彩―隠し事 121
萌芽 -17
部屋にいる男女は新たに入ってきた彩と健志を一瞥しただけで直ぐに椅子に縛られた哀れな生贄に興味を戻す。
カップルの女性は同伴の男性の腕を掴んで湧き出る性的好奇心から縛られた女性の股間を凝視する人や、自らが拘束されることも想像してなのか俯いてじっと堪えている人もいる。
部屋の様子に圧倒される彩はすがるように健志の腕を掴み、その手は無意識のうちに力がこもる。
好奇の目で覗き込むカヲルに向ける視線は焦点が合わなくなり、頬が紅潮して動悸が激しくなり足が震えて立っているのが辛くなる。
「ハァハァッ、ねぇ、これからどうするの??怖い」
「大丈夫よ、彩さん。ここでは嫌がる女性を襲うようなことはないし、タケはそんな事をさせないはず……そうでしょう??」
「えっ、あぁ、そうだよ。彩が買い物だけじゃつまんないって言うから来たけど刺激が強すぎたか??」
「タケ、彩さんを少しの間お借りしてもいい??」
カヲルの視線は、あのドアの向こうで男性二人が一人の女性を悦ばせようとしていると言った隣の部屋に向き、二人で見に行っても好いだろうと健志に無言で同意を求める。
「彩、少し刺激が強すぎたようだからカヲルさんと休憩してきなよ。オレは水割りを飲んで待っているよ」
今頃は課長と見ず知らずの男たちに抱かれているはずの栞に連れられてSMショークラブやAVの撮影見学に行った時も衝撃を受けたが、事前にこんな処だと教えられていた。
栞とは異質の信用をしていた健志に連れられて来られたこの場所を彩は消化しきれずにいる。
ヒィッ~、イヤァ~ン……カヲルに誘導された部屋に入ろうとしたタイミングに合わせたように素っ裸の女性の悲鳴がとどろき、振り返ろうとした彩に、
「始まったばかり、本番はこれからだから楽しみは取っとこうね、さぁ、入って」
背中を押されるようにして足を踏み入れたのは小さな部屋で灯りはなく壁はカーテンで覆われている。
隠しきれない動揺で天井や閉めたばかりのドアまで確かめる彩を背後から抱きしめたカヲルは胸の膨らみに手を添えて、耳に息を吹きかけるようにして囁く。
「この部屋はね、私が認めた人しか入れないの。彩さん、カーテンを開けるわよ」
カヲルの操作でカーテンが開くと隣室の様子がハッキリと見えるため、驚いた彩は両手で顔を覆う。
「可愛いわね、彩さん。大丈夫よ、マジックミラーで仕切ってあるから向こうからこちらは見えない。だからこの部屋は暗くしてるの」
敷き詰められたマットの中央に下着姿の女性が横たわり、全裸の男性二人が上半身と下半身に陣取って愛撫を施している。
髪を撫で耳の周囲で戯れる指はガラス越しに見ても繊細な動きでしどけなく開いた口からは甘い吐息が漏れているように見える。
下半身に陣取る男は左足を持ち、足指を口に含んでフェラチオを施すように顔を前後し、堪えきれない快感に女は白い喉を見せて顔を仰け反らせ、ブラジャー越しに自らの胸の膨らみを揉み始める。
昂奮からくる喉の渇きを癒すたびに唾を飲んで唇に舌を這わせ、マジックミラーだと聞いても部屋の隅に隠れようとする。
「大丈夫だよ。向こうからは窓に顔を寄せない限り見えることはないし、声も聞こえないよ」
話し終えたカヲルは離れようとする彩を背後から抱く手に力を込めて、ゾロリと耳の裏を舐めて耳朶を甘噛みする。
「アンッ、いやっ……やめて、おねがい」
「どうして??彩は女が嫌いなの??下着一枚になった彩を縛ってあげた仲でしょう、気持ち善くなかったの??」
