ホワイトデー
ホワイトデー 3
柏木は右によって場所を空け、結衣は狭い隙間に身体をこじ入れる。
「ドキドキする。お店以外で男性にくっ付いたのは久しぶり・・・」
「お店で結衣ちゃんの腿に手を置いたこともあるけど、今日はなんか焦るね」
「ウソ、柏木さんは落ち着いてる。私なんかオッパイを揉まれて吸われちゃったんだから・・・隠すものはアソコしかなくなっちゃった」
「美味しそうな匂いがする。食べようよ」
「うん・・・広くはないけど一人暮らしには十分な部屋が今日はこんなに狭い・・・狭いのが大好き」
「可愛い事を言うね。結衣ちゃんは男心をくすぐるのが上手だよ・・・うん、美味い」
「あぁ、だめだ。狭くて右手が使えない・・・食べさせてくれる??」
結衣はしてやったりとばかりに会心の笑みを浮かべて柏木の顔を覗き込む。
「お店よりも色っぽくてドキドキするよ。見つめないでくれる・・・」
言いながら、カレーを掬ったスプーンを結衣の口元に差し出す。
「もう・・・わざと、こんな事を・・・きれいにしてくんなきゃ嫌だ」
口を開けて待つ結衣の鼻先にわざとカレーを付けた柏木に、結衣は嬉しそうに抗議する。
「こっち向いて・・・舐め取ってあげる」
「クククッ、くすぐったい。口移しで食べさせてもらっちゃおうかな・・・アッ、止めとく。他の料理の時にしてもらう、カレーじゃぁね・・・」
結衣に、そして自分の口にと交互にスプーンを運んで食べ終わった二人は、饒舌だった口を閉じてお互いを見ることもなく正面を向いたまま黙り込む。
柏木はシャツをたくし上げてブラジャーのホックを外し、剥き出しになった乳房を揉みながら乳首を口に含んだ感触を忘れられず、結衣は自分だけが昇り詰める寸前まで興奮した事を恥ずかしく思っていた。
「そうだ、ロールケーキを買ってきたんだ、食べよう」
イチゴがたっぷりのロールケーキには”結衣ちゃん”と書いたプレートが載っており、見つめる結衣の瞳が濡れてくる。
「気に入ってくれた??」
「・・・こんな事・・・反則だよ。今、食べても味がわかんないよ」
「この店はねオリジナルケーキの注文を受けてくれるし、ドライアイスを詰めて地域限定だけど発送もしてくれるんだよ」
向かい合わせに座り直して紅茶でケーキを食べ終えた後、恥ずかしそうに俯く結衣を頬杖をついた柏木がわざとらしく見つめる。
「ウフフッ、止めてよ・・・恥ずかしい。お店で会うイメージと違う・・・」
「うんっ、どっちも紳士だろ??」
「うそっ・・・お店で会うより今日のほうがエッチ。キスしかしてくれないけど、いやらしい・・・イヤじゃないよ。でも、どうしてしないの??色気がない??」
「結衣ちゃんとエッチしたくないって言う男はいないよ。今、抱いちゃったら本能のままになるだろう、そんな事はしたくない」
「そう・・・無理しなくても良いよ・・・でも、本当は抱かれたい・・・こんな事を言う女は嫌いになる??」
「なるわけがない。嫌いになるくらいなら来ないよ」
「うん、判った・・・待ってる・・・」
「立ってくれる・・・結衣ちゃんの短パン姿を見たいな。お店の結衣ちゃんはロングドレスだろ、バレンタインデーのミニドレスを見て可愛い膝小僧にドキッとしちゃったよ」
「どうしようかな??良いこと教えてあげる・・・いつもはね、こんな短パン穿かないでジャージ姿なんだよ、楽で良いから」
「こんな美脚と可愛い膝小僧を持ってるんだからもったいないよ。楽ばかりすると退化しちゃうぞ」
「同伴以外でも遊んでくれたらそうする・・・家では短パンやミニスカのほうが良い??」
