お伽話
心花 -23
通りはすっかり夕方の気配が濃くなり、昼間とは雰囲気が変わって仲の良いカップルを迎える準備を整えている。
両手で左手を抱え込まれて心花が覗き込むように見ているのを素知らぬ風に真っすぐ前を見て歩く典哉は照れているのかと自分を訝しく思う。
腕を抱きかかえ胸の膨らみを押しつけても典哉に反応はなく、どうして怒ったり悦んだり感情を明らかにしてくれないのかと不満に思う。
首をすくめるようにしてオフタートルに顎を押し付けると、
「可愛いな、ミカは・・・特定の女性の動作に今ほど気を惹かれるってのはいつ以来だろう??」
「ほんとう??でも、私の前にいた女性が気になるな・・・」
「ウソだよ、見栄を張っちゃった。そんな人はいなかったよ」
「それこそが嘘。昔、付き合ってた人に嫉妬しないよ・・・私の第一印象はどうだった??」
「ガリガリ君をねだられた時のエルメスの香水。オレのアソコがビリビリ反応した」
「香水を褒められるのって嬉しいんだよ。その日の予定や身に着ける衣装、その上で香水の選択・・・香水を褒められるのは、その日のすべてを褒めてもらうのと同じ・・・でも香水だけなの褒めてくれるのは??」
「今んとこはね・・・当たり前のことだけど、エルメスの香水を使っているのはミカだけじゃない。エルメスを使っているすべての女性とこうなりたいわけじゃない」
「今は合格ということにしてあげる・・・この道は通勤で通るけど、こんなにエロイ気持ちで歩くのは初めて」
オフタートルに指を掛けて引っ張り上げ、カメが首をすくめるような格好をする心花のチャーミングな仕種に心躍らせる。
「どうしたの??」
「可愛いな・・・キスしたい」
「構わないよ・・・・って、言わない。フミヤは本当にキスするんだもん。嬉しいけど、恥ずかしいからホテルに戻るまで我慢しなさい・・・ウフフッ」
絡ませた腕をほどいて指を絡ませた心花は、この通りは通勤で毎日歩く道だと話し、この街に住む典哉と今まで会ったことがないのが不思議だと言う。
心地良い昂ぶりが話し声のトーンを自然と上げている事に気付いていないのは本人である心花だけで、すれ違う人たちが自分を見るのも気にせずにいる。
普段から注目されることに慣れている心花も追い越した女性が振り向いて視線が合うとニコッと微笑むのを見て、さすがに何かおかしいと気付く。
「ねぇ、私の顔に何かついてる??」
「どうして??」
「すれ違う人だけじゃなく、追い越した人も私の顔を見て行ったんだよ・・・あれっ、追い越した人が顔に何か付いてるって気付くはずがない・・・えっ、まさか??」
「そうだよ、ミカが楽しそうだから羨ましがっているんだよ」
「そんな・・・私の声は他人の注意を引くほど弾んでたの??恥ずかしい」
声が弾んでいるばかりではなく話す度、いかにも楽し気に正対して覗き込むのを見れば果報者の正体を見ようと典哉も注目を浴びるのだと話すと、
「クククッ、そうなの??私のせいでフミヤもジロジロ見られているの??・・・それって嫌な事なの??」
矢継ぎ早の質問とも言えない言葉で返事に窮して困り顔の典哉の手を引いて人目に付きにくい路地に入る。
「ジロジロ見られるのって嫌なの、どうなの??」
「やっぱり可愛いな。オレの事を困らせようとしてるんだろう??」
「許してあげる。ここならキスしてもいいよ」
自動販売機の陰に隠れるようにしてビルの外壁に押し付け、唇を重ねると心花の両手は典哉の頬を挟んで、フグフグッと音を立ててむしゃぶりつくように舌を絡ませる。
左右とビルの階上を確かめて見る人のいない事を確かめた典哉は、舌を絡ませたままワンピースの越しに乳房を揉みしだく。
「アウッ、ウググッ・・・あんっ、気持ちいい。今日の私は変なの」
「気持ちいいのは今日のミカが変だからなの??オレと一緒だからと思っていたのは思い上がりだったか、残念だよ」
