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待ち合わせ

待ち合わせ 6

「なにしてるの??」
バスルームから戻ったアユは、キッチンに立つ男に訝し気な視線を向ける。
「待ってなよ、美味い飲み物を用意するから・・・」
手元を覗き込んで顔を綻ばせる。
飲み干した白ワインと一緒に買った赤ワインでホットワインを作ろうとしているようだ。
鍋に赤ワイン、りんご、ブルーベリーとグラニュー糖を入れて火に掛ける。
アルコールを飛ばさない程度に温めてグラスに移し、シナモンパウダーを振りかける。
「出来たよ」

マックナイトのシルクスクリーン画を見ていた場所に戻り、並んで座る。
「美味しい。私は寒い冬になると、この場所でホットワインを飲むよ。身体が温まるし、美容にもいいって言うしね」
「そうか、ホットワイン用のティーバッグがあるのを知ってる??」
「うん、使った事はないけど知ってる。ティーバッグだと楽だし、味にバラツキが無いから今年の冬にはメニューに加えようと思ってるの。どうかな??」
「好いんじゃないの。立地が住宅地だから身体に好いって事を謳えば、女性客が増えるかもしれない。軽食と共に出せば受けるだろうな」
「そうかな??じゃぁ、ホットワインとニョッキをセットにしてメニューに加えよう。推薦者があなたって事でね・・・私の大好きな人が推薦していますってメニューに書いちゃおうかな・・・ウフフッ」

残った生ハムでチーズを巻いて口に運ぶ男の手を取ったアユは、
「私にも食べさせて・・・」
反対側を口に入れたアユの瞳は、悪戯心と性的な好奇心が入り混じって妖しく光る。
二人の間から生ハムが消えると当然の事として唇が合わさる。
アフッ、アンッ・・・ンフッ・・・一度、満足した性欲は二人の気持ちを穏やかなものにして、キスを楽しむ余裕が生まれている。
頬に添わせ髪を撫でていた男の手は背中をさすり乳房を揉みしだく。
接した男の胸を尖りきった乳首が擦り、その刺激はアユ自身も興奮させる。
「イヤッ、オッパイの先端があなたの胸に擦れて気持ち良くなっちゃう」
「ウッ・・・オレも気持ち良いよ。オッパイの先端でマッサージされるのが好い」
アユの口の周りに付いたキスの名残りをきれいに舐め取り、再び唇を合わせて内腿を擦り、同時に手の付け根が股間を刺激する。
「アンッ、いやっ・・・そんな事・・・良くなっちゃう。ほんとだよ、あなたの触れる場所が私の性感帯になっちゃうみたい」
「気持ちが通じ合ってるんだね、気持ちに逆らっちゃダメだよ。オレの気持ちを指先や唇に込めるから受け取ってくれるね」
「うん、気持ち良いんだもん、大好き・・・私のアソコは満足したばかりなのにグチョグチョになってる。あなたは??・・・ウフフッ、ダメみたいだね」
「アユよりも歳を喰ってるからな、ごめんね」
「ごめんなさい、そんな積りで言ったんじゃないし、こうして身体をくっつけてるだけで嬉しいの・・・迷惑を掛けないから安心してね」

迷惑を掛けないと言うアユの言葉の真意を慮ると胸が熱くなる。
左手をアユの背中に回して抱き寄せ、右手で撫でる髪に顔を埋める。
「クククッ、好い匂い・・・」
アユの思いを感じて思わず抱きしめたところで、これ以上踏み込むのは、お互いのためにならないと思い、言葉を続ける事は止めて只々抱きしめる。
「ウッ、苦しいよ・・・嬉しいけど、ほんの少し緩めて」

