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彩―隠し事 188

獣欲 -2

夫の浮気に気付いて以降、夕食は他人行儀にならないようにと思えば思うほど意識過剰になり会話がぎこちなくなったが、健志と付き合うようになって精神的な余裕が生まれて緊張することなく話すことができる。
「優子は料理上手だから僕は幸せだよ」
「褒めてくれてありがとう。最近は忙しくて行けないけどスキンダイビングや好きな歌手のライブ以外は静かに家で過ごすのが好きだから……」
「忙しいのに美味しい食事を作って待っていてくれるから帰ってくるのが楽しみだよ」
「そういえば、美容院で見た雑誌に料理上手な奥さんは浮気をされにくいって書いてあったけど、男の人は料理上手な奥さんを裏切らず夕食が楽しみなの??」
「えっ、うん、そうだよ。心を込めた夕食を用意してお帰りなさいって迎えてくれる、これ以上の幸せはないよ。優子だって仕事をしているのに本当にありがとう」
軽く頭を下げる夫に浮気を気付かないとでも思っているのかと思うけど、つゆほども表情を変えずに追い打ちをかける。
「衣食足りて礼節を知るっていうけど、そうだよね、お腹が空いた状態で礼儀を弁えろって無理だよね。じゃぁ、これからもあなたらしくいてもらうために精一杯美味しい食事を用意するね」
「えっ、うん、おねがいします」
ついに夫はテーブルに手をついて頭を下げた。
浮気をしてもあなたのことは嫌いになれない。でも。あなたが浮気するなら私もする。私も浮気をすれば立場は対等、あなたのことを責める資格は私にはない。
あなたの浮気を認めてあげる、私ももう少し経験したいことがあるから……

食事を終えて自室に戻ろうとした夫に実家から連絡があり、急に帰省することになった。
「月曜は外せない会議があるから日曜の夜に帰る。2週続けて週末を留守にするけど、ごめんね」
「しょうがないよ、先週は仕事、今度は実家。一緒に行かなくてもいいの??」
「僕一人でいい、大好きなお土産を買ってくるからね」
「うん、楽しみにしてる……これからだと車で行くの??」
「そうだね、車にするよ」
「気をつけてね」

夫を見送った金曜日の夜、バスソルトを使ってゆったりと湯に浸かる彩の手は自然とプラチナチェーンに伸びる。
外したくなれば、いつでも外していいよと鍵を渡してくれたが自ら健志との縁を切るようでそんなことはできない。
割れ目にチェーンを食い込ませてクイクイ引っ張ると痛痒さが彩の性感を呼び起こす。

泡まみれの乳房を掬い上げるようにして揉みしだき先端を摘まむと、ウッ、イヤンッと気付かぬうちに艶めかしい声を漏らし、自分の声に驚いた彩は思わず周囲を見回す。
「浮気旦那が出かけたから誰もいるはずないのに、ウフフッ……シャワーを乳首に当てちゃおうかな……アンッ、気持ちいい」
胸の膨らみの先端は色素沈着が薄く上品な乳輪の中心でツンと立ち上がる乳首は清楚な佇まいで佐藤錦のようだと思う。
過剰なまでに刺激的なAVを見た時、女優の乳首がアメリカンチェリーのような存在感で男優が摘まんだり弾いたりするときの反応がエロっぽく、男性は彩のように可憐な乳首よりも大ぶりで黒っぽいエロオッパイを好むのかなと思ったことがある。
でも、彩はこのオッパイが好き。
姿見に映したハダカンボの身体を見ると白い肌は染み一つなく大理石のように艶やか、油断するとプックリする身体はヨガなどで体型を維持している。
肩は競泳を頑張ったせいで淑やかで上品な奥様と言われるには発達しているけれど、胸は大きすぎることなく、かといって小さくもなく程よい大きさでツンと上を向き張りがある。
ウェストの括れから腰を経て尻や太腿に至るラインはムッチリとして女の私が自分の身体と思っても色っぽく感じるし、成熟した女らしいあでやかさがあると思う。

リビングに向かう彩は夫のいない安心感で下着1枚身に着けることなく素っ裸のまま胸を張って歩く。
宙を睨んで息を吐き、意を決した彩は冷蔵庫から取り出した缶ビールを一気に飲み干し、スマホを手に取り健志を呼び出す。

「もしもし……邪魔だった??」
「彩??大丈夫だよ」
「少しの間、話してもいい??」
「どうかな、少しなら断りたいな。長い時間なら大歓迎だよ」
「クククッ、彩に惚れているでしょう??彩はどんな格好か分かる??当てたらご褒美を上げる」
「週末の今の時刻。家事を終えて奥様から女に戻った彩はスッポンポン。何も身に着けずにオナニーを始める前……正解だろう??」
「オナニーをするつもりはないけどスッポンポンは正解。ご褒美を上げる約束だけどしてほしいことはオナニー??」
「迷うなぁ……オナニーか、それともオッパイ、オマンコ飾りを受け取りに行ってもらうか……エロ下着を受け取りに行かせるのは申し訳ないからオナニーでいいか」
「彩なら平気だよ。明日でもいいなら取りに行く。それに急いで作ってくれたのに、いつまでも受け取りにいかないって失礼でしょう」
「素っ裸になって身に着け、サイズ調整のためにオッパイや股間をまさぐられるよ。いいのか??」
「多少は我慢しなきゃね。彩の浮気防止のために心を縛るモノなんでしょう。二人っきりで少しくらい触られても健志のために堪えるよ」
「そうか、じゃぁ、連絡しとくよ。夜にでも連絡してくれたら嬉しい」
いつの頃からか、心の奥に棲みついて知らず知らずのうちに育った卑猥な思いを試したいという妖しい気持ちを確かめる道を歩き始める決意をする。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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