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彩―隠し事 266

愛欲 -12

愛美は鏡の中のもう一人の自分を見つめて視線を逸らすことができない。
股間を覆うシェービングジェルが無くなっていくにつれて心拍が乱れて息苦しくなり、口を閉じることも出来ずに腹部を上下させて激しく息を繰り返す。
「愛美、見えるでしょう??……クククッ、キリッとした美人で出来る女というイメージの愛美のオマンコがツルツルマンコだと知れば男性社員は仕事なんかしてられないね。そうだ、愛美のために記念写真を撮っとこうね。栞、おねがい」
栞が自らのスマホを手にすると優子は、
「いくら仲が好いと言っても愛美のツルマンを持つのはよそうよ。愛美、スマホを借りるわね……パイパンマンコの自分を手に取ってみたいでしょう??」

カシャッ……シェービングジェルをまとい一筋だけ残る飾り毛がスマホに収まると、
「愛美、マン毛に別れを告げなさい。これまで一緒に暮らしてきたんでしょう??男に抱かれる愛美を守り、オナニーするときも優しく見守ってくれたマン毛がいなくなっちゃうんだよ」
ハァハァッ……ハァハァッ、イヤッ……息を荒げるばかりの愛美は股間に手を伸ばしてジェルに濡れたわずかに残る飾り毛に触れて一層息を弾ませて昂奮を露わにする。
「やめる??愛美を苛めるのが目的じゃないから止めてもいいんだよ……どうするの??」
驚いたような表情の栞は、清楚で上品に見える中にも芯の強さと何かのきっかけで思いもよらない大胆な行動をする優子を何度か見たことがあるが、目の前で被虐心を露わにする愛美を責める言葉や行動の自然さに新たな一面を見て言葉も出ない。
そんな栞の心の内を知る術もない優子は一筋残っていた飾り毛を剃り落して声をかける。
「仕上げが残っているけど赤ちゃんマンコになった愛美の記念写真をお願いね。股間だけではなく全身画像も残してあげてね」

カシャ、カシャ……横たわったままの愛美は栞が構えるスマホがシャッター音を響かせるたびに身体だけではなく心まで犯されているような気がして心も身体も熱くなり、顔は上気して心臓は早鐘を打ち口から飛び出てしまいそうなほど興奮する。
「愛美、好い表情だよ。赤ちゃんマンコになって昂奮しているの??ねぇ、そうなの??……答えないと打つよ」
ピシッ……「ヒィッ~、答えます。打つのは止めてください優子さん」
優子の手が腰を打つと愛美は逃げようとするわけでもなく、両手指を握って胸の膨らみを隠すかのように両手を持っていく。
潤んだ瞳は妖しく燃えて優子を見つめ、乾いた唇に滑りを与えようとして這う舌の動きが艶めかしく股間はヒクヒク蠢く。
「こんなにエロイ身体をスーツの下に隠していたんだ。男性社員に教えてあげたいなぁ……愛美って美人でスタイルも好い上に分析力に秀でている。やわな男じゃ声をかけにくいけど赤ちゃんマンコを見るとどうかな、クククッ」
「いやっ、恥ずかしいから揶揄わないで。終わったの、ねぇ起き上がってもいい??」
「もう少し、細かい処をきれいに仕上げするからね」

「割れ目の縁もきれいしようね」と言いながら赤く濡れそぼつ花弁を指先が撫で、自然な風でクリトリスを弄っても、剃り残しのないようにするためだからと言われれば抗議することも出来ず、剃毛による羞恥と興奮、さりげなく触れる指が与えてくれる快感に声を出すことも出来ない愛美は両手を固く握って唇を噛み、優子と栞に気付かれないように両足の指を曲げたり伸ばしたりしながら漏れそうになる悦びの声を堪える。

鏡の中の分身は大陰唇の周囲や恥丘に塗り付けたシェービングジェルが無くなり、白くてこんもりしたツルツルの赤ちゃんマンコを強調する。
「ハァハァッ、優子さんと同じツルマンにされちゃった」
「そうよ、私と同じツルツルマンコ……愛美、これで終わったと思っていないでしょう。自分でする??それとも私に責めてほしい??」」
「えっ、どういうことですか??」