ゴクッ・・・マックナイトの絵を見つめて満足気にホットワインを飲んだアユは、自画像に視線を移して問いかける。
「ねぇ、私がきれいになったと思う??」
「うん??分からないな、元々、きれいだし可愛いだろう」
「そう、分からないの、残念。お客様に言われたの。最近のママは何だか楽しそうだし、きれいになった。好きな人が出来たんじゃないのって」
「勘違いなら許して欲しいし謝るけど、それはオレの事を指してるのかな??」
「やっぱり嫌な男・・・女は恋をするたび女を磨く。明るくなるし、何より化粧が丁寧になる。好きな男に優しくされると気持ちに余裕が出来て、他人に優しくなれる。あなたは私の事を好きって言ってくれなかったし、抱いてもくれなかった。でも、私の行きたいところに付き合ってくれたでしょう、それだけで楽しかったもん。あなたによく見られようと思って化粧は丁寧になるし、楽しかったから気持ちがホッコリしてた」
一息に話し終えたアユはソファに座る男の前で蹲り、半立ちのペニスに手を添える。

「どうしても二度目をって言わないから、舐めさせてね。もし、もしもだよ、お口の中で大きくなってくれたら嬉しいな・・・ウフフッ」
上目遣いの視線に悪戯心を宿らせたアユは、元気を取り戻す事のないオトコの先端にワインを垂らし、
「アンッ、零れちゃう」と、付け根辺りに舌を伸ばして舐め取ろうとするものの思ったようにはできない。
グラスにワインを並々と注ぎ、
「垂らしながら舐めるのは無理みたいだから好い事を思いついチ・・・フニャチンをここに浸けて・・・こうすれば・・・ウフフッ、美味しい」
萎れて元気を取り戻す気配のないペニスをワインに浸して舐め取る。
二度三度と繰り返したアユは満足そうな笑みを浮かべて、上目遣いの瞳に妖しい輝きを浮かべる。

待ち合わせ

待ち合わせ 5

悲鳴にも似た声で挿入をねだるアユを相手に、これ以上焦らすことを止めた男は両足の間に身体を入れ、右手を添えたペニスを膣口に擦り付けて十分に馴染ませ、入れるよと声を掛けて腰を突き出す。
「ウッ、来た・・・奥まで・・・アンッ、感じる、あなたのモノが入ってきた。熱い・・・やっと、つながった。待ってたの」
「オレも、こうしてアユとつながりたかった・・・温かくて気持ち良いよ」

やっとつながった悦びで息を荒くする相手を感じるだけで自然と気持ちが昂ってくる。
一切動く必要はない。
肌を合わせて繋がっている事に幸せを感じる。
重ね合った胸が相手の鼓動を感じる。
最初は自分を感じ、相手を感じていたのが徐々に同調して気付かない内に鼓動が重なり合って一つになる。
「変な感じ・・・笑わないでね。昔から一緒に居るような安心感がある・・・気持ちいぃって言うのかな、何か分からないけど幸せ」
「オレもだよ。懐かしいって言うと変だけど、しっくり落ち着いた感じがする」
「ウフフッ・・・止めとく、言わない」
何か言いかけて口を閉ざし、男を見上げるアユは恥ずかしそうに笑みを浮かべて顔を背ける」
自然と漏れそうになる声を防ぐために手で口を押さえ、横目で見る目元に皺を寄せる。

