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偽者 ~PRETENDER~ -65

佐緒里と内藤 -37

風呂上がりの裸体を姿見に映しては我ながら素晴らしい身体、自画自賛しても許されるだろうと自信を持っているだけにどう見せれば色っぽいかも自分なりに試している。
髪をかき上げ、ほんの少し顎を突き出した格好は内藤の目に生意気で高飛車な女と映っていることだろう。
へつらうことなく自信をもって生きている男性は、女性に対しても媚びるような態度を好まないだろうと思っている。勿論、親しい男女が二人きりでいるときは、この限りではないということも承知している。

「佐緒里は好い女だなぁ……組み伏せてオレの腕の中で喘ぐ時は可愛いけど、オレを跨いで髪をかきあげて、どう敵討ちをしようかと構えるのも魅力的だよ」
「フフフッ、あなたは思った通りの男、なにをしてもがっかりする事がない。こんな事をするとどうかしら??」
豆粒ほどの乳首を指の腹で擦り、摘まんで引っ張ると同時にペニスを飲み込んだまま腰を揺すると内藤の表情が一瞬歪み、次には気持ち良さそうに頬を緩めて乾いた唇に舌を這わせる。
「唇なんか舐めてどうしたの??乳首を弄られて気持ちいいなんて言わないでしょう??こんなに小っちゃいレーズンを引っ張っても気持ちいいはずないよね……ウフフッ」
「オレが反撃するまで強気でいるがいいさ」
「悔しがるのが可愛い……苛めてあげる」

男の人の乳首って何のためにあるのかなと呟きながら、摘まんで引っ張ったり揺すったりと痛覚がある事を忘れたかのように乱暴に扱う。
「痛い、千切れちゃうよ」
「あっ、ごめんなさい。つい昂奮しちゃった……あなたに会うたび,自分でも知らなかった性感を刺激されて恥ずかしい姿を見せちゃったでしょう、敵討ちの積りだったの。ごめんなさい」
「繰り返すけど、オレを跨いだ佐緒里も魅力的だよ。男を征服するアマゾネス」
「女は男次第、私はあなたのせいで、スケベでエッチな女になっちゃう……ウフフッ、それが嬉しいんだけどね。妄想がひとつずつ現実になっているし、オモチャを使っての独りエッチにサヨナラできそう」

「男次第か、佐緒里がスケベな女になれるかどうかオレ次第、頑張らないといけないな」
「クククッ、押さえつけられているのに強がりを言ってる」
内藤は佐緒里の腰を掴んで腰を妖しく蠢かし、佐緒里の表情に苦悶にも似た悦びの表情が現れるとベッドのクッションを利用して突き上げる。
「ヒィッ~、そんな、ダメ、たまんない……」
腰を掴まれていては逃げることも叶わず、佐緒里自ら腰を振って責めることもできず、子宮口を突き上げられる気持ち良さで身悶えるほかに術はない。
性感の発達した佐緒里は奥をゴリゴリ突かれても痛がることはなく、もっと強い刺激を求めて自ら身体をくねらせ、それが新たな快感を呼ぶ。
「だめ、もうダメ、激しすぎる。そんなに突かれると壊れちゃいそう……ウググッ、ウッウッ、少し休ませて」
全身の力が抜けて弛緩した身体は突っ伏してしまう。
内藤は顔に降りかかる髪の毛を気にすることもなく背中を撫で、髪に手櫛を入れると佐緒里は羞恥で朱に染めた顔を上げ、
「髪を撫でられると気持ちいい……フフフッ、あなたのモノが私の中でピクッとした、今度は私の番だよ」
佐緒里は尻に力を込めてバギナをクイクイと蠢かす。
「分かったよ、佐緒里のオマンコがオレのモノをクイクイっと締め付けた」

背中を丸めた内藤は乳房の先端を口に含んで、チュ~チュ~音を立てて吸い込む。
「クククッ、赤ちゃんがオッパイを飲むときってこんな感じなのかなぁ……気持ち善くってオッパイなんか飲ませられないと思う」
「それは困るな、世界中の赤ちゃんが飢えちゃうよ。勃起しない、挿入できない、そんな赤ちゃんが母親とは言え女性を気持ち善くしても責任が取れないだろう、だからダメなんじゃないか??」
「そうか、そうだね。神様がそんな風に決めているんだ、そうに違いない」
他愛のない話を続けながらも昂奮は冷めることなく、内藤は髪を撫でて背中を擦り、佐緒里は上気したまま見つめて唇を合わせ、互いに慈しみあう気持ちを伝えあう。