「優子、愛美に恥をかかせる前に下着を脱いじゃいなよ……愛美、優子の下着を脱がせて私たちと同じようにスッポンポンにしちゃおうよ」
元々、スポーツ好きで瞬発力に自信があるし、ヨガなど有酸素運動を続けているのでスタミナにも自信がある優子なので女性二人ならば下着を脱がせようとしても抗うどころか優位を保つ自信があるが白けるだけなのでされるがまま抵抗しない。

栞にブラジャーを、愛美にショーツを脱がされてパイパンマンコを曝せば納得すると思った二人は剃毛やワインボトルで犯すという性的に興奮した状態なので満足することはなく、テーブルを逆さにして優子の両手両足を四本の脚に縛り付ける。
「ウフフッ、今度は優子さんに恥をかかせて善がり啼きしてもらいます。栞さんも優子さんの身体で遊びたいでしょう??」
仕事やリーダーシップで際立つ優子と親友として支えながら快活で場を和ませ、対人関係で際立つ働きをする栞の二人を先輩として称える愛美はいつもと違い瞳をらんらんと輝かせて性的昂奮を露わにする。

彩―隠し事 265

愛欲 -11

「優子、タオルが邪魔でエロくないよ。自慢のムッチムチの身体を見せてあげなさいよ」
「ムチムチってプクってことじゃないわよね。そう思っているなら怒るよ」
「フフフッ、むきになって怒る優子って可愛い。タオルを外してごらん……ウワッ、黒い下着。見慣れた優子の身体なのにエロさ倍増……肩がたくましく見えるのは水泳で鍛えた健康的な身体の証拠。Eカップのオッパイは形も大きさも男性を満足させるだろうし、ウェストの括れを美しく保っているのはヨガを欠かさないから、そこから腰、尻、太腿と続くムッチリのラインは男たちを興奮させるに違いない」
「優子さん、思ったまま正直に言います。シャワーを浴びた後ってこともあるけど、しっとり滑りを帯びたような肌は磨き上げた大理石のような艶めかしさと吸い込まれてしまうような魅力があります……栞さんの身体は健康的な色気、優子さんは仕事中には決して感じさせない妖しい色気を感じます」
優子、栞と呼び捨てにしていた愛美はワインボトルに犯されて被虐心を募らせ、命じられたわけでもないのに自然と栞と優子よりも自分の立場を下に置いて呼び方が変わる。
「ウフフッ、聞いていてゾクゾクするほど褒めてくれたからご褒美を上げる。準備するから少し待っていてね」

「私のバッグに入っているよ、優子に任せる」
以心伝心、言葉を交わさずとも優子と気持ちが通じる栞はバッグを指さす。
愛美を犯すワインボトルをそのままにして栞は場所を空け、優子はバッグから取り出した剃毛道具をこれ見よがしにテーブルに並べる。
「女性用シェーバーの方が好いかもしれないけど、それじゃあ、愛美のMッ気が満足できないだろうからカミソリを用意したの……嬉しいでしょう??」
「栞、そんな言い方をするから愛美が困っている。お湯とタオルを用意してくれる」
「ハァハァッ、本当に優子さんと同じようにツルマンにされちゃうの??恥ずかしいけど興奮する……ボトルに犯されたまま言葉で苛められる。ハァハァッ、息をするだけで苦しくなってくる」
頬を紅潮せる愛美が震わせるのは声だけではなく太腿もフルフルさせ、しどけなく開いた口は閉じることを忘れて荒い息が漏れ、太腿は閉じたり開いたりとツルツルマンコにされる興奮で動きが止むことがない。

湯に浸したタオルで股間を温めてハサミを手にすると愛美は堅く手を握り、目を閉じる。
「このままじゃ刈り取るのは難しいわね。ソファから離れて横になりなさい」
「イヤッ、ハァハァッ……床に横になればいいのね、分かった。尊敬する優子先輩と同じツルマンになれるんだもん、堪えることができる」
栞は毛布をソファのそばに敷き広げて横たわるのを見守り、愛美はようやくボトルから解放される。
「良かったわね、愛美。優子と同じ赤ちゃんマンコ。ツルツルマンコにされちゃうんだよ」
横たわる愛美の股間に伸ばした栞の指が刈り取られる恥毛に触れる。
「うん、十分に柔らかくなっている。ショリショリする準備ができた……もうすぐツルマンにしてもらうんだよ、嬉しそうな顔をしなさい」