「隠し事をしてるな・・・白状しろ、何を言いたいんだ」
アユの思いを想像する男は、笑みと共に下半身を蠢かす。
「途中でやめないで、言いなさい。正直に白状しなさい」
「アンッ、いやッ・・・卑怯だよ。そんな・・・そんな事を、我慢出来ない」
「スゴイよ、アユの中がグニュグニュとオレのモノにまとわりついてくる」
「アウッ、どうして??・・・こんな、ウッ、ウゥ、アウッ、アソコが勝手にウニュウニュする・・・クゥッ~、どうして??」
「こんな風にしたらどうだ??」
男は右手でアユの尻を抱え込み、ペニスが与える刺激を微妙に変化させる。
「クゥッ~・・・止めて・・・私は、あなたが好き。エッチして欲しかったの。あなたと会った日の夜は、抱いて欲しかったのにって、オマンコがグチョグチョに濡れちゃうの」
「とんでもなくエッチだな。グチョグチョのマンコをそのままにしてたのか??正直に言いなさい」
「そんな、いじわる・・・言わないとダメなの??言わないと、もう会ってくれないの??」
「そうだ、正直じゃない子は好きじゃない。店にもいかないし、こんな風にエッチするのも最後だな。言いなさい、どうしてた??」
「嫌い、大嫌い・・・いじわる・・・あなたに会った日の夜は、こんな風に抱かれる事を想像して一人エッチしてたの。オナニーで我慢してたの」
「可愛いよ。ごめんね、恥ずかしい事を言わせて」
「アァッ~、だめ、我慢できない・・・ねぇ、約束して。少し休んだら、もう一度、抱いてくれるって約束して」
「あぁ、出来るかどうかわからないけど、頑張るよ。アユのすべてを味わい尽くしたい」
「アウッ、イィ、いぃの、ウッ、クゥッ~・・・逝っちゃうよ、もうダメ、見て、見ててね、逝っちゃうぅ」
「オレもだ、我慢出来ない。出すよ、出してもいいのか??」
「大丈夫、いっぱい頂戴。奥に出して、いっぱい出して・・・ウググッ、クゥッ~、だめ、だめ・・・凄い、奥まで・・・すごい・・・ヒィッ~、逝っちゃう」

「ハァハァッ・・・凄かったよ、オマンコの奥で感じた。あなたのが、ピュゥ~て子宮まで届くのを感じた」
「我慢できなかった、ごめんね。アユのにピッタリ治まって気持ち良いから我慢出来なかったよ」
「良かったの??本当??私だけ気持ち良くなったんじゃないんだね??」
「あぁ、本当だ。変な事を言うけど、初めての人とは、なかなか逝けないんだけど、アユ相手に我慢することが出来なかったよ」
「ほんとう??実は私もなの・・・気持ち良くなると、変な顔をしてないかとか、相手も満足しているかと余計な事を考えちゃうんだけど、今日は、そんな事をぜんぜん思わなかった・・・ウフフッ、気持ち良かった」
放出を終えて満足したはずのペニスをつないだまま、髪を撫で、頬を擦って、唇や鼻、額にと唇を合わせる。
「アンッ、そんな子供相手のようなのは嫌、大人のキスをして・・・」

頬を擦って唇をなぞり、身体がつながり目の前にいるにも関わらず、アユの存在を確かめるようにしてから、そっと唇を重ねる。
ウグッ、ハァハァッ・・・グチョグチョ、チュルチュルッ・・・唇をつついて右から左へ刷くように滑らせ、這い出た舌先が唇を分け入って口腔に侵入し、舌先同士が存在を確かめるようにつつき絡み合う。
舌の周囲を舌が這い、重ねて擦り合う。
二人の手は相手の身体をまさぐり、真っ赤な瞳が絡み合う。
「もう一度・・・」
喘ぐように囁いたアユは男の首に手を回して抱き寄せ、目を閉じる。
再び唇を重ねて、舌が行き来して絡み合い、宙でつつき合っていると、
「アン、ダメ、漏れちゃう」
男はティッシュを取って股間に当て、アユは羞恥で頬を染める。
「先にシャワーを使って、私は後で良いから」

