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堕ちる

独りで-5

車中で会員制レストランに連絡して予約を入れる。
自然な佇まいながらも要所は厳重に守られた建物に入り、高揚する気持ちを落ち着かせるために、
「シャンパンキールをお願いします」と遊び慣れている風を装う。
「どうぞ、キールロワイヤルでございます」
充分に冷やされたグラスの感触が火照った手に心地好い、喉を通過する冷えたカクテルが興奮を冷まして冷静さを取り戻してくれる。

この日はルーレットで勝ったり負けたりしながら僅かに資金を増やし、バカラ台に移動する。
前回ほどではなかったが、ギャンブルの神さまは紗耶香に優しくしてくれた。
バカラ台を離れる際、ディーラーにチップを渡すと、
「ありがとうございます・・・この前も勝ったでしょう。迷わないのが良いですね。お上手です」
新田に言われていた通りの言葉を返して紗耶香の気持ちをくすぐる。
時計を見た紗耶香は後ろ髪を引かれながらも、新田のエスコートもなく独りで来た緊張と仕事の疲れもあって睡魔に抗うことを止めて帰る事にする。

バッグから持ち出した50万円に加えて、今日勝った50万円をバッグに入れる。
手元に現金が200万円。預金も幾らかある。
将来は居酒屋かスナックを開きたいと思っている。
客商売が好きだし、酒を飲むのも好き。
たまには好ましく思う客に抱かれるのも良いと思う。後を引かない男がいい。
男で失敗した友人を何人も見てきた。
貢ぐために、もっと儲かる仕事が良いと身体を売り始めた友人もいる。女の盛りを男に捧げて貢ぐような事はしたくない。


あえて、賭け事やセックスについて考える事を避けて、一週間我慢した。
今日、出勤すれば明日は休みになる。
気持ちの奥に沈殿するカジノに行きたいと逸る気持ちを抑える事が出来なくなり、気を紛らわすために差障りのなさそうな客に同伴をねだった。その人に同伴をねだったのは初めてだったため、何を勘違いしたのかラストまで居続けてアフターを誘われてしまった。
断るのも申し訳なく食事とカラオケに付き合い、その後は何事もなくタクシー代をもらって帰宅した。

「仕事帰りですか??」
「分りますか??」
「私がドアを閉めて発車するまでニコニコしていたのに、男性が見えなくなった途端、フゥッ~って疲れたような息を吐いたでしょう・・・頑張っているんだろうなって思いました」
「そうですか・・・好きな男性相手だと、そんなことしませんよね。まだまだですね、私は」
「ごめんなさい、余計な事を言っちゃいました・・・最近、水揚げが伸びないので、あなたを見て頑張らないといけないなぁって思ったものですから・・・」
運転手さんと、とりとめのない世間話をするうちにモヤモヤは霧散しタクシーを降りる時、迷いは吹っ切れていた。

シャワーで汗と共に気迷いも流し、部屋の明かりを消して素っ裸のままベッドに横たわる。
スポーツ気分で身体が欲するままに乳房に手を伸ばし、膨らみを掬い上げるように揉み込み、先端を摘まむ。
「ウッ、気持ちいぃ・・・男性の目には、大きさも形も丁度いいはず。乳輪も上品に見えるし先端はピンクで可愛い・・・アンッ、こうして上手に刺激すると可愛いポッチが固くなって、子宮がジンジンする」
独り言を言いながら右手が下腹部へ這い降りて恥丘をサワサワと擦る。
恥毛が手の平を撫でる感触が心地好い。
左手が内腿を撫でて会陰部をなぞる。
会陰部をなぞる指が何度も行き来すると、足の付け根が自然と開き尻の割れ目も何かを待ちわびて緩んでくる。
膣口から滲み出た愛液がまとわりつく指がアナルを撫で回し、窄まりが徐々に解れてくるのを意識する。
ウッ、いやぁ~ン、思い出しちゃう・・・誰もいない真っ暗な部屋に紗耶香の艶めかしい声が響き、自分が漏らした声の大きさに思わずドアを確かめ、新月が作る窓の向こうの闇に目を凝らす。

ハダカンボでベッドに横たわり、股間に手を伸ばす自分を見る者がいない事を確かめた紗耶香は、一層大胆に指を蠢かす。両足を立ててM字に開き、くぐもった音が部屋に響きわたるほど激しく弄る。
クチャクチャ、ジュルジュルッ・・・アンッアンッ、ウゥゥッ~・・・二本の指が膣口に没して激しく出入りを繰り返し、両肩を支えに反りかえって股間を指に押し付ける。

グチュグチュ、ヌチャヌチャ・・・アッアッ、ウッウゥゥッ~・・・ハァハァッ・・・股間と指が奏でる淫靡な音が響き、秘めやかに漏らす喘ぎ声が静かに尾を引き、疲れを感じさせる荒い息が真っ暗な部屋を満たす。
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ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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