ホテル -2
バスルーム
「アユ……」
ベッドに腰を下ろした男がバスルームから戻ったアユの名を呼び、両腕を広げると飛びつくようにして胸にしがみつき、そのまま押し倒して真っ赤に燃える瞳で見つめる。
「ごめんね……お泊りしたいって、わがまま言ったから無理させちゃって」
「無理なんかしてないよ。言っただろう。はっきり決めていたわけじゃないけど、その積りだったって」
「うん、ありがとう……口に出来ない言葉があるから悲劇の主人公になったようで自分が愛おしい……ごめんなさい」
「悲劇のヒロインの原因がオレだと申し訳ないけど、これからもオレが言葉にしたことは信じてもらって好いよ」
「うん、分かってる」
身体を入れ替えて覆い被さった男は唇を合わせ、キスが好きなアユはそれだけで息を弾ませて両手を背中に回して擦り、両足を絡めようとする。
しばらく、したいようにさせていた男はアユの両手を左手で掴んで自由を奪い、シャツを脱がせて顔を覗き込む。
「アンッ、力ずくで自由を奪われるのも好き」
「力ずくで抑え込まれるのなら相手は誰でも好いのか??……お仕置きをしなきゃいけないな」
「意地悪、私がそんな事を思っていないと知っているくせに……」
レッドパープル地に花模様を刺繍したブラジャーはアユの白い肌によく似合い、美術を愛する感性と物思いに浸る横顔に感じる優美な佇まいを想い出して自然と笑みが浮かぶ。
上半身にブラジャーしか着けていないアユの両手を掴んで頭の上で押さえつけ、ニコッと微笑んで可愛いよと囁き二の腕の裏に舌を這わす。
「アンッ、いやっ……くすぐったい」
上半身を捩って逃げようとしても許さないばかりか、口を精一杯開いて腋の下に押し当て、ジュルジュルと音を立てて吸い上げる。
「そんな処を……汗が……お風呂もまだなのに、恥ずかしい。イヤッ、やめて……痛いっ……クゥッ~、痛いのに気持ちよくなっちゃう……今日の私は変なの……」
脇に吸い付いたまま一層、力を込めると羞恥の言葉が痛さを告げる言葉に変わり、それでも男は吸う力を弱めようとしない。
アユの反応に気を良くした男はブラジャーをずらして剥き出しにした乳房の先端を口に含み、舌先で叩いたり甘噛みしたりすると抗う力が弱まり、自由を奪われた手の代わりに足を絡ませて股間を押し付けてくる。
そんなアユのスカートを右手だけで剥ぎ取った男はパンストの股間部分に指を掛けてビリビリと引き裂いてしまう。
「ヒィッ~、いやっ……今日は乱暴なあなたが好き。優しさが欲しくない日もあるの……口にしてはいけない言葉を忘れさせて……」
パンストの裂け目を大きく広げて露わにしたショーツを摘まんでクイクイと引っ張り、割れ目にショーツを食い込ませて刺激する。
「ねぇ、それ以上は……アンッ、いやっ、やめて……気持ちよくなっちゃう。お風呂の用意ができたと思うから、きれいになってから」
「分かったよ。パンストを引きちぎって、パンツもビリビリに破ってベロベロ舐めようと思っていたのに残念だ……」
「ヒィッ~、いやんッ、想像しただけで濡れちゃう……アンッ、ジュンッで蜜が……」
「先に入ってるよ」
バスタブの男は肩まで浸かって目を閉じ、今にも鼻歌を口ずさみそうなほどリラックスしてアユの気配を感じると目を開ける。
いやらしいと言った素通しの扉の向こうにアユが姿を現す。
3年近い付き合いなのに未だ肌を晒すことに慣れることがないアユは、胸と股間を隠して前屈みになって近付いていく。
男好みの胸は大きくもなく、さりとて小さくもなく手の平にすっぽり収まり、
先端はピンク色で静かに佇んでいる。
美術を愛して普段は穏やかな性格のアユは静かに性感を高めていき、昂揚した気持ちを制御しきれなくなるとピンクの乳輪が膨らみを持ち絶頂に近付いたことを知らせる。
腰から太腿に至るラインは申し分のない張りと弾力を持ち、本人が意識しないうちに濃厚な色香を撒き散らす。
男に背を向けてシャワーを浴びたアユは、そのままバスタブに近付き、
「入っても好いでしょう??」と、声を掛けて背を向けたまま湯に浸かる。
「顔を見せてくれないのか??」
「恥ずかしいもん、見せてあげない……今日中に帰れない場所であなたと二人で入浴するって考えたことがなかったから嬉しい」
