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偽者 ~PRETENDER~ -45

佐緒里と内藤 -17

湧き上がる性的昂奮を抑えることが出来なくなった二人は本能に導かれるように快感を貪り、騎乗位でつながったまま内藤は満足の証をアナルに吐き出し、佐緒里は熱い迸りを身体の奥深くで受け止めて内藤の胸に上半身を突っ伏してハァハァッと荒い息を漏らす。
何を語るでもなく内藤の右手は髪を撫で、大切にされていると感じる佐緒里はうっとり目を閉じて体重を預ける。
「重くない??こうしていると私のすべてをあなたが受け止めてくれたようで安心できる。もう少し、このままで……女はね好きな人に髪を撫でられると心地好くて嬉しいの」
「好きな人……反対もあるって言い方だね」
ゆっくり髪を撫でながら囁く内藤の声が心にしみる。
「別れた亭主がそうだった。この人のほかに好きになる人はいないだろうと思っていた頃は、髪を撫でられると私ほど幸せな女はいないと思ったけど、色んな積み重ねで嫌いになると、どうして大切な髪を触られなきゃいけないんだと思い始めた」
「分かるような気がする、髪は女の命って言うもんな。化粧の仕上げに髪を整えるほど大切な場所。すべすべして気持ちいい、すべてとは言わないけど佐緒里の隠れた魅力を指先が感じる」

アナルに違和感を残したまま髪を撫でられて羽化登仙の境地で目を細める佐緒里は身体も心も内藤に預けて心地良い時間を過ごす。
一度は惚れた元亭主の面影を忘れることが出来ずにいたが、記憶の片隅に片付けることが出来そうな気がする。
愛し愛されていると信じていたあの頃の記憶を葬るために、強く逞しい男の肌を求めていたような気がする。
そんな気持ちと二度と男に裏切られたくないという思いが交錯して強い男に支配されたいと思うようになっていた。
男を信じられないという思いと共に、何もかも包み込んで強く抱きしめてくれる男を待っていた。
内藤がそんな男かもしれないと思うと全身の毛穴が開いて、嫌な想い出が汗と共に流れ出ていく。

「アンッ……だめっ」
内藤の胸に上半身を預けるとアナルに飲み込んだままのペニスは自然と挿入が浅くなり、満足の証を吐き出した後とあっては時間の経過とともに漲っていた力が抜けて萎れてくる。
ペニスが抜け落ちる寸前で佐緒里は手を添えて引き抜き、鈴口から滴る男汁の残滓を舐めとり、キャッと悲鳴にも似た声を漏らして尻に手を伸ばす。
内藤がティシュを取り尻にあてると、
「恥ずかしいから先にバスルームに行って、お尻からあなたのモノが流れ出るところを見せたくない」

バスタブに湯を張りながら汗を流していると、入るねと声を掛けた佐緒里がドアを開ける。
俯いたままで視線を合わせようとしない佐緒里を抱きしめ、チュッと音を立てて額に唇を合わせると、
「子供じゃない、こんなのは嫌」
二人の身体の間で乳房が歪になるほどギュッと抱きしめて唇を合わせ、舌を絡ませる濃厚なキスをすると控えめに振舞っていた佐緒里の舌や唇が性的興奮を隠そうともせずに大胆に蠢き始める。

「ハァハァッ、やっと落ち着いた。アナルセックスをおねだりしたのは、はしたない事かなと思っていたけど、今のキスであなたは非難してないって思えた。そうだよね??」
「あぁ、セックスは食事と同じくらい大切な事。食に十人十色の嗜好があるけどセックスでも同じだと思うよ。それぞれに好悪の感情はあるだろうけど、食事でもそれは同じだろ??」
「ウフフッ、あなたはどんなセックスでも認めるの??」
「大抵のことは認めるよ。しちゃいけない事はダメだけどね。それと、オレがするかしないかは別問題」

「クククッ、くすぐったい。気持ちいいけど……イヤンッ、お尻は満足したけどアソコがしてほしいって言うかもしれないよ」
密着した二人の胸の隙間にボディソープを垂らして身体を擦り、背中から腰を手が這い回ると佐緒里の表情が緩み、身体を捩らせながら逃げようとする。
「こんな風に洗いっこするのは嫌い??」
「嫌いなわけないよ、急だったから身体がびっくりしちゃったの」
相手の身体に悪戯をしながら身体を擦り合って汗を流し、泡まみれの身体を流すこともせずにバスタブに浸かる。
内藤の胸に背中を預けて寄りかかる佐緒里は胸と腹部に添えられた手に自分の手を重ねて目を閉じる。
「泡まみれのまま湯に浸かるって気持ちいい。湯に浸かる前には汚れを落とす、当たり前のことだけど、たまには違うこともしてみたい……些細なことだけど、こんな時間を過ごしたかったのかもしれない」
「そうか??どうせ風呂を出る前にシャワーをぶっかけるんだろ??二度も流す必要はないだろ」
「えっ……言われてみれば、そうだよね。なんか新鮮、あなたといると何か面白いことがありそう」
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
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夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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