「だって、気持ち善くなりそうで恥ずかしい……」
「クククッ、可愛い。タケの事はしばらく忘れちゃいなさい……忘れさせてあげる」
彩の背後に立っていたカヲルはマジックミラーを横に見る位置で唇を重ね、ニュルッと舌を侵入させて重ねたり絡ませたりと妖しく戯れる。
艶めかしいキスに抗う事も出来ず、乳房を揉まれて小柄な彩の両足の間に入り込んだカヲルの腿が股間を刺激する。
「クゥッ~、いやんっ、今日はそんな積りじゃなかったのに……ハァハァッ」
「そうなの??買い物だけじゃつまらないからエッチな処に行きたいっておねだりしたんでしょう。違うの??」
「そうだけど……イヤァ~ン、そんなこと……」
彩を抱き寄せていた手が器用に動いてワンピース越しにブラジャーのホックを外してしまう。
ブラジャーをずらされて乳房を鷲掴みされると彩の身体が揺れて窓に視線が向き、忘れていた三人の痴態を目の当たりにする。
仰向けに寝かせたまま足指を口に含んでしゃぶりつき尻を鷲掴みして揉みしだく。
足指を温かい口に含まれて舌を絡めたまま出し入れされると股間が熱くなりじっとり濡れてくるのを感じる女は下半身を揺すり、上半身を捩って逃れようとしても許されることがない。
上半身に覆いかぶさる全裸の男が両手を掴んで動きを封じ、自らの腹を打つほど屹立して先走り汁を滴らせるオトコを女の顔に押し付ける。
女は顔を蠢かして怒張を咥えこみ、男は喉の奥深くまで容赦なく突き入れる。
マジックミラー越しに見る女の表情は嫌がる風もなく苦しさを受け入れて悦びに打ち震えているように見える。
下半身に陣取って足指をしゃぶっていた男は股間にせり上がって下着越しに息を吹きかけて内腿に舌を這わせる。
部屋にいる男女は新たに入ってきた彩と健志を一瞥しただけで直ぐに椅子に縛られた哀れな生贄に興味を戻す。
カップルの女性は同伴の男性の腕を掴んで湧き出る性的好奇心から縛られた女性の股間を凝視する人や、自らが拘束されることも想像してなのか俯いてじっと堪えている人もいる。
部屋の様子に圧倒される彩はすがるように健志の腕を掴み、その手は無意識のうちに力がこもる。
好奇の目で覗き込むカヲルに向ける視線は焦点が合わなくなり、頬が紅潮して動悸が激しくなり足が震えて立っているのが辛くなる。
「ハァハァッ、ねぇ、これからどうするの??怖い」
「大丈夫よ、彩さん。ここでは嫌がる女性を襲うようなことはないし、タケはそんな事をさせないはず……そうでしょう??」
「えっ、あぁ、そうだよ。彩が買い物だけじゃつまんないって言うから来たけど刺激が強すぎたか??」
「タケ、彩さんを少しの間お借りしてもいい??」
カヲルの視線は、あのドアの向こうで男性二人が一人の女性を悦ばせようとしていると言った隣の部屋に向き、二人で見に行っても好いだろうと健志に無言で同意を求める。
「彩、少し刺激が強すぎたようだからカヲルさんと休憩してきなよ。オレは水割りを飲んで待っているよ」
今頃は課長と見ず知らずの男たちに抱かれているはずの栞に連れられてSMショークラブやAVの撮影見学に行った時も衝撃を受けたが、事前にこんな処だと教えられていた。
栞とは異質の信用をしていた健志に連れられて来られたこの場所を彩は消化しきれずにいる。
ヒィッ~、イヤァ~ン……カヲルに誘導された部屋に入ろうとしたタイミングに合わせたように素っ裸の女性の悲鳴がとどろき、振り返ろうとした彩に、
