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不倫 ~immorality~

想いを巡らす 二日目 63

彩は自ら言う通り人見知りをするし引っ込み思案なところもある。
それは決して何事に対しても消極的と言うことではなく、人の先頭に立って自分を主張するのが苦手で、思慮深く周囲を見渡して慎重に事に当たるという事だと健は思っている。
そんな彩だけに結論を出した時は周囲が思いもよらぬ大胆な事をするし、本来はスポーツ好きでアクティブな性格だと思っている。
丁寧な愛撫で性感を高めたり、時には思いもよらない直接的なセックスをしたりと性的な刺激がツボにはまればセックスパートナーとして十分すぎる満足を与えてくれる、そんな女性だとも思っている。
セックス以外の時間は思慮深さと必要以上に自分を主張しないという事が会話を楽しくしてくれるし、どちらかといえば直感に頼る生き方をする健だけに彩の慎重な性格は穏やかな時間を過ごさせてくれる好ましい女性だ。

俯せから仰向けになった彩に添い寝する健は腕枕の要領で首に巻いた左手で耳を弄り、右手で内腿を擦って唇は乳房の先端で戯れる。
ウッウッ、ウゥッ~・・・耳と胸、そして内腿と三ヶ所への責めは気持ち良いに違いないものの、それは与えられる愛撫だけではなく健の思うさま嬲られているという被虐心を刺激される悦びが芽生えつつある。
「健の事を信じているから何をされるかって不安に思うのも気持ち良いかも・・・おかしい??」
「おかしくないさ。もう一度、目隠しをしようか??」
「・・・うん、目隠しされたい・・・それだけじゃ、つまんないかも。せっかく目隠しされるんだから・・・ねっ、分るでしょう??」

健がベッドの端で所在無げに転がる目隠しを拾い上げるのを見ると、彩はハァハァッと息を荒げて口を閉じるのも苦し気に腹部を上下する。
横たわる彩を抱き起して目隠しで視覚を奪って両手を首の後ろに回しなさいと静かに命じ、首を一回りさせたバスローブの紐で両手首を縛る。
座らせたままの彩を左手で抱きかかえて乳房に手を添えると、アンッと艶めかしい声を漏らして身体を捩る。
ウグッ、クゥッ~・・・縛られた両手を動かすと紐で首を絞めることになり苦しそうな声を漏らして見えるはずもないのに顔を健に向ける。
「気をつけた方が好いよ。変に動くと首を絞めることになるからね・・・寝かせるよ」

「脇が妙に色っぽいね」
ウグッ、ググッ・・・腋窩を褒められると羞恥がこみ上げ、隠そうとすると首を絞めることになる。
「だから言っただろう、苦しいのが嫌ならこんな風にしても堪えるんだよ」
クククッ、健の指が脇腹をくすぐると彩は縛られた両手を開いて首に添え、紐が首を絞めないように知恵を出す。
「苛められているのに嫌だと思わない彩っておかしいよね??Mっ子だからかなぁ??」
そうだよ、彩は苛められて悦ぶMっ子だよと言いながら寝かせて、じっと見つめるだけで何もしない。
手を伸ばす事も出来ず、見る事も出来ない彩は健の居場所を探ろうとして耳を澄ますものの、その気配を感じ取ることは出来ず、ひたすら愛撫を待つだけの身になる。
健の鼓動も息遣いも感じる事が出来ず居場所を探る事は諦めると意識は自分の内に向かい、自らの心臓が身体中に血を送り出す音がドクドクとうるさく聞こえ始める。
今、聞こえている鼓動は彩の生きている証であり、健によって気付かされた。

夫との生活が意に沿わぬモノになりつつある今、健に与えてもらうセックスの悦びが彩の心に余裕を産み、他人に対してもっと優しくなれるかも知れないと思う。
それは夫に対しても同じはず。
愛し愛された昔を取り戻すのは困難でも、たまには二人で笑う時間を共有したいと思う。

