向こう側は近代的な建物が立ち並ぶオフィス街で昼間は彩も来ることもあるんだろう??」
「うん……新規プロジェクトを任されていて、その関係で何度かね。これからも来ることになると思う」
「すごいなぁ。彩なら成功する。詳しいことは聞かないけど応援しているよ。プロジェクトが順調に進行しないとオレと会う気にもならないだろうしね」
「ウフフッ、どうかな……上手くいかない時は抱いてもらって気分転換しようとするかもよ……」
「今の言い方だと仕事は順調なようだね。オレが夜の彩を支えられればいいな」
「昼間はもう一人の私が仕事で訪れる街、夜は彩になって健志と性的な欲望を満足させる場所」
「彩の身体と心のバランスを保つのに必要な街だね。クククッ、彩と出会えたのはこの街の影のお陰だった、そうだろう??」
「そうだよ。学生時代からの付き合いで親友の英子に連れられて行ったのがカヲルさんの店だった。後日、英子に黙って独りで行って、パンツだけを着けてオッパイを縄で強調される緊縛姿を見たのが健志だった。オチンポがビンビンになった??」
「ビンビンどころか爆発しそうだったよ。だからこそ、後日、ホテルで彩を見た時に一目で分かった」

「公園で紗矢ちゃんたちと、あんなことがあったのに、今日は彩がそばにいてもエッチな気持ちにならないの??」
「今日は止めとくよ。彩と食事できただけで幸運なのに、オッパイを吸ったりアソコを舐めたりしたんじゃ運を使い切るような気がする」
「ウフフッ、彩とは刹那的な付き合いはしないと受け取っていいんだね」
「昼間の彩を知ると厄介ごとが増えるだけだろう。オレにとって大切なのは知ることではなく、彩を失わない事だよ」
「ありがとう……もしも、私が彩に変身しなくなったらどうするの??」
「そこまでは考えていないな。すっぱり諦めるか、ご主人と別れてオレン処に来いと言うか、あるいは拉致するか……その時の気持ち次第としか言いようがない」
「そうなの??彩が健志に望むのは……ウフフッ、ヒミツ」
「好い女は秘密を持っている。女性の謎を解きほぐそうとするのが男のサガ」
「健志は彩の隠し事を知りたい??本当の名前、住んでいる処、仕事の内容……夫のことも知りたい??」
「知りたくないし、知ろうと思わない。オレにとっては目の前にいるのが彩のすべて。今、触れることのできる彩が大切」

「隠し事のある彩をあるがままに認めてくれてありがとう。健志は大切だけど、健志が知らない本当の私を捨てることはできない……ねぇ、見て。これが何も隠しごとのない本当の姿」
ベランダにいることを気にかける様子もなくローブを肩から滑らせると夜目にも白い肌が露わになる。
肩を中心に上半身は競泳やマリンスポーツに興じた証を残し、胸の膨らみは大きすぎず、かといって小さくもなく手の平にすっぽり収まる好ましい大きさで乳輪と先端はクスミのない可憐な様子でツンと上を向く。
ウエストの括れからパンと張り出した腰を経てムッチリと艶めかしい太腿に至るラインは垂涎もので見つめる健志はゴクッと唾を飲む。

「コカ・コーラのコンツァーボトルのように滑らかで優美な曲線だって褒めてくれるんでしょう??その後はウサギさんのように可愛いって言うのも知っているよ」
「先に言われちゃあ、しょうがねぇな。彩の身体が作る曲線はそばにあると触れたくなるコンツァーボトルのように色っぽいし手の平にピタッと馴染む。ウサチャンは可愛いとか用心深いってことだけではなく、性欲でウサギさんに敵う動物はいない」
「ウサチャンが精力絶倫で一年中発情しているからこそ、プレイボーイのマスコットキャラクターになった。お茶目でピョンピョン走り回る快活さが可愛いから彩にそっくりって言いたいの??」
「そうだよ……おいで、精力絶倫でお茶目な彩に触れたい」
「彩はハダカンボなのに健志はバスローブを着けたまま、ベランダでは隠し事のない素の自分になるのがルールって今、決めた……どうする??」
「クククッ、可愛いなぁ……彩が今、決めたルールが有効なら、オレもルールを作った。ベランダでローブや下着は自分の手で脱いじゃダメって言うルールだよ。どうする??」
「守ってこそのルール。いいよ、決め事に従って彩が脱がせてあげる」

椅子に座った健志に近付きバスローブの紐を解こうとする彩は股間部分のローブが盛り上がっているのを見て頬を緩める。
「彩を可愛いなって思っているでしょう??彩に惚れていると言ってもいいよ」
「そうか??正直過ぎるのはつまらないだろう。隠し事や謎が妖しい魅力になることもあるだろう??」
「惚れていると言えばいいのに……正直じゃないと嫌いになっちゃうよ。いつまでも待ってあげないから、クククッ」
思い通りの言葉を聞けなくても彩の表情は綻び、楽しそうにバスローブの紐を解いて前をはだけると予想通り宙を睨んで股間で聳え立つモノがピョンと跳ねるように姿を現し、聳え立つオトコを避けるようにして健志の太腿を跨いだ彩は、
「ウフフッ、コノコは彩に惚れていると態度で示しているのに正直に言わないの??」指先は先走り汁を亀頭に塗り広げる。
「明日はいつまでも寝ているわけにはいかないだろう??寝ようか??」
太腿を跨がせたま尻を抱えるようにして彩を抱きかかえた健志は歩き始め、彩は健志の首に手を回して身体を支える。
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ちっち

Author:ちっち
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