転身
―2
部屋に戻った二人は互いの顔を見ることも出来ず、桜子は荷物の整理を終わると、
「暑いから汗を流したくなっちゃった。お風呂の準備をしてくるね」と、言い訳じみた科白を口にしてバスルームに向かう。
男もまた、窓辺に立ってうわの空で景色を見つめ、桜子がバスルームに姿を消すと、フゥッ~と息を吐いて苦笑いする。
「しょうがねぇな、いいおじさんが何やってんだか……」
「何か言った??」
「えっ、桜子のような好い女と二人きりになって焦るオレはだらしないなと独り言を言ったよ」
「ほんとう??私も初心な少女時代に戻ったような気がする」
友人に誘われた店で、桜子がそっと手渡してくれたカードから始まった付き合いを振り返るとオレがリードしたことがあったかと忸怩たる思いになる。
「東京に行くのは土日が好いんだろう??」
「えっ、マスターの店??本当に行けるの??」
「桜子と一緒に来るって約束したからな。嘘吐きになりたくない」
「土日が好いけど、あなたの都合次第で休みを取る。農業って手抜きを出来ないでしょう??」
「それは桜子も同じだろ、大人の事情で中学生の生長点を摘むのはまずいだろう。先生の仕事は茎や根っこの端っこで成長するために細胞分裂を繰り返す手助けだろう」
「そんな風に考えたことはないけど、農業に携わるあなたらしい表現で納得した。成長の手助けをするのは間違いない。先輩の話しだけど、志望校に受かりました先生のお陰ですって報告されると受験のためだけに教えているわけじゃなくても、やっぱり嬉しいって」
「そうだよ、桜子に教わって向日葵のように太陽に向かって成長し、大きな花を咲かせる……オレはその邪魔をしたくない。それに、いい先生とは生徒を自分よりもほんの少しでもいいから立派な人に育てることだろう」
「私は向日葵を育てているの??ふ~ん、小っちゃい頃の夢だったし今更ながらいい仕事に就いたと思う……あなたの農業も夢が叶ったの??」
「そうだなぁ……流れに逆らうことなく流されるまま生きる主義だから昔からの夢と言うわけではないよ。製造業や農業などモノを作る仕事が好きだけど」
「ふ~ん、そうなんだ……汗を流したい。脱がせてくれるでしょう」
抱き寄せてセーターの裾に手を伸ばすと、
「待って、恥ずかしいから何か飲ませて……おねがい」
ミニバーを開けてワインとグラスを2脚取り出すと、1個でいいのにと囁き嫣然と微笑む。
無駄のない所作でワインオープナーを使い、冷えたグラスに注いで喉を潤して二口目を含むと目を閉じて身体を寄せてくる。
ゴクッ、喉を鳴らして流し込まれたワインを飲み込み、閉じた目を開いて、美味しいと呟く桜子の目元が羞恥で微かに赤く染まる。
男は言葉を口にすることなく愛おしく思う気持ちで口元を緩め、再び桜子が目を閉じると唇を合わせ、背中を擦る右手が腰まで下りて親指と人差し指の間にセーターの裾を引っかけてずり上げると、密着させた身体を離して脱がせやすくしてくれる。
脱がせたセーターをソファに投げ、パンツの腰部に差し入れた指でプリンとした尻を滑らせると足元に滑り落ちる。
下着姿で立ち尽くす桜子の全身を見るために二歩下がると、それまでの毅然とした態度が消えて目を伏せ、両手は下着越しに胸と股間を守ろうとする。
「待ち合わせの時、スタイルの好い桜子が白パンツとモコモコオーバーサイズセーター姿でオレに向かって走ってくる姿。近くに居た男たちは羨望の視線をオレに向け、女性たちが嫉妬交じりに桜子を見つめていたのに気付いた??」
「ほんとうなの??気付かなかった。あなただけを見ていたもん」
「そんなことを言われるとドキドキしちゃうよ。今は桜子の本当の姿を見たい……何も隠すことのない姿をね」
「ハァハァッ、私だけ裸になるの??……自分で脱ぐのは恥ずかしい」
「勘違いしちゃダメだよ。汗を流すために風呂に入るんだろう??」
「そうか、そうだったね……脱がせてくれるでしょう??」