「下からじゃなく、可愛い佐緒里をもっと見たい」
佐緒里の首と背中に手を添えた内藤は抱きかかえるようにして身体を起こして対面座位に変化する。
「イヤンッ、そんなに見つめられたら恥ずかしい」
「しょうがないだろう、可愛いんだから」
「キスして……」

偽者 ~PRETENDER~ -64

佐緒里と内藤 -36

佐緒里の別れた亭主、いや元亭主はセックスでも独りよがりで自分さえ満足すればいいというタイプで、挿入も性急なら佐緒里の反応にお構いなしで貧相なペニスを擦りつけて男汁を吐き出すというモノだった。
佐緒里の心の奥で秘かに隠れていた被虐心を好む性癖をもってすれば、そんな男のセックスでも満足できたかもしれないのに受け入れることが出来なかった。
そんな佐緒里が自ら望んで仁王立ちの内藤の前で跪き、喉の奥深くに吐き出された精子を飲み込んで悦びを得たり、他人に恥ずかしい姿を見られるかもしれないと思いながら股間を濡らしたり、犬用の首輪をつけられてワンちゃん歩きもした。
今思えば、自分でも気付かずにいた被虐心が内藤を見た瞬間に姿を現し、本能のままその思いに従うと予期しない快感に浸ることが出来た。
被虐心の持ち主とは言えいつでも責められて悦ぶわけではなく、男の胸に抱きしめられて優しく愛されて深い快感に酔うこともある。

「幸せ……」
何気なく呟いた佐緒里の言葉に内藤の股間が反応する。
「あれっ、どうしたの??ピクンってなったよ」
「しょうがないだろう、可愛い佐緒里が目の前にいるんだから」
挿入が浅く、強い刺激を得ることのない対面側位でつながる二人は昂奮の最中にあったことも忘れて会話を楽しむ余裕がある。
「抜けちゃいそう、奥まで突き入れてくんなきゃ不安」
股間を密着したまま上体を引いて動く余裕を得た内藤がグイッと突き入れると、「ウグッ、グゥッ~……そんなに突かなくてもいいのに、離れない程度でいいの……もっと、くっついてなきゃイヤだ」
「我が儘だなぁ、佐緒里は」
「我が儘じゃいけないの??嫌いになる??」
「確か言っただろ……我が儘を言っても嫌いにならないし、我が儘な言葉の似合うのが好い女や可愛い女」
「クククッ、私のそんな言葉を可愛いと思うってことは惚れているんだ……そうなの??」
「クククッ……ほら見てごらん。ピンクで可愛いかった乳首がプックリ勃起してエロイよ」
「見えないよ。鏡を取って……」

手を伸ばして鏡を取り、くっつけた上半身の間で押しつぶされている乳房と先端が見えるように上半身を反らせて胸の膨らみを映す。
「本当だ、いつもよりも膨らんでいる。勃起って言いかたはいやらしいからキライ」
「ムラムラッとして欲情したオッパイの先端が屹立して弄られるのを待っている、これでいいか??」
「冷静に抑揚なく表現されるとエッチだと感じないからいいかもしれない、フフフッ」
「衣服を着けている時の佐緒里は気品に満ちた高めの女性で声をかけるのもはばかられる……店での、さおりがそうだよ。二人きりになって、男の視線を意識しつつ一枚、また一枚と脱いで下着さえも脱ぎ捨てて隠すものが何もなくなると、ねっとりと男を誘う柔肌が姿を現して胸からウェストの括れを経て張り出した腰からムッチリとした太腿に続くラインの悩ましさは一度でも見ると、。独り寝の夜にまで姿を現して、気が付くと股間のモノを握り締めている」
「クククッ、嘘ばっかり。あなたは私を思い出して独りエッチなんかしない。想像できないもん……でも、それ以外の言葉は、そのまま受け取る、ありがとう」