コタツの向こう側に立つ結衣を手招きして目の前に立たせた柏木は、丸い膝を指先で円を描くように撫でて独り言のように、可愛いよと呟く。
指は腿の付け根に向けて波型に撫で上がり、短パンの裾に沿って腿を一回りする。
結衣が、どうしてと思うくらい爽やかな笑みを浮かべて見上げる柏木は、
「結衣ちゃん、どうしたの??鳥肌が立ってるよ」
顔を真っ赤に染めた結衣は言葉を発せずに腿を跨いで座り、両手で柏木の顔を掴むように挟んで唇を合わせる。
ハァハァ、アフッ・・・カチッ・・・興奮の余り歯がぶつかって音を立てるのも構わずにむしゃぶりついて唾液を啜る。
ハァハァッ、肩が上下するほど苦しそうに息をする結衣は、真っ赤な瞳で柏木を覗き込み・・・好きと囁き、ゆっくりと唇を重ねる。
長いキスを交わした二人の唇は名残惜しげに離れていき、お互いの背中に回していた両手がいつの間にか固く結ばれている。
柏木の肩に顔を埋めた結衣は、
「これからも今まで通りに接客できるかな??」
「結衣ちゃんの仕事は客に時間と間合いを提供してるんだからね」
んっ、と顔をかしげる結衣に柏木は静かに話す。
「お店以外の場所で結衣ちゃんとの間合いを詰めて触れたりすれば痴漢になる。お店で支払うお金は・・・極端な言い方をすれば、店以外では近寄りたくもない男に触れるほど近付くことの代償とも言える。結衣ちゃんだって分かってるんだろ??」
「うん、分かってる。今までお客様を好きになった事がないから、ちょっと心配・・・お店で頑張ったら頭をなでなで、良い子良い子してくれる??」
「あぁ、頭もオッパイもオマンブーもみんなナデナデしてあげるよ」
「うん・・・もう一度キスして・・・・・」
<<< おしまい >>>
柏木は右によって場所を空け、結衣は狭い隙間に身体をこじ入れる。
「ドキドキする。お店以外で男性にくっ付いたのは久しぶり・・・」
「お店で結衣ちゃんの腿に手を置いたこともあるけど、今日はなんか焦るね」
「ウソ、柏木さんは落ち着いてる。私なんかオッパイを揉まれて吸われちゃったんだから・・・隠すものはアソコしかなくなっちゃった」
「美味しそうな匂いがする。食べようよ」
「うん・・・広くはないけど一人暮らしには十分な部屋が今日はこんなに狭い・・・狭いのが大好き」
「可愛い事を言うね。結衣ちゃんは男心をくすぐるのが上手だよ・・・うん、美味い」
「あぁ、だめだ。狭くて右手が使えない・・・食べさせてくれる??」
結衣はしてやったりとばかりに会心の笑みを浮かべて柏木の顔を覗き込む。
「お店よりも色っぽくてドキドキするよ。見つめないでくれる・・・」
言いながら、カレーを掬ったスプーンを結衣の口元に差し出す。
「もう・・・わざと、こんな事を・・・きれいにしてくんなきゃ嫌だ」
口を開けて待つ結衣の鼻先にわざとカレーを付けた柏木に、結衣は嬉しそうに抗議する。
「こっち向いて・・・舐め取ってあげる」
「クククッ、くすぐったい。口移しで食べさせてもらっちゃおうかな・・・アッ、止めとく。他の料理の時にしてもらう、カレーじゃぁね・・・」
結衣に、そして自分の口にと交互にスプーンを運んで食べ終わった二人は、饒舌だった口を閉じてお互いを見ることもなく正面を向いたまま黙り込む。
柏木はシャツをたくし上げてブラジャーのホックを外し、剥き出しになった乳房を揉みながら乳首を口に含んだ感触を忘れられず、結衣は自分だけが昇り詰める寸前まで興奮した事を恥ずかしく思っていた。
