COVID-19(coronavirus disease 2019) -1
「ごめん、待たせちゃったね」
「待ち合わせの時の私の楽しみを知ってる??」
「うん??楽しみ??わかんないな、なんだろう??……考えながら歩くよ、車はその先に停めたから」
アユの持つ大きな荷物を受け取り歩き始めた男の腕に手を添えた女の横顔は梅雨の晴れ間のわずかな陽光に照らされて上気し、それを見た男は頬を緩める。
「顔に何かついている??チラチラ横目で見られるって恥ずかしい」
「可愛いなぁと思って……、それより、待っている楽しみって何か教えてくれよ。気になってしょうがない」
「話すと楽しみがなくなっちゃうかもしれないけど、いいよ、教えてあげる。待っている私を見た時のあなたの表情が面白いの。約束の時刻よりも早く着いたのに待たせちゃったって困ったような顔をするのに気付いてないの??」
「そうか、オレの表情が面白いのか。5分前に着いてもアユの笑顔が待ってくれている。これより早く着くのは何のための約束時刻だかわからないし5分前はオレの主義だから変えられない」
「いいの、私は約束の10分前に着いてあなたを待つのが主義だから。ウフフッ」
「そうか、アユとオレの主義がうまい具合に調和しているんだ……可愛いよ」
男の手がキャップのアジャスターから伸びるポニーテールに触れて指先でクルクル回す。
「イヤンッ、遊ぶだけならいいけどポニテがペロペラかスクリューになって私が飛んでっちゃったらどうするの??クククッ」
後部席に荷物を置き助手席のドアを開けて目配せすると、満面の笑みで優雅に乗り込むアユにまたもや相好を崩した男は、閉めるよと声をかける。
新奥多摩街道で青梅を目指し多摩大橋交差点を過ぎると車窓の景色に見入っていたアユが口を開く。
「先週、雨が降った日に奥様が来た。お客様がいない時間帯だったんだけど、いつもの通り車だからごめんねと言ってウーロン茶を飲みながら、あなたから二度目の援助があったかって聞くの……」
「えっ、オレには何も言わなかった……どんな話し方だった??」
「心配??……私も侑美ちゃんも一瞬緊張したんだけど奥様が、誤解しないでね、今は大変な時期でしょう、あなたが沢山お小遣いを持っているはずだから困ったときは遠慮なくおねだりしなさいっておっしゃった」
「そうか、そんなことを……聞かなかったけど、ゴメン。今はどう??」
「大丈夫、一度目の援助がまだ残っている。侑美ちゃんも実家から家賃と学費は届いているから大丈夫だって、あなたの援助もほんの少し手を付けただけでほとんど残っているって言っていたよ……ウフフッ」
「なんだよ、思い出し笑いだろ??何があったんだよ」
「ごめんなさい。侑美ちゃんが奥様に聞いちゃったの、我慢の限界だったらしい」
「言わなくていい、想像がつくから……どうせ、浮気をして平気なのかって、そんな事だろ??」
「当たり、それとお小遣いって、どれくらいなんですかって好奇心を抑えられなかったみたいよ」
「しょうがないな、それで??」
「株取引で一定額以上の利益があると臨時のお小遣いを上げるとおっしゃって、今は調子がいいからねって」
「姫が帰った後の侑美ちゃんはどうだった??」
「クククッ、聞きたい??たぶん想像通りだよ」
「夫にはしたくない男だって言ったようだね」
「それと、歳は食っているけど見た目が好いから恋人ならいいかもって、会ったことはないけど私の大学の後輩らしい姪御さんと同じことを言ったよ。クククッ、嬉しい??」
「オレと姫にとっては最高の誉め言葉だね」
「奥様も??……ウフフッ、奥様は浮氣をしないんでしょう??悪いと思ったことがある??」
「返事は差し控えさせていただきます。この話はオワ……それより脚を閉じてくれないかな。事故を起こしても責任を取れないよ」
「私のことが嫌い??私のことを見るのが嫌なの??」
「好きだからこそ気になってしょうがない。アユのチラリズムのせいでシフトレバーが二本になっちゃったよ」
「あらっ、大変。間違えないでね、私んチに帰って時間があったら予定があるんだから」
「ふ~ん、知り合った頃のアユはそんなことを言う人じゃないと思ったけどな」
「穏やかに過ごしていた私にエロイことを思い出させたのは、あなた……あなたはこんな格好を好きでしょう??」
しどけなく開いたままの両脚をそのままにしてスカートをじりじりとたくし上げながら若々しくつやつやした内腿に指先を這わせる。
ゴクッ……「ダ~メ、事故が怖いからおしまい。続きは後でね」
男が唾を飲み、左手を伸ばして太腿に触れそうになるとアユは脚を閉じスカートを下ろして嫣然と微笑む。
「着いたよ。キャンバスやイーゼルはオレが持つからアユは弁当を頼むよ」
御岳峡谷に下りる途中に気に入った景色があるとカメラに収めたいということで弁当も男が持つはめになる。
