ホワイトデー
ホワイトデー 2
「どうぞ、この部屋だよ」
「お邪魔します」
勧められるまま部屋に入った柏木は一人暮らしの女性の部屋特有の香りに、目を閉じて大きく息を吸い込む。
「好い匂いがする??この部屋に入る男子は柏木さんが初めてだよ」
「エェ、処女を破ったのはオレかよ・・・責任重大じゃん」
「ホント??責任取ってくれるの・・・」
「これからは誰も入れないように、ご両親に代わって見張りをしてあげるよ」
つまんない・・・小さな声で呟く結衣の声を無視した柏木は、
「さっさとやろうぜ」
「もう、するの??お茶を淹れようか??」
「始めてからで良いよ」
「う~ん、つまんないなぁ・・・柏木さんの後ろにあるクローゼットの横の袋に入ってる」
ビックカメラの袋から取り出した野球盤にくっ付いて出てきたレシートに目をやった柏木は、フフンッと笑みを浮かべて結衣と向かい合う位置でコタツに足を入れる。
野球盤を手にしたままで柏木は、
「どうする??遊び方を知らないんだろう・・・」
「エヘヘッ、分かるの??」
柏木はホワイトデーに渡された結衣の手紙を空で読み上げる。
「柏木さんへ 結衣は野球が好きで野球盤を持っているんだけど遊ぶ相手がいないので一緒に遊んでください。今度の土曜日に私の部屋に来てください。10時半に待っています。地図を書いておきます・・・・・14日に手紙を渡されて野球盤を買ったのが15日じゃダメだろう。それも可愛いけどね・・・」
「ばれちゃった・・・怒ってる??」
結衣はコタツの中で柏木の両足の間に足をこじ入れてくすぐり、顔を赤らめる。
「野球盤を始めようか・・・懐かしいなぁ」
「そんなのはどうでも良い・・・その代わりに、ねっ・・・」
コタツの中の足を絡ませて、興奮を隠そうともしない結衣に柏木は諭すように話す。
「判った。でも今日はダメだよ。この次に・・・それでも良いかな??」
「うん、いいよ。抱いてくれるって約束を取り付けたから・・・ウフフッ、恥ずかしい事を言っちゃった。笑わない??」
「笑わないよ。ごめんね」
「うぅうん・・・今日はキスで我慢する。キスもダメ??」
「おいで・・・」
コタツから出た柏木はクローゼットに背中を預け、手を添えて結衣に腿を跨いで座らせて視線を逸らすことなく見つめながら囁く。
「可愛いよ、オレで好いんだね??」
言葉もなく、こくりと頷いた結衣の髪を撫でながら可愛いよと声をかけ、髪を撫でていた右手が耳をさすり、くすぐったげな様子で身体をよじるのを見た柏木は無理強いすることなく頬を撫で下ろし、人差し指が唇をなぞる。
唇を尖らせて指が這い回る感触を楽しんだ結衣はそっと目を閉じる。
「アァァ~ン・・・優しくして・・・ドキドキして苦しい。ハァハァ・・・」
紅潮し小鼻を膨らませた結衣は苦しげに息を吐いて、柏木の背中に回した両手に力を込める。
柏木はキスを急がずに、しがみつくように胸に顔を埋める結衣の背中を抱いたまま動こうとせず落ち着くのを待つ。心臓が飛び出すのではないかと思うほど激しかった結衣の鼓動が落ち着き、息をするに連れて上下する肩の動きも小さくなったところで優しくゆっくりと髪を撫でて、背中を撫で下ろす。
「柏木さんは、やっぱり大人。これまで私が付き合った男子のようにガツガツしてない・・・それとも私に魅力がないの??」
「結衣ちゃんは可愛いよ。もっと親しくなりたいと思ったから来たんだよ」
嬉しい、と一言漏らして両手に力を込めて胸にしがみつき、次の瞬間には目を閉じたまま伏せていた顔を上げて唇を湿らせキスをねだる。
可愛いよ、ともう一度声をかけて舌先で唇をなぞり、アァァ~と喘ぎ声に似た声を漏らして崩れそうになる結衣の身体を支える。
