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彩―隠し事 426

変転-4

「オッパイもアソコも丸出しの彩は筆でクチュクチュ焦らし責めをされるの??アァ~ン、たまんない」
「さすがに彩だね。目隠しをされても筆で遊ばれるって分かるんだからスゲェよ」

「ヒィッ~、たまんない。気持ちいい……アァ~ン」
筆が首を撫で、耳の周囲を刷くとブルッと震えて両手を固く握り、しどけなく開いた口から艶めかしい声が漏れる。
ウッウックゥッ~、ギシギシッ……喘ぎ声と共にテーブルの軋み音を聞く健志は快感に震える彩を見て筆を操る動きを激しくする。
胸の膨らみの麓から頂上に向かって円を描きながら撫で上がり、クスミがなく桃色の乳輪の縁をなぞり、先端にちょこんと鎮座する乳首をくすぐる。
「ウッウッ、クゥッ~……遊ばれて気持ち善くなるなんて……アゥ、ウゥッ~」
両手を固く握ったまま気持ち善さを堪えようとしてムッチリとして白い足を蠢かす彩を見る健志は頬を緩める。
「気持ちよさそうだな、彩。こんなに感度が良くて性欲の強い女性とは思わなかったよ」
「いやんっ、揶揄わないでって言っているでしょう。彩のことが嫌いなの??」
「可愛いな、何があっても彩のことを嫌いになれないって知っているのに。クククッ、ここをクチュクチュするとどうだ??」
「ダメ、お臍を弄られるとお腹が痛くなっちゃうかもしれない……もう少し下で遊んでもいいよ」
筆は臍を離れて下腹部で幾重にも円を描きながら下降し、ついに無毛の恥丘に至ると彩は腰を突き上げて強い刺激を求めようとする。

健志とのセックスで与えられる快感を想像する時、遠い記憶の中の夏の日の出来事が蘇ることがある。
高校生だった彩は二階の自室でカーテンを開け放ったまま素っ裸になって着替えをし、それを隣家の一歳年下の男子がカーテンに隠れて覗き見しているのに気付いた。
集団の中では目立つこともせず人見知りだと自覚していた彩は時として自分でも驚くほど大胆な行動をすることがあり、その時はカーテンを引くこともなく、隠れることもなく恥ずかしいと思うよりも、言葉で表しきれない昂奮のようなものが沸き上がり身体の芯が熱くなった。
健志と付き合うことになった切っ掛けがSMショークラブで羞恥心に勝る、えもいわれぬ快感につながったことが忘れかけていた記憶を蘇えらせることになったのだろう。

ハァハァッ、息を荒げる彩が記憶の底に溜まった澱のようなモノを思い出したことが昂奮を煽る一助になっていることを知らずにいる健志は気を良くして筆を躍らせる。
「彩は筆と遊ぶのが好きなんだね……ク~ル、クルクル…ス~イスイ……ツルルン、ツル~ン、ス~イスイ…クククッ、可愛いなぁ」
下腹部で円を描き、恥丘で戯れた筆は割れ目の縁をなぞり鼠径部を撫で下りて彩の期待に反して秘所に留まることなく内腿に至る。
「この内腿は好いなぁ。ムチムチ、ムッチリ、枕にすると最高だろうなぁ……」
「あとで枕になってあげるから今は気持ち善くして…アソコは無視されたけど自慢のアンヨで遊んでもいいよ。イヤじゃない……」
「クククッ、可愛いなぁ」
「可愛いなぁって一度言われると揶揄われているのかと思うけど、二度目を聞くと信じられる…ウフフッ」

筆は白くてムッチリの内腿で円を描き、あやと書いて穂先を立て、ツンツンつついた健志は唇を合わせてチュッと音を立てる。
白い腿を捩じらせ、成熟した女性らしく適度に丸みを帯びた身体をくねらせる彩は、
「アンッ、いやっ……やめちゃ、イヤ 、続けて、もっともっと、遊んで……彩の身体で健志が遊んでくれると嬉しいの。キスも、もっともっと沢山してほしい」
「筆で遊ぶだけじゃオレが満足できなくなっちゃった……我慢の限界だ」

ヒィッ~、両手両足を縛り目隠しを施した彩に覆いかぶさると悲鳴とも喘ぎ声ともどちらにも感じられる声を漏らす。
体重をかけないように気遣いながら頬を撫で、髪に手櫛を入れると、
「イヤァ~ン、髪を撫でられるのって気持ちいい……いやっ、やめないで。もっと、もっと撫でて……」
「古風な言い方だと思うけど、髪は女の命。命とも言える髪に触れられたくない人もいるって聞いたことがあるよ」
「クククッ、健志がそう言われたの??それとも、どこかの女子が他の男に触られるのは嫌だけど健志ならいいよって言ったの??」
「えっ、忘れちゃったよ…ごめん」
「クククッ、正直に答えていたら、たぶん怒ったよ。彩は健志に髪の毛を撫でてもらいたいの…撫でてくれるでしょう??」
「可愛いなぁ……彩が動く度、言葉を発する度に抱きしめたくなっちゃうよ」
「ウフフッ、もっと言って、もっともっとキスして、彩の身体で存分に楽しんで……最後は二人一緒に羽化登仙の境地に、ねっ」

