彩―隠し事 204
獣欲 -18
ベランンダから見える夜景に自らの欲望を重ねる彩は近付いてきた健志にしなだれかかる。
「今日の彩は変なの……砂浜でアキラ君とエッチした時から身体の芯が熱く燃えている感じがして、忘れられるのは仕事をしている時だけ」
「今の彩はウサギのようだね」
「ウサギのように可愛いって褒めてくれるの??」
「可愛いって部分に異存はないけど、クククッ、ウサギは性欲が一番強い動物で年中発情するし意味が分からないけど妊娠していても新たに妊娠できるらしいよ。そんなことを知ったプレイボーイの創立者ヒュー・ヘフナーはウサギをロゴマークにしたらしい……今の彩はウサチャン。オレが言ったんじゃないよ、彩の言葉で思い出したことを口にしただけ」
「ふ~ん、じゃぁ、バニーガールって……そういう意味も含んでいるの??」
「クククッ、バニーガールのコスチュームは、プレイボーイがやっていたプレイボーイクラブの衣装が始まり。上品なエロとは言えヌードグラビアが売りの雑誌、そこが経営するクラブだから、私は男性をいつでも受け入れますって言う暗示じゃないかな。そうだとしても、やらせてくれないだろうけどね」
「今の彩は暗示じゃなく本当に受けいれちゃうよ。健志は発情している??」
「発情する前に可愛いウサチャンを飼ってみたい」
「ウフフッ、彩ウサギは飼われてみたい」
「飼うには道具がいるな」と独り言ちた健志は部屋に入り首輪とリードを手にして戻る。
ゴクッ、ハァハァッ……一階にコンビニが入るビルの二階、三階にあるオモチャ屋に行った帰りに立ち寄ったペットショップで買った犬用の首輪とリードを見るとその帰り道、歩く人がいなくなった夜道で素っ裸にされて首輪とリードを着けられた記憶が蘇り平静ではいられない。
「ウサギは動きが素早いから逃げないように首輪をしておこう……おいで」
カチッ……ウッ……真っ赤な犬用首輪を嵌められてDカンにリードのナスカンをつなげる音がすると吐息が漏れる。
驚いたわけでもないし、悲しいわけでもなく強いて言えば悦びのあまり漏らした吐息だと思う。
エロブログを書いていた頃、自らの裸身に赤い縄をまとい恍惚とした時間を過ごしたことを思い出す。
夫の浮気が原因で身体の関係がなくなり精神的にはともかく肉体的に自由になっても優子の性格で浮気もできず、身体の疼きをオナニーで紛らすしかなく悶々としていた頃に自縛姿をブログで曝して見ず知らずの男たちだけではなく女性にまで美しいと褒められた。
優子の身体に見向きもせずに浮気をする夫を恨むどころか、赤い縄に愛される悦びに浸るきっかけを与えてくれたことに感謝さえしたくなる。
自由を奪われて感じる悦びもある。
身体を縛られても気持ちが自由であれば悲劇のヒロインになることができるし、彩自身Mッ気が強いと思っているので拘束されることは嫌ではない。
逆もまた真なりでプラチナチェーン下着は気持ちを縛る。
健志と離れている時は自由に振舞えるはずなのに別の男に気を惹かれそうになってもプラチナチェーン下着を意識するとそれを許してくれない。
下着を留める鍵は彩が持っているので外そうと思えばいつでも外せるが、外してしまうと下着だけではなく健志との縁も切れそうな気がしてプラチナチェーンに抱かれたままで居る。
身体も心も全てを男に依存することなく、愛する自由だけは誰にも渡さずに不自由の中の自由に酔いしれたい。
「これも着けようか」
健志の手は黒い布を掴んでいる。
「ハァハァッ、脱がなくてもいいの??健志は素っ裸になった彩を見たくないの??ウェストの括れから張り出した腰を経てムッチリヒップや太腿が好きだって言うのは嘘なの??」
「彩、来なさい」興奮を隠した健志の囁き声に吸い寄せられるように近づくと黒い布で目隠しをされる。
欲望を持つ人たちを誘う誘蛾灯のような繁華街の灯りと共に妖しい影も見えなくなった彩は、自らの身体の奥に巣食う性の疼きが甘い蜜を求めて姿を現し始めるのを感じる。