柏木は激しくならないように気をつけながら上下の唇をついばんだり、鼻を擦り付けて唇を合わせたまま舌先で唇を刷いたりしながら、結衣が受身だけではなく自分から反応するのを待つ。
結衣の舌がおずおずと這い出て柏木の舌に絡み、しがみつくように力を込めるだけだった背中の手が妖しく蠢き始める。
結衣の動きに合わせてキスを徐々に濃厚なものにしていき、苦しげな息をしながら柏木の口腔に侵入してきた舌を絡め取り、吸ったり擦り合わせたりを繰り返す。
崩れそうになる結衣の身体を左手で支え、背中を撫でていた右手がシャツの上から乳房を掬い上げるように撫でる。
「直接触って・・・我慢できないの」
結衣の言葉に従って右手がシャツの裾から忍び入り、脇腹を撫で上がってブラジャーのホックを外す。
アッ・・・直接触れて欲しいと言いながらも結衣は驚きに似た声を漏らして身体が硬直する。
それ以上の言葉を出せないように柏木は結衣の唇を覆い、すばやく舌を口腔に侵入させて舌を絡め取る。
アフッ・・・貪るように吸い付いてくる結衣にペースを合わせ、右手は左乳房をヤワヤワとさする。
「ハァハァ、アァ~ン・・・違う、違うの・・・」
何が違うのとは問わずに柏木は右手で乳首を摘まんでコリコリと転がし、シャツを捲り上げて右乳房の先端を口に含む。
左乳首を摘まむ右指に込める力に強弱をつけて押し込んだり引っ張ったりを繰り返し、口に含んだ右乳首の先端を舌先がなぞり甘噛みする。
アァ~ン、ダメェ~・・・長く尾を引く喘ぎ声を漏らした結衣は、柏木の髪に両手を差し入れてクシャクシャにする。
「イィッ~、止めて・・・これ以上されたら我慢できなくなる・・・ハァハァ、すごいの、こんなの初めて」
乳首から唇と指を離して顔を上げた柏木は結衣の唇にチュッとキスをして、ウェットティッシュで乳首を拭いブラジャーのホックを止める。
「感度が良いんだね。結衣ちゃんは好い女になるよ」
「今は好い女じゃないの??」
「今よりももっと良くなる、結衣ちゃんはオレの半分ほどしか生きてないんだよ。これから、たくさん好い男に出会って女を磨くんだよ。好い恋をすれば好い女になれる、男が愛したくなる女だよ、結衣ちゃんは・・・」
「柏木さんも私が好い女になるために磨いてくれるの??」
「オレなんかじゃダメだよ。良い素材は良い道具で磨かなきゃ素質を開花できない・・・女も男も相応しい道具で磨けば好い女や好い男になれるはずだけど、なかなかそんな相手にめぐり合えないんだよな」
「判ったような、判らないような・・・道具がセックスの技だけじゃないってことは判るけど」
「それで良い。言ってるオレも判らないんだから・・・クククッ」
「なんだ、真面目に聞いて損しちゃった・・・お腹がすかない??カレーを作ってあるんだけど・・・」
「うん、お腹が空いた」
カレーとコールスローサラダをコタツに並べた結衣は柏木の向かいに座り、
「料理に自信がないから味は我慢してね」
「いつも料理してるんだ??」
「贅沢できないから、大抵自分で作るよ」
「お店の結衣ちゃんからは想像しにくい姿だね。キッチンに立つ後姿を見るとムラッとしちゃったよ」
「ウフフッ、今日の柏木さんはエッチ。隣に座っても良い??」
狭いよ、の柏木の言葉に・・・良いの、と答える結衣の声は甲高く裏返り、ペロッと舌を出して恥ずかしそうに微笑む。
結衣が見せる笑顔と優しい視線に柏木の心が温かくなる。
初めて入った店で結衣が席に付き、作り笑いと判っていても引き込まれるような魅力を感じ、そのまま店内指名して以来一年ほどの付き合いになる。
何度か同伴をし、買い物を付き合う仲になっていたが、柏木はそれ以上の進展を強く望んでいなかった。