唇を二度三度とつつき合い、這い出した舌先もつつき合い、重ねたり擦ったりを繰り返すと二人の息が弾み、瞳は淫蕩な光を宿す。
宙で戯れた舌は距離を縮めて互いの口腔を出入りするようなキスを交わして唾液と共に欲望も交換する。
「ハァハァッ、喉が渇いた……」
「クククッ、口を開けなさい」
ツツツゥ~……ウッ、ゴクッ……健志の口から滴る唾液は彩の口に収まり、ゴクッと音を立てて嚥下する。
「アンッ、こんなじゃ、喉の渇きを癒せない……」
「困ったなぁ。オシッコを飲ませてあげても好いけど零すと困るから漏斗を持ってくるから待っていてくれよ」
「うそっ、イヤッ……何処にも行かないで彩を抱っこしていて、おねがい」
ギシギシッ……目隠しをされたままの彩はオシッコを飲まされると聞いて縛られた両手両足の自由を取り戻そうとしても叶うこともなく、ハァハァッと息を荒げる。

それほど待たせることもなく戻ってきた健志は漏斗を咥えさせて、
「ゆっくり注ぐから零さないように飲むんだよ、いいね」
ゆっくりボトルを傾けてチョロチョロと液体を注ぎ、飲み込んだのを確かめると漏斗を引き抜いて、美味しかったかと問う。
「クククッ、健志のオシッコはリンゴ味でシードルに似ているし、ビール程度のアルコール度数も感じられて美味しかったよ」
「それは良かった。オシッコは330mlくらい出そうだから遠慮なく飲んでもいいよ」
「健志も喉が渇いていると思うから半分こしようよ。彩は縛られて目隠しもされているから口移しで飲ませてね」
ボトルから直接シードルを口に含んだ健志が彩の頬に手を添えて口移しに飲ませるとゴクッと音を立てて嚥下し、二口目は自ら飲んでを何度か繰り返すとボトルは空になる。

喉の渇きを癒した彩が目元を朱に染めたのはシードルに酔った訳ではなく、オシッコを飲ませると言われて僅かの緊張と妖しい期待に苛まれた昂奮から解放されて安堵したのだろう。
全身の緊張を解き四肢を弛緩させて固く握りしめていた指をリラックスする彩の乱れ髪を整えた健志は空になったボトルの先端を舐めて滑りを与え、言葉を交わすこともなく股間に擦り付けて馴染ませ、握る手にグイッと力を込めるとズズズッとあっけなく沈み込んでいく。
「ヒィッ~……イヤァ~ン、ボトルに犯されるなんて……」
ボトルの侵入を許しても嫌がる様子はなく言葉は甘く震えを帯びて腰を突き上げる。

彩―隠し事 425 

変転-3

ヌチャヌチャ、ニュルニュルッ……ハァハァッ……狂おしいまでの濃厚なキスで息を荒げる二人は相手の吐く息を感じながら視線を逸らすことなく見つめ合う。

SMショークラブで飛び入り出演をして下着姿で縛られた彩とそれを見た健志が、偶然ホテルで出会い付き合いが始まった。
夫のいる彩と独身の健志では不倫に対するリスクの大きさが違うからと、健志は彩の本当の名前や住む場所、仕事を知らずにいたいと何らの詮索もしてこなかった。
そんな二人が、彩の仕事に関係して重なり合う可能性が出来たことで興奮を新たにする。

彩は本当の名前や仕事を健志が知ることになるかもしれないと思うと不安よりもこれからの二人の関係に期待が膨らみ、健志は彩の本当の姿を知ると近付きたくなる欲望を抑えきれるかと増大する不安を持て余して荒々しい動きになる。

「ウッ、クゥッ~……激しい健志も好き。思いの丈をぶつけてくれるのが嬉しい……全てを受け入れたい」
右手で鷲掴みした彩の左太腿に吸い付く。
「あっ、ごめん。突然、彩のすべてを欲しいと思い制御できなかった…ごめん」
「謝らないで…続けてくれないと口にできない企みを隠しているのかと思って嫌いになるよ……もっと、強く」
ゴメンの言葉を発した健志は太腿から離れて上目遣いに見つめ、彩はわざとらしい怒り顔でキスマークを付けろと強要する。
チュゥ~、音を立てて太腿に吸い付きキスマークを残した健志は瞳を赤く染めて彩を見つめる。
「ウフフッ、知っている??首や太腿へのキスマークは独占欲や支配欲に通じるんだって……他人に見られる可能性のある首へのキスマークって彩はオレの女だと宣言するため。オマンコに近い太腿に付けるのはセックスを支配しているのはオレだと彩に知らしめるため。太腿だけじゃなく首にも付けてもいいよ……彩は健志の女だよね??そうでしょう??……ハァッ~、キスマークを付けられただけで興奮する」