再び身体を接すると佐緒里は静かに目を閉じ、男のキスを無言のうちに誘う。
側位でつながったまま貪るように舌を絡ませて唾液を啜り、二人の手は髪を擦り、首を抱いて背中を撫でまわす。
ハァハァッ、荒い息の落ち着く間もなく内藤は上半身を離して佐緒里の腰に手を添えて股間を突き出す。
内藤の左手が伸びて佐緒里の右手を掴み、上半身が離れていても股間はつながりつないだ手を通じて心もつながる。
ヌチャッ……ヒィッ~、すごい、奥まで届く……右手で佐緒里の足を掴んで大きく開き、グイッと腰を突き出すとペニスは子宮に届かんばかりに挿入が深くなり、悲鳴と共に悦びの声を漏らす。
佐緒里の声を気にかけることなく内藤はグイグイと股間を押し付けて円を描くように膣口や膣壁を刺激する。
「ダメ、壊れちゃう。気持ちいい……ハァハァッ、少し休ませて」
持ちあげた足を下ろして離れた身体を密着し、額にチュッと唇を合わせて羞恥に染まる瞳を見つめながら髪を撫でて、
「可愛いよ、いっぱい気持ち善くなろうな」と、囁く。

穏やかな表情に戻った佐緒里は、
「上になりたい、いいでしょう??」
対面側位から騎乗位に変化した内藤を跨いだ佐緒里は乱れ髪を搔き上げて頬を緩める。
「今までの敵討ちをするからね」と呟いて笑みを浮かべる。
仁王立ちのオレの前で跪いてファラチオして精液を飲み込み、恥ずかしい格好を他人に見られるかもしれないスリルを味わいたというのは全て佐緒里の被虐心を満たしてあげるためだっただろうとは言わずに、
「見上げる佐緒里も色っぽいなぁ……クククッ」

偽者 ~PRETENDER~ -63

佐緒里と内藤 -35

佐緒里の右足を擦りながらピンクのショーツを脱がせようとすると左足を曲げて脱がせやすくする。
左足だけ脱がせて中途半端に右足に引っかかるピンクのショーツを咥えてチチュゥ~チュゥ~音を立てて吸い、視線は佐緒里の瞳から離れることがない。
「イヤンッ、私はあなたに恋してる。あなたに見つめられると身体の自由が利かなくなっちゃう……ウフフッ、私の自由を奪うのに縄も鎖も首輪も必要ない、あなたの視線で拘束されて動けなくなっちゃう」
「オレを悦ばせようとして可愛い事を言う。佐緒里は言葉でオレの自由を奪う積りだな」
「言葉であなたを操ることが出来るの??」
「言霊って言うだろ。好きな女の言葉には魂が宿っていると感じて逆らえなくなっちゃうんだよ」
「逆らえなくなるって言いかたは好きじゃないけど、ふ~ん、そうなんだ。好きな女の言葉には魂が宿っているんだ……ねぇ、もっと、もっと気持ち善くして」

太腿を撫でる内藤は吸い付くような感触に頬を擦りつけて、
「エロイ身体だよな……店ではセックスなんかしませんって雰囲気で凛として近寄りがたいけど、肌を接すると離れがたい魅力がある」
「ツルマンばかり撫でているけど気になる??可愛いでしょう??」
「考えてみると佐緒里の身体で何度も満足したけどマンチャンはまだ味わい足りないな、佐緒里の激しいセックスでも毛切れしなくていいだろうし、クククッ」
「誰とでも激しいセックスをするわけじゃなく、あなたとだけって知ってるくせに……そうだよ、血まみれのオチンポを見たくないからマン毛をショリショリしたの、あなたのためだよありがたく思いなさいよね、クククッ」
「そうか、オレのモノを思いやって剃ってくれたのか、お礼をしなきゃいけないな」
「イヤンッ、お礼だなんて、エッチなあなたのお礼は……ウフフッ、気持ち善くなりたい」

割れ目の縁を擦り、左右の指を互い違いに動かすと大陰唇越しに予期せぬクリトリスへの刺激が伝わり佐緒里は眉間に皴を寄せ、唇を噛んで下半身をプルプル震わせる。
「どうした、唇を噛んで眉間に皴を寄せる苦しそうな表情になっちゃったけど止めようか??」
「ウッウッ、クゥッ~、意地悪な事を言わないで、もっとして、クリちゃんがゾクゾクして熱いの」
「そうか、それじゃぁ、こうするとどうだ??」
クリトリスに刺激が伝わるように擦り続け、割れ目めがけて息を吹きかけてベロリと舐める。
ウッウッ、クゥッ~……内藤の背中に回した両手は宙を掴んで固く握り、内藤の見えないところで両足指を曲げたり伸ばしたりと言葉にしない思いを現し、唇を噛んで眉間の皴を深くして見つめる。