健の指が唇をなぞり、アンッと吐息を漏らすと同時に開いた口に侵入して唇を摘まむ。
ウッ、ウググッ・・・えっ、なに??なに、どうしたの??・・・ウッ、ウググッ、苦しい・・・目隠しで健の動きが見えない彩は舌を摘ままれるという予測できない行為に混乱し、次の瞬間、隠す事が出来ない格好で縛られた腋窩を舐められ甘噛みされると思わず身悶えて首が閉まる苦しさで現実を知る。
「クククッ・・・彩。感度の好い彩に身悶えるのは危険だよって言うのは気の毒だけど我慢しようね。首が締まると苦しいだろう??」
「いじわる・・・気持ち良くなりたい彩に、気持ち良くなっちゃ首が締まるよって言うなんて・・・」
「それが好いんだろう??気持ちの善い悦びを堪え忍ぶ好い女。その名は彩・・・このオッパイは誂えのようにオレの手にピタリと嵌まって吸い付くようだよ。先端はピンクの可憐なサクランボ・・・動いちゃダメだよ」
乳房を鷲掴みにして絞り出すように揉み込み、先端を舌で叩いて口に含み、コロコロ転がして甘噛みする。
「イヤンッ・・・ウグッ、苦しい・・・気持ち善くなると苦しくなっちゃう、いじわる」
苦しがり嫌がる彩も可愛いよと言いながら乳房を揉みしだき乳首を転がした健は、彩の女の子も可愛がってやんなきゃと言いながら下半身に位置を変える。

不倫 ~immorality~

想いを巡らす 二日目 62

しなやかにして嫋やか、女性らしい柔らかさを保ちながらヨガや水泳で鍛えた身体は後姿も凛として美しい。
ウッ・・・両手で腰を掴むと彩の身体はピクリと反応して全身が強張る。
目隠しで視覚を遮られているため触覚や聴覚が鋭敏になり、わずかな刺激にも平静でいられないほど昂ぶり言葉で表せないほどの快感が湧いてくる。

健は膝と両手で身体を支えて身体を一切触れさせず、指先が撫でていたビーナスのエクボを舌がなぞる。
「フフフッ、気持ちいぃ・・・朝に相応しい爽やかで新鮮な刺激。スッキリ味のスパークリングワインを味わって、どんなオードブルを用意してくれたの??」
平静を装う彩の声は僅かに震えを帯びた早口となり興奮しているのが健に伝わる。

体重を一切かけずに背骨に沿って首の付け根まで舌を這わせる。
産毛の存在を舌先が一本一本確かめられるほど、ゆっくり繊細に舐め上り温かい息を吹きかけてチュッと音を立てて唇を合わせる。
繊細さは徐々に大胆へと姿を変えていく。
鳥が餌をついばむように肩や首に甘噛みも交えて唇を合わせ、右手は腰を擦って脇腹を撫で上がる。
きれいに処理された腋窩を大きく開いた口に含み、ズルッと音を立てて吸い上げる。
「アウッ、いやんっ・・・そんな事・・・」
「そうか、嫌なら止めとくよ、もうしない」
腋窩を離れた舌は脇腹をチロチロと舐め、手は腿の裏を擦って内腿を膝近くから付け根に向かって撫でていく。
「彩のイヤは催促と同じだって知ってるのに意地悪・・・ウッ、そこも良い。健が触れるところが彩の性感帯・・・もっと増やして、身体中を性感帯にして」
「クククッ、満員電車に乗ったら大変だな。触れるところが全て性感帯じゃ」
「よく聞いて。健の触れるところって言ったでしょう、見ず知らずの人が触れても気持ち良くないの・・・アンッ、アッ、それも良い、ピシッて叩いてみてくれる」
プリンとした膨らみを持つ尻を鷲掴みにして強く揉んだり割れ目を開いたりされると刺激はアソコにも伝わり、元々Mっ気の強い彩は被虐心を募らせて叩いて欲しいとせがむ。

ピシッ・・・ウッ、痛い・・・ピシッ・・・ウググッ、痛痒くて気持ちいぃ
性格の自己診断は慎重で人見知りをするという彩は、普段、表には現れないもののマゾ気質な処があり好きな男には精神的には勿論、時には肉体的にも拘束されたいと思う。
そんな彩にとって目隠しをされてショーツ一枚で横たわり、尻を打たれるその音が響くのは嫌な事どころか心の奥底に眠っていた快感を呼び起こす切っ掛けになる。
「痛くない??」
「大丈夫、こんな事は健だけにしてもらうの。健に打たれると気持ちいぃ。今は夫にはしてもらいたくないし、させない」
濡らした舌でショーツの上から尻の割れ目を舐め、透けて見えるほどビショビショに濡らす。
「尻の穴が透けて見えるよ。舐めてくれ、舌を挿入してクチュクチュしてくれって催促してるぞ」
「うそ、彩のオチリはそんなにエッチじゃないもん」

