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彩―隠し事 293

淫 -20

誰かが堰を切ったわけでもなく時を同じくして三人が満足の瞬間を迎えた。
以前に諦めざるを得なかった彩の秘所に突き入れる悠士とアナルに挿入して禁断の快感に酔う健志、二つの穴を通じて与えられる快感で喘ぎ声を漏らし身悶える彩、三人はそれぞれセックスに熱中して快感を貪り、彩を中心にして昇りつめていき同時に絶頂を迎えた。
ハァハァッ、ハァハァッ……彩と同時に絶頂を迎えて満足した悠士は四肢を伸ばして余韻に酔いたい気持ちを封印し、身体を預けてぐったりと絶頂感の冷めない彩の背中を撫で、腰を撫でて言葉ではなく手の平を通じて労わりの気持ちを伝える。
健志もまたアナルの奥深くに満足の証を吐き出して倒れ込みたいほど気だるく、心地好い疲労感に浸ることなく上半身を起こしたまま膝立ちで身体を支えて彩に負担をかけまいとする。
「ハァハァッ、今は気持ちいい余韻に浸っているけど、二人に責められている時は経験したことのない刺激で身体は熱いのに頭が真っ白になっちゃった」
「クククッ、独りエッチで二つの穴を同時に……」
「いやっ、その先は言わないで、気持ちいいのに恥ずかしくて冷めちゃう……えっ、いつから、ここにあるの……」
言葉を遮り、背後にいる健志にわざとらしい怒りをぶつけようとした彩は三人の下半身をを映す位置にスタンドミラーがあるのを見て絶句する。
「オレが尻の穴に挿入する前からだよ」
「うそっ……じゃあ、二つの穴を責められて身悶えている彩の姿や、三人の下半身が絡み合っているのを見ながらしていたの??」
「俺は鏡のお陰で彩さんの表情と喘ぎ声だけじゃなく、ムッチリとした腰から太腿が妖しく蠢き、わき腹にうっすらと汗が滲むのを見て昂奮を新たにしたよ……彩さんはエロかった」
「嫌な男たち……アンッ、悠士のオチンポが抜けちゃいそう」
「ごめん……」

息の合った動きでティッシュを受け取った悠士は股間に充ててペニスを引き抜き、アナルに挿入したままの健志は体勢を入れ替えて彩を上にする。
健志の身体を台にして仰向けの彩が足元に視線を移すと悠士が抱えるスタンドミラーにツルマンと溢れ出る悠士の吐き出した精液が映っている。
「鏡に映っているのは彩のいやらしい姿。悠士の精液がダラダラ溢れているのがオレにもよく見える」
「自分でもびっくりするよ、すげぇな。彩さんとエッチできると思っていたわけじゃないけど、しばらくしていなかったから溜っていたようだ。濃くて恥ずかしいよ」

ドロドロの白濁液が滴り落ちるのを凝視する彩にはアナルを押し開いて突き入ったペニスもはっきり見える。
「いやっ、見たくない、ハァハァッ……悠士の精液がエロイし……ダメッ、オチリに入っている。可哀そう……アァ~ン、動いちゃダメ、いや、抜けちゃう」
満足した健志のペニスは意志に反して彩がわずかに動いたためにニュルンと押し出されてしまう。
裂けてしまうのではないかと思うほど入り口の皺も消えるほど押し広げられていた窄まりからペニスが抜け出ると同時にニュルッと精液が滴る。
「タケ、飯をちゃんと食っているか??元気がねぇな。俺のを見ろよ、ドロドロだから指で摘まめそうだけどタケのはシャバシャバだぞ。彼女が来る日は連絡するから食いに来いよ」
「さすがに彩の口マンコで満足させてもらった後だから薄くなるよ」

「もう、彩を揶揄ってばかり……悠士さん、おいでよ。きれいにしてあげる」
内臓まで見えてしまうかと思うほどポッカリ開いたままのアナルを男たちの視線から隠すために上半身を起こす。
えっ、と喜びを控えめに表現した悠士はスタンドミラーを置いて彩に近付き、腰を突き出すとパクリと咥えられ、絡ませた舌で滑りを舐めとられて残滓をきれいに拭い取られる。
「ありがとう、感激だな。彩さんにここまでしてもらえるとは思っていなかったよ」
ヨロヨロと上半身を起こした健志の股間に手を伸ばした彩はティッシュで残滓を拭き、澄ました表情で笑いたくなる気持ちを抑えてウェットティッシュで拭うだけの処理で済ます。
「オレはお口できれいにしてくれないのかよ」
「さっき、ナメナメしてお口で受け止めてあげたでしょう」

シードルを開栓して三人のグラスを満たし、手早く交代でシャワー使い十分ほど雑談を交わした悠士は、次回は俺んちに二人を招待するよと言い残して自室に戻る。

二人きりになると気まずいとは思わないけれど何となく、そう、本当に何となく言葉を口にすることが憚られ、顔を見合わせて誤魔化し笑いを浮かべる。
彩も健志も正直な気持ちをうまく言葉にできない。
後悔でもなく怒りでもなく、心から喜んでいるわけでもなく、苦笑いとしか言いようがなく、また一歩気持ちが深い処で通じ合うような気がする。

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ちっち

Author:ちっち
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アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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