内腿から鼠径部を撫でて割れ目の縁を擦り、綻びの隙間から覗く花弁をよく見ようとして縁に添えた指を左右に開く。
「いやらしいな……ビラビラを朱に染めて物欲しげにダラダラ嬉し涙を流している。涙の味はどうかな……」
ズズズッと音を立てて花蜜を啜り、小陰唇を甘噛みしたまま顔を左右に揺する。
「クゥッ~、ウグッヒィッ~、子宮が吸い出されちゃう、すごい。すごいっ」
小陰唇が作る溝の底に溜まった蜜を舌先で舐めとろうとすると鼻頭がクリトリスが擦り、予期せぬ快感に佐緒里は内藤の髪を掴んで股間を押し付ける。
佐緒里の動きを意に介することなく溝を舐め、小陰唇を甘噛みしながら右手を尻の割れ目に伸ばすと動きが止み、
「お尻も可愛がってくれるの??」と、切羽詰まった声を漏らす。
押し付けられた股間が緩み、自由に動けるようになると包皮を突き破って敏感な先端が剥き出しになったクリトリスを口に含み、温かい息を吹きかけて根元をなぞるように舌を這わせる。

髪を掴んだままの佐緒里の手に力がこもり、上目遣いに表情を探る内藤の視線の先で顔を仰け反らして白い喉を見せる。
白い肌が朱に染まるのも色っぽいが喘ぎ声を漏らすまいとして下唇を噛み、髪を掴む手に力を込めて白い喉を見せるのはそれ以上に色っぽい。
クリトリスを吸い上げ、先端を舌先で優しく叩くと佐緒里の両足が内藤の同を挟んで、ヒィッ~と苦悶にも似た悦びの声を漏らし、
「だめっ、もうダメ、入れて、あなたのぶっといオチンポを入れて……あなたとつながりたいの、早く」
身体を丸めて手を伸ばし、ペニスを摘まんで自らバギナに擦りつけようとする。
浅ましげな佐緒里の動きに任せた内藤は先端が膣口に触れると、腰をわずかに蠢かして馴染ませ、腰をグイッと突き出す。

「ヒィッ~、ウグッウググッ……くる、くる、入ってきた、これが欲しかったの」
「温かいマンコがクイクイ奥まで引き込もうとする、気持ち善いよ」
「クゥッ~、うそ、私は何もしていないもん。あぁ~、子宮に当たる、コリコリしている。ゆっくり動いてみて……イヤァ~ン、気持ちいい」
突き入れたまま腰で円を描くように蠢かすと、またもや白い喉を見せて仰け反り、指先が白くなるほど力を込めてシーツを掴む。
小さく腰を蠢かして佐緒里が敏感に反応するのを確かめ、抜け出てしまうかと思うほど腰を引いて張り出したカリが膣壁を擦り、その反応に気を良くする。
「アウッ、アワワッ……擦られる気持ち善さと、内臓が掻き出されるような感じが好い……少し休ませて、息をするのが苦しいの、ハァハァッ」
抜け落ちそうなペニスをゆっくり押し込んだ内藤は、正常位から側臥位に変化して髪を撫で、チュッと音を立てて額に唇を合わせる。
「可愛いよ……」
「いやっ、恥ずかしい」
俯いて目を閉じる佐緒里に、
「本当に可愛いよ、オレの佐緒里だよ」と、囁く。

偽者 ~PRETENDER~ -62

佐緒里と内藤 -34

セックスの相性がいいと艶めいた声を漏らした佐緒里は内藤の胸に顔を埋め、爪を立てぬように気遣いながら背中に回した手に力を込める。

「あなたの体温を感じる……ウフフッ、私はドキドキして心臓が飛び出しそうなほど昂奮しているのにあなたは、いつもと同じ。つまんない」
「残念でした。オレは昂奮すればするほど、気持ちがスゥッ~と冷めていく時があるんだよ。もう一人の自分が冷静になれって囁くときがある」
「ふ~ん、美香ちゃんや私の両親に見せた偽者のあなた以外にもまだ偽者が隠れているんだ……私も騙されないようにしなきゃ、フフフッ」
「佐緒里だってそうだろう。店での凛としたさおりじゃなく、ほんとの佐緒里はセックスの化身のように貪欲な女。そんな佐緒里が今は、ただの可愛い女。幾つもの顔を隠しているだろう??」
「あなたの前では隠し事はしません。それにあなたに抱かれている時の私が本当の佐緒里……知っているくせに、いやな男」