ウッ、ウゥッ~、いいの、たまんない・・・アウッ、だめ、そんな・・・ハァハァッ、ウッウッ、ヒィッ~・・・腰や背中に舌と唇を這わせ、手の平や指先だけではなく爪や鼻頭、吐く息さえも使って愛撫を続けると彩の漏らす喘ぎ声は間断なく続いて長く尾を引き、指はシーツを掴んで下唇を噛んで堪える。
脇腹を舐めて腋窩に舌を這わせると、
「ダメッ、我慢出来なくなっちゃう。キスして・・・お願い」
俯せの彩の顎に指をかけて唇を重ね、舌を絡ませたり唾液を送り込んだりしながら自然な動きで俯せから仰向けにさせて乳房を揉みしだく。
「彩はオッパイも可愛いよ。大き過ぎず、さりとて小さくもなく、オレの手の平にピタリと吸い付くような心地良さがある」
「クククッ・・・彩の身体でどこか嫌いな処はある??」
「う~ん、あるような無いような。正直に言うのは止めとく」
表情を曇らせた彩は何かを言いかけて口を開けたものの、そのまま閉じて顔を背ける。

仰向けにした彩の両足の間に右足を捻じ込んで股間を刺激し、左乳房を揉んで右の乳首を口に含んでも表情一つ変えない。
無表情な彩は自らの手で目隠しを外して怒りと不安を浮かべ、
「はっきり言って、誤魔化しちゃ嫌だよ」
「正直に言いたかないけど彩を怒らせるのは本意じゃないからなぁ・・・」
背けようとする瞳を見つめる健は頬をなぞり、顎を撫でて、
「人に先んじて自己主張するわけじゃないけど他人の意見に流される事が無い」
言葉に続けて、肩を撫で胸の膨らみの裾野を一周した指は、そのまま撫で下りてウェストの括れをなぞり、腰から腿へのムッチリ感を確かめる。
彩は一言も漏らすことなく、正直に言うのは止めとくと言った事への言い訳は許さないとの意思を込めて見つめ返す。
「男と女は凸と凹。彩の染み一つない白い肌はウェストの括れも腰や太腿のムッチリ感も身体を合わせると離れがたい魅力と密着感がある。一時の我慢とは言え、サヨナラを言いたくないほど魅力的なのが嫌いな処だな」
「ウフフッ、そう言うと思ってた。彩が不安や怒りを感じたと思ったら健の負け、彩の演技が勝ったんだよ・・・どう??」
会心の笑みを漏らした彩は首と背中に手を回して抱き寄せ、キスをねだる。

不倫 ~immorality~

想いを巡らす 二日目 61

真っ白なシーツに俯せで横たわる彩を飾るピンクのショーツと白い肌のコントラストが朝の爽やかな雰囲気に良く似合う。
ヨガなどで美しさを保つ努力を惜しまない彩の背中を見つめる健は、朝の光のせいばかりではなく魅力的な美しさに圧倒されて眩しそうに目を細める・
「どうしたの??まさか、これで終わりじゃないでしょう??」
透き通るような白い肌に魅了される健は、
「彩の清楚な雰囲気にピンクが良く似合ってる。彩こそ、昼は淑女で夜は娼婦って言葉がふさわしいな・・・手を出すのが怖いくらいだよ」
「クククッ、このまま何もしない積りじゃないでしょう??俎板の鯉を調理できないんじゃ嫌いになっちゃうよ」
「彩に嫌われたんじゃ生きる甲斐が無くなっちゃうな・・・彩の感覚を鋭敏にするために目隠しをしようか・・・」

えっ??・・・振り返った彩が見たのは、いつの間にか用意した黒い布を手にした健の姿。
「いいよ、健の事を信じているから・・・痛くしちゃ嫌だよ」
黒い布で目隠しをしながら健は話し掛ける。
「大切な彩が嫌がる事はしないよ・・・視線を遮られると触覚や聴覚が敏感になって性感も高まるはずだよ。そう思うだろう??」
「ダメッ、聞くだけでドキドキする・・・アウッ、いやんっ、そんな事をされたら・・・」
目隠しされて首筋を唇がなぞり、息を吹きかけられると身体中を虫が這い回るようなゾクゾクする感覚に襲われて思わず言葉を漏らす。
「イヤンッ、変な感じ・・・気持ち良いんだけど変な感じ・・・ウッ、クゥッ~・・・」