「愛美、上半身を起こして陰毛に別れを告げなさい……見なさい」
温かい濡れタオルで湿り気を与えられてしんなりした恥毛はハサミで短く刈られて無残な姿をさらし、愛美の口から、アァ~ンと艶めかしい声が漏れる。
余韻に浸る暇もなく、優子が持つチューブからシェービングジェルが押し出されて恥毛に塗り付けられる。
「ハァハァッ、えっ、なに??何なの??……メントール??スース―するし爽やかな香りもする」
起こした上半身を前傾して覗き込む愛美の呼吸は興奮を露わにして下腹部を上下し、身体を支える両手指は堅く握ったままで白くなっている。
「このままじゃショリショリしにくいから上半身を倒して寝ちゃってくれる……そう、それでいい。栞、クッションを敷いてあげて」

腰をクッションに載せて股間を突き出す格好の愛美は羞恥で足を閉じてしまう。
ピシッ……小気味いい音を立てて優子の手が太腿を打つと顔を真っ赤に染めた愛美は両足を開いて愛欲に満ちた表情で優子を見つめる。
しっとりと濡れた瞳で見つめられ、興奮で乾いた唇に舌を這わせて滑りを与える色っぽさは同性の優子も昂ぶりを抑えることができず、嗜虐感と共に塗り付けたジェルを拭うようにカミソリを滑らせる。
カミソリが恥毛を刈り取る感触に足を閉じようとしても両足の付け根付近まで入り込んだ優子の身体が邪魔をして思いは叶わず、両手で毛布を掴んで目を閉じることしかできない。
現実を見ずに羞恥を堪えようとしても許されることはなく、
「愛美、スタンドミラーを見なさい。愛美の飾り毛が刈り取られる瞬間を見なきゃダメでしょう。目を開けなさい」
「アァ~、オケケがなくなっていく。ハァハァッ、オマンコが赤ちゃんのようになっちゃう、興奮する……身体が熱い」

彩―隠し事 264

愛欲 -10

身体を打ち続けるシャワーで汗を流し、栞と愛美の痴態がもたらした妖しい期待と不安は健志と経験した多摩川などでの露出遊戯や浜辺での若いカップルとの交換セックス、性的マッサージやお座敷バーでの痴戯、妖子の主宰する卑猥なパーティなどを想い出し、これからどんなことが起こっても想像や経験を遥かに超えることがあるはずもないと思い、テーブルに残した空のワインボトルを持つ自分を想像して余裕の笑みを浮かべる。

女の秘所を入念に洗い、浣腸こそ施さないけれど中指の第二関節ほどの深さまでアナルの汚れを堕ちした優子はバッグから取り出した黒いTバックショーツとブラジャーを着けてタオルを巻き、薄化粧を施して二人がいる部屋に戻る。

栞と愛美が絡み合う姿に目を丸くしても二人は気にする様子もなく痴戯に耽り続け、言葉もなく口を手の甲で覆って立ち尽くす優子の両脚はフルフル震え、愛美の股間に突き刺さるワインボトルから視線を離すことができない。
「ヒィッ~、イヤンッ、ワインボトルで気持ち善くなるなんて、私は変態なの??」
一人用ローソファに背中を預けて寄りかかる愛美は両足の間に座る栞のために大股開きになり、股間は栞に思うさま嬲られて花蜜を溢れさせるばかりかワインボトルまで飲み込まされている。
ワインボトルは栞の手によりゆっくりと出し入れされたり円を描くように動かされたりと責めが止むことはない。
「そうだよ、愛美は変態。硬くてブットイチンポに犯されているの……エロイよ、変態の愛美。見たい??ワインボトルに犯されてマン汁を溢れさせるマンコを見たいでしょう??」
「ウググッ、そんなに奥まで突かないで、壊れちゃう。ヒィッ~、気持ちいぃ、いやらしいオマンコなんか見たくないけど壊れていないか確かめたい……」
愛美の視線の動きで背後に優子が立っていると察した栞は振り向いて頷き、二人だけに通じる合図を送る。