抑え切れない昂奮をぶつけていた健志は太腿に付けたキスマークを見つめ、キスマークを付けられても非難することのない彩の言葉を聞いて平静を取り戻す。
吸い付いた処から腿の付け根に向かって舌を這わせ、鼠径部を舐め上がり割れ目の縁に舌を這わせると、ウゥ~ンと艶めかしい声を漏らした彩は股間を押し付け健志の頭を押さえつける。
「ウッ、ウグッ、苦しい……ムニュムニュして気持ちいいなぁ」
押さえつけられたまま太腿に埋めた顔を揺すると予期せぬ刺激に彩は頭を押さえる手の力が抜けて押し付ける太腿は快感に震える。
「彩の敏感すぎる身体は諸刃の剣。オレを責める積りでも、その快感は自らにも向かう。オレを責めながら自らに愛撫を施すことになる。間違いなくM体質だよ」
「性感の発達している身体の持ち主だから彩はMッコなの??」
「敏感な身体を持つ彩は性的な刺激に反応しやすいだけではなく、頭もいいから次はどんな愛撫や責めをしてくれるのだろうと想像をめぐらす……反応のいい身体は男の征服欲や独占欲を膨らませてそれは嗜虐心に通じる。膨らむ彩の妄想は普通のセックスでは満足できなくなり被虐心を募らせる……うまく言葉にできないけど、彩はそんなことに気付いているだろう??」
「そんなこと考えたこともないけど、そうかもしれない。ねぇ、健志は彩の欲望を満足させてくれるでしょう??際限のない彩の妄想を鎮めてくれるよね??」
妖艶な香りと薄明りというセンシュアルな雰囲気は酒と高まる二人の欲情でセクシーなモノになり再び濃厚なキスを交わしながらソファから床に移動する。

青シャツに指を掛けて大きく開き薄明りの中で大理石にも似た滑りを持つ妖艶な白い肌を見つめる健志に向けて彩は笑みを浮かべる。
「今の健志の視線。ヨガをする彩を見る時と同じでエロイ」
「えっ、気付いていたのか。恥ずかしいな」
「ヨガマットを用意する処からずっと見ているもん。レギンスもトップスも身体のラインを強調するようなピッチピチじゃないのに健志の視線がエロイのはなぜ??どうして??」
「参ったなぁ……ゆったりと呼吸を大切にしているような動き。嫋やかさの中に凛とした様子が彩によく似合っていて好きなんだよ。エロイと感じさせたなら、ゴメン」

健志は話題を避けるようにして胸の膨らみに手を伸ばす。
「ウッ、乱暴なのが好い。今日は荒々しく愛されたい……」
「わがままな彩が好きだよ。オレが思う好い女の条件の一つがわがままであること」
「前にも聞いたから覚えている。わがままを許せるどころか可愛いと思う女が健志にとっての好い女。わがままに付き合いきれないと思う女は好きになれない女…そうでしょう??ウフフッ、彩は好い女なんだ」
「そうだよ、オレは好い女の彩を大好きだよ……ここから動いちゃダメだよ。分かるね、彩」
寝室に向かう健志の背中を見つめる瞳は妖しく燃えて乾いた唇に舌を這わせて滑りを与え、それでも冷めぬ昂奮で両腿を擦り合わせる。

シーツやボンテージテープ、紐などを手にした健志を見ると、アァ~ンと吐息を漏らし、ハァハァと息を荒げて待ちきれないとばかりに両手で胸の膨らみを揉みしだく。
テーブルの上を片付けてシーツを敷き、
「彩。彩の身体で遊んであげるから仰向けに寝なさい……いい子だよ。両手両足を縛られたいだろう…どうするか分かるね」
健志の言葉は魔法のように彩を操る。

ボタンを嵌めずにシャツの前を合わせて昂奮と羞恥心の狭間で揺れる彩はシーツに横たわり目を閉じる。
テーブルから垂らした両足をボンテージテープで大股開きにテーブルの足に留め、両手首をそれぞれ紐で縛って万歳の格好で足に留める。
折角合わせたシャツはしどけなく開き、胸の膨らみや無毛の股間、ムッチリとして健志の視線を捉えて離れることのない腰から尻を経て太ももに至る成熟した女性らしいラインも曝け出す。
「いや、恥ずかしい…見ちゃイヤ」
「彩、それは催促の言葉だね。可愛いよ」
「うそ、違うもん。遊ばれても見えないように目隠しをしてくれなんて言ってないし、思ってもいないもん……」
怒ったように話し始めた彩の言葉は次第に弱々しくなり、思ってもいないと告げる頃には甘く震えを帯びる。
手にした黒い布をこれ見よがしに見せつけると彩の頬が赤く染まり、期待と昂奮で乾いた唇に滑りを与える。