広げた手の平が背中を這い回ると身体が火照り、もっともっと、彩のすべてを味わって欲しいという思いが自然と身体を弛緩させてリラックスする。
今の彩が求めるのは身体に与えられる快感だけではなく、心を満たしてくれるうっとりするような快感。
次に会う時までの寂しさは身体の満足だけでは紛らせない。
夫とのセックスは絶えて久しくオナニーで得る快感は一時の寂しさを埋めてくれるものの、心に出来た隙間を埋める事は出来ない。
健を信じて待つ心の余裕を得る事が出来れば、心にすきま風が吹きこむことはない。

目隠し効果と背中や脇腹を這い回る手の平のマッサージで火照った身体は敏感になり、指が近付く気配を感じるだけで電気刺激を受けたような快感が襲い来る。
健の動きは止み、ハダカンボで横たわる彩を見つめる熱い視線を感じる。
健は女性の後ろ姿が気になると言う。
化粧や衣装など身体の前部は誰でも気にするものの、案外と無防備で注意が行渡りにくい後姿が凛として爽やかな女性に好意を持つようだ。
彩は後姿も良いと褒めてくれるが下着一枚着けただけで見つめられるのは恥ずかしい。

ヒィッ、いやんっ・・・爪の先が右脇腹を撫で上がり、肩甲骨の周辺に息を吹きかけられる。
微風が肌をくすぐるような繊細な刺激に自然と下半身が蠢く。
フフフッ、可愛いな彩は・・・独り言のように呟いた健は、アキレス腱を摘まむように擦り、脹脛を撫でて太腿の裏を撫で回す。
親指の付け根付近で圧迫したり力を抜いたり、指先にも力を込めたり抜いたりしながら変化を付けて撫で擦る。
尻と腰は力を込めた手で揉み込み彩の口から気持ち良さそうな吐息が漏れると、ショーツ越しに尻の割れ目を指の背で刷くように撫でると下半身をフルフル震わせる。
「ウッ、クゥッ~、いやぁ~ン・・・気持ち良い、ゾクゾクする」

ウッ・・・両足を広げられると窄まりを刺激される羞恥を想像して声を漏らすものの、手が伸びたのは張り出した腰で足を広げたのは、健の身体を置く居場所を作ったためだと知り、なぜか頬を赤らめる。
彩の心の内を察知した健は、尻の穴を可愛がるのはもっと後だよと憎らしい事を言う。
「いやんっ、そんな事は言ってない・・・いじわる。彩を苛めると楽しいの??」
「彩は女の子だから分からないかなぁ??小っちゃい時に好きな女の子がいるんだけど、どう伝えていいか分らず、つい意地悪をして気を引くって事を・・・」
「ウフフッ、知ってるよ。それらしい経験をした事があるもん・・・でも彩はストレートな人が好き、回りくどいのは好きじゃない」

指先がショーツの縁や紐をなぞり、括れたウェストから腰を経て太腿に続くラインに手を這わせる。
「いやな事をする・・・健は褒めてくれるし自慢だろうって言うけど、ムッチリを気にしてるんだよ」
直ぐには返事せず、尻の割れ目を撫でて腰の窪みの周囲をなぞりながら声をかける。
「彩、ココにある窪みをなんて呼ぶか知ってる??」
「ヴィーナスのエクボでしょう??彩にもあるの??」
「あぁ、可愛いエクボがあるよ。鍛えられた人にあるんだって聞いた事がある。色っぽいし性感帯に近い処の筋肉が鍛えられているって事だから、ムッチリ好きの男を誘って抱かれれば虜にする魅力のある身体って事だよ」
「クククッ・・・いやらしい言い方、でも好きだよ。彩はエッチが好きだから・・・早く、気持ち良くして・・・ねっ」

不倫 ~immorality~

想いを巡らす 二日目 60

十本の足指を順に口に含まれ、八つの指の間を舐められた彩の股間は熱を持ち蜜が滲み始めたのを感じる。
俯せの顔をベッドに押し付けて漏れそうになる喘ぎ声を押し殺し、両手の指が白くなるほど握り締めて襲い来る快感を堪える。
ウッウッ・・・ウグッウググッ・・・口に含まれた足指はふやけるほどしゃぶられ、温かい口腔で舌が絡みつく気持ち良さと、突然、甘噛みされる痛痒さを伴う快感で堪えていた喘ぎ声は堰を切ったように漏れ始める。
「ウッウゥッ~、こんな事って・・・ねぇ・・・早く、お願い」
俯せのまま振り返った彩は妖しい光を宿した瞳を健に向け、口を尖らせてキスをねだる。

