M 囚われて
囚われて-63
チラチラ覗き見る男たちの様子にも慣れて気持ちが落ち着くと店内の様子が気になる。
あちこちに防犯カメラとミラーで監視の目が光り、店員は姿を見せる事なく影の様に佇んでいる。客の男たちはローターやバイブ、なかには拘束具を持って吟味する振りをしながらいやらしい視線を二人に送ってくる。
若くて魅力的な女性の二人連れは、男性客の興味をそそる。二人の関係を詮索しようと頭から足もとまでねめ回し、切っ掛けがあれば近付いて言葉を掛けようとしているようにも見える。
ミニ丈のラップスカートからはみ出た腿を見つめる視線が身体の芯を熱くする。
見えるはずがないと言われても、必要以上にブラウスの胸元を開けているため、冷たい空気が戯れていく乳房が気になる。
二日前の金曜日夕方、男に出会う前はこのような店に入ることなど考えた事もなかったし、入ったとしても身体が竦み、心が震えて立っている事も出来なかったと思う。
今は心が震えている。それは恐怖を帯びた羞恥ではなく、経験したことのない好奇な気持ちが羞恥心を刺激して期待で震えている。
そんな詩織を見る忍の口元がニンマリと緩む。
「気になる商品があった??・・・あの人をいつまでも待たせのは悪いから買ったら出ようよ」
男たちの淫らな視線に犯されて熱くなった股間がジュンと濡れるのを感じる詩織は未練がましい視線を送り、
「こういう店に入ったのは初めてだから選ぶのに時間が必要。色々、見た事のない物もあるんだもん・・・」
「そう、好いよ。羞恥心に苛まれて身の置き所がなくなっていると想像してる、あの人はがっかりするだろうけどね。詩織は恥ずかしがって、もじもじしてると思ってるだろうから・・・」
上目遣いや横目でチラチラ見る男たちの視線が熱い。
タイトなラップスカートはハイウェストで着けているため腰の位置が高く一層スタイルが良く見えるはず。卑猥な男たちの目を楽しませ、あらぬ妄想を抱かせるに十分な魅力があるのだろう。
目の前の淫具が気になるものの、無言の内に詩織を犯すいやらしい視線が
身体を火照らせる。
もっと見ても良いよ、近くで見なさい・・・でも、触っちゃダメよ。貴方たちに触らせるような安っぽい女じゃないの。アンッ、アァッ~・・・・・
身体を熱くさせる真昼の妄想が不覚にも甘い吐息を漏らしてしまう。
「どうしたの、詩織。大丈夫??」
忍の声で我に返る。股間の不快感は滲み出た愛液に違いない。
「すごい、オモチャ屋ってこんな風なんだ。ネットでしか買った事がないから目の前にズラァ~って並ぶと迫力あるね・・・」
二十代前半、あるいは不慣れさが漂う化粧から十代とも見える女性と三十代の崩れた雰囲気の男の二人連れが入ってきた。
「うわぁ、あれもこれもみんな欲しいな・・・見て、この太さ。涎が出そうだよ、最近は細いのしか見た事も触った事もないし・・・ねぇ。これすごいよ、ルームアクセサリーとしてもしゃれてんじゃん」
「手の形をしてるのか・・・これを入れて欲しいの??オレの手と同じくらいの大きさだから、わざわざ買う事もないよ」
「挿入して欲しいわけじゃないよ、飾っときたいの・・・あっ、これも良い、これを買おうよ」
詩織が手にしているものと同じ双頭ディルドを指さす女が物欲しげに大きな声を出す。
詩織と忍を遠巻きに見ていた男たちは、新しい客の騒々しさに辟易して店を出る者や興味深げにチラチラ新たな二人の様子を見る者、新たな客が変化させた店内の雰囲気に馴染んで詩織たちに視線を送りながら距離を詰める者と動きが出てきた。
遠くから卑猥な視線を送られるのは羞恥を煽られて全身の血が湧きたつほどの興奮を覚えるものの、下心を見せながら近付かれるのは堪え難い恐怖を感じる。
「待たせちゃ悪いから出ようよ・・・」
詩織の選んだ双頭ディルドといつの間に選んだのか忍が手に持つ何枚かのランジェリーや淫具の代金を支払い通りで待つ男のもとに戻る。
ハァハァッ・・・息を切らせながらも決して嫌がる風もなく戻った詩織の様子に怪訝な表情の男は、詩織から忍に視線を移して首を傾げる。
「残念ね、詩織は恥ずかしがって醜態をさらすだろうと期待した貴方の意に反して楽しんだようよ」
「そうか、残念だけど、それでも良いよ。何か買ってきたようだね」
「見たい??・・・詩織、見せてあげなさい。あなたのお気に入りを・・・」
「いやっ、こんな所で・・・それに、気に入ったわけじゃない。忍が急がせるから近くにあったこの商品を手に取っただけ」
人通りの多いここで見せてもらえないなら場所を変えようと言った男は、詩織と忍の返事を待つ事もなく歩き始める。