健志が黒い布を近付けると命じたわけでもないのに彩は頭を上げて目隠しを催促する。
視覚を奪うと同時に唇を合わせて濃厚なキスをすると離れがたい思いで唇を突き出し顔を上げ、健志はそれに応えてツツゥ~と唾液を垂らすと突き出した唇を大きく開けて受け止める。
「ハァハァッ、おいしい……久しぶり。妖艶な香りで嗅覚を刺激され、意地悪な言葉で聴覚、目隠しで視覚を、縛られて触覚、今は唾液を垂らされて味覚と五感を刺激された」
「鋭敏な性感を持つ彩の五感はこんなもんじゃ満足できないだろう??五感の刺激はこれからだよ……」

健志は化粧筆を持ち、彩の手の甲を撫でて何をされるか想像させる。

彩―隠し事 424

変転-2

妖艶な香りで部屋が満たされる頃には冷酒が程よく二人の気持ちを高揚させ、キャンドルが照らす薄明りの中で言葉を交わすことなく唇を合わせる。
舌先が互いの存在を確かめるようにつつき合い、重ねたり擦ったりするたびに欲情が高揚し、見つめ合う瞳は赤く燃え濃厚なキスに変化して唾液さえも啜り合う。
「ハァハァッ…ねぇ、エッチな彩は嫌い??」
「なにがあっても彩を嫌いになるはずがないだろう。時々だけど、彩に会わせてくれた神様を呪いたくなるよ」
「クククッ、神さまに恨み言を言いたくなるほど彩のことを気にしているの??……お酒を口移しで飲ませてほしい」
二人を知る人がいない土地に彩を拉致しちゃえばいいのにという言葉を流し込まれた冷酒と共に飲み込んで口にすることはなく、浮気しても嫌いになれない夫と彩を大好きだと言ってくれる健志、比較することもなく二人の男を愛する自分を幸せな女だと思う。

ムスクベースの甘くて重厚、セクシーな香りが二人を包み、キャンドルに照らされた優美で柔らかな彩の横顔は健志の琴線に触れて欲情を昂ぶらせる。
「昼間の彩は清楚で優美、魅力的な女性。夜、オレと二人きりの時はムッチリの下半身が抱き心地の良さを想像させ、クルクルと好奇心を漂わせて動く瞳と優美で柔らかな身体の動きは蠱惑的。オレの大切なモノを彩と交換する価値がある」
「知っているよ……彩のために妖子さんとの付き合いを止めたんでしょう??」
「もう古い話だよ、忘れた」
「ねぇ、お口は彩のために用意してくれた夕食で満たされた。キャンドルの灯りじゃ薄暗くて見えないモノもある。鼻は妖艶な香りでエッチな気分、健志の言葉は彩の脳を愛撫してくれるって言ったことがあるでしょう??耳が置いてきぼりだよ……」
「可愛いなぁ……」

抱きかかえた彩をソファに寝かせた健志は視線を外すことなく見つめたまま、顔に掛かる乱れ髪に手櫛を入れて整える。
「上から見つめられると恥ずかしい」
「彩を独り占めにして至福の時間だよ。可愛いよ、オレだけの彩……好きな人でも近付きすぎると嫌なことが見えることがあるけど彩はそんなことがない。遠くから見ても、近くで見ても、会えない時でも、いつでも彩に対する思いが薄れることがない」
「うん、信じる。帰って来る彩のために、美味しい食事を作ってくれた。大切に思われていると信じられる……心のこもった夕食のお礼にデザートは彩の身体。存分に召し上がれ……」

手櫛を入れて整えた髪を撫でて瞳を覗き込むと彩は目を閉じる。
そんな彩の頬に手を添えて両手の親指で鼻梁をなぞり、唇を擦ると羞恥を滲ませて目を開ける。
「イヤンッ…焦らしちゃ、イヤ」
「クククッ、可愛いなぁ。オレの彩……」
オレの彩と言う言葉を聞くと口元を緩め、両手を健志の首に回して引き寄せて再び瞳を閉じる。
伸ばした舌先で唇をつつくと彩の舌がおずおずと這い出て、つつき合い擦りあって宙で踊る。
ヌチャヌチャ、ピチャピチャッ……ハァハァッ……互いの肌をまさぐり、覗き込む瞳の奥に妖しく燃える思いを見つけるとキスは濃厚になり肌を這う手の動きも激しくなる。
彩が身に着けてボタンを外したままの青いシャツに伸びた手が大きくはだけようとすると、健志の肌をまさぐるのを止めて肌を晒されるのを待って再び目を閉じる。
健志は両手の中指をシャツに添えて大きく開き、白い肌を剥き出しにする。
キャンドルが照らす薄明りの中で晒す白い肌は染み一つなく大理石のように妖しい滑りを持ち、健志を誘ってやむことがない。