会話を楽しむ最中も内藤の右手は髪を梳き、鼻梁に沿って指先がなぞり耳朶を甘噛みして息を吹きかける。
「女はね好きな男に髪を撫でられると安心できるの。店ではすべてのお客様に嫌な顔もせずに相手をしてストレスが溜まるんだよ。あなたの手がストレスを解消してくれる……気持ちいぃ」
いつの間にか佐緒里の右手は内藤の左手と固く結ばれ、頬を撫でていた右手の指先が首を撫で下りて乳房をヤワヤワと揉み、舌が鎖骨の窪みを舐める。
「いやらしい男。きつく責められたくて悶々としていたけど、あなたに満足させてもらった。そして今は優しく愛撫されている……責めの後の優しさ、想像していなかったけど幸せ。ウフフッ、気持ちいぃ」

吸い付くような肌の感触に酔う内藤の右手は柔らかな膨らみを持つ胸の膨らみから離れがたく、接する身体を通じてそんな内藤の想いを感じ取った佐緒里は背中に回した両手に力を込めてしがみつく。
「悔しい……」
佐緒里の意のままになりそうでなるわけもなく、性的な望みのほとんどを叶えてくれる内藤を憎らしく思い、笑みを浮かべながら肩に歯を立てる。
「痛いっ、ウグッ、クゥッ~……満足したか??」
「ウフフッ、ダメか。私の事は何でも分かっているような事を言う、嫌な奴」
何もかもお見通しだよと言わんばかりの言葉に苦笑いを浮かべ、唇を尖らせて目を閉じる。

覆いかぶさる内藤の顔が近付いてくる感覚で自然と身体が硬直すると唇を合わされる。
チュッチュッ……アンッ、ウッウゥゥ……ヌチャヌチャ、クチュクチュッ……鳥が餌を啄むようにチュッチュッと音を立ててキスを繰り返し、焦れた佐緒里が顔を上げて舌を捻じ込むとジュルッと吸い込まれて妖しく絡む。
内藤の左手とつながれたままの右手は力を込めたり指先で擦られたりと刺激を繰り返され、胸の膨らみも揉みしだかれて愛撫は止むことがない。

「あなたの腿がアソコをクチュクチュと刺激するからグジュグジュになっちゃったような気がする。ねぇ、確かめてみて??」
「クククッ、わがままなお姫さまだな、佐緒里は」
顎を甘噛みして乳房の先端にベロッと舐めた鳩尾から下腹部に向かって舌を這わせ、臍をクチュクチュと刺激する。
「イヤンッ、お臍を弄られるとお腹が痛くなっちゃうよ」
顔を上げて佐緒里を見つめ、ニコッと微笑みながら下腹部から恥丘に手を滑らせて擦り、可愛いよと囁く。

つないでいた手を離して佐緒里の両足の間に身体を埋めた内藤はピンクのショーツに指を這わせる。
「あれっ、ピンクのはずなのに色が濃くなっているのはどうしてかな??」
割れ目の縁に指を添えて佐緒里をからかい、次の瞬間、ショーツ越しにベロッと撫で上がる。
「ヒィッ~、イヤンッ、そんなこと……気持ちいぃ」
悲鳴のような悦びの声を漏らした佐緒里は内藤の髪を掴んで唇を噛み、股間を突きあげる。
「ウグッ、苦しい……フゥッ~、ベチョベチョに濡れたオマンコを押し付けられたら息が出来ないよ」
「ごめんなさい……フゥッ~……スゥッ~」
息を吐き、新たな空気を求めて息を吸い込むと忘れていたお香の匂いが性感を刺激する。
「ねぇ、お香やキャンドルの艶かしい匂いと私のアソコの匂い、どっちがエロイ??どっち??」
「う~ん、そうだな……お香の匂いで性感をくすぐられて佐緒里の発するフェロモンの虜になる」
「クククッ、あなたは私の香りに吸い寄せられて虜になるの??」
「そうだよ、食虫植物に吸い寄せられた哀れな虫のように養分を吸い取られてしまう」
「あなたの養分を吸い取って私はもっとエロイ女になるの??私はあなたの栄養で好い女になるの、そうだよね……もっと、気持ち善くなりたい」
再び、ジュルジュル音を立てて溢れる花蜜を吸い取った内藤がショーツに指をかけると佐緒里は腰を浮かせて、
「お口でもなく、お尻でもなく私の大切なところを可愛がってね」