待ち合わせ

待ち合わせ 4

シーツ越しのアユに覆い被さって髪を撫でると、気持ち良いと一言漏らして目を閉じる。
閉じた瞼に唇を合わせてチュッと音を立て、舌先が優しく左右に刷いていく。
「アンッ、気持ちいぃ。瞼へのキスも気持ち良い、もっと色々してくれるでしょう??・・・身体を拭き終わる前に抱きかかえられたから、濡れているかもしれない」
シーツを剥がして乳房を覆う左手を取り除き、先端部分を口に含んで甘噛みする。
「ウッ・・・いやんっ、余裕綽々で嫌な男。私は、こんなにドキドキしてるのに」
「オレの気持ちを確かめてごらん・・・どう??分かった??」
男が股間をアユの足に押し付けると、火傷しそうなほど熱くて硬くなったモノに顔がほころび、拭き終わってない処を舐めてと囁く。
股間を覆う手はそのままにして、首から胸、そして下腹部から足へと視線を滑らせた男は。
「何処にも拭き忘れた場所は無いように思うけど・・・」

手を伸ばしてワインボトルを取り、胸の膨らみの間で傾けていく。
「アウッ、冷たい・・・冷たくて気持ちいぃ」
「おやっ、ここが濡れてるな・・・」
ズズズッ・・・大袈裟な音を立てて臍の上から胸の膨らみまで流れてくるワインを舐め取り、片方ずつ乳房の先端に垂らして舌を絡ませる。
「あぁ~ン、いやっ・・・オヘソの処もまだ濡れてるし、股間も濡れていると思うの・・・ゆっくりで良いから、きれいにして。ねっ、舐めてくれるでしょう??」
アユの声は興奮で上擦り、かすれ声になっている。
臍にワインを垂らして舌を伸ばすと、
「ウッ、ウククッ・・・くすぐったい。そんな風にされたら、お腹が痛くなっちゃう」
「ごめん、ここを除いて、きれいになったよ」
男はアユの右手が守る股間を指さして、強引に退けようとしない。
「部屋に誘う事は出来ても、そこまでが精一杯。自分でアソコを晒すような真似は出来ない、一応、レディだから」
「そうか・・・いつまで隠しておけるか見てやろう」
「いじわる・・・絶対に、これ以上はしたない事を言ったり、したりしない・・・ウフフッ、あなたのウデ次第」

男の手が足首を包み込んで優しく揉み、脹脛をゆっくりと手の平が滑る。
何でもないマッサージが性的な興奮で高揚していた気持ちを冷まして平静を取り戻す。
「気持ちいぃ。眠くなっちゃいそう・・・やっぱり、余裕綽々で嫌な男」
アユの言葉を気にする事もなく、男は両足の指を一本ずつマッサージして足指の間を揉み、足裏と甲に指を添えて揉み解す。
足が感じるマッサージ効果は徐々に性的なものに変化し、アユは噛んだ唇の隙間から甘い吐息を漏らす。
ウッウッ、いやッ・・・股間を覆う手が一瞬放れ、それに気付いたアユは羞恥と共に両手を重ねる。

がら空きになった乳房に手を伸ばして麓から先端に向かって絞るように揉み上げる。
頂上まで行きつくと、乳輪の周囲を指先でなぞり先端の突起を軽く弾いて口に含む。
「ピンクの先端が可愛いな。色素沈着の薄い乳輪は可憐でアユに良く似合ってるよ」
「フフフッ、30過ぎの女にしちゃ可愛いの??よかった」

腿に触れるペニスは男が興奮している事を示しているのに焦ることなく静かに乳房を愛撫し、唇が鎖骨の窪みをなぞり、舌先がチロチロと首を這い回り髪の生え際を刷いていく。
股間を覆う手が自然と伸びて男の背中をさすり、足がもどかし気に伸びたり縮んだりを繰り返す。
男の右手が脇腹を撫で下りて腰や尻を擦る。
股間を守っていた手で男の背中を抱いているアユは、無防備にさらけ出している事を思い出して息を荒くする。
「アッ、アァッ~ン、ウッウッ・・・あなたの手で腰や尻を撫でられると、気持ちいぃし温かくなってくる。好いの、もっと気持ち良くして・・・」