右手の中指と薬指が左肩から腰に向かって撫で下り、左手指も少し遅れて撫で下りる。
ウッウッ、クゥッ~、いぃ~、きもちいぃ……わずかな時間差で左右の同じ場所を擦られて違和感を伴う快感を与えられる彩は静かに身悶える。
狭いソファに横たえられた彩は羞恥心を捨て去り、背もたれに右脚を掛けて左脚を床に下ろし、無毛の股間を開いてあからさまに晒し縦に走る割れ目から健志を誘う蜜を巻き散らす。
「昼間、彩と仕事をする同僚がこんな格好を見るとどう思うかな??エロイ下着を着けて、行き詰まるとそれに触れて救いを求める……エロイ彩を大好きだよ」
「イヤンッ、揶揄わないでよ。下着にお世話になったなどと言わなきゃよかった。ウフフッ……こんな時に口にすることじゃないけど、ゴールド製のエロ下着も万能じゃないの」
「どういうこと??」わずかに居住まいを正した健志は問いかける。
健志に合わせて彩もシャツのボタンを留めて座り直し、
「ごめんなさい、こんな時に……仕事で気になっていることで上手い方法が思いつかないことがあるの…聞いてくれる??」
「オレが一番の功労者らしいから聞くよ。差し支えのない範囲で聞かせてほしい」

「新規事業の立ち上げなんだけど、彩が勤めているのはメーカーで素材を提供する川上に位置している。川下と言うか最終商品を求めるお客様の意識や意向も理解してそれを生産現場にフィードバックするのが目的なの。川下商品の開発を任されたの」
「うん、ここまでは凡そ理解できた」
「今まで、そういうお客様との接点が薄いから、どうしたらいいのかなって??」
「……一人紹介するから会ってみなよ。雑誌やテレビにジャンルを問わず商品紹介するコーナーを持っている人がいる。以前、思いつく会社や人がいたら紹介してと言われたことがある」
「ほんとうなの??ぜひ、紹介してほしい……ねぇ、女性なの??」
「そうだよ…電話してみるよ」

親しげに話しをする健志の表情はいつになく毅然として頼もしく思える……用件を済ませて場所と時刻を確認したあと世間話をしながら時々、彩に視線を移して話しにくそうにする態度に嫉妬して表情をわざとらしく曇らせると早々に会話を終える。
「彩のために連絡してくれた人のことを詮索するのは良くないって分かっているけど、親しく付き合っている人なの??」
「彩の言葉を借りると、今は親しく付き合っていない。嘘じゃない……それはそうと、勝手に決めちゃったけど明日の昼食時の面談で良かったかなぁ??」
「今日のご褒美のようなモノで明日は出社しなくてもいいから家で考えをまとめなさいって指示されているの……考えをまとめるよりも大きな成果を得られるかもしれない。やっぱり健志は頼りになる、クククッ……アンッ、昂奮する。見て……」

再びシャツのボタンを外して胸の膨らみを突き出す彩は閉じた両脚の内腿に手を添えてゆっくり開き、しとどに濡れる股間を晒す。
「なんだよ、行儀よく座り直した彩を見て清楚で好い女だなと思ったけど、やっぱりエロイ女だなぁ……」
「公私をきちんと分けているの。仕事をしている時は清潔で淑やかな女。彩に変身するとエッチでセックス好きな女……嫌いになる??」

内腿に添えた手は鼠径部を撫で上がり割れ目の縁に沿ってなぞり、左手は腹部から胸に向かい右胸の膨らみを揉みしだく。
右手は股間の泥濘で戯れ、眉間に皺を刻み興奮で乾いた唇に舌先を這わせる。
「ウッ、ウッウッ、アァ~ン、気持ちいい……エッチな彩は嫌い??」
股間で半ば姿を隠していた右指を引き抜いて目の前に掲げ、薄明りの中でキャンドルの灯りを反射してキラリと光る指を見つめて舌を伸ばす。
「ウフッ、美味しい。健志のオチンポをナメナメしているの……」
上目遣いで健志から視線を外すことなく指をオシャブリする彩の妖艶さに我慢の限界を迎えた健志は覆いかぶさり、唇を合わせて濃厚なキスをする。

彩―隠し事 423

変転-1

「あっ,優子、おはよう……」
「おはよう、栞。今日は早いんだね」
「うん、昨日、一昨日と色々あったから旦那様と二人だけの時間を堪えられなくて……」
「そうか、撮影だったんだ」
「最後は緊縛モノ希望だったから縄の痕が残っても気にならない季節待ちだったからね……私のAV最終出演予定を忘れるほど好いことがあったんだ。そうか、名前はなんだっけ、恋人と過ごしたんだ。そうでしょう??」
「そうだよ。夫が出張で留守だったから健志と二人で温泉に行ってきたよ。今朝は彼の家から出勤、ウフフッ……でも、最終出演ではなく予定ってのは気になる言葉だね」
「それは何れね…今日は大切な日でしょう??優子は勿論だけど、私や松本さんの将来にも係るミーティング、結論は直ぐに出るの??」
「会議だと結論を出さなきゃいけないから、私に一度は逃げ道を用意するためにミーティング名目にしてくれたと思う……栞だけじゃなく愛美や吉田さんも今日のために準備をしてくれた。私は今日、結論をもらう準備をした積り」
「頑張りすぎず、普段通りの優子で臨めば優子や私たちの夢が現実になると思う……吉報を待っているよ」

