2ntブログ

ホテル -14

ベッド -2

望んでも叶えられないことがあるのを知っている。
人前で愛する人に愛していると言えないのが不倫。
本当の気持ちは心の奥底に秘めて他人の前では決して口にしない。
ベッドで戯れて睦言を交わすときだけは愛を語る事を許してもらう。

夜は奥様の元へ帰る男と深夜のベッドでつながることはできないと思っていた。
友人のお嬢様の結婚披露宴に出席のため大阪へ行く男が、アユの店も休みだから伊丹空港か新大阪駅で待ち合わせしないかと誘ってくれた時は一瞬耳を疑い、本当なのと聞き返した。
男のモノを受け入れて数百キロ離れた場所の夜景を見ているという事実がアユの昂奮を誘う。

セックスするのはアユの部屋かホテルのディユース、ラブホに行かないのはどうしてだと聞くと、昔、シーツの下に敷かれたビニールシートが気になって気持ち良く逝くことが出来なかったからと笑っていた。
付き合い始めた頃の土曜日、近くのホテルで夕食を終えた後、どうしてもお泊りしたいと駄々をこねたことがあった。
苦笑いを浮かべて、今回だけだよと部屋を取ってくれた男はセックスを終え、ピロートークで満足させてくれた後、
「オレは帰るけど朝食は待っていてくれよ、少し遅くなるかもしれないけど必ず来るから一緒に食べよう……念のため、デポジットを入れて帰るから、お腹が空いたらルームサービスを頼むんだよ」
有無を言わせない言葉に剣呑な響きはなく、性的に満足させてくれた悦びに浸っているアユは、うん、待っていると答えた。

デポジットを入れると聞いて、もしかすると来ないのではないかと不安に思ったけれど、翌朝、予想よりも早く来てくれた男に押し倒されて剥ぎとるように下着を脱がされた。
シャワーを使わせてと言っても許されず、ピチャピチャと音を立ててクンニされると我を忘れて男の頭に手を添え、股間を押し付けていた。
荒い息遣いと共に押し入った男は半日も経過していないのに熱い迸りを注ぎ込み、
「せっかく部屋を取ったのに一人にしてゴメンね。外泊しないっていうのはオレにとって大切なルールだから認めてほしい」
大人の男と女として付き合うことになった時、オレには大切な妻がいるから、いくつかのルールがある。それを曲げる積りはないから気に入らなければ言ってくれと、はっきり言われていたので納得できた。
我がままはギリギリのラインを設けて認めてくれる男を信じることが出来る。
そんなルールを納得したうえで、ホテルで抱かれることに幸せを感じないはずがない。


こんなに煌びやかな夜でも静かな朝を迎えるのかと思うほど華やかな夜景を見ながら騎乗位の膝に力を込め、身体をほんの少し前傾して男の股間にクリトリスを擦りつけながら下半身を蠢かすと全身の血が湧きたち、快感につながるエロスイッチが入る。
「ダメッ、我慢できない……今日の私はいつもよりエッチで好色な女。エッチでも好いでしょう??」
前屈みで倒れそうになるアユの腰と脇腹に手を添えて支える男は、早くも髪を乱して胸の膨らみに手を添えてヤワヤワ揉む色っぽさに唾をのむ。
「いやらしいアユも好きだよ。新幹線を降りた時は可憐な乙女かと思うほど清楚な雰囲気を漂わせていたけど、今は豹変したかのようにエッチで好い女」
「アンッ、ほんとう??清楚な乙女があなたに抱かれて色っぽい女に変身するの、ウフフッ……あなた色に染められたい」
アユの言葉に応えることなく両手で尻を鷲掴みしてベッドのクッションを利用し、コリコリした感触を亀頭が感じるまで突き上げる。

「ウググッ、クゥッ~、すごい、奥が、子宮をゴリゴリされる……きついっ」
顔を顰めて眉間の皴を深くしながらも嫌がる様子はなく、尻に添えられていた男の手がアユの身体から離れることなく腰から腹部へと移動するとその手を握って身体を支え、腰を上下させたり大きく円を描くように動かしたりと快感を貪る事を止めようとしない。
男を跨ぐ女性上位ながらもセックスの主導権は男が握り、アユの動きに合わせて腰を突き上げたり、握った手の動きで仰け反らせたり前屈みにさせたりと自在に操りペニスが与える刺激を変化させる。

「クゥッ~、イヤッ、あなたを苛めようと思って上になったのに、こんな事って……」
ベッドに付けていた膝を上げて足裏で身体を支えたアユはペニスが抜け落ちそうになるほど大きく上下する。
「ウッ、クゥッ~……気持ちいいよ」
カリ部が膣壁に引っかかるような刺激で込み上がる快感に声を漏らし、自由な膝が震える。
背後にある男の膝は見えないはずなのに主導権を取り戻した余裕で、震えを感じ取ったアユは笑みを漏らす。
「ウフフッ、どうしたの??気持ち良くて我慢できなくなっちゃたの??もっと気持ち良くしてあげる」
ペニスを奥深くまで飲み込んだまま前屈し、黒髪で胸や顔をくすぐったアユは、どうなの、我慢できると言いたげに口元を緩めてそのまま唇を合わせる。

舌を絡めて普段は口にすることのできない想いを伝え、ドロッと唾液を注ぎ込んで飲み込むまで唇を放そうとしない。
ゴクッ……男が嚥下したのを感じ取ったアユは顔を上げて、じっと見つめ、
「大好き……」と、囁く。

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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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