「そうか、ごめんな……」
男はアユを包み込むように背中越しに抱きかかえ、接触する胸や腕の温かい感触に気持ちが穏やかになるのを意識する。
「どうして??いつものようにオッパイをクチュクチュしてくれないの??」
洗髪前の髪に顔を埋め、胸いっぱいに吸いこんだ汗混じりの匂いに酔いしれる男の手は、おざなりにしか動かず、業を煮やしたアユは、
「嫌な人、汗を流さないと嫌だって言っているのに……やる気がないなら止めて……怒ったからね、覚悟しなさい」
目元と口元に笑みを浮かべたアユは向かい合わせに身体の向きを変えて男の太腿を跨ぎ、頬に両手を添えて瞳の奥を覗き込む。
「我慢できない……大好き、あなたの事が好き。口にするまいって決めていたけど、やっぱりダメだ」
「ありがとう……ごめんな」
「謝らないで。私の一目惚れで、あなたを誘うことから始まった……初めてのデートの場所を覚えている??」
「埼玉県立近代美術館のキネティックアート展。アユは勝負パンツを穿いていたらしい……クククッ」
「やっぱり、嫌な男。つまんない事も覚えているんだね。でも脱がされる事はなかった……日の目を見ない勝負パンツほど惨めな存在はないって知ってる??……目を閉じて、早く」
男が目を閉じるとアユは静かに顔を近付け、刷くようにして舌を唇に這わせ、わずかの反応に気をよくしてツンツンつつく。
誘われるように這い出た男の唇をつついたり吸ったりして欲情を刺激し、右手が頬を離れて爪の先で脇腹を擦りながら股間に近付いていく。
「ウフフッ、嬉しい……あなたのモノが大きくなってる。熱いし硬い、エッ
……お湯の中でもヌルヌルしているのが分かるよ」
亀頭に触れた指が感じる滑りに相好を崩すアユは再び男の唇をつついで舌を誘い出して絡ませ、吸いこんだり甘噛みしたりと楽しげにじゃれる。
ボディシャンプーを二人の間に垂らして身体を擦りつけ、両手で相手の身体を撫で回す。
「フフフッ、淫猥遊びと汗を流す事を同時に済ませるのって最高。時間を気にする必要もないし……あっ、ごめんなさい。あなたが奥様の処へ帰るのをいやだって言っているわけじゃないから気にしないでね」
「アユ……」
ベッドに腰を下ろした男がバスルームから戻ったアユの名を呼び、両腕を広げると飛びつくようにして胸にしがみつき、そのまま押し倒して真っ赤に燃える瞳で見つめる。
「ごめんね……お泊りしたいって、わがまま言ったから無理させちゃって」
「無理なんかしてないよ。言っただろう。はっきり決めていたわけじゃないけど、その積りだったって」
「うん、ありがとう……口に出来ない言葉があるから悲劇の主人公になったようで自分が愛おしい……ごめんなさい」
「悲劇のヒロインの原因がオレだと申し訳ないけど、これからもオレが言葉にしたことは信じてもらって好いよ」
「うん、分かってる」
身体を入れ替えて覆い被さった男は唇を合わせ、キスが好きなアユはそれだけで息を弾ませて両手を背中に回して擦り、両足を絡めようとする。
しばらく、したいようにさせていた男はアユの両手を左手で掴んで自由を奪い、シャツを脱がせて顔を覗き込む。
「アンッ、力ずくで自由を奪われるのも好き」
「力ずくで抑え込まれるのなら相手は誰でも好いのか??……お仕置きをしなきゃいけないな」
「意地悪、私がそんな事を思っていないと知っているくせに……」
レッドパープル地に花模様を刺繍したブラジャーはアユの白い肌によく似合い、美術を愛する感性と物思いに浸る横顔に感じる優美な佇まいを想い出して自然と笑みが浮かぶ。
上半身にブラジャーしか着けていないアユの両手を掴んで頭の上で押さえつけ、ニコッと微笑んで可愛いよと囁き二の腕の裏に舌を這わす。
「アンッ、いやっ……くすぐったい」
上半身を捩って逃げようとしても許さないばかりか、口を精一杯開いて腋の下に押し当て、ジュルジュルと音を立てて吸い上げる。
「そんな処を……汗が……お風呂もまだなのに、恥ずかしい。イヤッ、やめて……痛いっ……クゥッ~、痛いのに気持ちよくなっちゃう……今日の私は変なの……」
脇に吸い付いたまま一層、力を込めると羞恥の言葉が痛さを告げる言葉に変わり、それでも男は吸う力を弱めようとしない。