手を伸ばせば届く場所にあるスタンドミラーを引き寄せた優子は背中を見せたままワインボトルを操る栞の背後に置いて、
「栞、用意できたよ。愛美を嬲るためじゃなく気持ち善くしてあげるためだよね」
「勿論だよ。愛美と私は優子のもとでプロジェクトの立ち上げから仕事を通じて信頼し合った仲。気持ちだけではなく身体もつながりたいでしょう……と言っても、女同士だから凹を埋めるチンコがないから、ウフフッ、優子もその積りできれいに洗った空のワインボトルを残したんでしょう??」
「えっ、うん、そうだよ。男と女は身体の違いで凸と凹が上手く嵌まって一体になれるけど女同士は難しいからね……栞の言う通り」

「ハァハァッ、こんな事って……栞の舌や指で気持ち善くされるのは想像していたけど、まさかワインボトルで犯されるなんて思いもしなかった。優子、恥ずかしいから見ないで」
スタンドミラーの中の自分を見つめて息を荒げる愛美は嫌がることもなく、逃げようとしないどころかワインボトルを飲み込んで嬉し涙を垂れ流す股間を突き出して目を逸らすことがない。
「可愛いよ、愛美。自慢することじゃないけど私も学生時代から長い付き合いの栞とエッチなお遊びを何度かしたよ。栞も私もお股をグジュグジュに濡らして、マン汁を啜り合った仲なの……恥ずかしがらなくてもいいよ」
「ほんとうですか??私も仲間入りですね……ウッ、クゥッ~、いじわる。意地悪な栞は優子とお話をする邪魔をする……ハァハァッ」
「愛美に嘘は言わない。見ていてあげるから可愛がってもらいなさい。ウフフッ、あとで愛美のオケケは私がショリショリしてあげる」

右手でワインボトルを操り左手で恥丘を擦ると手の平にボトルの感触が伝わり表情を緩めた栞は意味ありげな笑みを優子に向ける。
頷いた優子は愛美の背後に回りローソファ越しに手を回して愛美の乳房を掬うようにして包み込む。
決して大きくはない乳房は堅さを残して可憐な乙女の風情を残し、優子の中の嗜虐心が荒々しく育つ。
「ウッ、ウググッ……ウッ、イヤァ~ン」
指先に力を込めて乳房が歪になるほど激しく揉みしだくと愛美の表情が歪んで苦痛の声を漏らし、首筋から耳の裏に息を吹きかけてゾロリと舌を這わせると甘い声を漏らして艶めかしく身体を捩る。

彩―隠し事 263

愛欲 -9

こうなると予期していたとはいえ目の前の出来事に困惑するばかりの優子は二人の痴態を前にして言葉を発することも出来ず、手にしたグラスが傾いて零れたのにも気付かない。
「あっ、ごめんなさい。ワインを零しちゃった」
直ぐにダスターで拭き取る優子の手元と表情を見る栞と松本は淫蕩な気持ちに水を差され、羞恥を浮かべた顔を見合わせる。
「文句を言うつもりはないけど水を差されちゃった……フフフッ、ねぇ……松本さんって止めない??私たちだけの時は愛美って呼ぶことにしようよ、優子もいいでしょう??」
「えっ……うん、もちろんよ。私のことは優子と呼んで……」
「私の大切な友達は優子と愛美……この部屋は天国だけど外は暑かったよね。シャワーを使ってもいいかな??」
「勿論よ、どうぞ。タオルは直ぐに用意します……封を切ってない買い置きの下着があるけど使いますか??」
「下着は持ってきたから大丈夫。愛美、汗をかいた優子を待たせちゃ申し訳ないからシャワーを一緒にね、いいでしょう」
淫蕩な笑みを浮かべる栞の言葉に抗うことなくコクンと頷く。