顎に手をかけて唇を重ね、手練手管を操ることなく舌を侵入させて絡めとり、唾液を流し込んで瞳を見つめる。
「アンッ、美味しい。彩のアンヨの味がする・・・足指をべろべろチュバチュバされて気持ち良かったの。もっと、もっと可愛がられて健の事を忘れられない身体にされたい・・・」
足指まで愛撫された悦びは身体だけではなく心にまで火を点け、健の前ですべてを曝け出して征服されたいと望む。
出張から帰ってくる夫を何食わぬ顔で出迎え、次のチャンスを待って健との逢瀬を繰り返すために残された時間は限られている。
抱かれるだけで満足できるわけではない。
見知らぬ人たちの視線を気にすることなく手をつないでこの街を歩きたい。
そんな事を考えるうち、身体が火照り動悸が激しくなって息をするのも辛くなる。

表面に出ずとも彩の心の内の異変を感じる健は浮気の葛藤だろうと思って無視し、アキレス腱を撫でて脹脛から膝裏まで手の平を這わせる。
唇と舌も足首から膝へと舐めて太腿に息を吹きかける。
足先から膝までの愛撫を終え、息を吹きかけられた太腿から付け根へと刺激してもらえると期待した彩は、健の手が背中に伸びて脇腹を撫で上がり、指先が首筋を刷く意外な刺激に思わず甘い吐息を漏らす。
ウッ、アウッ、どうして・・・可愛いよ、彩・・・アンッ、いやっ・・・覆い被さり髪を掻き分けて耳を露わにし、耳の裏や耳朶を弄られながら可愛いよと囁かれると、身体が勝手に蠢きドクドクと心臓が早鐘を打つ音が聞こえる。
耳を舐められ甘噛みされて愛の言葉を囁かれると秘めやかな音が脳に響き、身体が刺激に敏感になっていくのを意識する。
舌や指が首筋を刷いて耳をなぞると得体のしれない音が脳内で妖しく響き、指先や舌先が肌に触れた瞬間、電気が走ったような快感が襲う。

ウッ、ウググッ・・・彩は顔をベッドに押し付けて漏れそうになる悦びの声を堪える。
漏らした声と一緒に健が離れていくような不安を覚え、喘ぎ声を我慢するだけではなく離れていくのを防ぐために両手でシーツを掴む。
健は、しばしの別れを告げた後の彩が自分の存在を忘れてしまわないように記憶を身体に刻もうと愛撫に力を込める。
二人の不安は記憶を強烈なものにする役目を果たし、不安に思えば思うほど自然と絆が強くなっていく。
彩と健は互いを好ましく思いながら、愛していると言う言葉を口にすると関係を壊す事になると意識する。
しばしば、スピードなどのスリルが性感を高めることがあるが、彩も健も今の生活を壊してまで関係を深くしようとまで思っていない。

不倫の行きつく先は三種類ある。
一つは不倫関係を清算して互いの家族を大切にする事、二つ目は予期せぬ形で関係が明らかになって関わる人たちの幸せを奪ってしまう事。残るのは不倫の関係を家族だけではなく友人や知人にも隠し通して秘密の関係を続ける事。
彩も健も後者を選ぶ。
二人でいる時は濃密な時間を過ごし、一旦、サヨウナラを言った後は次に会う時の楽しさを夢見て家族に誠意を尽くす。

今、この時を大切にしたい健は愛撫に心を込めて彩は愛撫に込めた気持ちを全身で受け止める。
剥き出しの肌に唇や指を這わせていた健は、ベビードール越しに背中を撫でて脇腹を擦る。
「アウッ、アンッ、いや・・・脱がせて、直接が好い・・・だめっ??」

剥ぎ取るようにしてベビードールを脱がせるとヒモパンだけが最後の砦となって白い肌を守り、陽光を浴びる染み一つない肌の美しさに見惚れて手を止める。
「きれいだよ。後ろ姿が凛として美しい彩は俯せの姿勢でも、何も損なわれるモノが無い・・・こんな彩をオレ一人だけのモノにして誰にも触れさせたくない」
「嬉しい、約束する。彩は健のモノ、誰の目にも晒さないし、触らせる事はしないって約束する」
「オレの事を忘れられないようにしてやる、覚悟しろよ」
「アァッ~ン、嬉しい・・・可愛がって、彩は健だけのモノ。忘れられない想い出を頂戴、お願い」

プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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