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お見合い -11

自らの股間に伸ばした指でオンナノコを左右に開いてスタンドミラーを凝視するアユは怒張が出入りする様子を他人事のように見つめて竿に手を添える。
ヌチャヌチャ、クチャクチャッ……足を踏ん張り、両手は後ろ手に男の腿に添えて身体を支え、鏡を見ないように目を閉じる。

お見合いをしたことでぎこちなさが募り二人とも正直な気持ちを吐露できなくなったが男の妻の助言に従ったアユが連絡したことで今こうしている。
以前、男の言葉の真意を誤解してもう会いたくないと言った時は許しを請うて関係を修復した。
男の言葉によればあと一年半で実家へ帰るので関係は終わる。
私が男の後を追ったり、男が私に未練を残したりすれば泥沼状態で続くかもしれないがそれはないだろう。

「ねぇ、身体の向きを変えたい。あなたのお顔を見たいの」
「オレもだ、アユの頬に触れてキスしたい……」
「ウフフッ、そうなの??私とキスしたいの??この恰好じゃできないよね」
背面座位から対面座位に変化するとアユは満面の笑みで男を蕩かす。
「召し上がれ……私はあなただけの女。あなたのキスで幸せになるの」
クククッ……褒められると照れたように笑う男が好き。
ハハハッ……楽しい事、面白いことがあると屈託なく笑う男も好き。
水商売を長く続けると嘘や見栄は飽きるほど経験する。
この人は小さな約束を守ってくれる。出来ないことはダメだとはっきり言ってくれる。
言われた私さえもが忘れてしまいそうな小さな約束を守ってくれると大切に思ってくれていると信じられる。
男は焦らすようにチュッチュと音を立てて唇を合わせ、下唇を甘噛みされて子宮が熱くなり舌を侵入させようとすると男の唇離れていき、指先がまだダメだよと言わんばかりにスゥッ~と刷いていく。
焦らされるこんな時間も好き。意地悪されると気持ちが昂り、今にも破裂するほど欲望が膨らんでくる……ハァハァッ、クゥッ~、いやっ。

背面座位から対面座位に変化して背中と首に回した手で支えられるだけで身体が芯から火照り、指先で頬を撫でられて乱れ髪に手櫛を入れられながら見つめられると胸が熱くなる。
「ねぇ、私がもっと早く生まれていたら二人はどうなっていた??」
「そうだなぁ……アユと妻の立場が変わっていたかもしれないね」
「そうなの……ざんねん、でも今のままでいい。奥様が好きだし、立場が入れ替わっていたら今あなたが抱いているのは奥様でしょう??こんなに気持ち善いから今のままがいい……」
ふっと笑みを浮かべたアユは静かに目を閉じ、男は頬に手を添えて唇を重ねる。

目を閉じるのは羞恥から逃れるため。
目は口ほどにものを言う、あるいは目は心の窓とも言われる。
酔客を相手にすることの多い仕事柄、意識して伏し目がちになったり視線を外したり、じっと見つめたりと男性客の気持ちを翻弄する術も心得ている積りだけど好きな男を前にしては自己アピールもままならず、欲望を膨らませた時ほど見つめられて心の内を覗き込まれる羞恥に堪えることが出来ず目を閉じてしまう。
そんな私の気持ちを知ってか知らずにか絶妙なタイミングで唇が重ねられ濃厚なキスをしてくれる。
アウッ、クゥッ~……動悸が激しくなり自分でもおかしくなるほど下腹部が激しく蠕動を繰り返す。
男の舌が口腔で踊る。上顎を舐めて歯茎を刷き、舌を重ねて擦り私の舌をダンスに誘う。
ウッ、ウフンッ……対面座位でつながる男の右手が私の左手を握り左手が後頭部に添えられてキスを甘美なものにしてくれる。
女はどんな時でも手をつないでもらうと嬉しいもの。二人きりの時も街中でたくさんの人たちに紛れて歩いている時もすれ違う女たちに目もくれずに手をつないでいてほしい。
セックスの最中でもそれは同じ、手をつないでくれると二人だけの時を過ごしていると実感できる。

