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彩―隠し事 349

余波 -6

一切の冗談も許さないと言わんばかりの彩の剣幕に首をすくめた英子は食事に集中し、刺身の盛り合わせと一緒に運ばれた、獺祭スパークリングで喉を潤す。
開栓した時のスパークリングワインにも似たガスが抜ける音が心地好く、普段、日本酒を口にする機会が少ない英子がのど越しの良さに頬を緩める。
グラスも持つ右手をテーブルにつき、左手で髪を掻き揚げた英子は上目遣いに見る健志に向けて嫣然と微笑み、
「美味しい、日本酒にもシュワシュワがあるんだね、フルーティーで飲みやすい……飲み過ぎたら介抱してくれるでしょう??」
そんな英子の様子に彩は注意することも忘れて健志に視線を移し、どう答えるのだろうかとドキドキする。
「勿論です。酔っぱらった英子さんをタクシーに乗せるまで面倒見ます。その後は、彩、頼むよ。どんなに彩に惚れても昼間の彩と自宅や本名などを知ろうとしないのが関係を長続きさせる条件だと信じているからね。タクシーに乗せた後は彩に委ねるよ、いいだろう??」
「うん、彩の親友を大切に思ってくれる健志の気持ちをしっかり受け止めるって約束する」

女優デビューして男たちに凌辱されるDVDを見た健志は本人を目の前にしてその感想を口にし、英子がさりげない風で足を触れたり言葉で誘ったりしてもなびく様子もなく彩に惚れていると臆面もなく口にする。
彩に変身しても優子の判断は間違えていないと思わずにいられないが悪戯心を引っ込めてしまうのは癪に障る。

「少し残念な気もするけど、今の言葉で安心た。心地いい酔いに浸ることができる。それはそうと健志さん、彩のアソコを想い出してください……この刺身の盛り合わせの中に連想させるモノはありますか??」
「そうだなぁ……迷うモノもあるけど、私にとっての彩のアソコはこれだな」
盛り合わせの中からアワビを口に運んで美味そうに食べた健志は、鮪の中トロを摘まんで英子と彩に見せつける。
「アワビじゃなく鮪ですか??」
「そうです。アワビや赤貝ではなく、私にとっての彩マンコは鮪の中トロ、本当は大トロだと思うけどね。十分に脂がのって、しっとりと成熟した彩のオンナノコは私のモノを優しく包み込んで離れがたく思うほど馴染んでくれます」
「以外な答えですが理由を聞くと納得できます。ウフフッ、彩マンコは鮪の中トロか……見た目が似ているアワビよりも接した感触が似ている中トロを選んでもらった彩は幸せだね……」
「そうだよ、彩は幸せ。今でも夫を愛しているけど、彩は目の前の現実を大切にすることにしたの」

「英子さん、話題を変えてもいいかなぁ??」
「クククッ、いいわよ。何か聞きたいことがあるんでしょう。健志さんの質問には喜んで答える。好きな体位、好きなチンチンの形や色、何でも聞いて??……ウフフッ、ホテルに誘うのは彩がいない時にしてね……」
小悪魔のような魅力的な笑みを浮かべて健志を見つめ、立てた人差し指を左右に振ってセックスの誘いは二人だけの時にしてと欲情を湧き立たせようとする。
そんな英子の婀娜っぽい誘いに惹かれる様子もなく健志は彩を見つめてニコッと微笑み、口を開く。

「彩と英子さんは学生時代からの付き合いと聞いたのですが、当時の彩はどんな風でしたか??」
「えっ、AVデビューした私の事じゃなく学生時代の彩を知りたいの??……癪に障るけど親友の事だから答えてあげる」
「ゴメン、彩のことを何でも知りたいと思う気持ちと知りすぎると関係が壊れてしまうような気持ちとの間で揺らいでいます。今の彩じゃなくお二人が知り合った頃のことを知っても関係に影響はないんじゃないかと思って……どうですか??」
「あの頃の彩は今と同じで上品なお嬢さんという感じ。引っ込み思案で我を張るタイプじゃないけど、私の目には自分の意思を持って人の意見に流されるタイプじゃないと映った。私はどちらかというと自己主張の強いタイプだけど、他人の意見に流されないということでは同じように感じた。静と動、違いもあるけど仲良くなれると思って私から声をかけたけど、思った通りの人だった」
「私も彩から同じようなことを感じている。普段は自己主張するタイプと思えないけど一旦こうと決めると妥協してくれないところがある。そうだよね、彩」
「それと健志さんが感じているかどうかわからないけど、彩は何かの拍子にスイッチが入ると親友の私がびっくりするようなことをする」
「うん、分かります。英子さんが言ったようなことを感じたことがあります」
「それと、お父様の影響らしいけど彩は本を読むことが好きで想像力が豊か、具体的にどうするかは分からないけど、そんな部分も刺激してあげてほしいな」

「失礼いたします」
黒毛和牛と鴨、ソーセージのグリルが届くと英子は食べることに夢中になり、健志と彩に視線を向けることもなく健啖ぶりを発揮する。
「肉は良いよね。一口食べるたびに血になり肉になり、大陰唇がプックリ膨らむのを感じる」
「英子、先に帰ってもいいよ」
「彩、ごめんね……健志さんは一目見た瞬間に私のハートを撃ち抜いた。彩と付き合っていなければ、パンツを脱いでそばに座ってオッパイをグリグリしていたかもしれない。そんな気持ちを押し殺しているんだよ、少しくらい大目に見てよね」
「健志のことを気に入って褒めてくれるのは嬉しいけど少しは遠慮してよね」
「はい、はい……ねぇ、彩にお願いがあるんだけど、聞いてくれる??」
「とんでもないことを言いそうだけど、話は聞いてあげる。どんなこと??」
「鴨のグリルを食べてからね…………美味しい……本当は彩じゃなく健志さんにお願いがあるの、二人で聞いてね」
直ぐに口を開くことなく獺祭スパークリングを飲み干して空になった切子グラスを見つめ、
「シュワシュワはこんなグラスで飲むと美味しさが倍増するね」
「英子……」

彩に催促された英子は、健志に映した視線を彩に戻して、
「健志さんを一日貸してくれない?彩、今日も例の下着を着けているんでしょう??旦那様の誕生日が一か月少し先だから、私の身体をエロクきれいに飾って、どうぞ召し上がれってプレゼントしたいの」
「それは分かったけど、健志を貸してくれってどういうこと??」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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