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彩―隠し事 277

淫 -4

口に侵入した舌の先端は上顎や歯茎を舐めたり重ねて擦ったりと自由に動き回って彩を翻弄する。
息をするのも忘れて戯れ、苦しくなった健志の舌は一旦外に出る。
ハァハァッ……ウッウグッ、ハァハァ……ピチャピチャ、ヌチャヌチャッ……湧き上がる高揚感や快感など言葉に尽くせない昂奮を露わにして真っ赤に染めた瞳で見つめ合う二人の間の宙で伸ばした舌を絡めたり、つつき合ったりと求めあう気持ちを舌先に込める。

絡めた舌が二人の気持ちをつなぐ。
舌が離れると名残を惜しむ唾液がツツゥ~と伸びて二人をつなぎ、再び絡めた舌に引き寄せられるように身体を密着させて四本の手が互いの肌をまさぐり合う。
夜とは言え素っ裸でベランダにいることを忘れたかのように二人だけの時間と空間に酔いしれ、キスを貪り気持ちを高揚させる。
「ハァハァッ、お風呂に入りたい」
「そうだな、時間はオレたち二人だけのモノじゃない」
彩を送る限界ギリギリの6時まで戯れていいわけじゃない。
平日の彩は本当の姿になって責任ある地位で仕事をすることが一番大切なのを健志も知っている。そのためには睡眠も必要だと知っている。

鳥が餌をついばむように互いの唇をツンツンつつき合い、再び唇を合わせて唾液を啜り、舌を絡める。
「プファッ、ハァハァッ……クククッ、彩の唾液は栗の花の匂いがしなかった??」
「残念なことに匂いはしなかった。マロングラッセや栗きんとんは好きだよ、彩の匂いもね」
クククッ、嬉しそうに笑みを浮かべて首に手を回し、ぶら下がるように抱きつく彩の上半身を左手で支えて右手を膝の裏に添えて軽々と抱き上げ、バスルームに向かう。

「彩はスケベでエロイ女だけど今日は特にすごい。何かあっただろう??」
決して広くはないバスタブで腿を跨いで座らせた彩を背中越しに抱き締め、胸の膨らみを覆うように手を添えて指の間で先端をくすぐりながら耳元で囁く。
「イヤンッ、くすぐったい……アン、気持ちいい。そうなの、今日の彩は特別。三人でエッチ遊びをしたんだけど、彩はアソコをキュウリで犯されたりオシッコの穴に挿入された綿棒をクチュクチュされて漏らしたり……彩のスマホで撮影されたから見せてあげる。恥ずかしいけど健志に隠し事はしたくないの」
「三人って、二人の男に許したのか??……オレ以外の男としたいと聞いて、オレなりに頑張ったけど足りなかったか……」
「オチリの穴はきれいにしなかったから許してもらったけど大変だったよ、二人に責められるんだもん。さっきも言ったけどアソコをキュウリで犯されてアンアン喘ぎ声を漏らしたり、オシッコの穴に綿棒を入れられてクチュクチュされて不覚にも漏らしたオシッコを飲まれたり……ねぇ、妬ける??」
「さっきまで元気だったモノが萎れて元気がなくなっちゃったよ。会えて嬉しいって言ったけど微妙だな、なんとも言えないよ」
「クククッ、健志のオチンチンに元気がないのはベランダで彩のお口に吐き出したからでしょう。ちがう??……どうしたの??オッパイを揉んでくれないの??健志の胸に身体を預けて背中越しに抱き締められるのが好きなのに、彩のことが嫌いになったの??」
「…………」
「答えられないの??それとも答えたくないの??……ウフフッ、嬉しいかもしれない。先に出るね」

泡だらけになって汗を流し終えた彩はバスタブに健志を残してバスルームから出ていく。
染み一つなくパンと張り出した尻や太腿がプリプリとリズムよく歩いているのを見ても股間は反応することなく後姿を見送る健志は目を閉じ、別れを切り出すべきかどうか思いを巡らす。

SMショークラブで下着姿になって緊縛された姿を見た時に一目惚れした。
抱きたかっただけなのか??満ち足りたセックスをする相手を求めていたのか……セックスだけが目的なら相手は他にもいたし、金を出せば相応のことをさせてくれる人がいることも知っている。
彩に求めたのはそれだけじゃない、人妻であることを知った後、彩のすべてを欲しくなれば彩の幸せを壊してしまうかもしれない。
好きな相手は幸せでいてほしい。オレと会う前に得た幸せは維持してほしい……それでも彩との関係を続けたい。
彩は本当の名前ではないという……それならば、オレは彩でいる時間だけを愛すればいい。
彩が本当の姿の時、どこに住んでいるか、どんな仕事をしているか、ご主人がどんな人でどんなことをしているか……それらを知る必要はなくオレは目の前にいる彩だけを愛すればいい。

どんな男たちと卑猥な遊びをしたのか気になるが、スマホに残した画を見ても別れを告げることはできないだろう。
自分の心の内を確かめた健志は目を閉じてフゥッ~と息を吐き、泡まみれになって汗や汚れと共に気持ちの迷いも洗い流す。

「おまちどうさま。待たせたね、彩」
「なんだ、チンチンは元気のないまま。苛められている彩を見れば元気になる??」
男が相手ではなく女性同士の淫猥遊戯だと知った時の健志の反応を想像すると笑みが浮かびそうになるのを抑えることができない彩は、スマホを振って微笑む。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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