偽者 ~PRETENDER~ -29
佐緒里と内藤 -1
駅からも佐緒里の部屋からも離れた場所の小さな喫茶店で内藤はホットコーヒーを飲みながら店内のあちこちに視線を巡らす。
コッチコッチ……大きな柱時計が刻む時間は店の外よりもゆっくり進んでいるかのような錯覚を覚える。
柱時計だけではなく、この街の変化を気に留めることもなく店内はアンティーク家具に飾られてアイデンティティーを主張する。
あえて店主と呼びたくなる女性は清楚な雰囲気を醸し、容姿だけではなく動作も優雅で無駄がなく視線を逸らす事を許されないような雰囲気がある。
カランカラン……店内の静寂を破るドアベルの音で振り向くと、ネイビーブルーのラップスカートに合わせた白いブラウスを腕まくりした佐緒里が微笑んでいる。
「ダメよ、ママが好い女って事は同性の私も認めるけど、口説くのは私のいないときにしてね」
「あらっ、佐緒里のお相手なの??どうしたら口説いてもらえるかなって思案していたのに……」
「残念でした、諦めてね。アイスコーヒーをお願い」
「はいはい、諦めます。別れるときは教えてね……」
顔を近付けた二人はママに聞かれないように小声で話す。
「美香ちゃんは気付いてない??」
「大丈夫だよ。今んところオレの事を信じてくれている……と、思う」
「今週は店に一回でしょう??外では??」
「外では会ってないよ。あんなことの後じゃ少し冷静になる時間が必要だろう」
「店で一回か、信じているかどうか……ここで長話は、場所を変えない??」
「アソコが疼くかい??」
「えっ、嫌な男。こんな男に惚れた美香ちゃんが可哀そう……ウフフッ」
「行きたい処がある??」
「任せる。お店が休みの今日は泊りの用意をしてきたから、内藤さんの家でもいいよ……一緒に住んでいる人がいなければね」
……佐緒里の表情を凝視した内藤はトートバッグを受け取り、行こうかと声をかける。
「ありがとうございました。次は佐緒里抜きで来てくださいね」
涼やかな声に後ろ髪を引かれる思いの内藤は、ごちそうさま、近いうちにと声をかけて店を出る。
佐緒里を乗せた車は郊外に出て線路と並行する道を走る。
「あの人こそアリ地獄の主であり、香水はウツボカズラのエッセンス。甘い罠で引き寄せた男から養分を吸い取っちゃうの……気をつけてね」
「そんな風に言われるとは思わなかったよ」
「美香ちゃんには気付かれないようにね……家に連れてってくれるの??」
「あぁ、佐緒里さんを一晩監禁するためにね」
「先日は佐緒里って呼んでくれたのに……今日も意地悪く支配してくれるんでしょう??」
「佐緒里のMっ気を理解してくれる人がいなくて欲求不満気味のようだね。パンツを脱いじゃいなよ」
挨拶でもするように昂奮することもなく淡々と話す内藤に気圧された佐緒里は異を唱えることもなくスカートの中に手を入れる。
「もしも嫌だって言ったらどうするの??」
「佐緒里は性的好奇心から逃れることが出来ない……そうだろう??ラップスカートとブラウスを選んだのも意味があるんだろう??」
下着を下ろして足から引き抜き、無くさないように持っていてくれると右手を差し出して嫣然と微笑み、真っ赤な下着を受け取った内藤は顔に押し付けて、フゥッ~と息を吸い込む。
「そんな趣味があるなら言ってくれればよかったのに……昨日から穿き替えないでいたのに、ウフフッ」
満足気に微笑んだ内藤は後部座席を指さす。
紙袋を覗き込んだ佐緒里はリモコンローターを取りだし、スケベと呟いてラップスカートを開いて躊躇することなく股間を晒す。
指先にまぶした唾液を股間に塗り付けて、アウッウゥッ~と艶めかしい声を漏らして内藤の視線を気にすることなく独りエッチを始め、ローターを口に含む。
ピチャピチャ、走る車の中で股間を晒してオナニーに耽る背徳感で股間は早くも卑猥な音を奏で、唾液まみれのローターをバギナに擦りつけると力を込める必要もなく、ズズズッと姿を隠す。
「自分で試しなさい」
ヴィ~ンヴィ~ン……佐緒里の手の中でリモコンは操作され、くぐもった振動音は内藤には静かに聞こえて人込みでも使えるなと思い、佐緒里は振動と共に発する音が羞恥心を苛み股間を濡らす。
「ブラウスを脱いでブラジャーを外しなさい。佐緒里のM性は肉体的苦痛を好まないけど、精神的に追い込まれる羞恥心に反応するんだろう??」
「両親に納得してもらうために偽者役を頼んだけど、あなたの性的嗜虐性は私にとって本物、こんな男に抱かれたいと思っていた理想に近い」
ブラウスを脱いで白い肌を晒した佐緒里は車の左右に視線を走らせて素早くブラジャーを外し、舐めて湿らせた指先で膨らみの先端を擦り、気持ちいいと呟く。
線路に沿って続いていた道路は家々の間を走り始め、佐緒里はブラウスをつけてラップスカートに手を添えて内藤の横顔を見る。
「昼食を食べて行こう。ローラーは挿入しとくんだよ……これでよければ穿いても好いよ」
脱いだばかりのショーツを佐緒里に手渡し、食事中にローターをポロじゃ格好悪いからなと囁く。