ベランンダから見える夜景に自らの欲望を重ねる彩は近付いてきた健志にしなだれかかる。
「今日の彩は変なの……砂浜でアキラ君とエッチした時から身体の芯が熱く燃えている感じがして、忘れられるのは仕事をしている時だけ」
「今の彩はウサギのようだね」
「ウサギのように可愛いって褒めてくれるの??」
「可愛いって部分に異存はないけど、クククッ、ウサギは性欲が一番強い動物で年中発情するし意味が分からないけど妊娠していても新たに妊娠できるらしいよ。そんなことを知ったプレイボーイの創立者ヒュー・ヘフナーはウサギをロゴマークにしたらしい……今の彩はウサチャン。オレが言ったんじゃないよ、彩の言葉で思い出したことを口にしただけ」
「ふ~ん、じゃぁ、バニーガールって……そういう意味も含んでいるの??」
「クククッ、バニーガールのコスチュームは、プレイボーイがやっていたプレイボーイクラブの衣装が始まり。上品なエロとは言えヌードグラビアが売りの雑誌、そこが経営するクラブだから、私は男性をいつでも受け入れますって言う暗示じゃないかな。そうだとしても、やらせてくれないだろうけどね」
「今の彩は暗示じゃなく本当に受けいれちゃうよ。健志は発情している??」
「発情する前に可愛いウサチャンを飼ってみたい」
「ウフフッ、彩ウサギは飼われてみたい」
「飼うには道具がいるな」と独り言ちた健志は部屋に入り首輪とリードを手にして戻る。
ゴクッ、ハァハァッ……一階にコンビニが入るビルの二階、三階にあるオモチャ屋に行った帰りに立ち寄ったペットショップで買った犬用の首輪とリードを見るとその帰り道、歩く人がいなくなった夜道で素っ裸にされて首輪とリードを着けられた記憶が蘇り平静ではいられない。
「ウサギは動きが素早いから逃げないように首輪をしておこう……おいで」
カチッ……ウッ……真っ赤な犬用首輪を嵌められてDカンにリードのナスカンをつなげる音がすると吐息が漏れる。
驚いたわけでもないし、悲しいわけでもなく強いて言えば悦びのあまり漏らした吐息だと思う。
エロブログを書いていた頃、自らの裸身に赤い縄をまとい恍惚とした時間を過ごしたことを思い出す。
夫の浮気が原因で身体の関係がなくなり精神的にはともかく肉体的に自由になっても優子の性格で浮気もできず、身体の疼きをオナニーで紛らすしかなく悶々としていた頃に自縛姿をブログで曝して見ず知らずの男たちだけではなく女性にまで美しいと褒められた。
優子の身体に見向きもせずに浮気をする夫を恨むどころか、赤い縄に愛される悦びに浸るきっかけを与えてくれたことに感謝さえしたくなる。
自由を奪われて感じる悦びもある。
身体を縛られても気持ちが自由であれば悲劇のヒロインになることができるし、彩自身Mッ気が強いと思っているので拘束されることは嫌ではない。
逆もまた真なりでプラチナチェーン下着は気持ちを縛る。
健志と離れている時は自由に振舞えるはずなのに別の男に気を惹かれそうになってもプラチナチェーン下着を意識するとそれを許してくれない。
下着を留める鍵は彩が持っているので外そうと思えばいつでも外せるが、外してしまうと下着だけではなく健志との縁も切れそうな気がしてプラチナチェーンに抱かれたままで居る。
身体も心も全てを男に依存することなく、愛する自由だけは誰にも渡さずに不自由の中の自由に酔いしれたい。
「これも着けようか」
健志の手は黒い布を掴んでいる。
「ハァハァッ、脱がなくてもいいの??健志は素っ裸になった彩を見たくないの??ウェストの括れから張り出した腰を経てムッチリヒップや太腿が好きだって言うのは嘘なの??」
「彩、来なさい」興奮を隠した健志の囁き声に吸い寄せられるように近づくと黒い布で目隠しをされる。
欲望を持つ人たちを誘う誘蛾灯のような繁華街の灯りと共に妖しい影も見えなくなった彩は、自らの身体の奥に巣食う性の疼きが甘い蜜を求めて姿を現し始めるのを感じる。