舌を絡めて唾液を交換しながらアユの手が男の頬を擦るとそんな事が気持ちいいのか挿入したペニスがピクンと反応する。
「アユ、動かないでくれるか……爆ぜちゃいそうだよ」
「だめっ、まだダメ。こうしてつながっているのがいいの、もう少しこのままでいて、おねがい」
「あぁ、アユがたまんないって身悶えるとオレにも伝わって逝っちゃいそうだけど、つながっているだけで幸せだと思ってくれると幸せな気持ちになる」
つないだままの手を口元に引き寄せてチュッと唇を合わせる。
「ウフフッ、幸せ……こうしていると嫌な男の記憶が薄れていく」
「うん??見合い相手のことか??ほんとに嫌な男だったようだけど、紹介してくれた叔母さんを恨んじゃダメだよ」
「私のことを考えてくれたってことは分かっているけど……ほんとに嫌な男だった」

「お見合いは二人の相性重視で紹介してくれるんだろう??年齢や趣味、性格、もしかすると見た目の好みも考えてくれているかもしれない。まぁ、時には眼鏡違いってこともあるかもしれないけど……」
「じゃぁ、私は例外に当たっちゃったの??ひどい話……ウフフッ、あなたの奥様が言っていたよ、子供が宿んなきゃ結婚することはなかっただろうって」
「クククッ、もしも妻のお腹に子供が出来なきゃ別の人と結婚して全く別の人生を歩んでいたかもしれない。住む場所も違っていたかもしれない……そうすると、アユと会うこともなかっただろうな」
「えっ、そうなの??奥様に感謝する前に息子さんにお礼を言わなきゃいけないね。あなたが二人の間に生まれたからご両親は結婚することになった。そして時を経て私はあなたのお父さんに抱かれて幸せになれたって……それで、あなたはいつも全力なの??」
「考えたこともないけどそうかもしれない。どんなことでも自分の将来に影響するって思うとね……鏡を見てごらん」
右を見てスタンドミラーに映るアユに笑みを浮かべる。
促されたアユは左を向いて鏡の中の男と視線が合うと頬を赤らめる。
「いじわる、真面目に人生を語り合っていたのに……ウフフッ、気持ち善くなりたい」

対面座位でつながる二人は頬を寄せてスタンドミラーを見つめる。
アユは男の首と背中に手を回して身体を支え、男はアユの尻に手を添えてベッドのクッションを利用して突き上げる。
「温かくて気持ちいいよ」
「クゥッ~、すごい、子宮を刺激される」
体温を感じ、鼓動が同調して愛しい人とつながっていると実感する。
アユを抱きしめたまま対面座位から正常位に変化した男は額にかかる髪を整えて瞳の奥を覗き込む。
「ウッ、いやっ、そんなに見つめられたら恥ずかしい。秘密のない女ってつまらないでしょう??何もかも見られているような気がする……アァッ~、気持ちいい、我慢できない」
「オレもだ、身体の昂奮を騙すことが出来そうもない」
「私も、逝くときは一緒に、ねっ……キスしてお願い」

濃厚なキスをして唾液を流し込んだ男が瞳を朱く染めて頭を持ち上げると、二人の唇を唾液がつなぎ離れがたい思いと愛おしく思う気持ちが交差する。
「逝くよ、出ちゃうよ、我慢できない」
「私も、気持ちいい、中に頂戴、あなたを感じたいの……」
ウッ……男はアユの尻に手を添えて引き付け、恥骨をぶつけるようにして満足の証を奥深くに吐き出す。
「ヒィッ~、熱い、あなたを感じる、幸せ……」
男の背中に回した両手に力がこもり、爪が食い込んで微かな傷を付けた事をアユは気付かない。
アユの見合いを切っ掛けにして一寸先も見えないほどの深い霧に覆われていたのが気持ちの善いセックスで霧散する。


                   << おしまい >>


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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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