「どうぞ、この部屋だよ」
「お邪魔します」
勧められるまま部屋に入った柏木は一人暮らしの女性の部屋特有の香りに、目を閉じて大きく息を吸い込む。
「好い匂いがする??この部屋に入る男子は柏木さんが初めてだよ」
「エェ、処女を破ったのはオレかよ・・・責任重大じゃん」
「ホント??責任取ってくれるの・・・」
「これからは誰も入れないように、ご両親に代わって見張りをしてあげるよ」
つまんない・・・小さな声で呟く結衣の声を無視した柏木は、
「さっさとやろうぜ」
「もう、するの??お茶を淹れようか??」
「始めてからで良いよ」
「う~ん、つまんないなぁ・・・柏木さんの後ろにあるクローゼットの横の袋に入ってる」
ビックカメラの袋から取り出した野球盤にくっ付いて出てきたレシートに目をやった柏木は、フフンッと笑みを浮かべて結衣と向かい合う位置でコタツに足を入れる。
野球盤を手にしたままで柏木は、
「どうする??遊び方を知らないんだろう・・・」
「エヘヘッ、分かるの??」
柏木はホワイトデーに渡された結衣の手紙を空で読み上げる。
「柏木さんへ 結衣は野球が好きで野球盤を持っているんだけど遊ぶ相手がいないので一緒に遊んでください。今度の土曜日に私の部屋に来てください。10時半に待っています。地図を書いておきます・・・・・14日に手紙を渡されて野球盤を買ったのが15日じゃダメだろう。それも可愛いけどね・・・」
「ばれちゃった・・・怒ってる??」
結衣はコタツの中で柏木の両足の間に足をこじ入れてくすぐり、顔を赤らめる。
「野球盤を始めようか・・・懐かしいなぁ」
「そんなのはどうでも良い・・・その代わりに、ねっ・・・」
コタツの中の足を絡ませて、興奮を隠そうともしない結衣に柏木は諭すように話す。
「判った。でも今日はダメだよ。この次に・・・それでも良いかな??」
「うん、いいよ。抱いてくれるって約束を取り付けたから・・・ウフフッ、恥ずかしい事を言っちゃった。笑わない??」
「笑わないよ。ごめんね」
「うぅうん・・・今日はキスで我慢する。キスもダメ??」
「おいで・・・」
コタツから出た柏木はクローゼットに背中を預け、手を添えて結衣に腿を跨いで座らせて視線を逸らすことなく見つめながら囁く。
「可愛いよ、オレで好いんだね??」
言葉もなく、こくりと頷いた結衣の髪を撫でながら可愛いよと声をかけ、髪を撫でていた右手が耳をさすり、くすぐったげな様子で身体をよじるのを見た柏木は無理強いすることなく頬を撫で下ろし、人差し指が唇をなぞる。
唇を尖らせて指が這い回る感触を楽しんだ結衣はそっと目を閉じる。
「アァァ~ン・・・優しくして・・・ドキドキして苦しい。ハァハァ・・・」
紅潮し小鼻を膨らませた結衣は苦しげに息を吐いて、柏木の背中に回した両手に力を込める。
柏木はキスを急がずに、しがみつくように胸に顔を埋める結衣の背中を抱いたまま動こうとせず落ち着くのを待つ。心臓が飛び出すのではないかと思うほど激しかった結衣の鼓動が落ち着き、息をするに連れて上下する肩の動きも小さくなったところで優しくゆっくりと髪を撫でて、背中を撫で下ろす。
「柏木さんは、やっぱり大人。これまで私が付き合った男子のようにガツガツしてない・・・それとも私に魅力がないの??」
「結衣ちゃんは可愛いよ。もっと親しくなりたいと思ったから来たんだよ」
嬉しい、と一言漏らして両手に力を込めて胸にしがみつき、次の瞬間には目を閉じたまま伏せていた顔を上げて唇を湿らせキスをねだる。
可愛いよ、ともう一度声をかけて舌先で唇をなぞり、アァァ~と喘ぎ声に似た声を漏らして崩れそうになる結衣の身体を支える。