駅からも佐緒里の部屋からも離れた場所の小さな喫茶店で内藤はホットコーヒーを飲みながら店内のあちこちに視線を巡らす。
コッチコッチ……大きな柱時計が刻む時間は店の外よりもゆっくり進んでいるかのような錯覚を覚える。
柱時計だけではなく、この街の変化を気に留めることもなく店内はアンティーク家具に飾られてアイデンティティーを主張する。
あえて店主と呼びたくなる女性は清楚な雰囲気を醸し、容姿だけではなく動作も優雅で無駄がなく視線を逸らす事を許されないような雰囲気がある。
カランカラン……店内の静寂を破るドアベルの音で振り向くと、ネイビーブルーのラップスカートに合わせた白いブラウスを腕まくりした佐緒里が微笑んでいる。
「ダメよ、ママが好い女って事は同性の私も認めるけど、口説くのは私のいないときにしてね」
「あらっ、佐緒里のお相手なの??どうしたら口説いてもらえるかなって思案していたのに……」
「残念でした、諦めてね。アイスコーヒーをお願い」
「はいはい、諦めます。別れるときは教えてね……」
顔を近付けた二人はママに聞かれないように小声で話す。
「美香ちゃんは気付いてない??」
「大丈夫だよ。今んところオレの事を信じてくれている……と、思う」
「今週は店に一回でしょう??外では??」
「外では会ってないよ。あんなことの後じゃ少し冷静になる時間が必要だろう」
「店で一回か、信じているかどうか……ここで長話は、場所を変えない??」
「アソコが疼くかい??」
「えっ、嫌な男。こんな男に惚れた美香ちゃんが可哀そう……ウフフッ」
「行きたい処がある??」
「任せる。お店が休みの今日は泊りの用意をしてきたから、内藤さんの家でもいいよ……一緒に住んでいる人がいなければね」
……佐緒里の表情を凝視した内藤はトートバッグを受け取り、行こうかと声をかける。
「ありがとうございました。次は佐緒里抜きで来てくださいね」
涼やかな声に後ろ髪を引かれる思いの内藤は、ごちそうさま、近いうちにと声をかけて店を出る。
佐緒里を乗せた車は郊外に出て線路と並行する道を走る。
「あの人こそアリ地獄の主であり、香水はウツボカズラのエッセンス。甘い罠で引き寄せた男から養分を吸い取っちゃうの……気をつけてね」
「そんな風に言われるとは思わなかったよ」
「美香ちゃんには気付かれないようにね……家に連れてってくれるの??」
「あぁ、佐緒里さんを一晩監禁するためにね」
「先日は佐緒里って呼んでくれたのに……今日も意地悪く支配してくれるんでしょう??」
「佐緒里のMっ気を理解してくれる人がいなくて欲求不満気味のようだね。パンツを脱いじゃいなよ」
挨拶でもするように昂奮することもなく淡々と話す内藤に気圧された佐緒里は異を唱えることもなくスカートの中に手を入れる。
「もしも嫌だって言ったらどうするの??」
「佐緒里は性的好奇心から逃れることが出来ない……そうだろう??ラップスカートとブラウスを選んだのも意味があるんだろう??」
下着を下ろして足から引き抜き、無くさないように持っていてくれると右手を差し出して嫣然と微笑み、真っ赤な下着を受け取った内藤は顔に押し付けて、フゥッ~と息を吸い込む。
「そんな趣味があるなら言ってくれればよかったのに……昨日から穿き替えないでいたのに、ウフフッ」
満足気に微笑んだ内藤は後部座席を指さす。
紙袋を覗き込んだ佐緒里はリモコンローターを取りだし、スケベと呟いてラップスカートを開いて躊躇することなく股間を晒す。
指先にまぶした唾液を股間に塗り付けて、アウッウゥッ~と艶めかしい声を漏らして内藤の視線を気にすることなく独りエッチを始め、ローターを口に含む。
ピチャピチャ、走る車の中で股間を晒してオナニーに耽る背徳感で股間は早くも卑猥な音を奏で、唾液まみれのローターをバギナに擦りつけると力を込める必要もなく、ズズズッと姿を隠す。
「自分で試しなさい」
ヴィ~ンヴィ~ン……佐緒里の手の中でリモコンは操作され、くぐもった振動音は内藤には静かに聞こえて人込みでも使えるなと思い、佐緒里は振動と共に発する音が羞恥心を苛み股間を濡らす。
「ブラウスを脱いでブラジャーを外しなさい。佐緒里のM性は肉体的苦痛を好まないけど、精神的に追い込まれる羞恥心に反応するんだろう??」
「両親に納得してもらうために偽者役を頼んだけど、あなたの性的嗜虐性は私にとって本物、こんな男に抱かれたいと思っていた理想に近い」
ブラウスを脱いで白い肌を晒した佐緒里は車の左右に視線を走らせて素早くブラジャーを外し、舐めて湿らせた指先で膨らみの先端を擦り、気持ちいいと呟く。
線路に沿って続いていた道路は家々の間を走り始め、佐緒里はブラウスをつけてラップスカートに手を添えて内藤の横顔を見る。
「昼食を食べて行こう。ローラーは挿入しとくんだよ……これでよければ穿いても好いよ」
脱いだばかりのショーツを佐緒里に手渡し、食事中にローターをポロじゃ格好悪いからなと囁く。
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