「おはようございます。課長」
「おはようございます」
「おはよう。今日は二人に迎えられて何かいいことがある予感がする……そうだ、今日は君たちにとって大切な門出になる日だったよな。気負わず普段通りの鍬田さんなら大願成就間違いナシだよ」
「ほら、課長も同じことを言ったよ。頑張りすぎないようにね、ウフフッ」

ミーティング開始時刻を待つ間も冷静でいられることを訝しく思う優子が背後から呼ぶ松本の声で振り返ると股間がキュンとなる。
「愛美と吉田さん……あなたたちの準備をムダにしないよう頑張るから安心してね」
「僕は鍬田さんの下で深沢さんや松本さんと一緒に仕事をすることに些かの不安も抱いていません。それを伝えたかっただけです……あっ、松本さんを差し置いて出過ぎたことを言いました。申し訳ありません」
「いいのよ、気にしないで。今の吉田さんの言葉は私の気持ちを代弁してくれています。それを優子さんに伝えたかっただけです……失礼します」

フゥッ~、離れる二人の後ろ姿を見る優子は息を吐き、股間をキュンとさせる健志からの贈り物を思い出して頬を緩める。
金属製の下着とも言えないアクセサリーが割れ目を妖しく刺激し、大切な日にも身体と心を抱いてくれる健志に守られているから安心していられるのだと不謹慎なことを考える。

10時20分、用意した資料を持って会議室に向かう。
この日のミーティングに備えてあらかじめ先週末に配布しておいたレジュメに沿って進行する優子は役員や関連部長を前にしても動じることはなく、予想外の質問を受けても、自然な動きでスカート越しにアクセサリーに触れたり、座ったままで下半身を蠢かして股間の感触を意識したりすると健志に抱かれる安心感で動じることなく質問に応じることができた。

「このミーティングに参加した者の総意として、鍬田君を長として新規事業の立ち上げを認めることにします……その上でこの資料にある要望に沿った組織作りや予算など詰めなければいけないので二か月程度の準備期間を経て正式に活動してもらいたい。それまでは鍬田君を長とする準備室で活動してほしい……以上、何か質問はありますか??」

戻った優子を栞、愛美、吉田に加えて課長も迎えてくれる。
「早かったということは認められたの??そうだよね??」
栞の質問に答える優子は課長に一礼し、
「課長、役員や部長など参加の皆様から立ち上げを認めていただきました。準備期間は二か月、その間は準備室として活動します。ご助成、ありがとうございました。栞、愛美、吉田さん、これからもよろしくお願いいたします」
深々と頭を下げる優子の肩を課長は労わりを持って叩き、愛美と吉田は笑顔で拍手し、栞は自然と滲む涙を隠そうともせずに優子の手を握る。
「お祝いの会をしたいけど、少し時間を置いて来週末辺りでどうだろう??」
一歩引いたところでお祝いを提案する課長の優しさを受け取った四人は声を揃えて、
「課長の奢りですか??ありがとうございます」と,笑顔で一礼する。

その後、課長から、
「鍬田さん、準備で色々大変だっただろう。明日は出社しなくてもいいよ……在宅勤務で考えを整理するといいよ」

「優子、色々と話したいことがあるけど今日は真っすぐ帰ることにする。仕事も大切だし親友に聞いてほしいこともあるけど旦那様との時間を大切にしたい」
「うん、それがいいよ。愛するご主人との間にできたらしいわずかな隙間を埋めることが大切。栞の幸せが私の幸せでもあるからね」
「ありがとう。私も笑顔でいる優子と一緒にいるのが好き。健志さんと仲睦まじくね……クククッ」
「アァ~、いやらしいことを想像しているでしょう??」

「ただいま……いい匂い。夕食の用意をしてくれたの??」
「ただいまって帰って来る彩の笑顔を見たいから、どうしようかって考えたんだよ……準備するからシャワーを浴びてきなよ」

素肌に健志のシャツを着けただけの彩はテーブルに並んだ、肉じゃが、鮭のムニエル、鯵の南蛮漬け、水菜のお浸し、キャベツとシラスの塩昆布和え、具たっぷり味噌汁を見て、
「これを彩のために……仕事で最良の結果が出たことを知って用意してくれたの??」
「なんだか分からないけど、昨晩の準備が実ったらしいね。おめでとう」
「クククッ、昨夜の準備や一緒に仕事をした仲間もだけど、一番の功労者は健志だよ……ありがとう」と、告げて軽くキスをする。
「えっ、知らない間にオレも何か協力したの??光栄だなぁ」
「クククッ、言ったでしょう。健志が一番の功労者……理由を聞きたい??」
「聞きたいような、聞きたくないような……お腹が空いただろう??食べながら聞くよ。いただきます」