「嫌な男・・・分かってるくせに。そうだよ、私はフミヤに恋する乙女。フミヤの触れる場所が私の性感帯」
「クククッ・・・オレの指がこんな風にするとどうだ??」
「アンッ、そんなこと・・・オッパイの先端が気持ちいい・・・指の腹でワンピ越しとはいえクチュクチュされるといいの」
「じゃぁ、これはどうだ??」
典哉の唇が心花の首に重ねられ、舌先が刷くように耳に向かうと全身の産毛が逆立つほどの快感に襲われる。
「アァッ~ン、駄目、漏らしちゃうそうになるほどいぃの・・・」
「本当だ、オレの指や舌が触れると気持ちよくなるんだね・・・可愛いよ」
「それだけじゃない、フミヤの声に耳をくすぐられるとゾクゾクするほど好いんだから・・・声さえもが私を気持ちよくしてくれる」
もう一度左右と上を確かめた典哉は唇を重ねて声を封じ、ワンピースを腰まで捲り上げてしまう。
ウッ、ググッ・・・くぐもった声を漏らし、目を見開いた心花は抵抗しようとしても力では敵うはずもなく、侵入した舌に反抗する気持ちさえ絡め取られてはされるがまま快感に酔うしかない。
路地に流れる冷たい空気が火照った下腹部を刺激するのも気持ちよく、こんな所で、こんな事をされているのにと思えば思うほど被虐心に火が点き妖しい期待が身体中を駆け巡る。
典哉の手が腰を撫で、白くてムッチリの尻に手の跡が付くほどの力で抱きかかえられて身体を密着させる。
両足の間に入り込んだ典哉の右腿に股間を刺激されると身体が崩れ落ちそうになるほど気持ちいい。
「ダメッ、それ以上されると我慢できない。漏れちゃう・・・」
洩れちゃうの言葉に反応した典哉の右手は恥丘や下腹部を圧迫するように撫でまわし、綻びとともに蜜を滴らせる源泉を探り当てて、ズブッと指を侵入させる。
「アンッ、ウググッ、くぅ~・・・そんなこと、だめっ、漏れちゃう・・・」
その場にしゃがみ込むと直ぐにシャッ~と派手な音を立てて股間から迸る。
「いや、見ないで・・・恥ずかしくて死んじゃう」
通りはすっかり夕方の気配が濃くなり、昼間とは雰囲気が変わって仲の良いカップルを迎える準備を整えている。
両手で左手を抱え込まれて心花が覗き込むように見ているのを素知らぬ風に真っすぐ前を見て歩く典哉は照れているのかと自分を訝しく思う。
腕を抱きかかえ胸の膨らみを押しつけても典哉に反応はなく、どうして怒ったり悦んだり感情を明らかにしてくれないのかと不満に思う。
首をすくめるようにしてオフタートルに顎を押し付けると、
「可愛いな、ミカは・・・特定の女性の動作に今ほど気を惹かれるってのはいつ以来だろう??」
「ほんとう??でも、私の前にいた女性が気になるな・・・」
「ウソだよ、見栄を張っちゃった。そんな人はいなかったよ」
「それこそが嘘。昔、付き合ってた人に嫉妬しないよ・・・私の第一印象はどうだった??」
「ガリガリ君をねだられた時のエルメスの香水。オレのアソコがビリビリ反応した」
「香水を褒められるのって嬉しいんだよ。その日の予定や身に着ける衣装、その上で香水の選択・・・香水を褒められるのは、その日のすべてを褒めてもらうのと同じ・・・でも香水だけなの褒めてくれるのは??」
「今んとこはね・・・当たり前のことだけど、エルメスの香水を使っているのはミカだけじゃない。エルメスを使っているすべての女性とこうなりたいわけじゃない」
「今は合格ということにしてあげる・・・この道は通勤で通るけど、こんなにエロイ気持ちで歩くのは初めて」
オフタートルに指を掛けて引っ張り上げ、カメが首をすくめるような格好をする心花のチャーミングな仕種に心躍らせる。
「どうしたの??」
「可愛いな・・・キスしたい」
「構わないよ・・・・って、言わない。フミヤは本当にキスするんだもん。嬉しいけど、恥ずかしいからホテルに戻るまで我慢しなさい・・・ウフフッ」
絡ませた腕をほどいて指を絡ませた心花は、この通りは通勤で毎日歩く道だと話し、この街に住む典哉と今まで会ったことがないのが不思議だと言う。
