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堕ちる

堕ちる・調教ー9

瑞樹と妖子のやり取りを聞きながら、紗耶香の視線は岡部と共にいる二人の男の手元を見つめて離れない。
一人は縄を手でしごいて使い心地を試しているように見える。何人もの女性の汗や嬉し涙を吸ったらしく、しっとりと手に馴染み美しい生き物のようにさえ見える。
縄が身体を這い回って自由を奪われ、三人の男姓と二人の女性に思うさま嬲られると思うと目が潤み、立っているのさえ辛くなる。
もう1人は紗耶香にチラチラ視線を送って手元を注目させ、バイブやローターを弄り浣腸器の内筒を押したり引いたりしてキィキィッとガラスが擦れる不気味な音を立てさせる。

二人の男は準備をしているのではなく紗耶香の反応を確かめている。
カジノで作った借金を返す術もなく、やむなく身体を預ける女性なら妖子と瑞樹の会話や男二人のする事を見て平気で居られるはずがないし、後に禍根を残すことなくゲストに身体を委ねて金を回収するには相応の調教をしなければならない。
といって、セックスが好きなだけの女性もゲストを満足させるのは難しく、回収を手間取る事になる。
目の前にいる紗耶香は理想的な女性に見える。男性ゲストの目には清楚にして淑やか、裸になれば男の視線を鷲掴みにして逃れようのない色気に絡め取られてしまう。
セックスに嫌悪感を持つ様子を感じられないし、有り余る好奇心がチェックの進むにつれて不安を霧散してしまう事だろう。

「それでは始めましょうか。紗耶香さん、すべて脱ぎ捨てて素っ裸になっていただきましょうか。ご自分で脱いだ方が衣服が皺にもならずいいでしょう・・・出来ないと仰るなら、私たちがお手伝いいたしますが些か乱暴になるかもしれないですしね」
乱暴に命令されたなら泣いて許しを請う事も出来るが、折り目正しく丁寧に話しかけられると借金していると言う弱みもあって逆らう余地がどこにもなく、じわじわと逃げ場のないところに追い込まれていく。
「紗耶香さん、どうしました??・・・手伝いましょうか??丸裸にして差し上げましょうか??」
「いいえ、大丈夫です。一人で脱げます」
頭の中が真っ白になり自らの意思で考える事も出来ず、足元が震えているのを意識しても、手は動きを止める事なくトップスを脱いでデニムパンツに指を掛ける。

ホォッ~・・・岡部と二人で紗耶香の家を訪れた男は何も隠す事のない裸を見ているが、残る男一人は下着姿を見て感嘆の声を漏らし、女二人は衣服を着ていた時の清楚な美しさが肌を晒すと成熟した女性の持つ濃厚な色香を漂わすのを見て息を飲む。
「色っぽい・・・私が男なら、あの人なら・・・」
思わず漏らした瑞樹の、あの人が新田を指すと察した岡部は鋭い視線を送り、それに気付いて口元を緩めたのを見て微笑みを返す。
美しい紗耶香の下着姿を見て、どこかに旅行しようかと言った新田の言葉を思い出し、その真意を一瞬疑ってしまった。
「バカね、疑っちゃダメだよ。新田さんは貴女を大切に思っている。だからカジノに連れてきて受付をやらせているんだから。そうしなきゃ瑞樹と一緒に暮らせないのを知ってるでしょう・・・疑っちゃダメ」
妖子は視線を紗耶香に向けたままで瑞樹にだけ届く声で囁く。
チラッと妖子を見た瑞樹は、ありがとう。お蔭で落ち着いたよ・・・と心からの礼を言う。
妖子の言葉で動揺を押さえ、悋気を持つことなく紗耶香に向かえると安堵する。

下着姿のまま立ち尽くす紗耶香に声を掛けることなく五人は辛抱強く待つ。
紗耶香が諦めの境地になり、自ら下着を脱ぎ棄てて秘所を晒した時の様子を確認しようと待ち受ける。
ドキドキッ・・・鼓動が自然と意識され、頬が赤らみ身体の芯が熱くなってくる。
こんな時にどうしてと思いながら、アソコが濡れてくるのを意識する。
アンッ、あぁっ~、ダメッ・・・吐息と共に思わず漏らした声は、紗耶香が五人に屈服した証であり、これから襲い来る予期せぬ快感を期待し始めた瞬間でもある。
意を決し俯いていた顔を上げると五人の背後の鏡に下着姿で立つ我が身が見え、羞恥のあまり顔を背けると横の壁にも同じ姿がある。
嘆きにも似た気持ちで宙を睨むと下着姿の自分が見下ろしている。

足が震え自然と身体が揺れるのを感じる。頭の中が真っ白になり、何をしようとしているのか一瞬とはいえ分からなくなってしまう。
ハァッ~・・・フゥッ~・・・ハァッ~・・・目を閉じて大きく息を吐き、胸いっぱいに吸い込み、それをゆっくりと吐き出す。
足の震えが治まり、下着姿で立ち尽くす我が身を鏡の中に確かめる。
フゥッ~・・・ハァッ・・・大きく息をする動作を繰り返して天井にいる自分に、大丈夫と声を出さずに話しかける。
落ち着きを取り戻すと、収まっていた身体の疼きが蘇る。
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ちっち

Author:ちっち
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アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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