胸と股間を守っていた両手をだらりと下げた桜子は静かに目を閉じる。
右手を尻に添えて抱き寄せ、左手でプラジャーのホックを外す。
「下着を脱がすのに手間取られるとイライラするけど、上手過ぎる男は信用できないヤツだった」
「嫌なことを思い出させちゃったね、ゴメン」
「ごめんなさい……奥様や私以外の女性に嫉妬しないと決めていたけど、つい自分のことを、ごめんなさい。私の身体や心にあなたの記憶を刻んで……」
「桜子はオレの女だよ」
「アンッ、ゾワゾワする。もう一度言って」
「可愛い桜子は誰にも渡さない。近寄るヤツはぶっちめてやる」
言い終わると同時にショーツに指を掛けたまま跪くと足元まで滑り落ち、桜子は胸の膨らみに続いて股間の飾り毛まで男の目の前に晒す。
男は右手を桜子の尻に左手を腰に添えて抱き寄せ、股間に顔を埋めて大きく口を開けて甘酸っぱい匂いで胸を満たして顔をブルブルと震わせる。
「ウッ、クゥッ~、イヤッ、洗ってないのに、そんなことを、恥ずかしい……」
「そんなことって、どんなこと??はっきり言ってくれないと分からないし、桜子のココもコレも、み~んなオレのモノだよ」
舌が花蜜を滴らせる泉に潜り込んで壁を擦りながら出入りを繰り返し、鼻頭が敏感な花芽をくすぐる。
抱きかかえていた両手を離しても桜子は逃げるどころか男の頭に手を添え、自ら股間を男の顔に押し付ける。
「ヒィッ~、身体中を電気が走るようにゾクゾクする……もっと、もっと気持ち善くなりたい……」
押し付けるだけでは満足せず、中腰になって股間をウネウネと蠢かし、
「ちょうだい、オチンポが欲しい。ナメナメしたい」
跪いたままの男を抱き起こしてベルトを外し、下着と一緒にズボンを下ろしてソファに座れと誘導する。
ジュボジュボ、ジュルジュルッ……ハァハァッ、咥えていたペニスを右手で握り、口の周りの汚れを拭おうともせずに上目遣いに男を見つめる瞳は欲情で燃える。
部屋に戻った二人は互いの顔を見ることも出来ず、桜子は荷物の整理を終わると、
「暑いから汗を流したくなっちゃった。お風呂の準備をしてくるね」と、言い訳じみた科白を口にしてバスルームに向かう。
男もまた、窓辺に立ってうわの空で景色を見つめ、桜子がバスルームに姿を消すと、フゥッ~と息を吐いて苦笑いする。
「しょうがねぇな、いいおじさんが何やってんだか……」
「何か言った??」
「えっ、桜子のような好い女と二人きりになって焦るオレはだらしないなと独り言を言ったよ」
「ほんとう??私も初心な少女時代に戻ったような気がする」
友人に誘われた店で、桜子がそっと手渡してくれたカードから始まった付き合いを振り返るとオレがリードしたことがあったかと忸怩たる思いになる。
「東京に行くのは土日が好いんだろう??」
「えっ、マスターの店??本当に行けるの??」
「桜子と一緒に来るって約束したからな。嘘吐きになりたくない」
「土日が好いけど、あなたの都合次第で休みを取る。農業って手抜きを出来ないでしょう??」
「それは桜子も同じだろ、大人の事情で中学生の生長点を摘むのはまずいだろう。先生の仕事は茎や根っこの端っこで成長するために細胞分裂を繰り返す手助けだろう」
「そんな風に考えたことはないけど、農業に携わるあなたらしい表現で納得した。成長の手助けをするのは間違いない。先輩の話しだけど、志望校に受かりました先生のお陰ですって報告されると受験のためだけに教えているわけじゃなくても、やっぱり嬉しいって」
「そうだよ、桜子に教わって向日葵のように太陽に向かって成長し、大きな花を咲かせる……オレはその邪魔をしたくない。それに、いい先生とは生徒を自分よりもほんの少しでもいいから立派な人に育てることだろう」
「私は向日葵を育てているの??ふ~ん、小っちゃい頃の夢だったし今更ながらいい仕事に就いたと思う……あなたの農業も夢が叶ったの??」
「そうだなぁ……流れに逆らうことなく流されるまま生きる主義だから昔からの夢と言うわけではないよ。製造業や農業などモノを作る仕事が好きだけど」
