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彩―隠し事 424

変転-2

妖艶な香りで部屋が満たされる頃には冷酒が程よく二人の気持ちを高揚させ、キャンドルが照らす薄明りの中で言葉を交わすことなく唇を合わせる。
舌先が互いの存在を確かめるようにつつき合い、重ねたり擦ったりするたびに欲情が高揚し、見つめ合う瞳は赤く燃え濃厚なキスに変化して唾液さえも啜り合う。
「ハァハァッ…ねぇ、エッチな彩は嫌い??」
「なにがあっても彩を嫌いになるはずがないだろう。時々だけど、彩に会わせてくれた神様を呪いたくなるよ」
「クククッ、神さまに恨み言を言いたくなるほど彩のことを気にしているの??……お酒を口移しで飲ませてほしい」
二人を知る人がいない土地に彩を拉致しちゃえばいいのにという言葉を流し込まれた冷酒と共に飲み込んで口にすることはなく、浮気しても嫌いになれない夫と彩を大好きだと言ってくれる健志、比較することもなく二人の男を愛する自分を幸せな女だと思う。

ムスクベースの甘くて重厚、セクシーな香りが二人を包み、キャンドルに照らされた優美で柔らかな彩の横顔は健志の琴線に触れて欲情を昂ぶらせる。
「昼間の彩は清楚で優美、魅力的な女性。夜、オレと二人きりの時はムッチリの下半身が抱き心地の良さを想像させ、クルクルと好奇心を漂わせて動く瞳と優美で柔らかな身体の動きは蠱惑的。オレの大切なモノを彩と交換する価値がある」
「知っているよ……彩のために妖子さんとの付き合いを止めたんでしょう??」
「もう古い話だよ、忘れた」
「ねぇ、お口は彩のために用意してくれた夕食で満たされた。キャンドルの灯りじゃ薄暗くて見えないモノもある。鼻は妖艶な香りでエッチな気分、健志の言葉は彩の脳を愛撫してくれるって言ったことがあるでしょう??耳が置いてきぼりだよ……」
「可愛いなぁ……」

抱きかかえた彩をソファに寝かせた健志は視線を外すことなく見つめたまま、顔に掛かる乱れ髪に手櫛を入れて整える。
「上から見つめられると恥ずかしい」
「彩を独り占めにして至福の時間だよ。可愛いよ、オレだけの彩……好きな人でも近付きすぎると嫌なことが見えることがあるけど彩はそんなことがない。遠くから見ても、近くで見ても、会えない時でも、いつでも彩に対する思いが薄れることがない」
「うん、信じる。帰って来る彩のために、美味しい食事を作ってくれた。大切に思われていると信じられる……心のこもった夕食のお礼にデザートは彩の身体。存分に召し上がれ……」

手櫛を入れて整えた髪を撫でて瞳を覗き込むと彩は目を閉じる。
そんな彩の頬に手を添えて両手の親指で鼻梁をなぞり、唇を擦ると羞恥を滲ませて目を開ける。
「イヤンッ…焦らしちゃ、イヤ」
「クククッ、可愛いなぁ。オレの彩……」
オレの彩と言う言葉を聞くと口元を緩め、両手を健志の首に回して引き寄せて再び瞳を閉じる。
伸ばした舌先で唇をつつくと彩の舌がおずおずと這い出て、つつき合い擦りあって宙で踊る。
ヌチャヌチャ、ピチャピチャッ……ハァハァッ……互いの肌をまさぐり、覗き込む瞳の奥に妖しく燃える思いを見つけるとキスは濃厚になり肌を這う手の動きも激しくなる。
彩が身に着けてボタンを外したままの青いシャツに伸びた手が大きくはだけようとすると、健志の肌をまさぐるのを止めて肌を晒されるのを待って再び目を閉じる。
健志は両手の中指をシャツに添えて大きく開き、白い肌を剥き出しにする。
キャンドルが照らす薄明りの中で晒す白い肌は染み一つなく大理石のように妖しい滑りを持ち、健志を誘ってやむことがない。

