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彩―隠し事 172

海の見えるホテル -10

真っ暗闇のセックスで身体も気持ちも満足した二人はシャワーブースで全身を泡まみれにして擦り合う。
「どうして??彩が擦っているのにココは大きくならない。こんなのは好きじゃない」
「ゴメン。彩に元気も吸い取られちゃったから意気地がないのは許してほしい、クククッ」
「だらしないなぁ、彩なんかもう一度しようって言われればチンチンをシャブシャブするのに……ウフフッ」

満足した二人に笑顔が絶えることはない。
シャワーを終えた彩を抱きかかえて露天風呂との境の引き戸の前に立つと、ほれぼれする笑みで暗い海を見つめる彩が戸を開ける。
「見て、暗い梅を灯台の灯りが定期的に照らす……暗闇でセックスした後は、ウフフッ、暗い海で人知れず泳ぎたいという衝動に駆られる」
「いつも??……真っ暗闇でセックスした後は暗い海で泳ぎたくなる、彩はそういう人なんだ」
「暗いところで抱かれたことはあるけど真っ暗は初めて。だって、暗闇じゃ彩のムッチリエロイ身体が見えないでしょう??」
「クククッ、オレは彩が見えなくても触れる感触で頭の中にこのエロイ身体を再現できる……もう少し温かくなれば素っ裸で泳ごうか」
「ほんとう??約束だよ、キスにかけてウソは言わないよね」
抱きかかえられたまま両手を首に巻いて上半身を起こした彩はチュッと音を立てて唇を合わせる。

わずかな風が露天風呂に細波を作り、見つめる二人は自分たちの気持ちを確かめる。
「本当の姿はどうでもいい、オレは彩が好きだ」
「彩も彩でいる時は健志が一番好き。浮気をしている夫でも嫌いになれない私を理解してくれているんだよね、ありがとう」
「妬けるけどね、しょうがない……彩とご主人がこれまで過ごした時間は誰にも触れることができない」
露天風呂に近付いた健志は抱きかかえた彩を見つめてニヤッと笑みを浮かべる。
「いやっ、やめて、落としたら嫌いになるよ」
ザッブ~ン……言葉の甲斐もなく彩は露天風呂に落とされてしまう。
「ゴメン、落としちゃった。嫌われちゃうね??」
「落とされると嫌いになるって言ったのに……許してほしければキスして」

目を閉じてわざとらしく唇を尖らせる彩を抱き寄せてベッタリと顔に張り付く髪を整えると目を開け、月明りの中で眩しそうに目を細める。
健志の手が頬に伸びると再び目を閉じる。
頬を両手で挟み唇を合わせると背中に回された彩の手に力がこもり、覆いかぶさるように体重を預けて舌を捻じ込もうとする。
彩の欲情を受け入れて侵入を許した舌を吸ったり重ねて擦り合ったり、絡み合わせたりと欲望は絶えることなく続く。
ハァハァッ……息の続く限り戯れた唇は離れ、朱に染まる瞳の中に言葉で尽くせぬ気持ちを読み取り再び唇を合わせて唾液を啜るような激しいキスをする。

露天風呂でゆったり浸かる健志の広い胸に背中を預け、包み込むように抱いてくれる腕に手を添えた彩が空を見上げると優しい光で包まれたロッキングチェアーのような月が浮かんでいる。
灯台の灯りは頑固な意思を持って為すべきことを続け、リズムを壊すことなく回転して暗い海を照らしている。
月も灯台も派手に存在を喧伝することなく闇を照らして希望を届けてくれているように思える。
「真っ暗の中のセックスもいいけど、遠くの灯台や月明りが照らす彩を見る方がいいな。真昼の明るさははっきり見えるから注意力が散漫になるかもしれない、薄明かりの中で彩に接すると目を凝らすし感覚を大切にすることができる」
「見た目の彩に騙される??」
「騙されるさ……昼間の仕事ができる清楚な人妻が夜になるとこんなエロイ女性に変身するんだよ、太陽の下でばかり見ていると昼夜のギャップに騙されちゃうよ」
「クククッ、それって褒めている、それともバカにしているの??」
身体を入れ替えて健志の腿をまたいだ彩は満面の笑みで顔を覗き込み、正直に答えなさいと瞳が訴える。

「昼は淑女で夜は娼婦って言葉があるけど、人は仕事、あるいはセックスのみにて生きるにあらず。昼間は女性として仕事などに精一杯力を尽くし、夜は女として愛を語る。まぁ、男も同じだけど今を大切にする人っていいなと思う」
「ウフフッ、彩もそう思う。今は仕事の時間じゃないしセックスにも満足して過ぎゆく時間を好きな男の胸で過ごす至福の時間」
氷を浮かべてシードルで満たしたグラスを手にした健志はゴクッと喉を鳴らして飲み、再び口に含んで口移しで彩に注ぎ込む。
「美味しい」
何をするとも言わずに背後に倒れて健志を反対側から見る位置で頭を露天風呂の縁に置き、両脚は今まで身体を支えてくれた上半身を挟んで縁に載せる。
切子グラスを彩に手渡した健志は両手指で下腹部を濡らす湯を払いのけ、胸の膨らみに向かって撫で上がっていく。
「飲みたい??」
「あぁ、切子グラスは今回の記念に用意したものだけど彩の肌から啜る方が美味いと思うよ。飲ませてくれるね……」
「イヤンッ、そんなに期待されるとグラスを持つ手が震えちゃう……ハァハァッ、飲んでね」
頭を上げて覗き込むようにして胸の谷間にシードルを垂らしていく。