チラチラ覗き見る男たちの様子にも慣れて気持ちが落ち着くと店内の様子が気になる。
あちこちに防犯カメラとミラーで監視の目が光り、店員は姿を見せる事なく影の様に佇んでいる。客の男たちはローターやバイブ、なかには拘束具を持って吟味する振りをしながらいやらしい視線を二人に送ってくる。
若くて魅力的な女性の二人連れは、男性客の興味をそそる。二人の関係を詮索しようと頭から足もとまでねめ回し、切っ掛けがあれば近付いて言葉を掛けようとしているようにも見える。
ミニ丈のラップスカートからはみ出た腿を見つめる視線が身体の芯を熱くする。
見えるはずがないと言われても、必要以上にブラウスの胸元を開けているため、冷たい空気が戯れていく乳房が気になる。
二日前の金曜日夕方、男に出会う前はこのような店に入ることなど考えた事もなかったし、入ったとしても身体が竦み、心が震えて立っている事も出来なかったと思う。
今は心が震えている。それは恐怖を帯びた羞恥ではなく、経験したことのない好奇な気持ちが羞恥心を刺激して期待で震えている。
そんな詩織を見る忍の口元がニンマリと緩む。
「気になる商品があった??・・・あの人をいつまでも待たせのは悪いから買ったら出ようよ」
男たちの淫らな視線に犯されて熱くなった股間がジュンと濡れるのを感じる詩織は未練がましい視線を送り、
「こういう店に入ったのは初めてだから選ぶのに時間が必要。色々、見た事のない物もあるんだもん・・・」
「そう、好いよ。羞恥心に苛まれて身の置き所がなくなっていると想像してる、あの人はがっかりするだろうけどね。詩織は恥ずかしがって、もじもじしてると思ってるだろうから・・・」
上目遣いや横目でチラチラ見る男たちの視線が熱い。
タイトなラップスカートはハイウェストで着けているため腰の位置が高く一層スタイルが良く見えるはず。卑猥な男たちの目を楽しませ、あらぬ妄想を抱かせるに十分な魅力があるのだろう。
目の前の淫具が気になるものの、無言の内に詩織を犯すいやらしい視線が
身体を火照らせる。
もっと見ても良いよ、近くで見なさい・・・でも、触っちゃダメよ。貴方たちに触らせるような安っぽい女じゃないの。アンッ、アァッ~・・・・・
身体を熱くさせる真昼の妄想が不覚にも甘い吐息を漏らしてしまう。
「どうしたの、詩織。大丈夫??」
忍の声で我に返る。股間の不快感は滲み出た愛液に違いない。
「すごい、オモチャ屋ってこんな風なんだ。ネットでしか買った事がないから目の前にズラァ~って並ぶと迫力あるね・・・」
二十代前半、あるいは不慣れさが漂う化粧から十代とも見える女性と三十代の崩れた雰囲気の男の二人連れが入ってきた。
「うわぁ、あれもこれもみんな欲しいな・・・見て、この太さ。涎が出そうだよ、最近は細いのしか見た事も触った事もないし・・・ねぇ。これすごいよ、ルームアクセサリーとしてもしゃれてんじゃん」
「手の形をしてるのか・・・これを入れて欲しいの??オレの手と同じくらいの大きさだから、わざわざ買う事もないよ」
「挿入して欲しいわけじゃないよ、飾っときたいの・・・あっ、これも良い、これを買おうよ」
詩織が手にしているものと同じ双頭ディルドを指さす女が物欲しげに大きな声を出す。
詩織と忍を遠巻きに見ていた男たちは、新しい客の騒々しさに辟易して店を出る者や興味深げにチラチラ新たな二人の様子を見る者、新たな客が変化させた店内の雰囲気に馴染んで詩織たちに視線を送りながら距離を詰める者と動きが出てきた。
遠くから卑猥な視線を送られるのは羞恥を煽られて全身の血が湧きたつほどの興奮を覚えるものの、下心を見せながら近付かれるのは堪え難い恐怖を感じる。
「待たせちゃ悪いから出ようよ・・・」
詩織の選んだ双頭ディルドといつの間に選んだのか忍が手に持つ何枚かのランジェリーや淫具の代金を支払い通りで待つ男のもとに戻る。
ハァハァッ・・・息を切らせながらも決して嫌がる風もなく戻った詩織の様子に怪訝な表情の男は、詩織から忍に視線を移して首を傾げる。
「残念ね、詩織は恥ずかしがって醜態をさらすだろうと期待した貴方の意に反して楽しんだようよ」
「そうか、残念だけど、それでも良いよ。何か買ってきたようだね」
「見たい??・・・詩織、見せてあげなさい。あなたのお気に入りを・・・」
「いやっ、こんな所で・・・それに、気に入ったわけじゃない。忍が急がせるから近くにあったこの商品を手に取っただけ」
人通りの多いここで見せてもらえないなら場所を変えようと言った男は、詩織と忍の返事を待つ事もなく歩き始める。