偽者 ~PRETENDER~ -61

佐緒里と内藤 -33

ベッドに横たわる佐緒里の白い肌は白いシーツと相俟って清潔さが強調され、今更ながら汚すことを躊躇わせる。
大きすぎず、さりとて小さくもなく手の平に程よく収まる乳房は、セックスの悦びを追い求める貪欲さを感じさせることなく汚れのない清らかさに包まれている。

「可愛いというよりきれいだ。改めて佐緒里を見ると触れちゃいけない高嶺の花の様に思える……佐緒里の透き通るような白い肌と色の違いはあるけど高い山で凛として咲くクロユリのようにね」
「あらっ、褒めてもらって嬉しいけど高山植物のクロユリが咲いているところを見たことがあるの??」
「えっ、そう言われると、そうだなぁ……見たことがない」
「ア~ァ、あなたの言うことは何も信じられない。褒めてもらって喜んだのはバカみたい。男性はやっぱり信じられない、ガッカリしちゃったなぁ」
騙されたと嘆く佐緒里の表情から笑みが消えることはなく、内藤が困惑するのを楽しんでいるように見える。
「ウフフッ、許して欲しい??……クククッ、クロユリじゃなく褒めてくれる」
佐緒里の言葉にわざとらしく喜色を浮かべた内藤は、
「ごめん、見たこともないクロユリを例えに使っちゃダメだよね」

左右の乳房の麓を指先でなぞり、何やら絵を描くように膨らみの上下を動く内藤の指の意図に気付いた佐緒里は、
「横になった8の字を描いているの??」
「そうだよ、横向きの8の字じゃなく、こんな記号があるだろう??」
「無限記号??」
「そうだよ、無限記号。佐緒里の身体にはオレを無限に捉えて離さない魅力がある。オッパイの無限記号と、このオッパイからウェストの括れを経て腰へ続くラインはコカ・コーラのコンツァーボトルにも似て真っ暗闇で触れても佐緒里と分かる」
「フフフッ、クロユリの嘘を挽回したから許してあげる……ハァハァッ、そんなに見つめられると恥ずかしいし昂奮する。ねぇ、早く」

横たわる佐緒里の両足を挟み込むようにして覆いかぶさる内藤は、乱れ髪に手櫛を入れて整え、頬を擦り額にチュッと唇を合わせる。
「きれいだ、佐緒里はいくつもの顔を持っている好い女だよ」
「褒めてもらったと思っていいんだよね……再び男の人を好きになる日がこんなに早く来ると思っていなかった。ありがとう」

ほんのり頬を朱に染める佐緒里を見つめる内藤は、自分でも分かるほどドキドキ胸がときめくのを感じる。
店での凛として男を寄せ付けないとさえ感じさせる雰囲気がナンバーを張る魅力でもあり、いざ身体の関係が出来るとセックスの要求を隠すことなく露わにする貪欲さがあり、今は内藤に組み敷かれて可憐な乙女のように頬を赤らめる。
それらはすべて意識してのモノではなく、その時々を素直に生きる自信の表れでもあると思える。
「可愛くてスケベ、オレにとって理想の女だよ」
耳朶を甘噛みして穴に乾いた舌を捻じ込み、静かに囁くと佐緒里の身体はブルッと震えて両手がギュッと背中を掴んで爪を立てる。
「痛いっ」
「ごめんなさい。気持ち善くて夢中になっちゃった、ごめんなさい」
「クククッ、可愛い人がオレの胸の中で気持ち善くなってくれる。嬉しいよ、痛いなんて言って、ゴメン」

頬と頬を合わせたまま右手で左胸を掬うように揉み、両足の間に右足を捻じ込んで腿を擦りつけて股間を刺激する。
貪欲さを見せることなく静かに佇む佐緒里の肌はしっとりとして内藤の身体に吸い付くように密着する。
「長い時間、佐緒里と一緒にいるような安心感というか身体が馴染んでいるような気がする。オレの独りよがりでなきゃいいけどな」
「ウフフッ、私もそんな風に思っていた。つながっている時だけじゃなくあなたの胸に顔を埋めると落ち着くし……クククッ、セックスの相性がいいんだもん。あなたもそう思うでしょう??」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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