笑顔と共に食べる食事ほど楽しいことはなく、一口食べるごとに疲れが消えて元気が戻り、交わす会話で幸せを満喫し、食べ終わる頃には健志は彩が喜んでくれたことに顔を綻ばせ、彩は長い夜に思いを馳せて瞳に淫蕩な光を宿す。
和食に合わせて用意した、黄桜Sと鯛のカルパッチョは身体を接する位置に座り直して乾杯する。
「カルパッチョに使ったのはチャイブでしょう。チャイブクラッカーもそうだけど食べ物にこだわりがあるよね……それより、聞いて。彩の提案で重要な会議があったんだけど、金属製の下着が股間を擦るたびに健志に守られている気がして冷静に進行することが出来たんだよ」
「あのスケベな下着のお陰でオレが一番の功労者って事だったんだ。クククッ、昼間の彩はエッチな気配を見せずに出来る女だと思っていたけど違うんだ…ふ~ん、そうなんだ」
「クククッ、知らなかったの??あの下着を着けた日は昼間も機会があるたびにアソコは濡れ濡れ、夜は……ほら見て、これが健志と一緒にいる時の彩」
青いシャツのボタンを外した身体を健志に突きつけると、乳白色の胸の膨らみや無毛のツルツル股間を見つめてゴクッと唾を飲む。
「彩と夕食を摂って一緒に朝を迎えることで満足できるだろうから、それ以上のことは何も考えていなかったのに……こんなにスケベな女だと思わなかったよ」
「スケベでエッチな女は嫌い??彩を嫌いなの??どうなの??」
「クククッ、可愛いなぁ……彩が何か話すたびにオレは彩のことが大好きなんだなぁと思うよ」
「態度で示してくれるでしょう??言葉だけで騙されたくない……この身体を存分に召し上がれ……」
「しょうがねぇな、彩と過ごすにはオレの凸を彩の凹に突っ込むしかないか」

官能的でエキゾチックなお香に火を点け、キャンドルを燈して部屋の灯りを消し、妖艶な雰囲気にした部屋で再び冷酒を口にする。

彩―隠し事 422 

妄想-18

日曜の午後、帰路に就く車のハンドルは彩が握り、助手席の健志は伸ばした右手でムチムチ太腿の感触を楽しみながら目を閉じる。
山と山の間を縫うように走る中央道はカーブやトンネルなど景色も変わり適度な緊張感が彩には心地好い。
工場の不調を解消するために週末は帰宅できないと言った夫が今朝、今週は工場近くに泊まり込みになると唐突に連絡してきたことを健志に伝えていない彩は自然と笑みが浮かぶのを抑えることができない。

「もうすぐ談合坂だけど、どうする??」
「う~ん、大食いの彩が空腹を我慢できないって言うならしょうがないけど、オレはこのまま家路を急ぎたい」
「彩と二人きりになりたいの??車の中でも邪魔をする人はいないよ」
「ここには美味い酒がないし、バスタブやベッドもない」
「クククッ、チェーンブロックもないし催淫剤入りローションやバイブもないしね」
「聞かせろって言うから話したのに…彩を相手の妄想は隠し事のままにしとけばよかった。家に着くまでオレは寝る」
「ウフフッ、拗ねた振りをする健志は可愛い。着いたら教えてあげるから眠ってもいいよ、運転の邪魔をされたくないしね」
太腿に置かれた健志の右手を邪険に払った彩は股間を刺激するほど魅力的な笑顔と共に話しかける。
「不合理なことを言われても、冷たくあしらわれても彩を嫌いになれないオレは可哀そうな男だな……」
「クククッ、いいことを教えてあげようか??……ねぇ、聞きたくないの??本当に寝ちゃったの??……」
明日は仕事を終えた後、健志の家に帰ろうかなと言えば喜色満面でキスしようとするだろうから、運転中だから危ない。キスは帰ってからにしてねと焦らそうと思ったのに寝ちゃったのかと腹立たしくもある。

左右に迫っていた山の景色と夕焼けを背後にする頃には、スゥッ~スゥッ~と健志の寝息が車内に広がり、横目で見る彩の表情が幸福感で緩む。
二人でいることが特別なことではなく自然なことであり緊張することなく自然に振舞えることが好ましく、だらしなく居眠りする健志を愛おしく思う。

「着いたよ。起きて……」
「うん、もう着いたの??」
「懐かしい駐車場でしょう??ねぇ、キスしてもいいよ」
チュッ、頬に手を添えて額に唇を合わせるだけのキスでも幸せな気分になる。
「買い物袋を持ってくれるでしょう??」
「これは、えっ、どうしたの??」
「スーパーの駐車場に健志を残して彩一人で買い物をしたんだよ。気持ちよさそうに寝ていた健志は可愛かったよ」
「揶揄うなよ……」
彩の心を鷲掴みにするような笑みと共に見つめると、行くよ、と上気した顔を健志に見せまいとして怒ったような声を背中越しに掛ける。