ズズズッ、チュルチュルッ……「いやらしい音。美味しい??」
「不味いわけがない。美味いよ」
「ずるいな、彩は啜りたくても啜れない……ねぇ、スイーツを頼んだでしょう??クリームがついている??」
「クククッ、あぁ、たっぷり付いているよ」
「ウフフッ、バナナにクリームをたっぷり塗ってパクッとしちゃおう」

わずかに残るシードルを胸の膨らみの先端に垂らし、
「これはチェリーのシードル漬けなのか、シードルがチェリーブランデーに変身したのかどっちだろう??」と言って甘噛みし、割れ目に垂らして膣口を啜り、
「これはアップルブランデーだ」と囁いて彩の腰を掴み、舌を突き入れて出し入れする。
「ヒィッ~、気持ちいい。シードルが滲みて火照っちゃう」

抱き寄せた彩と唇を合わせて濃厚なキスをする。
「もう一度するの??」
「もう寝なきゃ、日の出を見ないまま帰るわけにもいかないだろう」
「そうだね……でも、クリームを塗ったバナナを食べるよ。クククッ」
好色にして可愛い笑い声が秘めやかに響く。

彩―隠し事 171

海の見えるホテル -9

部屋の灯りをすべて落とし、月明りや灯台の灯りはカーテンが遮り真っ暗なリビングスペースの床で彩と健志はつながり、伝えきれない思いを持て余す二人は互いの身体をまさぐり、頬を擦って唇を合わせる。
顔が見えないことをいいことに欲望をぶつけ合うキスはヌチャヌチャ、ベチャベチャと卑猥な音を立て、その音が獣欲を激しくする。
繋がる股間を擦り合わせて下半身をウネウネと蠢かし、頬や背中、腰を擦る手は動きを止むことがない。
ハァハァッ、アウッ、ウッ……ベチャベチャ、ジュルジュルッ……クゥッ~ウッ、大好き……可愛いよ、ハァハァッ……言葉を忘れたように貪るキスでわずかながら思いを伝えると落ち着きを取り戻し、舌は口を這い出て二人の間の宙で戯れる。
アンッ、ウッウッ……フッフゥッ~……ようやく冷静さを取り戻した健志は興奮のあまり体重を預けていることを思い出し、正常位から横臥位に体位を変化させる。

「フフフッ、彩がつぶれちゃうと思った??好きな男の体重を感じるのって好きかも……肘や膝で体重をかけないようにしてくれると優しくされていると思うけど、彩の身体で我を忘れるほど昂奮してくれるのも嫌じゃない」
「オレのことは何でもお見通しか……そうだよ、彩のことを大切にしなきゃと思いながら我を忘れて潰しそうになっちゃった、ゴメン」

吐く息を感じるほど近くにいるのに表情を見ることも出来ない闇の中で、鳥が餌を啄むようにつつきあい気持ちを昂らせる。
しっとり潤いに満ちた彩の唇を舌先で刷いたり甘噛みしたりと闇の中で燃え上がる気持ちと共に股間を突き上げる。
「ウッ、イヤンッ、フフフッ、気持ちいい。もっと押し付けて……」
上半身を反らせて股間を押し付けると、
「だめっ、離れちゃイヤッ。強く抱きしめて離さないで……」

身動き出来ないほど抱きしめられて感じる自由もある。
身体の自由を奪われるほど強く抱きしめられると心を抱かれているような気がして安心感と共に解放感を味わうことが出来る。
愛し、愛されて相手のすべてを理解すれば離れていても不安に感じることはないのだろうが彩と健志はそこまで至っていない。
今はまだ離れている時にも気持ちが通じる何かがあれば安心感と信じる気持ちを得ることが出来る関係だ。
今は外されているけれどプラチナチェーン製下着は離れている時にも健志に抱かれていると思えて穏やかな気持ちになる。
今は触れ合える距離にいる。

反らせた上半身を戻して小柄な彩を包み込むように抱きしめる。
「アァ~ン、どうして??何もしなくても身体が芯から熱くなりドキドキする。イヤ~ン、クゥッ~」
溜息に似た喘ぎ声さえも健志を蕩かし、成熟した女性らしく適度な柔らかみを持つ肌に満足し、温かく包み込んでくれるバギナに酔い言葉を漏らすことがない。