アユの反応に気を良くした男はブラジャーをずらして剥き出しにした乳房の先端を口に含み、舌先で叩いたり甘噛みしたりすると抗う力が弱まり、自由を奪われた手の代わりに足を絡ませて股間を押し付けてくる。
そんなアユのスカートを右手だけで剥ぎ取った男はパンストの股間部分に指を掛けてビリビリと引き裂いてしまう。
「ヒィッ~、いやっ……今日は乱暴なあなたが好き。優しさが欲しくない日もあるの……口にしてはいけない言葉を忘れさせて……」
パンストの裂け目を大きく広げて露わにしたショーツを摘まんでクイクイと引っ張り、割れ目にショーツを食い込ませて刺激する。
「ねぇ、それ以上は……アンッ、いやっ、やめて……気持ちよくなっちゃう。お風呂の用意ができたと思うから、きれいになってから」
「分かったよ。パンストを引きちぎって、パンツもビリビリに破ってベロベロ舐めようと思っていたのに残念だ……」
「ヒィッ~、いやんッ、想像しただけで濡れちゃう……アンッ、ジュンッで蜜が……」
「先に入ってるよ」
バスタブの男は肩まで浸かって目を閉じ、今にも鼻歌を口ずさみそうなほどリラックスしてアユの気配を感じると目を開ける。
いやらしいと言った素通しの扉の向こうにアユが姿を現す。
3年近い付き合いなのに未だ肌を晒すことに慣れることがないアユは、胸と股間を隠して前屈みになって近付いていく。
男好みの胸は大きくもなく、さりとて小さくもなく手の平にすっぽり収まり、
先端はピンク色で静かに佇んでいる。
美術を愛して普段は穏やかな性格のアユは静かに性感を高めていき、昂揚した気持ちを制御しきれなくなるとピンクの乳輪が膨らみを持ち絶頂に近付いたことを知らせる。
腰から太腿に至るラインは申し分のない張りと弾力を持ち、本人が意識しないうちに濃厚な色香を撒き散らす。
男に背を向けてシャワーを浴びたアユは、そのままバスタブに近付き、
「入っても好いでしょう??」と、声を掛けて背を向けたまま湯に浸かる。
「顔を見せてくれないのか??」
「恥ずかしいもん、見せてあげない……今日中に帰れない場所であなたと二人で入浴するって考えたことがなかったから嬉しい」
「そうか、ごめんな……」
男はアユを包み込むように背中越しに抱きかかえ、接触する胸や腕の温かい感触に気持ちが穏やかになるのを意識する。
「どうして??いつものようにオッパイをクチュクチュしてくれないの??」
洗髪前の髪に顔を埋め、胸いっぱいに吸いこんだ汗混じりの匂いに酔いしれる男の手は、おざなりにしか動かず、業を煮やしたアユは、
「嫌な人、汗を流さないと嫌だって言っているのに……やる気がないなら止めて……怒ったからね、覚悟しなさい」
目元と口元に笑みを浮かべたアユは向かい合わせに身体の向きを変えて男の太腿を跨ぎ、頬に両手を添えて瞳の奥を覗き込む。
「我慢できない……大好き、あなたの事が好き。口にするまいって決めていたけど、やっぱりダメだ」
「ありがとう……ごめんな」
「謝らないで。私の一目惚れで、あなたを誘うことから始まった……初めてのデートの場所を覚えている??」
「埼玉県立近代美術館のキネティックアート展。アユは勝負パンツを穿いていたらしい……クククッ」
「やっぱり、嫌な男。つまんない事も覚えているんだね。でも脱がされる事はなかった……日の目を見ない勝負パンツほど惨めな存在はないって知ってる??……目を閉じて、早く」
男が目を閉じるとアユは静かに顔を近付け、刷くようにして舌を唇に這わせ、わずかの反応に気をよくしてツンツンつつく。
誘われるように這い出た男の唇をつついたり吸ったりして欲情を刺激し、右手が頬を離れて爪の先で脇腹を擦りながら股間に近付いていく。
「ウフフッ、嬉しい……あなたのモノが大きくなってる。熱いし硬い、エッ
……お湯の中でもヌルヌルしているのが分かるよ」
亀頭に触れた指が感じる滑りに相好を崩すアユは再び男の唇をつついで舌を誘い出して絡ませ、吸いこんだり甘噛みしたりと楽しげにじゃれる。
ボディシャンプーを二人の間に垂らして身体を擦りつけ、両手で相手の身体を撫で回す。
「フフフッ、淫猥遊びと汗を流す事を同時に済ませるのって最高。時間を気にする必要もないし……あっ、ごめんなさい。あなたが奥様の処へ帰るのをいやだって言っているわけじゃないから気にしないでね」