「ごめん、待たせちゃったね」
「待ち合わせの時の私の楽しみを知ってる??」
「うん??楽しみ??わかんないな、なんだろう??……考えながら歩くよ、車はその先に停めたから」
アユの持つ大きな荷物を受け取り歩き始めた男の腕に手を添えた女の横顔は梅雨の晴れ間のわずかな陽光に照らされて上気し、それを見た男は頬を緩める。
「顔に何かついている??チラチラ横目で見られるって恥ずかしい」
「可愛いなぁと思って……、それより、待っている楽しみって何か教えてくれよ。気になってしょうがない」
「話すと楽しみがなくなっちゃうかもしれないけど、いいよ、教えてあげる。待っている私を見た時のあなたの表情が面白いの。約束の時刻よりも早く着いたのに待たせちゃったって困ったような顔をするのに気付いてないの??」
「そうか、オレの表情が面白いのか。5分前に着いてもアユの笑顔が待ってくれている。これより早く着くのは何のための約束時刻だかわからないし5分前はオレの主義だから変えられない」
「いいの、私は約束の10分前に着いてあなたを待つのが主義だから。ウフフッ」
「そうか、アユとオレの主義がうまい具合に調和しているんだ……可愛いよ」
男の手がキャップのアジャスターから伸びるポニーテールに触れて指先でクルクル回す。
「イヤンッ、遊ぶだけならいいけどポニテがペロペラかスクリューになって私が飛んでっちゃったらどうするの??クククッ」
後部席に荷物を置き助手席のドアを開けて目配せすると、満面の笑みで優雅に乗り込むアユにまたもや相好を崩した男は、閉めるよと声をかける。
新奥多摩街道で青梅を目指し多摩大橋交差点を過ぎると車窓の景色に見入っていたアユが口を開く。
「先週、雨が降った日に奥様が来た。お客様がいない時間帯だったんだけど、いつもの通り車だからごめんねと言ってウーロン茶を飲みながら、あなたから二度目の援助があったかって聞くの……」
「えっ、オレには何も言わなかった……どんな話し方だった??」
「心配??……私も侑美ちゃんも一瞬緊張したんだけど奥様が、誤解しないでね、今は大変な時期でしょう、あなたが沢山お小遣いを持っているはずだから困ったときは遠慮なくおねだりしなさいっておっしゃった」
「そうか、そんなことを……聞かなかったけど、ゴメン。今はどう??」
「大丈夫、一度目の援助がまだ残っている。侑美ちゃんも実家から家賃と学費は届いているから大丈夫だって、あなたの援助もほんの少し手を付けただけでほとんど残っているって言っていたよ……ウフフッ」
「なんだよ、思い出し笑いだろ??何があったんだよ」
「ごめんなさい。侑美ちゃんが奥様に聞いちゃったの、我慢の限界だったらしい」
「言わなくていい、想像がつくから……どうせ、浮気をして平気なのかって、そんな事だろ??」
「当たり、それとお小遣いって、どれくらいなんですかって好奇心を抑えられなかったみたいよ」
「しょうがないな、それで??」
「株取引で一定額以上の利益があると臨時のお小遣いを上げるとおっしゃって、今は調子がいいからねって」
「姫が帰った後の侑美ちゃんはどうだった??」
「クククッ、聞きたい??たぶん想像通りだよ」
「夫にはしたくない男だって言ったようだね」
「それと、歳は食っているけど見た目が好いから恋人ならいいかもって、会ったことはないけど私の大学の後輩らしい姪御さんと同じことを言ったよ。クククッ、嬉しい??」
「オレと姫にとっては最高の誉め言葉だね」
「奥様も??……ウフフッ、奥様は浮氣をしないんでしょう??悪いと思ったことがある??」
「返事は差し控えさせていただきます。この話はオワ……それより脚を閉じてくれないかな。事故を起こしても責任を取れないよ」
「私のことが嫌い??私のことを見るのが嫌なの??」
「好きだからこそ気になってしょうがない。アユのチラリズムのせいでシフトレバーが二本になっちゃったよ」
「あらっ、大変。間違えないでね、私んチに帰って時間があったら予定があるんだから」
「ふ~ん、知り合った頃のアユはそんなことを言う人じゃないと思ったけどな」
「穏やかに過ごしていた私にエロイことを思い出させたのは、あなた……あなたはこんな格好を好きでしょう??」
しどけなく開いたままの両脚をそのままにしてスカートをじりじりとたくし上げながら若々しくつやつやした内腿に指先を這わせる。
ゴクッ……「ダ~メ、事故が怖いからおしまい。続きは後でね」
男が唾を飲み、左手を伸ばして太腿に触れそうになるとアユは脚を閉じスカートを下ろして嫣然と微笑む。
「着いたよ。キャンバスやイーゼルはオレが持つからアユは弁当を頼むよ」
御岳峡谷に下りる途中に気に入った景色があるとカメラに収めたいということで弁当も男が持つはめになる。
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