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便利な男と便利な女

便利な男と便利な女-1

「お代りを作る??」
「最後の一杯は少しだけ濃くしてもらおうかな」
「セットに延長一回で水割り三杯。三十分に一杯のペースは決して変えないけど、私やヘルプの子がドリンクをねだっても断らない」
「断るのが面倒だから」
「ウフフッ・・・同伴も、おねだりすると断るのが面倒だから付き合ってくれているの??・・・そうなの??」
「めんどくせぇ事を言うんだな、今日は。お代りを早くくれよ。飲んだら帰るから」
「飲み終えたら帰るの??じゃぁ、ゆっくり作る。私は急ぐ必要がないから」
「クククッ・・・可愛いな。今日はオレと別れたくないか??」
「うん、今日は一緒に居たい。アフターを誘ってくれると嬉しいな・・・お礼にチンチンをシャボシャボして最後は飲んであげる。どう??」
「魅力的な誘いだけど、やっぱり帰るよ。ムラムラしてんのか??」
「そうだよ。今日の私はオスを食べたいの、カマキリや蜘蛛みたいに。あなたを食べたい」
「オレの代わりは??代替案はある??」
「今んとこ思いつかないし、多分ないと思う。あなたが欲しいの・・・だめ??」
「どうする??明日か、それとも日曜まで待ってフルコースにするか??」
「う~ん、どっちも魅力的だけど・・・急いで食べるか、美味しいモノを食べるか・・・ウ~ン、美味しくなるのを待つことにする。約束だよ」
「日曜日には熟してるだろうな、トロットロに蕩けるほど」
「熟すって言うより腐る寸前かもよ、肉に果物、女は腐る寸前が美味しいって言うよね」
「そうか??肉は分からないけど果物は完熟のチョイ手前が好きだな」
「そうなの??じゃぁ、女は??・・・青い方が好き??それとも完熟??」
「自信家じゃないから、青いのは食べ方が分からないし、完熟を味わうほど舌が肥えてないよ」
「クククッ・・・そういう事にしといてあげる。日曜日、約束だよ。指きりしようよ・・・指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ます、指切った」

「いらっしゃい、柏木さん。ユカちゃんと楽しそうですね、座っても良いですか??」
「好いよね??お客様は帰ったの??」
「うん、送ってきたところ。頭のいいお客様だから疲れちゃった」
「そうだよね、難しい事を知ってるよね。ヘルプでついた時、会話が途切れちゃって困ったもん・・・朱里さんも何か飲んで良いでしょう??」
「ごめん、気が付かなくて・・・もちろん、良いよ。どうぞ・・・」
「ありがとうございます。いただきます・・・クククッ、言っちゃおうかな、柏木さんだから。ユカちゃんはね、想像以上に頭が良いんですよ。難関大出身だしね、知ってました??」
「そうなんだ、ふ~ん」
「あれっ、今のは知っているのを隠す反応だった・・・もしかして、そうなの??」
「変な誤解しないでください。私と柏木さんは、ちゃんと付き合ってはいません、ほんとうです」
「・・・と言う事は、ちゃんとじゃなく付き合っているんだ。ふ~ン・・・お互いに便利な男と女なの??ねぇ、そうなの??誰にも言わないから」
「肯定はしないけど、あえて否定もしません。先輩、絶対に内緒ですよ」

「朱里さん、お願いいたします」
「はい・・・柏木さん、ごゆっくり・・・ユカちゃん、今聞いた事は、席を離れると同時に忘れるから安心してね」

「便利な男と女か、上手い事を言うな、朱里さんは」
「うぅうん違うの、以前二人で飲みに行ったとき、酒の勢いもあって話した事なの」
「どんな風に??聞きたいな」
「私も朱里さんも、今はステディな関係の男性は居ないんだけど、ムラムラした時に解消してくれる便利なチンチンが欲しいねって話したの・・・クククッ、オモチャじゃなく生身の温かいのが良いもんねって」
「オレはユカちゃんにとって便利な男か・・・確かにそうだ、間違いない」
「そうだよ、同伴もお願いするし、買い物にも付き合ってもらった事がある。ムラムラした時に後腐れなく、身体の火照りを冷ましてもらえるし・・・ウルトラマンフェアに嫌な顔をしないで付き合ってくれるしね。私にとって、これ以上は無い便利な男」
「オレにとってもユカちゃんは便利な女。いつだったか、昭和記念公園のプール開きに付き合ってくれる人を探してた時に一緒に行ってくれたもんな。もっとも、昭和公園は子供の行くところで私のような好い女が行くところじゃない、サマーランドならって事だったけど。オレには昭和公園もサマーランドも同じようなもんだけど」
「その二つは大違いだよ・・・二年前のあの日は私にとって便利な男じゃなかったよ。それとなく誘ったのに、疲れたってホテルに連れてってくれなかった・・・その後も何度か同伴してもらったけど、誘ってくれなかったし・・・魅力がないのかと思って自信喪失になっちゃったよ」
「一年前のウルトラマンフェアの帰り、ついに食っちゃった」
「食べちゃった??食べられちゃったんでしょう??あの時は強引過ぎて嫌われるかなって思ったけど、その時はその時って積りだった・・・それに、ウフフッ、もっと下手かと思ってた。何度誘っても抱いてくれないから、奥さん一筋のつまんない男で、見掛け倒しかなって思ってたんだよ」
「案外上手だった??」
「最初に思った通りで満足させてもらった。後を引く気持ち良さ・・・日曜日が待ち遠しい・・・アンッ、思い出したら濡れちゃう」
「バカ、仕事中だろ、変な声出すなよ。オレがワルサしてると思われて出禁になっちゃうぞ」
「クククッ、出禁になる前に、もっと詳しい連絡方法を教えといてね」
「日曜日、ダブルルームを予約しとくよ。オレはいつも通りに帰るけど良いだろ??」
「うん、いいよ・・・ひとつワガママを聞いてもらえる??」
「内容によるよ。聞いてみないと分からない」
「いつものホテルでしょう??朝食を待ってるから一緒に・・・ムリ・・かな??」
「う~ん、月曜か・・・多分大丈夫だと思うよ。一旦帰るけど朝食前に起こしに行くよ。行けなくなったら連絡する。それでいいかな??」
「うん、ありがとう・・・再延長する??」
「いや、帰る・・・予約が決まったらメールするよ」
「うん、連絡を待ってる。見送りするね・・・」
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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