心地良い昂ぶりが話し声のトーンを自然と上げている事に気付いていないのは本人である心花だけで、すれ違う人たちが自分を見るのも気にせずにいる。
普段から注目されることに慣れている心花も追い越した女性が振り向いて視線が合うとニコッと微笑むのを見て、さすがに何かおかしいと気付く。
「ねぇ、私の顔に何かついてる??」
「どうして??」
「すれ違う人だけじゃなく、追い越した人も私の顔を見て行ったんだよ・・・あれっ、追い越した人が顔に何か付いてるって気付くはずがない・・・えっ、まさか??」
「そうだよ、ミカが楽しそうだから羨ましがっているんだよ」
「そんな・・・私の声は他人の注意を引くほど弾んでたの??恥ずかしい」
声が弾んでいるばかりではなく話す度、いかにも楽し気に正対して覗き込むのを見れば果報者の正体を見ようと典哉も注目を浴びるのだと話すと、
「クククッ、そうなの??私のせいでフミヤもジロジロ見られているの??・・・それって嫌な事なの??」
矢継ぎ早の質問とも言えない言葉で返事に窮して困り顔の典哉の手を引いて人目に付きにくい路地に入る。
「ジロジロ見られるのって嫌なの、どうなの??」
「やっぱり可愛いな。オレの事を困らせようとしてるんだろう??」
「許してあげる。ここならキスしてもいいよ」
自動販売機の陰に隠れるようにしてビルの外壁に押し付け、唇を重ねると心花の両手は典哉の頬を挟んで、フグフグッと音を立ててむしゃぶりつくように舌を絡ませる。
左右とビルの階上を確かめて見る人のいない事を確かめた典哉は、舌を絡ませたままワンピースの越しに乳房を揉みしだく。
「アウッ、ウググッ・・・あんっ、気持ちいい。今日の私は変なの」
「気持ちいいのは今日のミカが変だからなの??オレと一緒だからと思っていたのは思い上がりだったか、残念だよ」
「嫌な男・・・分かってるくせに。そうだよ、私はフミヤに恋する乙女。フミヤの触れる場所が私の性感帯」
「クククッ・・・オレの指がこんな風にするとどうだ??」
「アンッ、そんなこと・・・オッパイの先端が気持ちいい・・・指の腹でワンピ越しとはいえクチュクチュされるといいの」
「じゃぁ、これはどうだ??」
典哉の唇が心花の首に重ねられ、舌先が刷くように耳に向かうと全身の産毛が逆立つほどの快感に襲われる。
「アァッ~ン、駄目、漏らしちゃうそうになるほどいぃの・・・」
「本当だ、オレの指や舌が触れると気持ちよくなるんだね・・・可愛いよ」
「それだけじゃない、フミヤの声に耳をくすぐられるとゾクゾクするほど好いんだから・・・声さえもが私を気持ちよくしてくれる」
もう一度左右と上を確かめた典哉は唇を重ねて声を封じ、ワンピースを腰まで捲り上げてしまう。
ウッ、ググッ・・・くぐもった声を漏らし、目を見開いた心花は抵抗しようとしても力では敵うはずもなく、侵入した舌に反抗する気持ちさえ絡め取られてはされるがまま快感に酔うしかない。
路地に流れる冷たい空気が火照った下腹部を刺激するのも気持ちよく、こんな所で、こんな事をされているのにと思えば思うほど被虐心に火が点き妖しい期待が身体中を駆け巡る。
典哉の手が腰を撫で、白くてムッチリの尻に手の跡が付くほどの力で抱きかかえられて身体を密着させる。
両足の間に入り込んだ典哉の右腿に股間を刺激されると身体が崩れ落ちそうになるほど気持ちいい。
「ダメッ、それ以上されると我慢できない。漏れちゃう・・・」
洩れちゃうの言葉に反応した典哉の右手は恥丘や下腹部を圧迫するように撫でまわし、綻びとともに蜜を滴らせる源泉を探り当てて、ズブッと指を侵入させる。
「アンッ、ウググッ、くぅ~・・・そんなこと、だめっ、漏れちゃう・・・」
その場にしゃがみ込むと直ぐにシャッ~と派手な音を立てて股間から迸る。
「いや、見ないで・・・恥ずかしくて死んじゃう」