「そうだ、ロールケーキを買ってきたんだ、食べよう」
イチゴがたっぷりのロールケーキには”結衣ちゃん”と書いたプレートが載っており、見つめる結衣の瞳が濡れてくる。
「気に入ってくれた??」
「・・・こんな事・・・反則だよ。今、食べても味がわかんないよ」
「この店はねオリジナルケーキの注文を受けてくれるし、ドライアイスを詰めて地域限定だけど発送もしてくれるんだよ」
向かい合わせに座り直して紅茶でケーキを食べ終えた後、恥ずかしそうに俯く結衣を頬杖をついた柏木がわざとらしく見つめる。
「ウフフッ、止めてよ・・・恥ずかしい。お店で会うイメージと違う・・・」
「うんっ、どっちも紳士だろ??」
「うそっ・・・お店で会うより今日のほうがエッチ。キスしかしてくれないけど、いやらしい・・・イヤじゃないよ。でも、どうしてしないの??色気がない??」
「結衣ちゃんとエッチしたくないって言う男はいないよ。今、抱いちゃったら本能のままになるだろう、そんな事はしたくない」
「そう・・・無理しなくても良いよ・・・でも、本当は抱かれたい・・・こんな事を言う女は嫌いになる??」
「なるわけがない。嫌いになるくらいなら来ないよ」
「うん、判った・・・待ってる・・・」
「立ってくれる・・・結衣ちゃんの短パン姿を見たいな。お店の結衣ちゃんはロングドレスだろ、バレンタインデーのミニドレスを見て可愛い膝小僧にドキッとしちゃったよ」
「どうしようかな??良いこと教えてあげる・・・いつもはね、こんな短パン穿かないでジャージ姿なんだよ、楽で良いから」
「こんな美脚と可愛い膝小僧を持ってるんだからもったいないよ。楽ばかりすると退化しちゃうぞ」
「同伴以外でも遊んでくれたらそうする・・・家では短パンやミニスカのほうが良い??」
コタツの向こう側に立つ結衣を手招きして目の前に立たせた柏木は、丸い膝を指先で円を描くように撫でて独り言のように、可愛いよと呟く。
指は腿の付け根に向けて波型に撫で上がり、短パンの裾に沿って腿を一回りする。
結衣が、どうしてと思うくらい爽やかな笑みを浮かべて見上げる柏木は、
「結衣ちゃん、どうしたの??鳥肌が立ってるよ」
顔を真っ赤に染めた結衣は言葉を発せずに腿を跨いで座り、両手で柏木の顔を掴むように挟んで唇を合わせる。
ハァハァ、アフッ・・・カチッ・・・興奮の余り歯がぶつかって音を立てるのも構わずにむしゃぶりついて唾液を啜る。
ハァハァッ、肩が上下するほど苦しそうに息をする結衣は、真っ赤な瞳で柏木を覗き込み・・・好きと囁き、ゆっくりと唇を重ねる。
長いキスを交わした二人の唇は名残惜しげに離れていき、お互いの背中に回していた両手がいつの間にか固く結ばれている。
柏木の肩に顔を埋めた結衣は、
「これからも今まで通りに接客できるかな??」
「結衣ちゃんの仕事は客に時間と間合いを提供してるんだからね」
んっ、と顔をかしげる結衣に柏木は静かに話す。
「お店以外の場所で結衣ちゃんとの間合いを詰めて触れたりすれば痴漢になる。お店で支払うお金は・・・極端な言い方をすれば、店以外では近寄りたくもない男に触れるほど近付くことの代償とも言える。結衣ちゃんだって分かってるんだろ??」
「うん、分かってる。今までお客様を好きになった事がないから、ちょっと心配・・・お店で頑張ったら頭をなでなで、良い子良い子してくれる??」
「あぁ、頭もオッパイもオマンブーもみんなナデナデしてあげるよ」
「うん・・・もう一度キスして・・・・・」
<<< おしまい >>>