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彩―隠し事 351

余波 -8

「デザートが終わったから仲居さんは呼ばなきゃ来ないよね」
誰に言うともなく自らに言い聞かせて安心しようとする彩は独り言ち、スカートのホックを外してファスナーを下ろし、ムッチリと張りのある腰をブルンと振ると足元に落ちる。

露わになった下半身はプラチナチェーンが腰に沿って一周し、割れ目の左右を腹部から背後に続く二本のチェーンが飾る。
太めのスネークチェーンは彩の股間にまとわりついてもオンナノコを守っているとは見えないけれど、こんな下着を着けていては男に誘われてもスカートを脱げないだろう。
離れていても心と身体を抱かれている彩には貞操帯の機能を果たしているのだと思うと、英子は夫を想い出して羨ましく思う。

「いやっ、見ないで。恥ずかしい……こんなところでスカートを脱いじゃうなんて、ハァハァッ……今日の彩はどうしちゃんだろう」
「きれい、似合っている……ムッチリの白い肌にプラチナ製下着がよく似合う。腰を一周して割れ目の縁を縦に走るプラチナは決してツルマンを下品に見せない。見つめる私がドキドキして心臓がバクバクする……」
「ドキドキするのは英子じゃなく彩だよ。こんなはしたない格好で…ねぇ、健志、杏露酒を飲みたい」
健志がグラスを手渡そうとすると、彩はこんな格好にさせた英子に意趣返しをしようとして、
「いやっ、いつものように口移しで飲ませてくれないの??」
「しょうがねぇな。英子さん,ごめんね」

座ったままの健志が伸ばした手に自らの右手を重ねた彩は引かれるままテーブルを回り、顔に擦り付けんばかりに股間を突き出す。
「飲ませてくれるでしょう??」
今は英子と名乗る栞が見たこともないほど妖艶な女となった彩はグラスを掴んで健志に手渡し、隣に座る。
ウッウグッ……ゴクッ……流し込まれた杏露酒のソーダ割を飲み込む彩の白い喉が艶めかしく蠢動し、見つめる英子の右手は無意識のうちに股間に伸びて左手は胸を揉む。
そんな英子に視線を向ける彩の瞳は霞がかかったように妖しく揺れ、健志の首に手を回して濃厚なキスをねだる。
ヌチャヌチャ、ニュルニュルッ……二人の舌が互いの唇の隙間から出入りを繰り返して口腔を這い回り、唾液を交換する滑り音が個室を淫靡な雰囲気にする。
「呼ばないかぎり誰も開けないよね……英子、見せてあげる……ねぇ、英子がいやらしいアクセサリーを作るのに参考になる話しをしてあげて」

テーブルの向こう側で彩の痴態に呆気にとられる英子を手招きした彩は上目遣いに見つめる健志に言葉を使わずに妖しい気持ちを伝える。
「分かったよ、彩……目隠しをするよ、いいね」
返事を待たずにハンカチで彩の視線を奪った健志は立ち上がらせる。
「英子さん、彩のプラチェーン下着を目の前で見てやってください……そう、良く見えるでしょう……」
「ハァハァッ、英子が昂奮しているのが分かる、吐く息を恥丘で感じるもん」
「うん、目の前で見ているよ。息を吹きかけてあげる……フゥッ~」
「イヤァ~ン、そんなことをされたら、アンッ、感じちゃう。立っているのが辛い。ハァハァッ」
「彩、半歩下がりなさい。壁に寄りかかってもいいよ……楽になっただろう。足を開きなさい、それでいい……英子さん、感想を伝えてあげてください」
「ウッ、ゴクッ、ハァハァッ、見ている私が昂奮しちゃう。だって、彩のオマンブーは愛撫されていないのに、ドロッドロに蕩けて嬉し涙を流しているんだもん」
「彩、よかったな。感度が好いって褒めてもらったよ……鈴を持っているだろう??」
「いじわる、目隠しをしてもっと恥を掻かせようっていうの??ハァハァッ、イヤァ~ン、興奮する。バッグに赤い小さな袋が入っている、その中に鈴と鍵があるはず」

「彩、動いちゃダメだよ。壁に寄りかかってもいいからじっとしていなさい……英子さん、ブラウスを脱がせてあげてください。早くしないと仲居さんが来るかもしれないよ」
「彩、ごめんね。私がプラチナ製下着を見たいなんて言ったばかりにこんなことになっちゃって」
殊勝な言葉を連ねる英子の口元は綻び、ブラウスのボタンを一つ、また一つと外して肩を滑らせ、ブラジャーも外してしまう。
「いつ見ても彩の身体はエロイね。仕事をするときはスーツで隠しているし、私服はほとんどジーンズで快活に装っているけど、ハダカンボになると肌は妖しく滑りを帯びて男を吸い寄せるような雰囲気があるし、ウエストの括れから張り出した腰を経てお尻から太腿に続くムッチリ感はいかにも男性が悦びそうでエロイ……そうでしょう、健志さん」
「夜、ハダカンボになった彩と想像するしかない仕事中の本当の彩。昼は淑女で夜は娼婦。成熟した女性として理想だと思っている」

「昼間の彩と夜の彩を理解してくれる人と出会えてよかったね。私は旦那様に喜んでもらえるように娼婦の彩を参考にさせてもらうね……鈴は此処に付けるんだ……着けたよ、腰を振ってみて」
「約束だよ、笑ったりすると絶交だからね」
羞恥で倒れ込みそうになる身体を寄りかかった壁で支える彩の両手は堅く握られ、小刻みに震える両足を踏ん張り下半身を揺すると、チリン、チリリンとこの場に相応しくない涼やかな音色を奏でる。
「可愛い鈴の音……昼間の彩の清楚な雰囲気に似合っている。私に似合って旦那様が喜ぶいやらしい音ってないかなぁ。健志さん、何かアイデアがないですか??」
「鈴じゃないけどバイブの振動音はどうですか??この位置に挿入したバイブを支えるポケットのようなモノを取り付けられと思いますよ」

「イヤァ~ン、想像するだけで濡れちゃう。バイブを挿入した旦那様は買い物に行こうって言うかな??きっと、リモコンバイブを挿入しようって言うだろうな……そんな恰好で買い物行ったら、ウフフッ、旦那様が悦びそう」
「どうした彩。英子さんの話を聞いて昂奮した??内腿にまで蜜が垂れているよ」
「うそっ、健志にも笑ったり変なことを言ったりすると絶交だと言ったよね。ごめんなさいって言えば許してあげる」
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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