右手の中指と薬指が左肩から腰に向かって撫で下り、左手指も少し遅れて撫で下りる。
ウッウッ、クゥッ~、いぃ~、きもちいぃ……わずかな時間差で左右の同じ場所を擦られて違和感を伴う快感を与えられる彩は静かに身悶える。
狭いソファに横たえられた彩は羞恥心を捨て去り、背もたれに右脚を掛けて左脚を床に下ろし、無毛の股間を開いてあからさまに晒し縦に走る割れ目から健志を誘う蜜を巻き散らす。
「昼間、彩と仕事をする同僚がこんな格好を見るとどう思うかな??エロイ下着を着けて、行き詰まるとそれに触れて救いを求める……エロイ彩を大好きだよ」
「イヤンッ、揶揄わないでよ。下着にお世話になったなどと言わなきゃよかった。ウフフッ……こんな時に口にすることじゃないけど、ゴールド製のエロ下着も万能じゃないの」
「どういうこと??」わずかに居住まいを正した健志は問いかける。
健志に合わせて彩もシャツのボタンを留めて座り直し、
「ごめんなさい、こんな時に……仕事で気になっていることで上手い方法が思いつかないことがあるの…聞いてくれる??」
「オレが一番の功労者らしいから聞くよ。差し支えのない範囲で聞かせてほしい」

「新規事業の立ち上げなんだけど、彩が勤めているのはメーカーで素材を提供する川上に位置している。川下と言うか最終商品を求めるお客様の意識や意向も理解してそれを生産現場にフィードバックするのが目的なの。川下商品の開発を任されたの」
「うん、ここまでは凡そ理解できた」
「今まで、そういうお客様との接点が薄いから、どうしたらいいのかなって??」
「……一人紹介するから会ってみなよ。雑誌やテレビにジャンルを問わず商品紹介するコーナーを持っている人がいる。以前、思いつく会社や人がいたら紹介してと言われたことがある」
「ほんとうなの??ぜひ、紹介してほしい……ねぇ、女性なの??」
「そうだよ…電話してみるよ」

親しげに話しをする健志の表情はいつになく毅然として頼もしく思える……用件を済ませて場所と時刻を確認したあと世間話をしながら時々、彩に視線を移して話しにくそうにする態度に嫉妬して表情をわざとらしく曇らせると早々に会話を終える。
「彩のために連絡してくれた人のことを詮索するのは良くないって分かっているけど、親しく付き合っている人なの??」
「彩の言葉を借りると、今は親しく付き合っていない。嘘じゃない……それはそうと、勝手に決めちゃったけど明日の昼食時の面談で良かったかなぁ??」
「今日のご褒美のようなモノで明日は出社しなくてもいいから家で考えをまとめなさいって指示されているの……考えをまとめるよりも大きな成果を得られるかもしれない。やっぱり健志は頼りになる、クククッ……アンッ、昂奮する。見て……」

再びシャツのボタンを外して胸の膨らみを突き出す彩は閉じた両脚の内腿に手を添えてゆっくり開き、しとどに濡れる股間を晒す。
「なんだよ、行儀よく座り直した彩を見て清楚で好い女だなと思ったけど、やっぱりエロイ女だなぁ……」
「公私をきちんと分けているの。仕事をしている時は清潔で淑やかな女。彩に変身するとエッチでセックス好きな女……嫌いになる??」

内腿に添えた手は鼠径部を撫で上がり割れ目の縁に沿ってなぞり、左手は腹部から胸に向かい右胸の膨らみを揉みしだく。
右手は股間の泥濘で戯れ、眉間に皺を刻み興奮で乾いた唇に舌先を這わせる。
「ウッ、ウッウッ、アァ~ン、気持ちいい……エッチな彩は嫌い??」
股間で半ば姿を隠していた右指を引き抜いて目の前に掲げ、薄明りの中でキャンドルの灯りを反射してキラリと光る指を見つめて舌を伸ばす。
「ウフッ、美味しい。健志のオチンポをナメナメしているの……」
上目遣いで健志から視線を外すことなく指をオシャブリする彩の妖艶さに我慢の限界を迎えた健志は覆いかぶさり、唇を合わせて濃厚なキスをする。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

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