バスルームに向かう二人の後姿に肩をすくめた優子はフゥッ~と息を吐き、散らかったテーブルを片付け始める。
ポルチーニソテーに舌鼓を打ち、アサリの酒蒸しを食べて残ったチーズやサラミなどを一つの皿に盛り付け、ワイングラスを洗って片付け終わる。
二本目のロゼワインを入れたバケツに氷の残っていることを確かめて持ってきたバナナケーキをテーブルに置き、部屋の隅に視線を移して一度は片付けた空のワインボトルをテーブルに戻して卑猥な笑みを浮かべる。

バスルームから聞こえる二人の嬌声に卑猥な言葉が混じり始める。
「愛美のオッパイって想像よりも大きくて感度がいいね……こうすると気持ちいいでしょう??」
「イヤァ~ン、栞は意地悪なレズなの??ハァハァッ……ご主人がいるんでしょう??」
「旦那様はメインデッシュ、愛美はそうね……サイドメニューでオヤツ替わり。可愛がってあげる、オケケのショリショリは優子と二人でしてあげる」
「アァッ~、そんなこと……言葉だけで興奮する……泡まみれにされた身体を撫でまわされるって気持ちいい。立っているのが辛い、ハァハァッ」
「いいわよ、バスタブの縁に腰を下ろしなさい。もっと気持ち善くなりたいでしょう……足を開いて、ダメッ、もっと開きなさい」
「これでいいの??……アンッ、そんなところをシャワーで……ウグッ、気持ちいい」
「フフフッ、愛美は可愛い。もっと気持ち善くなりたいからって自分で足を開いちゃうなんて……愛美、オマンチョに指を添えてもっと開きなさい」
「ヒィッ~、急に舐めるなんて……お湯は掛けたけどまだ洗っていないのに、アンッ、気持ちいい」
「美味しい、洗う前だから愛美の匂いと味が残っている……このマン毛たちともサヨナラするんだよね」

シャッ~、シャッ~……ニュルニュルッ、アンッ、イヤッ、ニュルニュルッ……気配を潜めてバスルームのすぐそばで聞き耳を立てる優子は、シャワーの音に交じって泡にまみれた身体を擦る音や間断なく漏れる愛美の喘ぎ声に刺激されて動悸が激しくなり、ジーンズの中に忍び込ませた指先が滴る花蜜に触れて、アンッと声を漏らす。
「優子、どうしたの??いるんでしょう??聞こえる??……優子の声が聞こえたよね??」
「うん、アッとかエッとかそんな声が聞こえたような気がする」
「愛美は気付いていないかもしれないけど優子って案外と気が短くて我が強いから、早くシャワーを使わせろって催促しているのかもしれない。さっさと洗って出ようか」

「おまちどうさま。優子の番だよ」
素っ裸の栞に隠れるように股間と胸の膨らみを両手で隠した愛美はシャワーのせいだけとは思えないほど頬を赤らめて俯き、優子を見ることも出来ない。
「汗を流してくるね」
数歩で届くバスルームに進む途中で早くも愛美の甘い吐息が聞こえる。
「もうなの??少しでいいから休ませて……クゥッ~、そんなことをされたら、イヤンッ、たまんない」
「愛美は本当に感度が好い。お股をクチュクチュするだけで可愛い声を漏らす」
振り向きたくなるのを堪えてバスルームのドアを開け、全身を泡まみれにして汗を流す。
腰を撫でてもプラチナチェーンの感触はなく、健志に出会って始まった愛の彷徨が新たな世界に続いていると実感する。

彩―隠し事 262

愛欲 -8

木曜日の想い出の店でのデートや土曜日は終日のんびり過ごしたことで優子が栞と一緒に同僚を訪ねると伝えても、夫は笑顔で同意してくれた。
栞もまた、飽きたわけでもないだろうが夫に執着されることもなく過ごしているので優子と出かけたいと伝えると、僕のことを忘れるのは困るけど楽しんできなさいと優しい言葉と共に額にチュッと音を立ててキスされた。