胸に顔を押し付けて体温と鼓動を感じる幸福感で彩は目を閉じる。
いやっ、どうして??……健志に抱かれて満足しているのに閉じた瞼の裏に浮かぶのはカヲルの部屋で希美や美樹が他人棒で身悶える姿や、栞に聞かされた課長を交えて五人の男たちを相手にしたセックス……それを振り払おうとして背中に回した両手に力を込めて唇を噛むと健志の部屋でカヲルに見せつけながら結ばれたことを思い出す。
どうして??……健志以外の男性とセックスしたいと思ったことはないし、今でも夫のことは愛している……
ほんとうは……見ず知らずの男たちに無理やり犯されたり、性的辱めを受ける姿を他人に見られたりすることを妄想したことがある。
普段は人見知りをする質で目立つことは好まないけれど、何かの拍子でスイッチが入ると自分でも驚くような思い切ったことをする事がある。
それに、幼少期から礼儀正しい好い子だと言われて育ったけれど本当は親にも知られず、自分でも気付かないうちに性的好奇心が心の奥に棲みついていた。
恥ずかしい姿を見られたい、自分でも色っぽいと思うハダカンボ姿を誰かに見られたい、昔、隣家の男子に着替える場面を覗き見されてゾクゾクするような刺激を受けた経験がある。
そんな思いを形にしたのがブログでヌードや秘めた思いを書くことだった。

「イヤンッ、うそ……」
「どうした??オレ以外の男が脳裏をよぎっただろう??」
「えっ、うん……彩は自分が思っている以上にエッチな女みたい……」
「そうか……多数の男女に見られながら弄ばれたり、たくさんの手や舌が肌をまさぐりオマンコや尻の穴、口までも蹂躙されたりするのを妄想したか??」
「うん、それに近い事が急に浮かんでビックリしちゃった。彩はそんなことを望んでいないのに……」
「彩の予知能力のせいかもしれないね。近い将来が見えたのかもしれない」
「うそ、彩は健志に抱かれるだけで満足しているのに……ネット情報やエロ小説、親友やカヲルさんを通じて信じられないような世界がある事を知っているけど彩はそんな世界の住人になる気はない。ねぇ、健志はそんな世界に彩を住ませたいと思うの??」
「思わないよ、彩とはこんなに刺激的なセックスをしている。オレは十分満足しているよ……彩との時間を大切にしたい」
「うん、彩も満足している……上になってもいい??」

横臥位から騎乗位に変化した彩をライトで照らす。
「いやっ、眩しい」
下からの灯りは大理石のように妖しい滑りのある肌の魅力を増幅し、懐中電灯を投げ捨てた健志の両手は腰に伸びる。
「ムッチリが過ぎる??」
「マリンスポーツや水泳を好む証を残す肩から胸の膨らみ、ウェストの括れから張り出した腰、ムッチリとした量感でオレを誘う尻から太腿のライン。肌は滑りを帯びて染み一つなくオレには好ましい。今朝、この部屋でヨガを終えた後スッポンポンで姿勢を正して座っていた時、エロくないと言ったけど本当だよ、きれいだった」
「ウフフッ、ほんとうにきれいだった??清潔な色気があると言ってくれたけど本当??」
「見てごらん」
懐中電灯を拾い上げて手を伸ばし、横から照らすと壁に影絵のように騎乗位でつながる二人が映る。
「ぼやけているけど、クククッ、彩が健志を組み敷いているのがよく分かる」
「それを確かめるのが目的じゃないだろう。彩の曲線美を鑑賞するんだよ」
「ウフフッ、そんな事は確かめなくても知っているよ。お風呂上がりに姿見にハダカンボを映して観察しているもん」
「そうか、これは必要ないな」
再び灯りを消すと真っ暗闇に戻る。

また一つ憂いをなくした二人は暗闇でのセックスに没頭し、健志は彩の腰に手を添え、彩は股間を押し付けて亀頭が子宮口を刺激する感触を味わいながら腰を前後左右に蠢かす。
ウッウッ、アウッ、アァッ~ン,いいの、気持ちいい。オレもいい……息を乱し吐息と共に悦びの声を漏らすうちに自然と動きが同調して快感は一層高まり、ついに武の胸に彩が突っ伏すと鼓動さえもが共鳴しているのを感じる。
乱れ髪が健志の胸や顔をくすぐると得も言われぬ心地よさに包まれ、互いの性器だけではなく触れるものすべてが快感を呼ぶもとになる。
「クゥッ~、気持ちいい……お尻も欲しいって言ってる。アナルも、ねぇ、お尻でも感じたい」
彩は自らの股間に指を伸ばして花蜜にまみれさせ、アナルに塗り込める。
「アンッ、くすぐったい……あれっ、アナルが健志を欲しいってヒクヒクしている」

「入った、先端が入ったよ……クゥッ~、きつい、ウッ、彩はお尻も温かい。ウッ、入った。突き上げるよ」
「うん、クゥッ~、アワワッ、入ってきた……最初はゆっくり優しくしてね……」
健志は彩の腰を掴んでゆっくり突き上げ、彩は唇を噛んでアナルを押し広げて出入りするペニスの刺激に酔いしれる。
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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