「始まったばかり、本番はこれからだから楽しみは取っとこうね、さぁ、入って」
背中を押されるようにして足を踏み入れたのは小さな部屋で灯りはなく壁はカーテンで覆われている。
隠しきれない動揺で天井や閉めたばかりのドアまで確かめる彩を背後から抱きしめたカヲルは胸の膨らみに手を添えて、耳に息を吹きかけるようにして囁く。
「この部屋はね、私が認めた人しか入れないの。彩さん、カーテンを開けるわよ」
カヲルの操作でカーテンが開くと隣室の様子がハッキリと見えるため、驚いた彩は両手で顔を覆う。
「可愛いわね、彩さん。大丈夫よ、マジックミラーで仕切ってあるから向こうからこちらは見えない。だからこの部屋は暗くしてるの」
敷き詰められたマットの中央に下着姿の女性が横たわり、全裸の男性二人が上半身と下半身に陣取って愛撫を施している。
髪を撫で耳の周囲で戯れる指はガラス越しに見ても繊細な動きでしどけなく開いた口からは甘い吐息が漏れているように見える。
下半身に陣取る男は左足を持ち、足指を口に含んでフェラチオを施すように顔を前後し、堪えきれない快感に女は白い喉を見せて顔を仰け反らせ、ブラジャー越しに自らの胸の膨らみを揉み始める。
昂奮からくる喉の渇きを癒すたびに唾を飲んで唇に舌を這わせ、マジックミラーだと聞いても部屋の隅に隠れようとする。
「大丈夫だよ。向こうからは窓に顔を寄せない限り見えることはないし、声も聞こえないよ」
話し終えたカヲルは離れようとする彩を背後から抱く手に力を込めて、ゾロリと耳の裏を舐めて耳朶を甘噛みする。
「アンッ、いやっ……やめて、おねがい」
「どうして??彩は女が嫌いなの??下着一枚になった彩を縛ってあげた仲でしょう、気持ち善くなかったの??」
「だって、気持ち善くなりそうで恥ずかしい……」
「クククッ、可愛い。タケの事はしばらく忘れちゃいなさい……忘れさせてあげる」
彩の背後に立っていたカヲルはマジックミラーを横に見る位置で唇を重ね、ニュルッと舌を侵入させて重ねたり絡ませたりと妖しく戯れる。
艶めかしいキスに抗う事も出来ず、乳房を揉まれて小柄な彩の両足の間に入り込んだカヲルの腿が股間を刺激する。
「クゥッ~、いやんっ、今日はそんな積りじゃなかったのに……ハァハァッ」
「そうなの??買い物だけじゃつまらないからエッチな処に行きたいっておねだりしたんでしょう。違うの??」
「そうだけど……イヤァ~ン、そんなこと……」
彩を抱き寄せていた手が器用に動いてワンピース越しにブラジャーのホックを外してしまう。
ブラジャーをずらされて乳房を鷲掴みされると彩の身体が揺れて窓に視線が向き、忘れていた三人の痴態を目の当たりにする。
仰向けに寝かせたまま足指を口に含んでしゃぶりつき尻を鷲掴みして揉みしだく。
足指を温かい口に含まれて舌を絡めたまま出し入れされると股間が熱くなりじっとり濡れてくるのを感じる女は下半身を揺すり、上半身を捩って逃れようとしても許されることがない。
上半身に覆いかぶさる全裸の男が両手を掴んで動きを封じ、自らの腹を打つほど屹立して先走り汁を滴らせるオトコを女の顔に押し付ける。
女は顔を蠢かして怒張を咥えこみ、男は喉の奥深くまで容赦なく突き入れる。
マジックミラー越しに見る女の表情は嫌がる風もなく苦しさを受け入れて悦びに打ち震えているように見える。
下半身に陣取って足指をしゃぶっていた男は股間にせり上がって下着越しに息を吹きかけて内腿に舌を這わせる。