柏木は激しくならないように気をつけながら上下の唇をついばんだり、鼻を擦り付けて唇を合わせたまま舌先で唇を刷いたりしながら、結衣が受身だけではなく自分から反応するのを待つ。
結衣の舌がおずおずと這い出て柏木の舌に絡み、しがみつくように力を込めるだけだった背中の手が妖しく蠢き始める。
結衣の動きに合わせてキスを徐々に濃厚なものにしていき、苦しげな息をしながら柏木の口腔に侵入してきた舌を絡め取り、吸ったり擦り合わせたりを繰り返す。
崩れそうになる結衣の身体を左手で支え、背中を撫でていた右手がシャツの上から乳房を掬い上げるように撫でる。
「直接触って・・・我慢できないの」
結衣の言葉に従って右手がシャツの裾から忍び入り、脇腹を撫で上がってブラジャーのホックを外す。
アッ・・・直接触れて欲しいと言いながらも結衣は驚きに似た声を漏らして身体が硬直する。
それ以上の言葉を出せないように柏木は結衣の唇を覆い、すばやく舌を口腔に侵入させて舌を絡め取る。
アフッ・・・貪るように吸い付いてくる結衣にペースを合わせ、右手は左乳房をヤワヤワとさする。
「ハァハァ、アァ~ン・・・違う、違うの・・・」
何が違うのとは問わずに柏木は右手で乳首を摘まんでコリコリと転がし、シャツを捲り上げて右乳房の先端を口に含む。
左乳首を摘まむ右指に込める力に強弱をつけて押し込んだり引っ張ったりを繰り返し、口に含んだ右乳首の先端を舌先がなぞり甘噛みする。
アァ~ン、ダメェ~・・・長く尾を引く喘ぎ声を漏らした結衣は、柏木の髪に両手を差し入れてクシャクシャにする。
「イィッ~、止めて・・・これ以上されたら我慢できなくなる・・・ハァハァ、すごいの、こんなの初めて」
乳首から唇と指を離して顔を上げた柏木は結衣の唇にチュッとキスをして、ウェットティッシュで乳首を拭いブラジャーのホックを止める。
「感度が良いんだね。結衣ちゃんは好い女になるよ」
「今は好い女じゃないの??」
「今よりももっと良くなる、結衣ちゃんはオレの半分ほどしか生きてないんだよ。これから、たくさん好い男に出会って女を磨くんだよ。好い恋をすれば好い女になれる、男が愛したくなる女だよ、結衣ちゃんは・・・」
「柏木さんも私が好い女になるために磨いてくれるの??」
「オレなんかじゃダメだよ。良い素材は良い道具で磨かなきゃ素質を開花できない・・・女も男も相応しい道具で磨けば好い女や好い男になれるはずだけど、なかなかそんな相手にめぐり合えないんだよな」
「判ったような、判らないような・・・道具がセックスの技だけじゃないってことは判るけど」
「それで良い。言ってるオレも判らないんだから・・・クククッ」
「なんだ、真面目に聞いて損しちゃった・・・お腹がすかない??カレーを作ってあるんだけど・・・」
「うん、お腹が空いた」
カレーとコールスローサラダをコタツに並べた結衣は柏木の向かいに座り、
「料理に自信がないから味は我慢してね」
「いつも料理してるんだ??」
「贅沢できないから、大抵自分で作るよ」
「お店の結衣ちゃんからは想像しにくい姿だね。キッチンに立つ後姿を見るとムラッとしちゃったよ」
「ウフフッ、今日の柏木さんはエッチ。隣に座っても良い??」
狭いよ、の柏木の言葉に・・・良いの、と答える結衣の声は甲高く裏返り、ペロッと舌を出して恥ずかしそうに微笑む。
結衣が見せる笑顔と優しい視線に柏木の心が温かくなる。
初めて入った店で結衣が席に付き、作り笑いと判っていても引き込まれるような魅力を感じ、そのまま店内指名して以来一年ほどの付き合いになる。
何度か同伴をし、買い物を付き合う仲になっていたが、柏木はそれ以上の進展を強く望んでいなかった。