「ふ~ん、そうなんだ……汗を流したい。脱がせてくれるでしょう」
抱き寄せてセーターの裾に手を伸ばすと、
「待って、恥ずかしいから何か飲ませて……おねがい」
ミニバーを開けてワインとグラスを2脚取り出すと、1個でいいのにと囁き嫣然と微笑む。
無駄のない所作でワインオープナーを使い、冷えたグラスに注いで喉を潤して二口目を含むと目を閉じて身体を寄せてくる。
ゴクッ、喉を鳴らして流し込まれたワインを飲み込み、閉じた目を開いて、美味しいと呟く桜子の目元が羞恥で微かに赤く染まる。
男は言葉を口にすることなく愛おしく思う気持ちで口元を緩め、再び桜子が目を閉じると唇を合わせ、背中を擦る右手が腰まで下りて親指と人差し指の間にセーターの裾を引っかけてずり上げると、密着させた身体を離して脱がせやすくしてくれる。
脱がせたセーターをソファに投げ、パンツの腰部に差し入れた指でプリンとした尻を滑らせると足元に滑り落ちる。
下着姿で立ち尽くす桜子の全身を見るために二歩下がると、それまでの毅然とした態度が消えて目を伏せ、両手は下着越しに胸と股間を守ろうとする。
「待ち合わせの時、スタイルの好い桜子が白パンツとモコモコオーバーサイズセーター姿でオレに向かって走ってくる姿。近くに居た男たちは羨望の視線をオレに向け、女性たちが嫉妬交じりに桜子を見つめていたのに気付いた??」
「ほんとうなの??気付かなかった。あなただけを見ていたもん」
「そんなことを言われるとドキドキしちゃうよ。今は桜子の本当の姿を見たい……何も隠すことのない姿をね」
「ハァハァッ、私だけ裸になるの??……自分で脱ぐのは恥ずかしい」
「勘違いしちゃダメだよ。汗を流すために風呂に入るんだろう??」
「そうか、そうだったね……脱がせてくれるでしょう??」
胸と股間を守っていた両手をだらりと下げた桜子は静かに目を閉じる。
右手を尻に添えて抱き寄せ、左手でプラジャーのホックを外す。
「下着を脱がすのに手間取られるとイライラするけど、上手過ぎる男は信用できないヤツだった」
「嫌なことを思い出させちゃったね、ゴメン」
「ごめんなさい……奥様や私以外の女性に嫉妬しないと決めていたけど、つい自分のことを、ごめんなさい。私の身体や心にあなたの記憶を刻んで……」
「桜子はオレの女だよ」
「アンッ、ゾワゾワする。もう一度言って」
「可愛い桜子は誰にも渡さない。近寄るヤツはぶっちめてやる」
言い終わると同時にショーツに指を掛けたまま跪くと足元まで滑り落ち、桜子は胸の膨らみに続いて股間の飾り毛まで男の目の前に晒す。
男は右手を桜子の尻に左手を腰に添えて抱き寄せ、股間に顔を埋めて大きく口を開けて甘酸っぱい匂いで胸を満たして顔をブルブルと震わせる。
「ウッ、クゥッ~、イヤッ、洗ってないのに、そんなことを、恥ずかしい……」
「そんなことって、どんなこと??はっきり言ってくれないと分からないし、桜子のココもコレも、み~んなオレのモノだよ」
舌が花蜜を滴らせる泉に潜り込んで壁を擦りながら出入りを繰り返し、鼻頭が敏感な花芽をくすぐる。
抱きかかえていた両手を離しても桜子は逃げるどころか男の頭に手を添え、自ら股間を男の顔に押し付ける。
「ヒィッ~、身体中を電気が走るようにゾクゾクする……もっと、もっと気持ち善くなりたい……」
押し付けるだけでは満足せず、中腰になって股間をウネウネと蠢かし、
「ちょうだい、オチンポが欲しい。ナメナメしたい」
跪いたままの男を抱き起こしてベルトを外し、下着と一緒にズボンを下ろしてソファに座れと誘導する。
ジュボジュボ、ジュルジュルッ……ハァハァッ、咥えていたペニスを右手で握り、口の周りの汚れを拭おうともせずに上目遣いに男を見つめる瞳は欲情で燃える。
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