男の手は股間に伸びることなく内腿を擦り、鼠蹊部から腿の外側に伸びて膝の上まで撫でて再び撫で上がる。
アウッ、ハァッ~・・・ウッウゥ~ン・・・今度こそ、アソコを愛撫してくれると期待するアユは、上半身を仰け反らして白い喉を見せ、両足が自然と開いていく。股間は男の愛撫を待ちわびて、しとどに濡れそぼり、会陰部まで蜜を滴らせる。
アユが完全に屈伏するまで愛撫を止める積りのない男は、鼠蹊部を親指で撫で擦り手の平が内腿を愛撫する。
唇が乳房の先端を口に含み、甘噛みする。
舌が乳首を叩いて、ズルッと音を立てて吸い込む。
ヒィッ~、いやぁ~ン・・・蜜の滴りを気付いているはずなのにバギナを直接愛撫される事はなく、やがて、身体と気持ちの火照りがすべてバギナの奥の子宮に集中する。
「熱い、熱いの・・・我慢できない・・・入れて、お願い。早く入れて・・・アァッ~ン・・・あなたが欲しいの」

待ち合わせ

待ち合わせ 3

ウフフッ・・・男に背中を見せた途端にこみ上げる笑みを抑えることが出来ない。
気付かれたらどうしようと思わないでもないものの、初めてのデートの際に勝負パンツを穿いてきたと告白したり、デートの度にわざとらしく身体を摺り寄せたりしてきた手前、今更、気取ってもしょうがないと思う。
店でお客様として相手するときは、私もプロ。他のお客様に気取られたり、不快な思いをさせたりする様な事はなかったはず。
今は、恋する女でいる事に恋しよう。

私は31歳。
何人かの男を愛し、愛されてきた。
妻子を持つ男を格好いいなと思う事はあっても、恋の対象にした事はない。
一度火が点いた気持ちは静かに燃え盛り、男に妻子がいると分かっても消えることがない。
囲炉裏で絶えることのないほだ火のように静かに燃え続け、囲炉裏を囲む人たちがその温かさに気付き、薪が追加されるのを待っているのと同じような状態でいる。
男がキスをしてくれた。それは新しい薪をくべてくれたと同じ意味。
男に恋する炎が勢いを増し、恋する男といるから燃え盛るのか、燃え盛るから恋する気持ちが一段と強くなるのか、もはやアユ自身にも分からない。

男は飲み干したグラスにワインを注ぎ、指が感じるモッツァレラチーズの弾力を楽しんでいるとバスタオルなどを用意し終えたアユがソファに座る。
ソファに寄りかかったままの男の身体を両足で挟むようにして、髪をくしゃくしゃにする。
「なんだ、どうした??」
「ウフフッ、どうしてかな??自分でも分からない・・・これまで、何度も誘ったのを気付いてたでしょう??分からなかったとは言わせないよ・・・これは、今日まで焦らせた罰」
「自信家じゃないからね、オレは。アユのような好い女に誘われると何かの罠じゃないかと警戒するんだよ」
「クククッ、うそ。下手な嘘だね・・・でも、許してあげる。今日は絶対に逃がさないからね、覚悟してよ。今まで焦らされた分も可愛がってもらっちゃうんだから・・・」
「アユのムッチリ腿で身体を挟まれると落ち着くな」
「フフフッ、ムッチリが好きなの??・・・良かった」

決して大きくはないバスタブに座って目を閉じていると、ガサゴソとアユの動く気配がする。
股間に手を伸ばすと、半立ちよりもやや元気なムスコに触れる。
元気すぎるのは焦っているようで年齢を考えるとみっともないし、平静を保っていてはアユに対して申し訳ない。丁度いい興奮状態だと、頬を緩める。
「一緒に入っても良いでしょう??・・・恥ずかしいから目を閉じて」
シャッ~・・・シャワーの湯がアユの肌を濡らす音と、ガサゴソ動く気配がする

