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彩―隠し事 202

獣欲 -16

「小粋な店だろう??」
2人のバーテンダーとカウンター席に座る客たちの耳を意識する健志は言葉と違い、彩を見つめる視線で足を開きなさいと命じる。
膝丈でタイトなデニムスカートは座ると太腿の中ほどまでずり上がり、健志が愛してやまないムッチリ腿が剥き出しになっている。

自ら四つ目のボタンを外し、いけないことをしても誰の目にも触れることのない席だと確かめ済みでもやはり気になり、グラスを口に運びながらさりげなく周囲を確かめる。
スプモーニの鮮やかな赤が妖しい思いに浸る彩の気持ちを刺激し、口中にかすかに残る苦みが迷いを吹っ切ってくれる。
「コンクリトートの打ちっぱなし壁とBGMが都会的でしゃれた感じだし、テーブルやカウンターの木が落ち着いた雰囲気を作って好い感じ」
テーブルに触れ、振り返ってカウンターを確かめながら不穏当な彩の仕草に気付く人はいないと改めて確かめ、興奮で乾いた唇を舐めて滑りを与えると同時に脚をゆっくりと開いていく。
最後の一つだけを残してフロントボタンを外したスカートが脚を開くにつれてはらりと落ちそうになるのを手で押さえる。

他愛のない会話を交えながら彩はスカートが滑り落ちるのを防ぐために添えた手で内腿を擦り、健志はバーテンダーを確かめながら自らの唇を大陰唇に見立ててクンニリングスを意識させるように舌を卑猥に蠢かし、テーブルに開いて置いた右手を握りながら人差し指と中指の間から親指を突き出してクイクイと出し入れを繰り返す。
唇を舐める舌の動きを見つめる彩の瞳は赤く燃え、健志の右手がセックスを連想させる動きを始めるとゴクッと唾を飲んでオリーブを摘まみ、花蜜を滴らせる股間に沈めてしまう。
「ウフフッ、彩はオリーブのオイル漬けが大好き。もう一つ食べちゃおうかな……ウッ」
艶めかしい吐息を漏らした彩は、見られていないよねと目配せで問いかける。
だいじょうぶと声を出さずに唇を動かした健志は、シャツを捲り上げてオッパイを見せなさいと手の動きで命じる。
ここで、いま??……小さく首を振って拒否する彩に右手の中指を跳ね上げるようにして見せなさいと改めて命じる。
スプモーニを飲みながら背後を確かめた彩は背中を丸めて上半身をわずかに沈め、スカートが太腿から滑り落ちるのも構わずに両手でTシャツの裾を掴んでオッパイが丸見えになるまで捲りあげ、すぐに下ろして再び背後を窺う。
健志の右手の動きがニップレスを剥がしなさいと命じると右手をシャツの裾から入り込み、表情を歪めてウッと声を漏らして剥ぎ取り、二枚まとめて健志に突き出す。

シャツ越しでいいから乳首を擦りなさいと命じると、両手を交差して右手指を左胸に、左手を右胸の先端に伸ばしてクチュクチュと擦る。
支えを失ったスカートは最上部のフロントボタンを起点にして左右に別れ、無毛の恥部だけではなく花蜜が滴る内腿まであからさまに曝す。
冷房の効いた店内の空気が火照る股間を冷ましてそれさえもが新たな快感を呼ぶ彩は背後を気にすることも忘れてTシャツ越しに乳輪をなぞり、先端を摘まんでコリコリ弄る。
「ウッウッ、ウゥッ~……」
自然と漏れる秘めやかな喘ぎ声を堪えようとする彩は唇を噛んで顔を顰めても乳首を弄る指の動きを止める気配はない。
健志の股間は他人に見せるのを憚るほど膨らみ、彩は声も出せない昂奮で瞳を真っ赤に染めて膨らみを見つめる。

「彩、ミニトマトマリネが美味いな。ア~ンして……」
女性バーテンダーが彩の背中を見つめるのに気付いた健志はわざとらしくフルーツフォークに刺したミニトマトを突き出す。
「美味しい……彩も作ってみよう。夏はマリネのさっぱり感がいいし、トマトは夏に食べるのがいいよね」
健志に話す彩の言葉を聞いたバーテンダーは疑念が晴れたように顔が綻び、納得の表情で洗い終えたグラスをリネンタオルで拭う。

ニップレスを外した乳首は自らの指が与えた刺激でTシャツの胸にツンと突き出て、健志はそんな姿も可愛いと口元を緩める。
場所も弁えず性的快感に支配された彩は店内にいる人たちから見えないことを好いことにして花蜜を溢れさせる源泉に指を伸ばしてオリーブを摘まみ出す。
「マリネを食べさせてくれたからオイル漬けオリーブを食べさせてあげる。食べさせてあげる、ア~ンして」
「ア~ン……美味い。もう一つ食べさせてくれる??」
「いいよ……ウッ、クゥッ~……はい、どうぞ」
もう一つを苦労の末に摘まみ出してニコッと微笑む。

「彩、もう一杯飲んで帰ろうか……マスター、グリーンティーフィズをクラッシュアイスでシェイクして二杯ください」
クラッシュアイスごと口に含んでガリガリ音を立てて噛み砕きながら飲むと火照った身体も平静に戻る。
「ごちそうさま。チーズもだけど、トマトマリネとオリーブが美味しかったよ」
「そうだろ、オリーブを漬けるオイルを変えたからな……ありがとうございました。お土産です」
「えっ、ありがとうございます」
最後に彩に向けて来店のお礼を告げて透明容器に入れたミニトマトマリネを手渡す。

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Author:ちっち
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