日曜日、優子と栞を迎える松本は隠し切れない緊張でぎこちない笑みを浮かべ、それは優子に伝染して、
「こんにちは。今日はお招きいただいてありがとうございます」と、この場に相応しくない定型句で挨拶する。
「えっ……いえ、こちらこそ、お出でいただいて光栄です」
「クククッ、ハハハッ、どうしたの……二人とも何か悪いことをする積りなの??緊張感がすごすぎ」
「えっ、そうね。松本さんチって初めてだから緊張する」
「ごめんなさい、どうぞ中へ。暑かったでしょう、部屋はコートが必要なくらい冷やしときました……」

ワンルームとは言え独り暮らしには十分な広さがあり、家具などは必要最小限のものしかなくデータ分析が得意な松本に相応しくムダのない部屋だと思う。
コートが必要なくらい冷やしといた言う言葉が大げさではないほど部屋は冷え、優子と栞は肩をすぼめ松本は口を尖らせて手を握る。
「ごめんなさい、やりすぎでした。尊敬する先輩が二人お見えになるし、ワインを用意してくれるということは車じゃなく電車だろうから快適な室温にと思ったのですが……」
「さすがに分析屋さん。松本さんを相手にするときは本音を悟られないようにしなきゃいけないね」
「えっ、冗談ですよね、本気じゃないですよね??私は鍬田先輩を尊敬しているのに信じてもらえないなんて……」
「松本さん、優子がそんなことを思うわけがないでしょう。冗談だよ……せっかく美味しそうな料理が並んでいるのに見るだけじゃ我慢できない。バケツと氷を用意してくれる」

松本の用意してくれたサラミやポルチーニ茸ソテー、アサリの酒蒸しに焼きトマトなどテーブルいっぱいに並べられたつまみに栞の瞳が輝き、クーラーバッグから二本のロゼワインを取り出して一本を氷入りのバケツに入れ、残る一本を開栓して乾杯する。
「フゥッ~、夏はやっぱり冷えたワインが美味しいよね、焼きトマトの甘さが際立ち美味しくて幸せ、料理が得意なんだね……好きな男が酒を飲むときはサッサッとつまみを用意するのは好い女の条件」
優子は栞の言葉に心の内で同意しながらも口にはせず、ポルチーニの香りと食感に頬を緩める。

美味いワインと料理があれば幸せな気分になり饒舌になる。
松本は優子と栞が親しく付き合うことになった切っ掛けや結婚に至る過程を聞きたがり、心地好いワインの酔いで目元を朱に染めて自らの恋愛遍歴を語る。
「ねぇ、知ってる??一杯目のワインは健康のため、二杯目は愛と喜びのために飲むんだって」
誰にともなく呟いた優子の言葉はこの場にいる二人に向けてなのか、それとも健志を思ってのものなのか自分でも分からない。
「へぇ、二杯目は愛のためなんだ。三人とも二杯目だから飲み干したら愛と悦びを実感しなきゃいけないね」
淫蕩な笑みを浮かべた栞はワインを口に含み、驚きと淫靡な期待で声も出さずにいる松本の頬を撫で耳朶を擦りながら唇を合わせてワインを流し込む。
「ウッ、いやんっ、恥ずかしい」
「ウフフッ、可愛い……覚えているでしょう??可愛い後輩と交わした約束は守らなきゃね」
栞の指は松本の唇をなぞり、じっと見つめたままその手は首から胸に触れながら下りていき膨らみを鷲掴みする。

「ウッウッ、クゥッ~……ハァハァッ、イヤンッ……」
眉間に皺を刻んだ松本は息を荒げ、栞の肩越しに焦点があっているのか分からない瞳を優子に向けて唇を噛む。
「どうしたの、松本さん。両手に力を込めて私を抱きしめるからオッパイをモミモミしてあげることもできないでしょう??……ウフフッ、口を開けなさい」
言われた通りにしどけなく開いた口に栞は唾液を垂らす。
ツツツゥ~と一筋の唾液が二人をつなぎ、松本は嫌がる素振りを見せることなく嚥下して目元を朱に染める。
緊張感を残していた身体か弛緩して松本の身体は栞の愛撫を受け入れる準備が整う。
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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