シャワーの音が止み、まだ目を開けちゃダメの声と共にアユが男の腿を跨ぎ、胸に背中を預けて寄りかかる。
バシャ、シャァッ~・・・ガラガラッ、シュッ、シャァ~・・・バスタブの湯が溢れ、洗面器やバスチェアーがぶつかる音がする。
「目を開けてもいいか??」
「えっ、本当にまだ瞑ってるの??・・・いいよ、開けても」

「アンッ、いやっ・・・ベッドで・・・ウフフッ、大きくなってる。私を食べちゃいたいと思ってる??」
「あぁ、食べちゃいたいよ。この可愛い耳に好きだよって囁きながら、首筋にこんな風に舌を這わせてオッパイをモミモミする」
「アァァッ~・・・たまんない、こんな風にして欲しかったの・・・それより、私のお尻を熱い棒がつついてる・・・アウッ、そんな処を・・・グジュグジュになってるでしょう??早く、ベッドへ」
アユの股間に伸ばした男の指は、湯の中だと言うのに滑りを帯びた熱い蜜の滴りを感じる。

ボディシャンプーを使うのももどかし気に汗を流し、アユの視線は男の股間でそそり立つペニスを見つめ、男はアユの肌を滑り落ちる水滴を見つめる。
蓮の葉に落ちた水が水玉となって中心に転がるように、アユの肌はシャワーを弾いてきれいに流れ落ちていく。
平静を保つことなど意識せずに息を荒げて身体を拭き終わった男は、アユの身体を抱き上げてバスルームを出る。
「もぉぅ、まだ濡れてる。拭き終わってないのに・・・ウフフッ、焦らなくても逃げないのに」

ベッドに運び、投げ出すように寝かせたアユは羞恥心を露わにして恥じらいを見せる。
股間と乳房を手で覆い、遠くを見るような視線を男に向けて、仰向けから俯せになる。
染み一つない白い背中から尻の割れ目、それに続く腿の裏側は適度な丸みを帯びたムッチリ感を漂わせ、見つめる男は唾を飲む。
シーツを咥えて、ゴロリと仰向けになると股間も乳房も見事に姿を隠している。
「見たい??私のすべてを見たいの??・・・見せてあげない。見たければ、あなたの手でシーツを剥がして」

待ち合わせ

待ち合わせ 2

マンション近くのスーパーで赤ワインと冷えた白ワインのハーフボトルやチーズを買い、パン屋でバケットを買い終えた頃には、ぎこちなさも消えてアユがそっと差し出した手を男はしっかりと握る。
アユは隠しきれない喜びを浮かべて怒ったような男の横顔を面白そうに覗き込み、男も諦めたと言わんばかりに肩をすくめて握った手に力を込める。
「痛いっ・・・ウフフッ、もうすぐだよ。その角を曲がればすぐだからね」

部屋に入ったアユは絵を掛けることなくそのままにして、今日のために用意したビーフシチューを火に掛ける。
今更ながら女の一人暮らし用と思えない量の不自然さに顔が赤らんでしまう。
「待っててね、すぐに用意するから・・・」
男は、部屋に入って直ぐに全体を一瞥して、
「気のせいかもしれないけど好い匂いがする。アユの部屋らしくて好いね」
男を誘う積りで掃除、整頓した部屋に抜かりはない、思惑通りに進んでいると思うと自然と頬が緩む。
その後の男は、壁に掛けた水彩画の人物画に見入り、キッチンに立つアユの後ろ姿に視線を移す。
気になる男の視線は背中でも感じることが出来る。
調理している後姿を見られるのは、女として値踏みをされているようで落ち着かない。
「そんな処で立っていられると気になるから、座ってくれると嬉しいんだけど」
「この絵のモデルはアユ??」
「そう、自画像。誰に書いてもらったもんじゃなく、私が描いたんだよ」
「ふ~ん・・・実物も魅力的だけど、キャンバスのアユも中々のモノだね・・・手伝おうか。切ることくらいなら出来るよ」
「ウフフッ・・・描く時に現実を見ながらほんの少しだけ理想に近づけたから。良く描けてるでしょう。料理が得意なの??」
「得意ってほどじゃないけど、好きだよ。出来上がりをイメージして食材を揃える。あるいは、食材からメニューをイメージする。調理、後片付けまで段取りよくする。すごく、クリエーティブな作業だと思うよ」
「料理の科学的考察ってヤツ??」
「ごめん、余計な事を言っちゃったね・・・少々、理屈っぽいのが悪いとこって分ってるんだけどね」
「そんな風に言われたら、私こそゴメンナサイ・・・お願いをしても良い??
食器を用意してくれる??」