買物袋を受け取った彩は中身をテーブルに広げる。
「オレのために週末までの買い物をしてくれたの??」
「違うよ。彩と健志の二人分だよ」
「明日は自宅に戻るんだろう??」
「明日の夜、ここへ帰ってきちゃダメなの??」
「イヤな女だな。彩と過ごす時間に至上の幸せを感じているオレに変な期待をさせるなよ」
「あぁ~あ、工場出張の彼が帰って来ないって連絡があったのに健志は彩と過ごすのが嫌なんだ…ガッカリだなぁ……ウフフッ、嬉しい??」
言葉に替えて抱きしめられた彩は、全身を擦りながら悦びを爆発させる健志の激しすぎるキスを受け入れて息を弾ませ、至福の時間に酔い痴れる。
「抑えきれない悦びをぶつけてくれるのも好き。言葉に出来ないほど興奮してくれているんでしょう??」
「妄想に耽らなくてもいいのが幸せだよ。目覚めて指先に彩の温もりを感じることができるのに勝る幸せはないよ」

夕食をローストビーフサンド、ボイルしたイカとエビにレタスやプチトマトを加えてオリーブオイルとワインビネガーなどで味を調えた海鮮サラダ、ベーコンやネギ、キャベツやニンジン入りの生姜スープで済ませた二人はドライタイプのシードルを飲みながら眼下に広がる夜景に見入る。

「前にも言ったけど、彩は此処から見るこの街の夜景が好き。健志と付き合っていなければこの景色を見ても何も感じなかったかもしれないけどね……彩の意識を変えたのは健志だよ、嬉しい??」
健志は口元を緩めただけで言葉を返すことなく彩を抱き寄せる。

夜の繁華街の明るさは其処に集う人たちの欲望に比例し、欲望が大きくなればなるほど街の輝きは増して影も深く濃くなる。
夜の街の影には邪な思いが棲みつき、それを目当てに集まる人たちもいる。
「ねぇ、妖子さんたちが主宰するSMショークラブはあの辺りでしょう??」
「そうだよ。そして、妖子の自宅はあの白く見えるビルの近くで、お座敷でエロイことをする店はクラブを挟んで反対側だよ」
学生時代からの親友である栞に連れられて刺激を求めてこの街の影に足を踏み入れ、妖子や健志に出会った。
夫の浮気を知ったものの、不満をぶつけることも出来ずに鬱々としていた彩が自らも健志を相手に情事に耽り、隠し事が出来ると浮気をされても嫌いになれなかった夫に平静を保ったまま接することができるようになったし上司に任された仕事も予想を超える進捗状況にある。
公私とも不満もなく過ごせるのは優しく抱きかかえてくれる健志がいるからだと改めて思い知る。
夫の浮気があればこそ健志と過ごす時間があるのだと思うと夫に感謝したくなるし、夫にとっても彩の本当の姿である優子の不実のお陰で浮気を容認してもらっていると知ればどのような表情になるのだろうと思うと健志に寄り添う幸せを満喫できる。

抱き寄せられた健志の太腿に座り首に手を回していた彩は、腿を跨いで正対する格好に座り直して瞳の奥を覗き込む。
「ねぇ、健志には隠し事がある??」
「彩に対してなら多分ないよ」
「多分…なの??」
「オレが大したことじゃないと思っても、彩にとっては大切なこともあるだろうから分からないよ」
「そうか、そうだよね。じゃあ、質問を変えるね。彩に嘘を吐いたことがある??」
「ないとは言えない。大切な人だからこそ言いにくいこともあるけど、決して彩を悲しませようとしてのことじゃないと信じてほしい」
「フフフッ、信じる。本当の名前を教えてもいいんだけど、彩のままの方が健志の前では自然に振舞える……彩は健志に嘘を吐いている」
「それでいいんだよ。名前も住んでいる処も知らない方が好い関係を続けられると思うよ」
「彩もそう思う……キスして……ウフフッ、健志のキスは彩を元気にしてくれる。明日の準備をしたいから邪魔をしないでね」

ベランダから部屋に戻った彩はテーブルに陣取り、広げた資料を一心不乱に読み始め、余白にメモをしてノートパソコンに何やら入力する。
冗談も言えず、そばにいるだけでも邪魔になりそうな雰囲気に気圧された健志はミルクティーを入れてそっとテーブルに置く。
「ありがとう。ゴメンね……気を遣わずに普段通りの健志でいてね」
「カッコいいよ。昼間の彩はこんな風なのかと妄想のネタが出来たよ」
「バカ……仕事中の彩はエロイことと無縁、残念でした」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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