ビーフシチューとシーフードサラダ、パンで食事を済ませた二人は、マックナイトの絵を開いて壁に立てかける。
ソファに寄りかかるようにして床に座り、男の好みで良く冷えた白ワインで乾杯する。
ほんの少し動いただけでアユの右足や右肩は男に触れ、男がアユの横顔を見ようと身体を捩じると左腿が触れる。
ほんの少し動くだけで触れる身体も、意識すると隙間を埋めることが出来ない。

肩を抱いて欲しい、そして、キスされたい。
彼の腕の中で安心しきった子犬のように身体を休ませたい。

アユは生ハムでアボカドを巻いて口に運び、男はモッツァレラチーズを巻いて塩を振りかける。
冷えてキリットした白ワインが生ハムのスモーク臭に良く合う。
「モッツァレラチーズ巻は美味しい??」
「うん、美味いよ。食べてみる??」
男は、手の中に半分残る生ハムのモッツァレラチーズ巻をアユの口に運ぶ。
「美味しい・・・アボカド巻も食べてみて」
アユも半分残るアボカド巻を男の口に運び、美味しそうに食べるのを嬉しそうに見守る。
食べ終えた男はアユの手を取り、
「レモン汁が付いてるよ」
アボカドに振りかけたレモン汁が指についているのを見つけた男は、指を口に含みレモン汁を舐め取る。
指を温かい口に含まれて舌を絡まされると全身の力が抜けてアソコが熱くなり、見つめる男の表情がぼやけてくる。

焦点の合わなくなった視線を男に向けていると、目の前が暗くなって唇を重ねられる。
二度三度とついばむように唇を合わせた男は、可愛いよと一言残して離れていき、グラスに残るワインを口にする。
「ハァハァッ・・・急に、うぅうん、いぃの・・・驚いたから喉と唇が渇いちゃった」
無言のまま口元を緩めた男はグラスに残るワインを口に含み、再び唇を合わせて流し込む。
「ングッ、ゴクッ・・・美味しい」
流し込まれたワインを飲み干したアユは両手を男の背中に回して、
「すごいの、ドキドキしてる。心臓がバクバクしてるのが分る??」
「あぁ、オレもだよ」
「うそ、あなたは余裕綽々。一度のキスで心臓が破裂しそうなほどドキドキするし、アソコがビチョビチョになるほど焦らしたんだよ。悪い男・・・もう一度、キスして。ちゃんとしたのを・・・」

髪に手櫛を入れて整えてくれ、指先で頬をなぞる間も視線を外すことなく、見つめられる羞恥で火照りを感じるほど熱くなると、やっと唇を重ねられる。
互いの唇をなぞり、息を荒げて舌を絡め、唾液を交換する濃厚なキスをする。
「可愛い、アユに惚れちゃいそうだよ」
「私は一目見た時から好きになった。一目惚れ・・・お風呂に湯を入れてくるね、待ってて」
プロフィール

ちっち

Author:ちっち
オサシンのワンコは可愛い娘です

アッチイのは嫌
さむいのも嫌
雨ふりはもっと嫌・・・ワガママワンコです

夜は同じベッドで一緒に眠る娘です

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